2024-03-28T11:36:41Zhttps://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace-oai/requestoai:eprints.lib.hokudai.ac.jp:2115/351042022-11-17T02:08:08Zhdl_2115_35088hdl_2115_4917hdl_2115_123非均斉成長モデルにおける均衡利潤率と技術選択論The Equilibrium Rate of Profit in an Unbalanced Growth Model and the Theory of Choice of Technique黒瀬, 一弘非均斉成長均衡利潤率パシネッティ定理技術選択垂直的統合330本稿は,垂直的統合という概念を用い非均斉成長過程における均衡利潤率の動学的経路を導出し,その経路上での合理的技術選択について考察することを目的としている。技術はレオンチェフ・スラッファ体系によって与えられ,消費が外生的に不比例成長するとすれば,均衡利潤率は一意であり,時間と共に上昇し,収束する。その収束値は最も高い需要成長率,人口成長率と資本家の貯蓄性向にのみよって決定され,技術から独立し,パシネッティ定理と親和的な結論である。利潤率の均衡経路が完全雇用を保証するという意味でマクロ的均衡を規定する。この均衡経路上では,技術によっては技術選択が「収益性基準」というミクロ的合理性を満たしえない期間を含む可能性がある。つまり,マクロ的均衡を維持するためには,マクロ的均衡が時間を通じてミクロ的合理性と整合的にならない可能性が存在する。そのようなことは均斉成長を仮定する限りまた新古典派生産関数を仮定する限り生ずることはなく,ケンブリッジ資本論争においても論点となることはなかった。この結果は,マクロのミクロへの還元が常に適切な方法論とは限らないことを示唆していると解釈することができよう。北海道大学大学院経済学研究科Departmental Bulletin Paperapplication/pdfhttp://hdl.handle.net/2115/35104https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/35104/1/139-152_kurose.pdf0451-6265AN00070036經濟學研究5831391522008-12-11jpnpublisher