2024-03-29T11:58:46Zhttps://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace-oai/requestoai:eprints.lib.hokudai.ac.jp:2115/303282022-11-17T02:08:08Zhdl_2115_30326hdl_2115_4917hdl_2115_123シャルル・フーリエと周期性Periodicity in Charles Fourier’s Ideas大塚, 昇三情念周期性アナロジーフーリエコンシデラン330 シャルル・フーリエはファランジュという農業組合の設立を説いたが,そこで組織化されるべき日常的な労働や性愛のあり方,またファランジュが組織される時代を位置づける惑星史,さらには惑星や人間に宿る魂の転生などにかんする叙述から,フーリエ独特の周期性をもった時間構成が析出される。二時間ごとの労働内容の変更,数ヶ月から数十年ごとの配偶者の変更,百年ごとの人間の魂の転生,八万年ごとの惑星の魂の転生,それぞれ周期は異なるものの,それらには周期性がみられる。フーリエによれば物質世界と人間世界はともに情念に支配されており,とくにさまざまな事物の周期的変化は,変化や多様性をもとめる移り気情念が要請するのだという。つまりフーリエの思想世界から析出される周期性については,その体系に内在する根拠として移り気情念があげられるのである。とはいえこの周期性は情念の作用による物質世界と人間世界の類比的統合を前提にしており,この中世的前提自体が当時浸透しつつあった科学的な見方にはなじまない。だから科学的な見方をするヴィクトル・コンシデランのフーリエ思想の解説では,上記の周期性はわかりづらくなっていたのである。北海道大学大学院経済学研究科Departmental Bulletin Paperapplication/pdfhttp://hdl.handle.net/2115/30328https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/30328/4/ES57%283%29_13-28.pdf0451-6265AN00070036經濟學研究57313282007-12-06jpnpublisher