2024-03-29T08:56:26Zhttps://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace-oai/requestoai:eprints.lib.hokudai.ac.jp:2115/878602023-02-07T02:11:29Zhdl_2115_87850hdl_2115_122hdl_2115_44589日中同素異順語「発刊-刊発」および中国語「発刊辞/詞」(ファカンツ)の成立についてAbout the Japanese-Chinese allotrope “発刊-刊発” and the establishment of the Chinese “発刊辞/詞”畢, 亜莉900筆者は字音語素「発」を含む二字漢語の幕末・近代における拡大を調査した時,日中両国における「発」を含む二字漢語の全数をリストアップした。これらの二字漢語は,日中両言語同素異順語彙,「(1)日国AB-日国BA(2)日国AB-漢大BA(3)日国AB-漢大BA,AB(4)日国AB-漢大AB」のように四種類の漢語形式に分けることができる。筆者は,(2)「日国AB-漢大BA」のような形式の「発刊-刊発」を取り出し,その成立と定着の経緯における日中両言語の影響関係を明らかにしようと試みた。筆者は日中両国の辞書類やデータベースを利用し,その使用状況を調査した上で,「発刊」「刊発」の使用実態を明らかにした。その結果は以下のようにまとめられる。まず,「発刊」は中国で造られ,近代において日本の新聞や雑誌が発達時期に,日本に流入し,新しい意味「創刊する」を持つようになった。その後,中国の留日学生が刊行物を通して,新しい意味を持つ「発刊」を中国に導入した。しかし,「発刊」は民国時期の中国においては,単独では使用されず,日本語の名詞用法「発刊ノ○」「発刊ノ○○」の影響で,「発刊詞/辞」という形で使用された。一方,「刊発」は中国の明王朝から使用され始めていたが,日本には,その用例は見当たらなかった。「刊発」の対象は,古くは政府主導によるものであったが,近代になって新聞や雑誌が中国においても次第に発達し,「刊発」は,「新聞や雑誌などの刊行物」にも一般的広く使われるようになり,国語辞書にまで登録された。北海道大学大学院文学院Departmental Bulletin Paperapplication/pdfhttp://hdl.handle.net/2115/87860info:doi/10.14943/rjgshhs.22.l45https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/87860/1/06_rjgshhs_22_p045-064_l.pdf2435-2799研究論集2245642023-01-31jpnpublisher