舞、・ 一1 1 i )1一 一 1-1 沸 ェ懸灘轍鱗1ト     繍.   蓬鐡懸隔、    麺・ 構灘蕊戸 .l  re 潜        ‘   蟹   1.藁嚢鍵謬 麗 麗麹嚢   レ          ρ’   り  に        に      ヨド   衰 .・,繍  .” 雛錘..羅   耀.一 幽   ・!・甥  ’ 一丁   蓬蒙灘置・墨    罫・ .霊・   1.亜. ..「『        コ  ロニ「c 眠     1鯉吟  ’・    、L’4’  ・  .螺      バコ な う    へ       のな  蓼  瞬、 監. .      冒    鱒画・薄     霞  ’極 餌 1 ξ 閉’層・・ 幽.. ビ }   ” 胴 ー ー イネラギッドスタントウイルスゲノムの分子構造解析 北海道大学大学院農学研究科 農業生物学専攻 博士課程     須賀 晴久     平成7年度      ”’N一一一一. 謝辞  本研究の遂行及び、本論文の執筆にあたり、御指導いただいた 北海道大学農学部植物ウイルス病学・菌学講座の木村郁夫元教授、 上田一一郎教授、畑谷達治助手、四方英四郎名誉教授、大島一里元助手、 佐野輝男元助手、諸先輩方に厚くお礼申し上げる。また、本講座、並 びに他講座の皆様に有益な御指導を賜ったことを深く感謝申し上げる。 目  次 1・緒言……・…………・・………………◆・・…・・ 001 :E,研究史・■■・■一・一一・・… 一・・・・・… 一■・・… 一・・・… ■一・・… 003  1.植物レオウイルスの分類…………… …・… “一・・…一■003  2.イネラギッドスタント病とその病原ウイルス…・…・……003  3.イネラギッドスタントウイルス(RRSV}の分子生物学的研究・006  4.Oryza vi rus属のウイルス………・……・…・………O14 皿・材料と方法■■・… …・……・・・… …◆・…■■・…■■■■...O16  1.ウイルス源と媒介昆虫……・…………・・…………016 2.RRSV粒子の純化…………・…・…・………・・……O16  3. Enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA) ・・・・・・…  018 4・罹病イネからのRRSVゲノムの抽出……………・…・・■■O19 5.トビイロウンカからのRRSVゲノムの簡易的抽出・…・……・021 6・RRSVゲノムのSDS-PAGE・…・……・…・◆……・…・…・021  7, PAGE (SSCP) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…   022 8.銀染色(核酸)・・…………・・………………・… 022 9・コロニーーハイブリダイゼー・・一・・一dLション………………・・… 023   ①塩化カルシウムによる大腸菌の形質転換・…・・…・・…・023   ②プラスミドのナイロンメンブレンへの吸着・…・………024   ③プローブの作成………………・・■■…………・・024   ④ハイブリダイゼーション・………・■一・一■…・……・._026 10.ドットプロ:ットハイブリダイゼt・一・・一・一ション……・…・……027   ①セグメントのナイロンメンブレンへの吸着・…“■…_,027   ②プローブの作成(ランダムラベリング法)………_.028   ③ハイブリダイゼーション………………・…__029 11・サザンプロットハイブリダイゼーション…………・…・029   ①ゲルからナイロンメンブレンへ核酸の転写………・_029   ②プローーブの作成・・…・……・……………・…・..030   ③ハイブリダイゼーション・…………・・…………・030 12・DMSO変性………・・………・…・・……………・031 13・逆転写反応(M一肌V逆転写酵素)……・……・……・◆・031 14・ Polymerase chain reaction (PCR)・・・・・・・・・・・・・・・・…  031 15・サブクローニングとDNAの平滑末端化…………・…_032  ①プラスミドに挿入するDNA断片の調整…・…………… 032  ②プラスミドベクターの調整・……………・………・034   簸冒“ ・蓋    鎌       灘     櫛・  欄葦,ρ.艦鍵      ,叢搬 ,灘難蟻驚   }野   ③ライゲーション・・…・…・………・■■・…・……… 034   ④大腸菌の形質転換・・…・……・…・………・・…・…035  16,大腸菌からのプラスミド抽出(アルカリ法)・…………036  17.アガロースゲル電気泳動…………・…・…・…・…  037  18・シークエンサ・一・一・・‘を利用した塩基配列の決定…………・・037   ①反応…………・……・■■……■■・………・…・.037   ②電気泳動■■・………・…・……・・…………・・…039  19.32Pを使用した塩基配列の決定…………・…・…・・…・039  20・大腸菌によるタンパク質の発現とタンパク質のSDS-PAGE、    ウェスタンプロッティング… ■“…・・… …・…・一…・・040   ①大腸菌によるタンパク質の発現…・……………・… 040   ②タンパク質のSDS-PAGE…・…・…・……………_041   ③クマシー染色……………・…………・……..042   ④銀染色・・……・…・…・…………・……・・…_042   ⑤ウェスタンプロッティング・…・………・…・・……・043  21.アミロ:一一スレジンカラムによるMBP融合タンパク質の分離…045  22・大腸菌タンパク質からGST-PIOminiの分離……………046  23・タンパク質の濃度測定(Bradford法)………・…・…・047  24.GST融合タンパク質でマウスを免疫する方法……・……・047  25.抗体の精製………・……・・………………・・… 049  26・SP6ポリメラーゼによる転写反応・……………・…… 049  27.コムギ胚芽抽出液による翻訳反応…………・・……・・050 1V.結果と論議………………・・…………・……・…051  1.Sl-S8がコードするタンパク質の解析…………・…・051   結果■■・・……■“…・・…・・…… ………・…… …・051   ①cDNAとセグメントの対応……………・…・……’●051   ②S1-S8がコードするタンパク質の部分的発現…………062   ③発現タンパク質とRRSV純化粒子に対するポリクロ・・一・一・・ナル抗    体(抗RRSV粒子抗体)の反応…・・………・…・・…・072   ④RRSV構造タンパク質と発現タンパク質に対するポリクロー    ナル抗体の反応・… ■■■t・・・・・・・・・・・… …… ■■… “・・073   ヨムせ  ロ冊両舷..、..・..・・・・・・・・・・・・・・・・…  。・・・・・・・・・・・・・・・・・…   077 2・S9の解析………・……・…・………………・・… 088   結果・・………・・……・・… ………・・…・… ….。.088   ①PAGEによるS9の変異の検出…………・……・……088   ②SgLとSgUの塩基配列の比較・・……………・・’…・’●089   ③843番目の塩基置換によるS9のPAGE上の移動度の変化・・…092   ④SgUとSgLの簡易検定法の確立………・………・・…096   ⑤トビイロウンカ各個体が保毒したRRSVのS9の検定・・……097   ⑥SgUとSgLの両方が検出される罹病イネから伝搬したRRSV・・102   ⑦S9がコードするタンパク質(P9)の大腸菌による発現…・104   ⑧P9と抗RRSV粒子抗体の反応……………・…… …・109   ⑨RRSVの構造タンパク質とMBP-P9に対するポリクローナル    抗体(抗MBP-P9抗体)の反応・……・・・・・・・・・・・・・・… 109   ⑩SgL RRSVの伝搬効率…………・……・・…・……llO   ヨム  両冊面我。…  。・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…  。・・・・・・・・…  113  3.SlOの解析………・…・……・………………・… 120   結果…・…・……・一…・・・・… ……・…・…・・一…123   ①S10の主要なORFがコードするタンパク質(P10)の大腸菌    による発現………・…・……・…… ■■……・…・123   ②S10の小さいORFがコードするタンパク質(P10mini)の大    腸菌による発現■■■■………・・…・・… …… ……・127   ③P10とPlOminiの検出…………・……・…・……・・132   ④コムギ胚芽抽出液によるSlOのmRNAの翻訳…・…・……138   ヨム  fime・iilSt’’’’’’’”◆’●●”○”○’’”。…  。・・・・・・・・・・・・・・・・・…   142 V.総合論議……・………・・…・……………… ….147 VL摘要・… …… …・・… ■■・・………・・・… …・・・・・… 150 W.引用文献…・■■…・…■■・…・……… …・…・・・… …154  付録(略語と試薬)…■■・…・… …… …・◆“■・・・… ■■■■164              (RRSVに関する略語は付録を参照のこと)       .蕪欝 。。#灘ww_ 灘灘 灘鳳 雛 幽幽  贈辮 望籔、鑛 1.緒言  レオウイルス科のrice ragged stunt Oryzavirus(RRSV)によっ て起こされるイネラギッドスタント病は、東南アジア各地で発生して いる重要病害である。RRSVのゲノムは10本に分節した2本鎖RNA (dsRNA)で、電気泳動で移動度の遅いものからセグメント(S1)か らSlOと呼ばれている。ゲノムに対するcDNAがクロー・ニングされ、 S9 とSlOの全塩基配列が決定された(Lee eta1.,1987;Yan eta1., 1995:Uyeda etal.,1995b)。S9では通常のS9(SgU)に混ざっ て電気泳動の移動度が早いもの(SgL)が検出されたが(Yan, 1992)、移動度の異なる原因が分からなかった。決定されたS9の塩基 配列はSgUのもので、片方の鎖に一つの読み取り枠(ORF)が見出され た。一方、S10では主要なORFとその上流に小さいORFが見出された。 このようにRRSVではゲノムの解析が徐々に進んでいるが、遺伝子産物 に関する情報は少ない。これまでの解析から、RRSVの遺伝子産物と唯 一考えられるのは、粒子を構成するタンパク質(構造タンパク質)で ある。RRSVでは純化粒子の解析から量比において主要なタンパク質5 種類と主要ではないもの2種類が報告されている(Hagiwara eta1., 1986; Chen et aL, 1989b) .  