2024-03-29T08:56:46Zhttps://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace-oai/requestoai:eprints.lib.hokudai.ac.jp:2115/729782022-11-17T02:08:08Zhdl_2115_72558hdl_2115_157hdl_2115_72528「したたかさ」と「無為無策」 : 1991年の研究を補足する神沼, 公三郎6501991年の研究は、ドイツ連邦共和国(特に旧西ドイツ地域)の森林政策と森林環境問題に関して80年代以降の現状分析を行ない、また西ドイツの環境問題と対比する意味で東ヨーロッパの実態にもふれた。これらの研究では我が国にまだ伝えられていなかったいくつかの新しい事実を紹介し、2-3の論点も提起したが、筆者自身による問題の把握が不十分なため、叙述が舌足らずに終った部分がある。一つは、いわゆる酸性雨被害という言葉にあらわされる「新種の森林被害」に遭遇して、西ドイツの森林政策がこの問題を政策体系のなかに取り込み、かえって森林と森林政策の重要性を国民に再認識してもらう契機にしている点である。もう一つは、東ヨーロッパにおける森林環境のカタストロフェーが、旧社会主義政権下の悪しき官僚制度に由来して発生したことについてである。本稿ではこれらをもう一度整理しなおして、91年の研究を補足することにしたい。ただしこれらは、70年代中盤の西ドイツにおける林政改革を全面的に総括し、その上で80年代の環境問題への取組みを詳細に見る必要があることや、社会主義国家の盛衰と官僚制度という巨大なテーマと結びつくものであるため、もとより小論で語り尽くせる問題ではない。今後の研究への橋渡しを意図して、現在の筆者の理解を中間総括的にまとめるに過ぎない。北海道大学演習林Departmental Bulletin Paperapplication/pdfhttp://hdl.handle.net/2115/72978https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/72978/1/1991_1-16.pdfAN10102092北海道大学演習林試験年報1032331992-08jpnpublisher