2024-03-29T10:00:12Zhttps://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace-oai/requestoai:eprints.lib.hokudai.ac.jp:2115/448512022-11-17T02:08:08Zhdl_2115_20043hdl_2115_137救急医療施設における頭部外傷後高次脳機能障害の問題点Problems in accurately diagnosing and follow-up for a higher brain dysfunction after traumatic brain injury1000010374282早川, 峰司Hayakawa, Mineji1000070202918生駒, 一憲Ikoma, Katsunori大城, あき子Oshiro, Akiko星野, 弘勝Hoshino, Hirokatsu1000030125306丸藤, 哲Gando, Satoshiopen access見逃し損傷診断感度びまん性脳損傷WAIS-Rmissed injurydiagnostic sensitivitydiffuse brain injury背景・目的 : 高次脳機能障害のため, 社会復帰を果たせない患者の問題が社会的に注目され, 行政的な対応や疫学調査などが行われているが, これらの調査は慢性期の症状が安定した患者を母集団とした調査が中心であった。救急医療施設からの転院や退院の後に, 高次脳機能障害を呈するも外来経過観察から脱落し社会的に困窮している患者群が存在しているとの仮説を立て, そのような状況に至った問題点を明らかにすることを, 本研究の目的とした。対象 : 2000年1月から2003年12月の4年間に北海道大学病院救急部に, 受傷現場から直接搬入となり生存退院もしくは転科となった鈍的外傷患者204症例。方法・結果 : 2回のスクリーニング用紙による調査や外来診察, 入院精査の結果より高次脳機能障害患者の発生数を調査し, その受傷時の状態, 検査の施行状況, 退院までの経過などに関して検討を行った。対象患者204症例のうち, 79症例から1次スクリーニング調査に回答があった。最終的に6症例, 全体の約3%が高次脳機能障害と診断された。本調査により新たに診断された症例は3症例であり, いずれも高次脳機能障害とは関わりの少ない診療科からの退院であった。頭部外傷に対する診断に関しては, 急性期治療の必要性を判断するために頭部CTが82% (79症例中, 65症例) で施行されていた。頭部CTや意識レベルなど臨床的に問題を認めない症例に対し, 微細な脳損傷を否定するためにMRIなどの検査を施行している症例は認められなかった。考察・結論 : 救急領域における高次脳機能障害患者の見逃しは, 頭部外傷患者における脳損傷に対する検査・診断方法の感度の問題と, 高次脳機能障害の疾患自体の認知不足にあると考えられた。日本救急医学会2007-05jpnjournal articleAMhttp://hdl.handle.net/2115/448510915-924X1883-3772AN10284604日本救急医学会雑誌185169178https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/44851/1/Hayakawa18_169-178.pdfapplication/pdf688.86 KB2007-05