比較的ゲノムが小さいウイルスでは既に全塩基配列が決定され、感                1 ぞ 蕩 贈 染における遺伝子の機能が解明されつつある。構造遺伝子の場合、そ の塩基配列から得られるアミノ酸配列と既に機能が分かっているタン パク質のアミノ酸配列を比較することで遺伝子産物の機能が推定でき る可能性がある。また、ウイルス感染で特異的に検出されるタンパク 質では、発現時期や発現部位などの情報が機能の推:定に役立つ。RRSV のように遺伝子操作系が確立していないウイルスでは、病臥や伝搬性 など性状を異にする自然変異体のゲノムやタンパク質の比較から遺伝 子産物の機能が推定できることがある。これらの研究ではウイルス遺 伝子から発現しているタンパク質を同定しなければアミノ酸配列とタ ンパク質、両方の情報から遺伝子産物の機能を推定することができな い。従って、感染の分子機構の解明するために遺伝子産物を同定する ことが重要である。  RRSVのS1-S8の塩基配列は決定されていないが、これまでのレオウ イルス科ウイルスのゲノムの解析からそれぞれのセグメントに一つの 長いORFがあると考えられる。本研究ではRRSVの各遺伝子の発現産物 を同定することを目的とし、各セグメント上のORFと構造タンパク質 の対応を調べた。また、S9ではSgLの塩基配列を決定して移動度が早 くなった原因を明らかにした。SlOに関しては真核生物の通常のmRNA と異なるORFの構造を持つことから、特殊な翻訳機構があると考えら れたので主要なORFと小さいORF、両方の翻訳産物の検出を試みた。 2 騨  響 醸 鞭 灘 灘 ・ 鑛 蟹 -、 」 轟 麟臓雛κ磯蛾 謹  欝 麟 欝 II.研究史 1.植物レオウイルスの分類  植物レオウイルスは分類学上、レオウイルス科に属し、ウンカまた はヨコバイにより永続的に媒介され、10本あるいは12本に分節した2 本鎖RNA(dsRNA)のゲノムを持つ。植物レオウイルスはウイルス粒子 の形態、セグメントの数、媒介昆虫の種類などにより、 Phytor eo vi ru s属、 Fi/ivirus属、 Oryza virus属に分類されている。 イネラギッドスタントウイルスはOryza virus属に分類されている。 2,イネラギッドスタント病とその病原ウイルス  イネがイネラギッドスタントウイルス(rice ragged stunt Oryza virus:RRSV)に感染すると萎縮、葉が短くなる、葉先が捻転 する、葉縁が切れ込む、葉脈に沿ってswellingが生じる、茎が分枝す る、穂が異常となる、空籾が生ずるなどの症状を示す。この病気は、 1977年までに知られていたイネのウイルス病とは異なる病徴を示すこ とからインドネシアとフィリピンで新しいウイルス病として報告され (Hibino eta1.,1977;Ling e亡a1.,1978)、その後、インド、                3 灘 .顯  . kt      ’。灘懇 中国、日本、マレーシア、スリランカ、台湾、タイなど東南アジア各 地でも発生が報告された(Milne e亡ai.,1982).宿主範囲はイネ 科に限られ、イネ(Oryza sa・ti・va)の他、人工接種ではトウモロコシ、 オオムギ・ライムギ、コムギにも感染する(Hibino,1979;河野, 1984).但し、トウモロコシ、オオムギに関しては感染しなかった報 告もある(Senboku e亡a1.,1978;Shikata eta1.,1979)。品 種に関して中野ら(1981)は実験に用いたすべてのイネ(日本イネ28 品種、外国品種5品種)が感受性であったと報告している(大畑,稲 の病害 参照)。  電子顕微鏡観察の結果、RRSV罹病イネに50-60nmのレオウイルス様 の球状粒子が確認された(Hibino e亡a1.,1977:Ling etal., 1978:Shikata etal.,1979;Hibino,1979)。純化方法が確立 するに従って、RRSV粒子は2重殻構造を持つFゴノMrαs属のsubviral particleに一致する構造であるらしいことが分かった。しかし、外殻 が壊れているのか(Hibino,1979)、本来存在しないのかは明確で はない(Milne・1980)。Fi/i virus属のsubviral particleには円 筒状のBスパイクがある。RRSV粒子にも同様に正20面体の各頂点にス パイクがあるが、円筒状ではなく、先端に対し基部が広がっている (Milne・1980}。更に、 MarkhamらのRotation法によってそれら は5角形であることが示された(Kawano eta1.,1984)。免疫電子 顕微鏡法・寒天ゲル拡散法でFi/ivirus属のrice black-streaked 4 virus (RBSDV) . maize rough dwarf virus (MRDV) . oat sterile dwarf virus(OSDV)とRRSVは血清学的に関係ないことが 示されている(仙北ら,1979;Milne e亡aL,1979;Hibino, 1979).NaあるいはK phosphotungustate(pH7.5)処理はMRDVの Bスパイク、reovirus、1eaf hoPPer A virus、 cytoplasmic polyhedrosis virus(CPV)の粒子構造には影響しないが(Milne et a1.,1982)、Fi/ivirus属のウイルスではBスパイクが消失するも のがある・また、100ng/μ1α一キモトリプシン処理は同様の効果が ある(Milne,1980;Milne eta1.,1982)。RRSVでは、キモトリ プシンによって、スパイクの分解が電子顕微鏡で観察された(Milne ,1980)。また、0.5M MgC12処理でもスパイクは分解される。但し、 0.1M処理では効果はない(Hagiwara eta1,,1986;Yan, 1992) o  RRSVはトビイロウンカ(Nilaparyata Iugens)によって永続的に 媒介され・他のウンカ、ヨコバイによる伝搬や機械的伝搬は認められ ていない(Hibino eta1.,1977:Ling etal.,1978;仙北ら, 1978;Hibino,1979;Shikata eta1.,1979)。RRSV保毒媒介昆 虫体内の唾腺神経組織、筋肉、脂肪体、前例の細胞質にバイロプラ ズム様の封入体が確認され、特に、脂肪体の細胞には多くのウイルス 様粒子が認められた(Hibino,1979;Hibino eta1.,1979)。 RDVが植物宿主だけでなく媒介昆虫体内でも増殖することが示されて 5 ・三二  顯  灘鍵灘i、 nt 以来(Fukushi eta1.,1940)、それが植物レオウイルスに属する ウイルスの特徴とされている。伝搬試験と電子顕微鏡観察の結果はト ビイロ:ウンカ体内でRRSVが増殖していることを示している (Shikata・1981;Milne e亡al・,1982)。また、 RDVはその媒介 昆虫であるツマグロ:ヨコバイ (Neph o tetix cincticeps>、イナズマ ヨコバイ(Recilia dorsalis)で経卵伝染するが(Shikata et a1., 1981)、RRSVはトビイロウンカで経卵伝染はしない(Ling eta1., 1978)。トビイロウンカはRRSVを獲得するのに最低3時間の吸汁が必 要で潜伏期間は平均で9日(2-33日間)、接種は最低1時間の吸汁が 必要である。接種後は10-36日で病徴が現れる。約40%(6-76%)の トビイロウンカがウイルスを媒介する。媒介率は雌雄では変わらない が、成虫より若令の方が高い。潜伏期間を経たトビイロ:ウンカは持続 的でないときもあるが、一生媒介能を持つ(Hibino,1979;Milne et al,, 1982) . 3・イネラギッドスタントウイルス(RRSV)の分子生物学的研究  RRSV粒子にELISA(enzyme-linked i皿munosorbent assay)法、 ISEM(immunosorbent electron microscopy)法が適用され、検 出が容易になった(Luisoni e亡a1.,1982)。また、 Hibino and Kimura(1982)はRRSV保毒媒介昆虫からELISA法でウイルスの検出                6 を試み、磨砕液にpH7,0の緩衝液を使用すると卵を保持している雌の 非特異的反応が起きてしまうが、pH6.0の緩衝液では抑えられること を示した。トビイロウンカにRRSVを注射して保毒させられることから、 純化の際、感染性粒子の確認にこの方法が用いられた(仙北ら, 1978;Hibino, 1979;Shikata etal., 1979;仙北ら, 1979; Kawano et al,, 1983; Omura et al., 1983) . Rice grassy stunt Tenuivirus(RGSV)の媒介昆虫はRRSVと同じトビイロ:ウンカ で、永続的に伝搬される。RRSVとRGSVでは交叉免疫現象が起こらず、 混合感染して両方の病徴が現れる(Hibino e亡a1.,1977;Ling et a1.,1978)。Noda eta1,(1991b)はコロニーによってはトビイロ ウンカにNiiaparvata lugens reovirus(NLRV)が潜在感染してい ると報告し、そのウイルスは直径65nmの2重殻で、10本に分節した dsRNAのゲノムを持ち、垂直伝搬していることを示した。 NLRVはイネ を介して水平伝搬もするが、その際、イネでの増殖は認められていな い(Noda and Nakashima,1995)。媒介昆虫の組織培養も試みら れており、Chiu and Black(1967)はpotato yellow dwarf Rhab・do・virusとWTVの媒介昆虫であるAgallia constrictaの細胞株の 確立に初めて成功し、その培養細胞でWTVが増殖することを証明した。 また、RDVの媒介昆虫であるヨコバイ(Neph o tettix cincticept)、 クロスジツマグロヨコバイ(N,nigropictus)、イナズマヨコバイ  (Rec・il・ia dorsalis)の細胞株も確立され、 RDVを感染させることに                 7 灘 難趣 崇 馬 隷 翻 ・ 鎌 輌 難 鰻 懸雛 鞭 「   励 説       - 欄 . 灘 . 一 瞬   鍮 鍵   羅 嵩 鞭 嚢 懇 購 画」_  一    y 成功した(木村,1987)。しかし、トビイロ:ウンカ(Nilaparvata lugens)では継代培養が成功していない(仙北と四方,1980)。  