2024-03-29T09:28:55Zhttps://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace-oai/requestoai:eprints.lib.hokudai.ac.jp:2115/393222022-11-17T02:08:08Zhdl_2115_39317hdl_2115_4917hdl_2115_123アルフレッド・マーシャルの共感の概念 : マーシャル経済学における教育の役割との関連をめぐってA Study on the Concept of Sympathy for Alfred Marshall : Focusing on the Role of Education in Marshall’s Economics松山, 直樹アルフレッド・マーシャル初期心理学研究共感の概念教育の役割人間本性の柔軟性330共感の概念は,スコットランド啓蒙哲学において重要な位置を占める概念である。アルフレッド・マーシャルは初期心理学研究において共感の原理について議論を展開した。マーシャル経済学における共感の概念は,人間と社会の相関的進歩を描く彼の経済成長理論を基礎づけるものである。ところが,先行研究では,初期心理学研究と経済学とを結びつけるものとしての共感の概念について具体的に議論されていない。そこで,本研究は,マーシャルの初期心理学研究を踏まえ,彼が経済学の研究に従事する以前から一貫して共感の概念を用いていたことを考察する。さらに,その概念がマーシャル経済学において教育の役割と密接に関係づけられていることを指摘する。この分析の結果,マーシャルが,H.スペンサーを介するかたちで,A.スミスの『道徳感情論』から影響を受けていたことが明らかとなる。マーシャル経済学において,共感の概念は,教育を通じて「想像上の立場の交換」を人々に身に付けさせる。したがって,共感の概念に関する議論を踏まえることによって,初めて,マーシャルの経済成長理論の前提とされる「人間本性の柔軟性」という言葉の意味を十全に理解できるのである。北海道大学大学院経済学研究科Departmental Bulletin Paperapplication/pdfhttp://hdl.handle.net/2115/39322https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/39322/1/59-2_005.pdf0451-6265AN00070036經濟學研究59257802009-09-10jpnpublisher