RRSVの純化法については緩衝液として0.5Mリン酸、5mM ethylene-diaminetetraacetic acid (EDTA) (pH6.0) (Shikata e亡al,,1979)、0,4Mリン酸カリウム、0・02M硫酸ナ トリウム、0.OIM diethylditiocarbamate(pH7.6) (Milne e亡 a1.,1982)、0.2Mグリシン、5mM EDTA、0.5M sodium ascorbate(Hibino and Kimura,1982)、Histidine緩衝液 (Omura e亡a1.,1983)を使用したものが報告されており、有機溶 媒処理には四塩化炭素やプレオン(Shikata eta1.,1979:Milne e亡a1.,1979;Hibino and Kimura,1982)が、また、界面活性剤 としてトリトンX-100(Omura e亡a1.,1983)、Nonidet P-40 (Milne etal.,1982)が用いられた。純化の際、ショ糖密度勾配 遠心分離後、2つのバンドが現れることがあるが、その場合は下側のバ ンドにのみに感染性が認められる(Hibino and Kimura,1982; Milne e亡a1.,1982;Kawano eta1.,1983)。また、0.IM酢酸 アンモニウムで磨砕した場合、罹病イネ汁液は4℃で7日以上、105倍 希釈まで、保毒虫磨砕液は106倍希釈まで活性が認められ、罹病イネ汁 液では60℃、10分間で失活し、凍結融解を3度繰り返しても活性は低 下せず、pH6-9の範囲で安定であることが報告されている(仙北ら, 1979; Hibino, 1979) .                8 ’三三’繕灘灘灘1難, 測 灘 … 錘    一”一レ  Boccardo and Milne(1980)は、 RRSV感染葉から抽出したRNAが DNaseに対して抵抗性であること、2M Lic1処理で沈澱しないこと、 0.15M塩化ナトリウム、0.015Mクエン酸ナトリウム(pH7.0)緩衝 液中で83℃で濃色効果が認められることを示し、その核酸がdsRNAで あるとした。また、5%Polyacryla皿ide gel electrophoresis (PAGE)にて総分子量11,63×106Daになる8本のセグメントを確認し、 10本のセグメントからなるFi/i・virusとは分節数が異なり、MRDVとは 移動度も異なることからRRSVは違うグル・…一’・プであることを示唆した。 その後、Omura eta1.(1983)は純化ウイルスから得られたdsRNAを 7,5%PAGEで9本に分離し、 densitometric tracingの結果からセ グメント数が10本で総分子量は22,91×IO6Daであると報告した。 Kawano e亡al.(1984)はRRSVのゲノムが7.5%PAGEで10本、5%、 10%、15%では9本に分離し、総分子量16,5×106Daであると報告し、 粒子構造の違い、核酸の総分子量の違いからRRSVがPhytoreovirus属 とFi/ivirus属のどちらにも属さないことを示唆した。 Uyeda e亡a1. (1990b)は、 tobacco mosaic Tob・am・ovir・us(TMV)のdsRNAと RDVのセグメント10(S10)、RRSVのS9を基準とし、電子顕微鏡観察 によって各セグメントの分子量が0.78×106-2,58×106Daで、塩基 配列数が1157-3849塩基対であると推定した。  動物レオウイルスにおいて、ウイルス粒子にRNA依存RNAポリメラPt ゼが存在することが示されて以来 (Shatkin and Sipe,1968)、                 9 ・ 鷲 奪           灘 、 ・ V       ” 9 静 購羅懇’ 囲L_ ,    Y 植物レオウイルスでもPhytor eo vi ru s属のWTV(Black and Night, 1970; Reddy et aL, 1977; Nuss and Perterson, 1981) . RDV (Kodama and Suzuki, 1973; Uyeda and Shikata, 1984) . rice gall dwarf virus (RGDV) (Yokoyama et al., 1984)、Fi/ivirus属のFiji disease virus(FDV) (Ikegami and Francki, 1976) . RBSDV (Uyeda et aL, 1987) . MRDV (Marzachi etal.,1990)においてその存在が報告された。 RRSV においても粒子にポリメラーゼ活性があり、10本の全セグメントが転 写されることがハイブリダイゼ・・一・一”ションによって確認された。更に、 キモトリプシンによって、また、S-adenocy1-L-methionine (SAM)によってこのポリメラーゼ活性が促進されることが示され、 RRSVの転写系にCPVで確認されているようなSAMによる転写調節部位 が存在することが示唆された(Uyeda e亡al。,1987;Lee eta1., 1988) e  Miura e亡al.(1974)によってCPVの核酸の5’末端がブロックされ ていることが発見された。その構造はm7G(5’)PPP(5’)GmpCであるこ とが分かり(Furuichi and Miura,1975)、初めてのキャップ構 造の報告となった。植物レオウイルスではWTVのmRNAの5t末端に キャップ構造、皿7G(5’}ppp(5‘)Ampが存在すると報告されているが (Rhodes et al.,1977)、ゲノムのwonderi ng ・一 spo tやcDNAの解析 では5’GGUAUUであるのでWTVのゲノムの51末端は分かっていない                le 鍛 噛 巴_,_ (Nuss and Dall,1990)。RRSVに関してはYan(1992)がRNA primer sequence法でS9の転写産物の5t末端にキャップ構造の存在 を示唆している。  1982年、Cashdollar et a1,はReovirus(Dearing株)のS2の 塩基配列の決定に際して、dsRNAから相補鎖DNA(complementary DNA:cDNA)を合成し、 dsDNAにしてプラスミドベクター(pBR322) に組み込む方法を開発した。また、1983年にはGubler and Hoffman がmRNAを鋳型として効率的にcDNAを合成する方法を確立した。既に、 1977年、Sanger eta1.が酵素的な手法によって、また、同年、 Maxam and Gilbertが化学的分解法によって効率的なDNA塩基配列決 定法を確立しており、これらを利用して植物レオウイルスの遺伝子構 造の解析が始まった。1985年、Asamizu e亡al.はdsRNAを鋳型とし てCashdollar e亡al,(1982}の方法でWTVのS4-S12の全長クローン、 Sl-S3の部分クローンを得、 S12の全塩基配列を決定した。更に、 wandering-spot解析でセグメントの末端塩基配列を決定し、その結 果、WTVの各セグメントに共通の塩基配列(+)5t GGUAUU・・… UGAU 3iが存在することを明かにした。 RDV、 RGDV、 RBSDVのセグメント及 び、MRDVの一部のセグメントにおいてもそれぞれ末端領域の共通配列 の存在が示された(Kudo etal.,1991;Marzachi etal.,1991; Azuhata etaL,1992)。RRSVにおいてはYan etal.(1992}が (+)5i GAUAAA・◆… GUGC 3tであることを示した。 Anzola eta1.                 H 屡 屡 凝 J 旛 ’ 囲」_i.,......一......一 蓋 (1987)は干渉性欠陥粒子(DI)のS5は末端塩基配列を残していたこ とを示し、また、XU e亡ai.(1989)はS8の末端のパンハンドル構造 を壊すことで発現効率が上昇することを示し、これらの末端共通配列 はウイルスゲノムの複製、タンパク質発現、セグメントの格納などの 機能に重要な役割を果たすことを示した。  植物レオウイルスのゲノムの塩基配列に関しては現在までにRDVで 全セグメントが決定されており(Uyeda eta1.,1994)、WTVでは S4-S12 (Asamizu et al,, 1985; Anzola et al., 1987; Anzela e亡al。,1989;Xu e亡aL,1989:Dall eta1.,1989)、RGDVで 群まS8-SlO (Koganezawa e亡a1., 1990; Noda et a1., 1991a) 、 RBSDVではS7、S8、S10(Uyeda e亡a1.,1990a;Azuhata et al., 1993)、MRDVではS6(Marzachi e亡al.,1991)、RRSVではS9とSlO が決定している(Uyeda eta1,,1995a;Yan e亡a1.,1995).近 年、膨大な塩基配列の決定が要求され始め、Sanger eta1,(1977} の方法を改変した反応とコンピューター解析を組み合わせたシークエ ンサ”一’・”が開発された(Smith eta1.,1986)。RGDVのS8-SlOはこれ を利用して決定された(Koganezawa e亡a1.,1990;N。da etal., 1991a)。更に、日本の各地から分離したRDV株にはゲノムの電気泳動 で区別できる変異性が認められた。それらのRDV株ではS12の塩基配列 が比較された(Murao etaL,1994)。動物に感染するreovirusや r。tavirUSでは遺伝的再集合によりセグメントが交換する現象が知ら                12 鋤 ? 難 獺  .   鰯 灘 一 応 灘 . ・ 難 圃」Ph一一...L__細 れていたが、RDVでは2種類のウイルスを媒介昆虫に注射することでそ の現象が確かめられた(Uyeda e亡a1.,1995a)。  これまでにRRSVでは感染特異的タンパク質の報告がない。しかし、 純化ウイルス粒子で7種類のタンパク質がPAGEによって確認されてい る。また、MgC12処理でスパイクを分解することにより粒子表面に2種 類のタンパク質が存在することが示された。 (河野,1984; Hagiwara et aL, 1986; Chen et aL, 1989b; Yan, 1992) . RDVでは各セグメントにコードされているタンパク質が罹病イネと保 毒媒介昆虫の両方で発現されていることが確認された(Suzuki e亡 al.,1994;村尾,1994)。RDVはそれらのうちS1、 S2、 S3、 S5、 S7、 S8からの翻訳産物で粒子が構成されている(Suzuki,1995)。 WTVではヨコバイの培養細胞を利用して感染特異的タンパク質が検出 され(Nuss and Peterson,1980)、ゲノムのcDNAクロ”一・・”ンを用い てS4-S12とそれらのタンパク質の対応関係が明らかにされた (Asamizu et al., 1987; Xu et aL, 1989) .  昆虫で媒介をせずに宿主中で長年保持し続けた植物レオウイルスは 昆虫伝搬性を失うことがある(Reddy and Black,1974;Kimura, 1976)。昆虫伝搬性を失ったWTVのS2、 S5、 S7に変異が起きていた。 S7では不完全であったが、 S2とS5でそれぞれ変異セグメントに完全に 置き換わった変異株が得られた。変異したS5は5’末端より319塩基、 31末端より205塩基を残して中問が欠損していたにもかかわらず、ウ                13 醗 ’ イルスの複製は可能だった(Anzola e亡al.,1987)。同様に昆虫伝 搬性を失ったRRSVのゲノムの解析ではSlOに変異が起きていることが 示唆された(Maoka etal,,1993)。 4.Oryza virus属のウイルス  植物レオウイルスの中ではEch in ochloa ragged stunt Oryz a vi rus(ERSV)のヒエでの病徴がRRSVに類似しており、また、 RRSVと血清学的関係があること、セグメントと構造タンパク質のPAGE における分離パターンがそれぞれ似ていることが報告された(Chen, 1985;Chen e亡a1.,1989b)。Yan eta1.(1994)が示したERSV のセグメントの末端共通塩基配列は5響GAUAAAU・・… GGUGC 3’で RRSVの末端共通塩基配列とほぼ一致している。しかし、媒介昆虫にお いてRRSVはトビイロウンカ、 ERSVはSogate〃a longifu rci feraと異な る・また・ERSVの粒子形態は2重殻でAスパイク様のスパイクを持つこ とからRRSVよりはFf/fvfrHs属の粒子形態に近い(Chen et a1. 1989a)。更に、 RRSVはトビイロウンカでヒエに伝搬しなかった (Yan,1992)。これらのことからERSVとRRSVは異なるウイルスで ありながら、非常に近縁なウイルスとされ(Chen eta1., 1989a)、Oryza virus属に分類された。また、コロンビアのコムギで 発生したNarino dwarf病でレオウイルス様の粒子が認められ、 PAGE 14 懸灘懸雛灘灘鑛1灘一一. 灘囎・ ll.”」t一 k・’f’ ’h’nST1 makh.te-es. SrfRYi     .,.一一一一・一一“.一一 ・, におけるセグメントの分離パターンがRRSVに似ていることから病原ウ イルスと考えられるNarino dwarf virusがOryza virus属に分類さ れる可能性がある(Uyeda and Milne,1995)。 15 懸二一灘羅’1.懸, ......一一一一‘ 皿.材料と方法 (以下で使用する試薬類と基本的な実験操作は付録を参照のこと) 1.ウイルス源と媒介昆虫  イネラギッドスタントウイルス(RRSV)は1977年に国際イネ研究所 (lnternational Rice Research Institute;IRRI)より譲り受 け、北海道大学(北大}の温室にてイネで継代してきたもの(RRSV- H)と・IRRIで継代してきたものを1992年に北大に移したもの (RRSV 一一 P)を用いた.トビイロ:ウンカは同様に北大で継代してきたも のとIRRIで継代してきたものを北大に移して用いた。また、イネの品 種は金南風を用いた。 2.RRSV粒子の純化  抽出緩衝液はGMT{0.1Mグリシン、0.OIM MgC12、0.02M Tris- HC1(pH7・5)}あるいはリン酸緩衝液{0.1M KH2PO,に0.IM Na2HPO4・12H20を加えて最終のpHを6.0にした}を用いた。 RRSV罹病 イネ1009をlcm2ぐらいに刻み、緩衝液100m1を使用してミート チョッパーで3回程ひいた。ガー’一’…ゼで粗抽出液を絞り、最終的に30%と なるように四塩化炭素を加えてポリトロンホモジナイザーで5分間混合                16 ,,一..一一.一d,..b した。6,000rpmで25分間遠心分離後(マルサン低速遠心分離機と9B ロ:一夕一を使用)・上層をとって3%量のトリトンX-100をゆっくり滴 下し・4-8℃で30分以上スターラーで一式した。40PAチューブを用い、 40%ショ糖/緩衝液溶液を試料の下に注射器で下図のようにゆっくり 注入したe            注射器の先につけた細いビニール管 4℃で25,000rpm、90分間遠心分離:した(日立65P超遠心分離機あるい は70PとRPS27ロ:一心ーを使用)沈澱を緩衝液2mlに溶かした。テフ ロンホモジナイザー一で3分間ホモジナイズし、卓上遠心分離機にて4℃ で8,000rpm、2分間遠心分離した上清を20%一50%ショ糖密度勾配カ ラムにのせた・ショ糖密度勾配カラムはニトロセルロースチユー.…一・一ブを 用い、前日に下図のように注射器で作成した。 4℃で22,000rp皿、2時間遠心分離し(日立65P超遠心分離機あるいは 70PとRPS27ロ…一・・li二一を使用)、ISCOフラクショネー一夕一でウイルス を回収した。ウイルス量が少ない場合はこのまま保存した。多い場合 17 、・ @灘灘鑛三三灘、灘購           腿懸騨    蝿,“ ’ ......一一“,, は12PAチュ・一…’‘ブを使用し、4℃で40,000rpm、1時間超遠心分離した (日立70P超遠心分離機とRPS65アングルローターを使用).OD26。の 吸光度を測定してウイルス濃度を算出し、一80℃で保存した。 3. Enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)  RRSV粒子に対する抗体を精製して3μg/m1となるように0,05M 炭 酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)で希釈した溶液をプレ目口ト(NUNC社外、 Maxi sorp 8×12ウェル)の各ウェルに200μ1ずつ入れて37℃で3時 間保温した・緩衝液を捨てて0.02M PBS-Tweenを1ウェルにつき200 μ1入れ、3分間静置してから液を捨てるという操作を3回繰り返した  (洗浄) {プレートの洗浄には0.02M PBS-Tween(pH7.4)を使 用}。試料を200μ1ずつウェルに入れ(1試料につき2反復した)、4 ℃で一晩静置した。試料を捨てて洗浄し、冷蔵保存してあるRRSV粒子 に対するアルカリフォスファターーゼ結合抗体(希釈倍数試験済み)を 0.02M PBS-Tweenで400倍に希釈し、1ウェルにつき200μ1入れて37 ℃で3時間保温した。プレ・一・・一トを洗浄後、基質溶液{1mgP- nitrophenyl phosphate/ml 10%Diethanolamine(pH9.8)}を 1ウェルにつき200μ1入れて室温あるいは37℃で発色が確認できるま で(1時間一3時間)保温した。各ウェルはMTP-100マイクロ:プレ_ トリーダ(コロナ電気社製)によって波長415nmの吸光度を測定し、 陽性と陰性を判定した。各プレートには0,02M PBS-Tween、陽性試料 18 灘 諺 畿   、 嚇 腿 濁     託し 曇 瀦 .,........J.,一一し としてRRSV罹病イネ・陰性試料として健全イネ、トビイロ:ウンカの場 合は更に無毒トビイロウンカ試料を用いたウェルを用意した。イネの 場合は塩化ナトリウム40g、 KH2PO、1g、 Na2HPO、・12H2014.5g 塩化カリウム19・NaN31gを混合して滅菌水で11としたものを保存 緩衝液(0.IM PBS)とし、使用時に滅菌水で5倍に希釈して11あたり Tween 20を0.5ml加えた{O.02M PBS-Tween(pH7.4)}。イネは 生葉重の5倍量の緩衝液{0.02M PBS-Tween(pH7.4)}を加えて乳 鉢で磨砕し・マイクロ遠心チューブに移し、12,000rpm、1分間遠、亡、 分離し、上清をELISA試料とした。  トビイロ:ウンカの場合は塩化ナトリウム40g、 KH,PO、11,34g、 Na2HPO4・12H2014.5g、塩化カリウム1g、 NaN,1gを混合して滅 菌水でllとしたものを保存緩衝液(0.IM PBS)とし、使用時に滅菌 水で5倍に希釈して11あたりTween 20を0.5ml加えて使用した {0・02M PBS 一一 Tween(pH6・5)}。一80℃でマイクロ遠心チュ・.一・一・一ブ中 (1つのチューブにつき1個体)に保存してあったトビイロウンカを氷 冷しながら1×STE 180μ1を加えてペッスルあるいは楊子で磨遷し た・磨砕液は卓上遠心分離:機にて12,000rpmで1分間遠心分離し、上 清の36μ1をマイクロ遠心チューーブに移して緩衝液{0.02MPBS 一一 Tween(pH6.5)}365μ1で希釈してELISA試料とした。 4.罹病イネからのRRSVゲノムの抽出 19 ・t’,,,r1.灘購   瀞 嬬 黎 懸 隔 翻 螢 婿 一  2-39のRRSV罹病イネを細かく刻み、50ml用の遠沈ガラスチュ_ブ に入れ・1×STE 15m1.20%SDS O.75m1、メルカプトエタノ_ル 0・15m1・フェノール7・5ml、クロ1ロフォルム7.5m1、ベントナイト 0・059を混合して・ポリトロンホモジナイザー一で室温で3-4分間磨卜し た・SAKUMA Mode190-22で2,500rpm、15分間、7℃で遠心分離し、 水層を移して・フェノール9m1とクロロフォルム9m1を加え、ヴォ ルテックスで3分間混合して、同様に遠心分離した。再び水層を移して エタノール沈澱し、TE 3m1に溶解した後、4M LiCl 3m1を混合し、 一晩氷冷した。溶液は50m1用ナルゲンチューブに入れ、6Bロ 一一夕一・一・…一を 使用してSakuma Model M-160で10,000rpm、15分間、4℃で遠心分 離し、上清を移してエタノール15皿1だけを混合してエタノール沈澱 した。沈澱を滅菌水400μ1に溶解し、再度工タノー・一・一・‘ル沈澱した後、 1×STE 400μ1に溶解し、エタノール200μ1とCC4、(Whatman社 製CELLULOSE POWDER)50皿gを加えて30分間ヴォルテックスで混 合した。卓上遠心分離機でIO, OOOrpm、1分間遠心分離し、上清を捨 ててCC41の沈澱に1×STE 400μ1、エタノール200μ1、メルカプト エタノール60μ1を加え、15分間ヴォルテックスで混合し、同様に 遠心分離してから上清を捨てた。1×STE 400μ1と工タノPtル100 μ1を加えてヴォルテックスしてから遠心分離をする操作を3回繰り 返した後、エヴァボレーターで5分間、CC41を乾燥させてから、200 μ1の滅菌水に懸濁した。遠心分離してCC41を除き、上清をエタノール 沈澱して10-20μ1の滅菌水に溶解し、抽出試料とした。 20       μ蹴笛   獄  繋鍮、 1i,,,,一・一・一一一‘.一一 5・トビイロウンカからのRRSVゲノムの簡易的抽出  ELISAに供試した残りの1×STE磨砕液144μ1に0.05gベントナ イト/ml 1×STE溶液10μ1、20%SDS 7,5μ1、メルカプトエタノー ル1・5μ1・フェノーール75μ1、クロロフォルム75μ1を混合して 10分問ヴォルテックス後、卓上遠心分離機で室温、12,000rpm、5分 間遠心分離した・上層をとってエタノール沈殿し、滅菌水50μ1に 溶解して抽出液とした。 6.RRSVゲノムのSDS-PAGE  泳動緩衝液には0・05M Tris、0.38Mグリシン、1%SDS溶液、泳動 槽はマリソル社製スラブゲル電気泳動装置を用いた。ゲルの組成はタ ンパク質のSDS-PAGE(方法20.)同様であるが、ゲル板は16×16× 0.1c皿を用いた。30%アクリルアミド保存溶液8.325m1、20%SDS O.125m1、3M Tris-HCI(pH8.93)125m1、滅菌水13。275m1を混 合してSeparation gel溶液とし、10%APS 250μ1、 TEMED l2.5 μ1を混合してゲル板の上端から約2cmの位置まで流し込んでゲル化 させた。30%アクリルアミド保存溶液lml、20%SDS O.05ml、 0.5M Tris-HC1(pH6、7)1.25m1、滅菌水7,59m1を混合して Stacking gel溶液とし、10%APS 100μ1月目EMED 5μ1を混合し 21 懸灘三白羅,.山山羅 溝一 i...........・db. てゲル化させ・2層のゲルを作製した。試料に等量の2×緩衝液{0.IM Tris-HCI(pH6.7)、2%メルカプトエタノール、4mM EDTA、20% グリセロ:一ル}と泳動用色素液を混合してゲルにのせ、100V定電圧で 電気泳動した(RRSVゲノムは通常、約20時間)。泳動後、核酸を検出 するため、ゲルをアガローースゲル同様に0.5μg/ml EtBr溶液で染色 (方法17.)あるいは銀で染色した(方法8.)。 7. PAGE (SSCP)  SSCP解析の場合は10×TBE(0.9M Tris、0.9Mほう酸、40mM EDTA・最終のpHは8・3)を希釈した0.5×を電気泳動緩衝液とし、泳 動槽はマリソル社主スラブゲル電気泳動装置を用いた。ゲル板は16× 16×0.lc皿を用い、30%アクリルアミド保存溶液6m1、10×TBE 1・5m1・グリセロールLsm1、滅菌水20,8mlを混合し、フィルタ_ 濾過後、10分間脱気して10%APS 200μ1とTEMED 20μ1を混合し てゲル板に流し込み、コームを差し込んで1時間以上静置してゲルを作 製した。室温にて5mA定電流で予備通電後、試料をつんでBPBが流出す るまで電気泳動した。 8.銀染色(核酸) 電気泳動後のポリアクリルアミドゲルを固定溶液(10%エタノール、 22 0・5%酢酸)に入れて10分間振蛋した後、固定溶液を入れ換えて再度 10分間振面した。固定液を12mM硝酸銀溶液【{N/10 Silver nitrate solution(Nacalai社製)}36mlに滅菌水264mlを混 合して作成】に換えて15分国振濾した後、溶液を除いて滅菌水で軽く すすいだ。ゲルを現像液(375mM水酸化ナトリウム、2,3mM NaBH                               4s O.4%HCHO)に入れて軽く振敵し、適当な染色像が得られたら、液を 除いて定着液(0・07M Na2CO3)を入れて10分間振盗した。ゲルは3MM 紙(Whatman社製)に移し、1時間乾燥機にかけてから保存した。 9・コロ:ニーーハイブリダイゼーション ①塩化カルシウムによる大腸菌の形質転換  LB寒天培地(10mg/撮l Tryptone、5mg/ml Yeast extract、 10mg/m1塩化ナトリウム、1.5%Agar)上の大腸菌HBIO1の単コロニー をLB液体培地lmlに接種して37℃で一晩振塗培養した。培養液400 μ1を新たなLB液体培地40m1に接種して37℃で90-120分間振盗培 養し(ヘネロフラスコを使用)、OD55。が約0.4(0.2-0.6)になった ところで培養を止めた。培養液を遠心分離して集幽し(50m1用ナルゲ ンチュ・一・一…ブに入れ、6Bローター…一を使用してSakuma Model M-160で 4,000rp皿、5分間遠心分離}、沈殿を塩化カルシウム溶液{50mM CaC12、 10mM Tris-HC1(pH8.0)}15m1に穏やかに懸濁した。15 分間氷上に静置後、再び集菌し、塩化カルシウム溶液2m1に懸濁し 23 、 ’薗 た(コンピーテントセル)。コンピーテントセル100μ1にpBR322 由来の各プラスミド保存液(濃度は不明)0.5μ1を混合して42℃で1 分間熱処理後・LB液体培地100μ1を混合して12,5μ9/mlテトラ サイクリンを含むLB寒天培地上にまいた。室温で数分間乾燥後、一晩 37℃中で、形質転換した大腸菌のコロ:ニー一を形成させた。 ②プラスミドのナイロンメンブレンへの吸着  12・5μ9/m1テトラサイクリンを含むLB寒天培地に各形質転換体を 分けるための枠を引いたナイロンメンブレンを敷き、その上にそれぞ れの形質転換大腸菌をストリークして37℃で一晩大腸菌を培養した。 大腸菌側を上にしてナイロンメンブレンを室温で10分問乾燥後、0.5% SDSを含む2×SSCに浸した濾紙上に3分間静置して溶液を浸透させた。 大腸菌タンパク質を変性させるためにナイロンメンブレンをシャ_レ に移して1分間電子レンジ(960W)にかけ、0,1%SDSを含む5×SSC 溶液に浸した。大腸菌タンパク質は綿棒でこすうて完全に除去した。 ナイロンメンブレンは同溶液で洗浄を繰り返してから2×SSC緩衝液で 軽く洗浄し、室温で乾燥させてデシケー’・’S夕一…一・一で保存した。 ③プロ・一・一・・ブの作成  RRSVゲノム10μ9のTE溶液に泳動用色素を加え、5μ9/レーンで 5%PAGEに供試した・PAGEは以下の条件で行った。30%ポリアクリル アミドゲル保存溶液5m1と10×TAE(0.4M Tris、0.2M酢酸ナト 24 灘・灘  鑛灘 i,,,.J一・一一.一一 リウム、0.02M EDTA、約2%量の酢酸でpH7-8に調整)3m1、滅菌水 2L8mlを混合し、10分間エヴァボレー・…一・‘夕一で脱気後、10%APS 200 μ1とTEMED 20μ1を混合して、ゲル板(0.1×16×16cm}に流し込 んだ・ゲルは1時間以上静置して作成した。1×TAEを電気泳動の緩衝 液とし・マリソル社製スラブゲル電気泳動装置を用い、40mA定電流で 30分問予備通電後、泳動用色素を混合したゲノムをつんで、約11時問 電気泳動した。ゲルを0.5μg/ml EtBr溶液中で10分間以上緩やかに 振記してから紫外線照射下(トランスイルミネーター・・一上)で各セグメ ントの位置を確認した。各セグメントの位置のゲルをマイクロ遠心 チュ・一一’・tブに切り出してガラス棒で磨狂した。但し、ゲルが吸着しない ようにマイクロ遠心チューブとガラス棒はドラフト中でジクロロシラ ン蒸気にあてた後、流水で良く洗浄し、更に蒸留水で洗浄してからオー トクレーブしたものを用いた(シリコン処理)。ゲル片を核酸溶出用 緩衝液(0.5M酢酸アンモニウム、0.1%SDS、 lmM EDTA)に懸濁し、 一晩振点した・溶液はゲル片を除くために1m1用のマイクロピペット チップにつめたグラスウール(シリコン処理済)を通過させた(卓上 遠心分離機で2,000rpm、5分間遠心分離した)。回収した溶液の2.5 倍量のエタノール(この場合はエタノールのみ)を混合して工タノs.....一 ル沈殿した・ゲノムの5’末端の構造は明らかではないが、一一応、リン 酸基を除く操作をした。沈殿を滅菌水44μ1に溶解し、10×Calf intestine alkaline ph。sphatase(CIP)用緩衝液5μ1とCIP (20units/μ1) (ベーリンガー・マンハイム社製}1μ1を混合し 25 _  羅懸灘i一白 野『 て50℃で30分間保温後、再度CIPlμ1を混合して同様に保温した。 20%SDS 2・5μ1とIM塩化ナトリウム5μ1を混合して反応を止め、 滅菌水で100μ1としてからフェノール・クロロフォルムで抽出した。 5i末端を32Pで標識するため、2回以上エタノール沈殿した核酸を滅菌 水33μ1に溶解し、10×Kinase用緩衝液{0.5M Tris-HC1  (pH7.5-8.0) 、0.1M MgC12、0.05M DTT}5μ1とγ32 PdATP(ICN 社製)5μ1(50μCi)とT4 Polynucleotide Kinase(宝酒造社製) 2μ1を混合して60分間37℃で保温した。フェノール・クロロフォル ムで核酸を抽出した後、未反応のγ32PdATPをゲル濾過で除いた。ゲル 濾過用のカラムを作成するため、0.5ml用マイクロ遠心チューーブの底 に穴を開け、減菌した綿を敷いて、G-50のTE溶液を適当量入れた。穴 から出る溶液を受けるための1.5m1用マイクロ遠心チユー・一・一・・一ブを付けて 卓上遠心分離機で5,000rpm、90秒遠心分離し、 TEを除いた。等量の TEを加えて遠心分離する洗浄操作を数回繰り返した後、 TEに溶解した 核酸を入れ・遠心分離で下のLsm1用マイクロ遠心チューーブに回収さ れた核酸溶液をプローーブとした。プローブは1μ1を液体シンチレ_ショ ンカウンター(Aloka社製)にかけて32P活性を測定し、105cpm/ml以 上で使用した。 ④ハイブリダイゼーション  作成したナイロンメンブレン(約43cm2)を耐心用のビニ_一ルバッ クに入れ・プレハイブリダイゼt・一・一・・一ション溶液{50%ホルムアミド、 26 .灘灘灘三二1 魑・ �?      買∵ 5XSSC. 50mM NaPO, (pH6, 7) . 500]Lt g/ml tRNA. O. 1% SDS. 5×Denhard‘s solution}3-4m1を入れ、気泡を除いてポリシーーラ_ で口を閉じ・42℃で2時間保温した。プレハイブリダイゼーション溶 液はハイブリダイゼーション溶液に換え、45℃で13時間保温した。ハ イプリダイゼーション溶液はプローブを95℃で10分間熱処理後、急冷 して変性させ、新たなプレハイブリダイ前脚ション溶液1皿1に混合 して作成した。未反応のプロ…一’・1ブを除くため、ハイブリダイゼーショ ン後、ナイロンメンブレンを0.1%SDSを含む2×SSC溶液100皿1に 入れ、室温で10分間緩やかに振盈した(洗浄)。再度同溶液で洗浄を 繰り返した後、0.1%SDSを含む0.2×SSC溶液に換えて、60℃で20分 間洗浄した・ナイロンメンブレンは乾燥させてからオートラジオグラ フィーにかけて反応を検出した。 10・ドットプロットハイブリダイゼーション ①セグメントのナイロンメンブレンへの吸着  RRSVのゲノム12μ9を2レーンに分けてSDS-PAGEに供試し、各セ グメントを分離した。24時間で泳動用緩衝液を新しいものに換え、全 体で48時間泳動した。0.5μg/ml EtBr溶液中で10分間以上緩やかに 振塗してから紫外線照射下(トランスイルミネータ川上)で核酸を確 認したところ、S7とS8が流出していたため、 S1、 S2、 S3、 S4だけを 抽出した(方法15.)。再度RRSVのゲノム2μgを同様に全体で31時 27 鐵 問電気泳動して、S7とS8を得た。各セグメントは滅菌水に溶解して 1/10量をSDS-PAGEに供試し(方法6.)、ゲルの銀染色をして分離で きたことを確認した(方法8.)。残りの試料を10×SSC溶液とし、 100℃で5分間熱処理後、急冷して変性させた。抽出した量に対してSl、 S2・S3・S4は約1/25量、 S7とS8は1/5量を原液としてlcm2枠のナイ ロンメンブレンにスポットした。変性した試料を冷10×SSCで希釈し て同様にしてスポットした。ナイロ:ンメンブレンの下には濾紙を敷き、 一回に2μ1で数回に分けてスポットした。ナイロンメンブレンは風乾 後・0・05N水酸化ナトリウムを染み込ませた濾紙上に5分間静置した。 更に、1分間2×SSC中で洗浄してからGS Gene Linker(パイオラッ ド社製) C-3Program(150mJ}で処理し、風乾してデシケータ....一‘一 で保存した。 ②プローブの作成(ランダムラベリング法)  Pst 1で切断したプラスミド75ngとランダムプライマー一 9.6pmo1(Hexadeoxynucleotide dp(N)6宝酒造社製)の混合液5 μ1を100℃で3分間処理後、急冷した。試料1μ1にdCTPを除く 0.5m超dNTP O.5μ1、10×Klenow緩衝液{0.5M Tris-HC1 (pH7.5) . O, IM MgCl, . 10mM DTT. O.5mg/ml BSA} O,5Lt 1. 2units/iu l Klenow fragment 4ul. a 32PdCTP (6,000Ci/ mmol) (アマシャム社製)1μ1(loμCi)、滅菌水1,6μ1を混合 して37℃で2時間保温後、0・5MEDTAO.2μ1を混合して反応を停止 28 11h...bL させた・反応しなかったα32PdCTPを除くため、ゲル濾過をした。 Sephadex G50(ファルマシア社製)のTE懸濁液を下にグラスウール をつめたパスツt・一・一・一ルピペットに注いでカラムを作成し、上から0,1% SDSを含むTEを注いで下から溶液が出る状態にした。反応液に泳動用 色素2μ1を混合してカラムにつんだ後、0,1%SDSを含むTEを100 μ1つつ入れて行き、サ・・一・一・Lベイメーターで測定しながら2つに分かれた ピークのうち、最初に出てきたピークを分取してブロー一・一・一ブとした。プ ローーブは1μ1を液体シンチレ・・一・一・一ションカウンター(Aloka社製)にか けて32P活性を測定し、106cpm/m1以上で使用した。 ③ハイブリダイゼーション  コロニーーハイブリダイゼーション(方法9.)と同様に、ハイブリダ イゼー…一・・ションを行った。但し、プレハイブリダイゼー一・一ション溶液は tRNAのかわりに40μg/ml Salmon sperma DNA(和光社製)を使用 した。 11.サザンプロットハイブリダイゼーション ①ゲルからナイロンメンブレンへ核酸の転写  L5%アガロースゲル電気泳動後、0、5μg/ml EtBr溶液で染色し て核酸を確認した(方法17.)。ゲルは0.4N水酸化ナトリウム、 IM 塩化ナトリウム溶液に入れ、15分間室温でゆっくりと振盈した。ナイ 29 ロンメンブレンは滅菌水に浸した後:、20×SSCに数分間浸した。0,4N 水酸化ナトリウム、IM塩化ナトリウム溶液に浸漬したトランス ファー一・・用プロ:ックの上に、3MM紙(What皿an社製)、ゲル、ナイロ:ン メンブレン・3MM紙ペーパータオル、重しを順番に積み上げ、1-2時 問核酸をナイロンメンブレンに転写した。ゲルを再びEtBrで染色して 核酸がトランスファー一したことを確認した。ナイロンメンブレンは 0.5M Tris-HCI(pH7.2}、1M塩化ナトリウム溶液に15分間浸した 後、室温で乾燥し、更に、80℃で2時間処理した。 ②プロ 一一ブの作成  ドットプロッティングと同様にランダムラベリング法で作成した。 但し、Random labeling kit(宝酒造打製)を用い、緩衝液は添付 のもの・アイソトープはα32PdCTP(3,000Ci/mmol) (アマシャム社 製)5μ1を使用し、全体量25μ1の反応液として説明書に従って反 応させた・プローブはSephadex G50(ファルマシア社製)カラムで 精製して1×106cpm/mlに相当する量で使用した。 ③ハイブリダイゼー一・■ション  コロニーハイブリダイゼーションと同様に、ハイブリダイゼーショ ンを行った。但し、プレハイブリダイ回田ションは40℃で2-3時間と し、プロ・一一ブは90℃、4分間熱処理後、急冷して用いた。ハイブリダ イゼt・一・一一・ションは45℃で一晩行った。 30 .、。難灘灘懸 躍 灘一叢 , 鐙 1蟹 11L.一一    ゼ 12,DMSO変性  dsRNA試料(水溶液)5μ1にDMSO(気体の窒素を0,5-1分間通し たもの)50μ1を混合し、50℃で30分間保温、した後、一80℃工タノS・一・一’一 ルで急冷して固化させた。3M酢酸ナトリウム5μ1とエタノール 150μ1を混合して、エタノール沈澱し、DMSO変性試料とした。 13.逆転写反応(M-MLV逆転写酵素)  DMSO変性したゲノムの沈殿をプライマー(0,5μ9/μ1)1μ1と滅 菌水8.5μ1の混合溶液に溶解し、更に、2.5mM dNTP 4μ1、0.IM DTT 2ul. 5XM-MLV Reverse Transcriptase reaction buffer (GIBCO BRL) 4ul. M-MLV Reverse Transcriptase (GIBCO BRL) (200units/μ1)o.5-1μ1を混合して37℃で30-120分間保 温した。 14, Polymerase chain reaction (PCR)  2.5皿MdNTP 8μ1と10×Tthポリメラーゼ緩衝液(東洋紡績社製) 10μ1・プライマー一’ 1(0・5-1μ9/μ1>2μ1、プライマー2(1μ9/ μ1)2μ1、Tthポリメラーゼ(4-6units/μ1) (東洋紡績社製)2 31 W 酵 陸.. ・ 瓢 『   zat’” 一))))一一・一一一一一    s    il    lii ,u L鋳型の混合液を滅菌水で100μ1とした。また、全体量が50μ1の 場合は各試薬、酵素を半分量にした。反応液の蒸発を防ぐためにミネ ラルオイルを一滴加えてからプログラマブル テンプコントロールシ ステムPC-700(アステック社製)にセットして以下の条件で温度を 変えた。 S9の全長dsDNAの増幅 94℃1分間、55℃2分間、72℃3分間を30サイクルして25℃で終了。 SSCPのためにS9の部分的増幅 94℃1分間、57℃1分間、72℃2分間を25サイクルして(最後のサ イクルの72℃は10分間とした)から57℃、40℃、30℃をそれぞれ10 分間ずつ行って25℃で終了。 pMALに挿入するためのS90RFの増幅 95℃1分間、55℃0.5分間、75℃4分間を25サイクルして25℃で終 了。 pMALに挿入するためのS10の主要なORFの増幅 94℃1分間、55℃2分間、72℃3分問を25サイクルして(最後のサ イクルの72℃は10分間とした)から55℃、40℃をそれぞれ5分間ずつ 行って25℃で終了。 pUCI19に挿入するためのSlOの小さいORFの増幅 94℃1分間、55℃2分間、72℃3分間を25サイクルして(最後のサ イクルの72℃は10分間とした)から55℃、40℃をそれぞれ2分間ずつ 行って25℃で終了。 15・サブクローニングとDNAの平滑末端化 ①プラスミドに挿入するDM断片の調整 32 1” @ ・躍.,  麗 簸 ihb)一一一一一・・”’Vpt    l    t    v 1     1  制限酵素処理したDNA試料はエタノー一・一・・ル沈殿後、必要に応じて平滑 末端化した・1-3μ9のDNA l5μ1に5×T4 DNAポリメラーゼ緩衝液  {335mM Tris-HC1(pH8.8)、38.5mM MgC12、50mMメルカプト一 二ノール・33・5μHEDTA、83mM(NH、)、SO、、0.0835%BSA、 1.665mM dNTP}、4units/μlT4 DNAポリメラーゼ1μ1を混合 して37℃で1時間保温後、50mM EDTA(pH8.0)5μ1を混合して反応 を止めた.滅菌水で反応液を50-100μ1としてからフェノール・クロ ロフォルムで抽出し、エタノール沈殿した。制限酵素処理したDNA試 料1-3μgをそのまま、あるいはエタノール沈殿した試料は滅菌水5 μ1に溶解して5%PAGEに供試した。電気泳動は以下の条件で行った。 30%ポリアクリルアミドゲル保存溶液1,63mlと10×TBE 1・96m1・滅菌水19m1を混合し、10分間エヴァボレ一蓋ーで脱気後、 10%APS lOOμ1とTEMED l2.5μ1を混合してゲル板(0.1× 9.5×9.5cm)に流し込んだ。ゲルは1時間以上静置して作成した。電 気泳動の緩衝液は2×TBEとし、マリソル社製ミニスラブゲル電気泳動 装置を使用して100V定電圧で30分間予備通電後、泳動血色素を混合し たDNA試料をつんで電気泳動した。ゲルは0.5μg/ml EtBr溶液中で 10分間以上緩やかに振歯した。分離したDNA断片の位置は紫外線照射 下(トランスイルミネー一一上)で確認し、その部分のゲルを切り出 し・コロニーハイブリダイゼーションのプローブ作成と同様にDNAを 溶出してエタノール沈殿した。但し、ゲル片を除くためには、溶出液 をSuprecTM-01(卓上遠心分離機用限外濾過チューブ}に入れて 33 雛嚢§ i,))一一一一.,....一一一    f 8,000rp皿で10分間の遠心分離を行った。 ②プラスミドベクターの調整  必要に応じた制限酵素で処理したプラスミドベクター2μ9は1/20 量をアガロースゲル電気泳動に供試して切断を確認した(方法 17.)。平滑末端化したPCR産物を挿入する場合以外は、すべてではな いが、Calf intestine alkaline phosphatase(CIP)で処理し た。lo×clP緩衝液5μ1とcIP(20units/μ1) (ベーリンガー・ マンハイム二三)1μ1を混合して5‘末端が突出している場合は37℃、 それ以外は50℃で30分間保温した。制限酵素あるいはCIPを失活させ るために滅菌水で100μ1とし、フェノール・クロロフォルムで抽出し た。プラスミドベクターは使用前にエタノール沈殿し、滅菌水20μ1 に溶解して用いた。 灘 劉 . 羅 ・ 、 懸 璽 . 鶴 ・         ③ライゲーション  ブラスミドベクタ・・…一・・0.1-0.2pmo1と挿入DNA O.1-0.2pmo1以上 を混合し、10×ライゲーション緩衝液2μ1、IOmM dATP 1μ1、 5units/μ1T4 DNAリガーゼ(べ・一・一・tリンガー・マンハイム社製)1 μ1と滅菌水で全体量20μ1とし、16℃で8-24時問保温した。ある いはDNA Ligati。n Kit Ver.2(宝酒造社製)を用いた。プラスミド ベクターと挿入DNAのTE溶液10μ1に等量の1液を混合して16℃で1 時間保温した。ライゲ・…一・・ション反応液の1/2量を大腸菌の形質転換に 34 用いた。     i   lri・ 鵜懸白白.一回羅嬬’ ④大腸菌の形質転換  コ旧記ーハイブリダイゼーション同様に大腸菌JM109のコンピーテ ントセルを用意した。但し、大腸菌の培養にはLBの代わりにSOB液体 培地(20mg/ml Tryptone、5mg/ml Yeast extract、10mM塩化ナ トリウム、2.5mM塩化カリウム、10mM MgC1,・6H20、10mM MgSO、・ 7H20)、塩化カルシウム溶液の代わりに形質転換用緩衝液(35mM酢 酸カリウム、50mM CaC12・2H20、0.008%酉乍酸、45mM MnC12・ 4H20・100mM RuC1、15%しょ糖、最終のpHは5.8)を用い、40m1 培養液から最終的に形質転換用緩衝液2m1とした。コンピーテント セルはDMSO 70μ1を混合して50μ1ずつ分注して一80℃で保存した。 コンピーテントセルとライゲーシヨン反応液を混合して氷上で20-30 分間静置した。42℃で1分間熱処理後、SOC液体培地(SOBに20mM グ ルコースを加えたもの)250μ1を混合して37℃で30分間保温した。 全量あるいは・一部を50μg/皿1アンピシリン(プラスミドベクターに は抵抗性遺伝子がある)を含む2×YT寒天培地にまいて37℃で一晩保 温し、コロニー一を形成させた。また、LacZαを利用する場合は100mM IPTGと2%5一プロ:モー4一クロロー3一インドリルーβ一Dガラクトシド (X-gal)を予め培地上に塗布しておき、白色のコロニーを選抜した。 これらからプラスミドを抽出して目的の断片の挿入を確認した。 ・・懇 35 i,bh一一一一.......一一    1/ll    e    r”    1 16.大腸菌からのプラスミド抽出(アルカリ法)    l    pBR322の場合はテトラサイクリン(12.5μ9/ml)、pUC119の場合   1   はアンピシリン(50μg/皿1)を含む2×YT液体培地(16mg/ml   }   Tryptone、10mg/ml Yeast extract、5mg/ml塩化ナトリウム)        2m1に形質転換された大腸菌を接種して37℃で一晩振盗培養した   1    (15m1用チューブにシリコ栓をしたものを使用)。大腸菌を集菌する   ii ために駿台をマ伽遠心チx・一一ブに移レ卓上遠心分離機で        8,000rpmで1分間(4℃)遠心分離した。沈澱をTEG溶液{25mM   i   Tris-HC1(pH8、0)、10mM EDTA(pH8.0)、50mMグルコース150        μ1に懸濁して、10mgリゾチ・一…一,ム/ml TEG溶液50μ1を混合した。   iii   l 5分間室温にて幽した後、Na・H-SDS溶液(。.2N水酸化ナトリウム、       1%SDS)200μ1を混合し、正確に5分間氷冷してから5M酢酸カリウ       ム溶液150μ1を混合した.10分間氷冷した後、遠心分離して上清を       移し、フェノ・・・・・・…ル・クロロホルムで抽出してから工タノー’・tル沈澱した。       沈澱は滅菌水49μ1に溶解し、0.1μg/μ1RNaseAlμ1を混合   1   して37℃で30分問保温後、2,498M塩化ナトリウムを含む20%(W/   l   V)ポリエチレングリコール6,000溶液30μ1を混合して1時間氷冷   i[       した。プラスミドは卓上遠心分離機で14,000rp皿(4℃)で10分間遠       心分離して沈澱させた。エタノール沈殿同様に等量の80%エタノール   1 でリンスしてから乾燥させ、5・一1・・μ1の滅菌水に溶解した.   i, i)h..一s...“b    l    l    ; 17.アガロ・一一スゲル電気泳動  1×TBE緩衝液に分離する核酸の大きさに応じて1.0-2.0%量のアが 九州スを加え、熱を加えて溶解した。ゲルを作製するためにMupid-2 (コスモ・バイオ社製)の専用トレーに入れ、30分間以上静置した。 泳動槽にはMupid-2、緩衝液は1×TBEを用い、核酸試料を泳動用色 素と混合してウェルに入れ、100V定電圧で通電した。泳動後、ゲルは 0.5μg/ml EtBr溶液中で10分間以上緩やかに振堂し、紫外線照射下 (トランスイルミネー・一一夕一上)で核酸を確認した。    18.シークエンサーを利用した塩基配列の決定    ① 反応     培養液2mlからアルカリ法で抽出したプラスミド試料を滅菌水    100μ1に溶解して鋳型試料とし、以下のように反応液を混合した。    A反応                C反応    Tthポリメラーゼ  1μ1      Tthポリメラ・・一・・一・一ゼ 2μ1    5×Tth緩衝液  L8μ1   5×Tth緩衝液 1.8μ1    鋳型試料     3.2μ1      鋳型試料    3.2μ1    G反応                T反応    Tthポリメラーゼ  1μl      Tthポリメラーゼ 2μ1    TAMRA p一r. il m. .er 2Lt l ROX primer 2)u l    5×Tth緩衝液  3・6μ1   5×Tth緩衝液 3.6μ1    鋳型試料     6.4μ1      鋳型試料     6.4μ1   但し、Tthポリメラーゼは希釈緩衝液で0.4units/μ1に調製し、                   37 E))一一一一一・・一一’一J‘ Tth緩衝液は添付の10×のものを滅菌水で希釈して5×で使用した。プ ライマーは市販のもの{ApPlied Biosystems(ABI)社製の一21M13 あるいはM13RP1}を使用し、 A、 C、 G、 TMixの組成は以下の通りで ある。但し、ddATP、 ddCTP、 ddGTP、 ddTTPはここで示した値の80% 濃度でも行った。 A MiX  ddATP  dATP  dCTP C7一 dGTP  dTTP G MiX  ddGTP  dATP  dCTP C7-dGTP  dTTP 1275 Ju M  45 」u M 234uM 351 /ct M 234 2ct M 128 ,tct M 156 be M 156 iu M 94 」u M 156 ,et M C MiX  ddCTP   dATP   dCTP C7一 dGTP   dTTP T MiX  ddTTP   dATP   dCTP C7一 dG TP   dTTP 248 Ju M 156 p.t M 32 」et M 234 iu M 156 ]ct M 960 ,a M 312 ,u M 312 ,at M 468 stt M 20 ,u M 上記混合液にミネラルオイルを1滴加え、プログラマブル テンプコン トロールシステムPC-700(アステック社製)を用いて下記の条件で 反応させた。95℃で30秒保温、55℃で30秒保温、70℃で60秒保温を 15サイクルした後、95℃で30秒保温、70℃で60秒保温を15サイクル して4℃で保存した。反応終了後、A、 C、 G反応液をTの反応液に集め、 軽く遠心分離してミネラルオイルと反応液を分離した。下層の反応液 を別のマイクロ遠心チュV・・…Lブに移し、冷エタノール200μ1と3M酢 酸ナトリウム6μ1を混合し、一80℃のかわりに10分間以上氷冷して 工タノーール沈殿した。すぐに電気泳動する場合はホルムアミド溶液 (ホルムアミド:50mM EDTA・5:1の混合液)に溶解した。すぐに電気                38 箋懸羅 鱒’ L一一一脚一一_.   ’ 泳動しない場合は乾燥したまま一30℃で遮光して保存した。 ②電気泳動  シークエンサー(ABI社製型式370A)による電気泳動と解析はマニュ アルに従った。6%ポリアクリルアミドゲルは尿素309、40%アクリ ルアミド保存溶液9ml、10×TBE 6m1、滅菌水22.9mlを混合して 45-50℃の熱で尿素を溶解し、フィルター濾過後、10分間脱気して 10%APS 300μLTEMED 30μ1を混合し、シークエンサー専用のゲ ル板に流し込んで作製した。但し、10×TBEはTris 108g、ほう酸 559、EDTA 8.39を混合して滅菌水で11にしたものを用いた。電気泳 動の緩衝液には1×TBEを用い、電圧2,500V、電流40mA、電力30W、 温度40℃の条件で約30分間予備通電した。ウェルを良く洗い、90℃で 2分間熱処理してから急冷した試料をつんで、約14時間電気泳動をし た。電気泳動の結果は373Aソフトウェア(ABI社製}で解析した。 19,32Pを使用した塩基配列の決定  反応にはSequenaseTM Ver.2(United States Biochemical Corporation製)を使用した。電気泳動は以下の条件で行った。尿素 20g、40回忌クリルアミド保存溶液5ml、10×TBE 8m1、滅菌水 12・2m1を混合して45-50℃の熱で尿素を溶解し、フィルター濾過後、 10分間脱気してから10%APS 225μ1とTEMED 14μ1を混合してゲ 39 難羅  灘 町 回. 難   懇 翻二二。“ 齢i諮 り 購. 露 s 一一)h.. 一 ル板(40×20×0.5cm)に流し込んで4時間以上静置して5%ポリアク リルアミドゲルを作製した。緩衝液に2×TBEを用い、1,800Vの電圧 あるいは20mAの電流を上限として約30分間予備通電した。ウェルを良 く洗って、90℃で3分間熱処理後、急冷した反応液をつみ、色素の移 動度を目安にして(Bromophenol blueが約35塩基、Xylene cyano1が約130塩基)電気泳動した。泳動後、ゲルを3MM紙 (Whatman二心)にゲルを移し、固定溶液(10%メタノール、10%酢 酸溶液)数mlをかけて約5分間静置後、乾燥機にかけてから、オート ラジオグラフィーでバンドを検出した。 20.大腸菌によるタンパク質の発現とタンパク質のSDS-PAGE、ウェ スタンプロッティング ①大腸菌によるタンパク質の発現  大腸菌発現用プラスミドベクターで形質転換した大腸菌を2×YT 2m1(50μg/m1アンピシリンを含む)に接種し、37℃で一晩振盗培 養した。培養液10μ1を0.1mM IPTGを含むRich medium(1% TryPtone・0・5%Yeast extract、0,5%塩化ナトリウム)2m1 に接種し、23℃で約5時間振盈培養した。この方法で発現しなかった 場合は培養液200μ1を液体培地2m1に接種し、37℃で3-4時間振 盗培養した。発現を誘導するために最終0.1-10mM IPTGを培養開始か ら0-3時間後に混合した。250μ1-500μ1の培養液をマイクロ遠心 40 鍵灘鱗魏灘、。勲・鰻 一L一・rP_… チューブに移し・卓上遠心機で8,000rpmで2分間遠心分離した。大腸 菌の沈殿は25μ1のTEに懸濁した。 ②タンパク質のSDS-PAGE  上記大腸菌試料を等量のSDS-PAGE用の2×試料緩衝液{0.25M Tris-HCI(pH6.8)、20%グリセロール、4%SDS、10%メルカプト エタノ・・一・一・・ル、0.04%BPB}と混合して100℃で3-5分間熱処理した  (SDS-PAGEに供試するタンパク質の調整法)。2-10μ1を以下の条件 のSDS-PAGEに供試した。サイズマーカーは通常Low molecular weight standard marker(バイオラッド字面)をTEで8倍に希釈し、 試料と同様に調整して4μ1を供試した。ゲルの作成と泳動はMini Protean II(Bio-Rad高庇} (ゲル板10×7×0.075cm)あるいは V-Cell M(ACI社製) (ゲル板10×9.5×0.075cm)を使用した。 Separation ge1溶液{0.375M Tris-HC1(pH8.8)、15-8%アク リルアミド(作成には30%ポリアクリルアミドゲル保存溶液を使 用)、0.1%SDS}を10分間エヴァポレ…一・‘ターで脱気後、1/100量の 10%APSと1/2,500-1,700量のTEMEDを混合してゲル板の上部が約 し5cm空くように流し込んだ。ゲルの上側表面が平らになるように少 量のSec-Buthanolあるいは滅菌水を重層して1時間以上静置した。ゲ ル化した後、上側表面を水で洗浄し、濾紙で水を完全に除いた。次に Stacking gel溶液{0.125M Tris-HC1(pH6.8)、3%アクリルア ミド(作成には30%ポリアクリルアミドゲル保存溶液を使用)、0.1% 41 騰鑛 騰   灘 一一hh.... SDS}を10分間エヴァボレーターで脱気後、1/100量の10%APSと 1/666量のTEMEDを混合して、空けておいた上部に流し込み、コ_ム をさして1時間以上静置した。このようにして作成したゲルの概略を下 に示した。 Stacking gel Separation ge 電気泳動用緩衝液(25mM Tris、192mMグリシン、0.1%SDS、最終 のpHは8・3)を用い、試料をつんで150V定電圧で電気泳動後、タンパ ク質を検出するため、クマシー染色あるいは銀染色をした。 ③クマシー染色  クマシー染色液(0.25%Coomassie Brilliant Blue R-250、 45%メタノール、10%酢酸)を浸透させるため、ゲルを溶液中で 0.5-1時間緩やかに振塗した。脱染液(45%メタノール、10%酢酸) 中で振盗して余分なクマシーは除き、タンパク質のバンドを検出した。 ④銀染色  銀染色IIキットワコーを使用した。但し、各操作で1枚あたりの試 薬量は50mlとし、水は滅菌水を用いた。 42 ・懇灘灘 灘灘”丁丁 ⑤ウェスタンプロッティング  SDS-PAGEi’lk. Mini Trans-Blot Electrophoretic Transfer Ce11(バイオラッド社製)を使用してタンパク質をゲルからPVDFメン ブレンに転写した。PVDFメンブレンはメタノールに数秒間浸してから 滅菌水中で約10分問緩やかに振乱して親水性にした。PVDFメンブレン とゲルは転写前に10-15分間、転写緩衝液(25mM Tris、192mMグリ シン・20%メタノーール)中で平衡化し、気泡が入らないように下図の 様にセットした。 +極 クー…一・・kリングユニット 一極 溶液が混合するようにスター・一・tラーで撹搾しながら100V定電圧で1時間 通電した。転写後、PVDFメンブレンをプロ:ッキング溶液【5%スキム ミルク(雪印乳業)を含むTBS溶液{50mM Tris-HCI(pH7.5)、 150mM塩化ナトリウム}]でブロッキングした(37℃で1時間あるい は6℃で一晩溶液中に浸しておく)。PVDFメンブレンは室温の0,1% トリトンX-100を含むTBS溶液中で5分間振堂して余分なスキムミルク を除いてからビニールバックに入れ、更に、一次抗体を含むプロッキ 43 灘蔑” 一flhh...    レ ング溶液(抗体は用いるものによって異なるが、血清の場合はおよそ 200倍希釈を、また、精製した抗体の場合は5ng/μ1を基準とした) 1-2mlを入れてブロッキング同様にして抗体を反応させた。 TBS溶液 でPVDFメンブレンをかるく洗い、表面の抗体溶液を除いてから、0,1% トリトンX-100を含むTBS溶液50ml中で10-15分間室温で振盟した (洗浄操作).液を入れ換えて同溶液で洗浄操作を2回繰り返した後、 TBS溶液で2回洗浄操作をした。 PVDFメンブレンをビニーールバックに入 れ、酵素結合抗体を含むブロッキング溶液{酵素結合抗体は最初の抗 体がウサギのものの場合は、HRP-Goat Anti-Rabbit IgG(H+L)あ るいはAP-Goat Anti-Rabbit IgG(H+L)、マウスのものの場合は、 AP-Rabbit Anti-M◎use IgG+A+M(H+L) (Zymed社製)を1,000倍 希釈で使用した}1-2mlを入れてブロッキング同様にして抗体を反応 させた。一次抗体と同様に洗浄してから発色を行った。西洋ワサビペ ルオキシダ・一・一・・ゼ結合抗体{HRP-Goat Anti-Rabbit IgG(H+L)}の 場合はKonica immunostaining HRD kit(コスモバイオ社製)を使 用したeアルカリフォスファターゼ結合抗体{AP-Goat Anti- Rabbit IgG(H+L)あるいはAP-Rabbit Anti-Mouse IgG+A+M (H+L)}の場合はPVDFメンブレンを発色用溶液{0。IM Tris-HC1 (pH9.5)、0.05M MgC12、0.1M塩化ナトリウム、0,375mg/ml Nitro blue tetrazolium chloride (NBT) . O.1875mg/ml 5- bromo-4-chloro-3-indoly1-phosphate. 4-toluidine salt;X- phosphate・4-toluidine salt(BCIP)}5mlに浸してバンドを 44 膨縣雛 嘱 綴晒 織 棚糠 諏   灘、繊灘 野’       ・難慰 総畿懸講 薦 、 一一一nnN一. D....一A. 解 検出した・どちらとも発色が終わってからPVDFメンブレンを数回水洗 して乾燥させて保存した。 21.アミロースレジンカラムによるMBP融合タンパク質の分離  目的タンパク質を発現させた状態の大腸菌培養液40m1を準備した。 大腸菌を集菌して(培養液をナルゲン50血1用ナルゲンチューーブに入れ、 6Bローター一・・を使用してSakuma Model M-160で6,000rpm、5分間遠心 分離して沈殿させた)菌体の重さを測定した。沈殿lgに対して10皿1の 溶解液【10mM Na2HPO4、30mM塩化ナトリウム、0.25%Tween 20、 10mMメルカプトエタノーtル、10mM EDTA、10mM EGTA {Ethyleneglycol bis (2-aminoethyl ether) tetraacetic acid}水酸化ナトリウムでpH7.0に調整したもの]を用いて懸濁し、 直ちに次の操作をするか、一20℃で一晩あるいは一80℃で一度凍結させ た。10μMPMSF(phenylmethylsulfonyl fluoride)を加えて、 あるいは加えないまま氷水中にて、30秒間の超音波処理と30秒間の放 置を4-5回繰り返した。0.5M塩化ナトリウムを混合し、 Sakuma Model M-160で10,000rpm、4℃で30分間遠心分離して、その上清を カラムにのせた。カラムは説明書に従ってBed Volumeで1m1準備した。 0.25%Tween 20を含むカラム緩衝液{10mM Na2HPO4、0,5M塩化ナ トリウム、1mM NaN3、10mMメルカプトエタノール、1mM EGTA (pH7.0)}をカラムの3倍量通した後、5倍量のカラム緩衝液を通して 45 ’鎌 ewwwww 購藩 i-A一)一一一”,.....一“.一一一    (i 吸着しない大腸菌タンパク質を流し出した。10mM Malt。seを含むカ ラム緩衝液を0・5m1ずつ入れ、その度に溶出液を分取した。最初の2-5 分画をBradford法あるいはOD28。の吸光度を測定して濃度を算出した。 撫 22・大腸菌タンパク質からGST-P10miniの分離  目的タンパク質を発現した状態の大腸菌培養液40皿1を準備した。 大腸菌を集菌して(培養液をナルゲン50ml用ナルゲンチュ・一一ブに入れ、 6Bローターを使用してSaku皿a Model M-160で6,000rpm、5分間遠心 分離して沈殿させた)重さを測定した。10m1/9となるように0.02M PBS(pH7.4)で沈殿を懸濁した後、直ちに次の操作をするか、一20℃ で一晩あるいは一80℃で一度凍結させた。10 ,a M PMSF (phenylmethylsulfonyl fluoride)を加えて、あるいは加えない まま氷水中にて、30秒間の超音波処理と30秒間の放置を4-5回繰り返 した。1%トリトンX-IOOを混合し、 Sakuma Model M-160で 10,000rp臥4℃で30分間遠心分離して、その上清を試料とした。グ ルタチオンアガロ:一スビ・・一・一・一ズ(シグマ社製)は20×量(V/W)の 0.02M PBS(pH7.4)で膨潤させて50%Slurryとした。その500μ1 を用いてカラムを作成した。0.02M PBS(pH7.4)50m1を通した後、 上記で準備した試料を通して吸着させた。吸着しない大腸菌タンパク 質は0.02M PBS(pH7.4}75m1を通して流し出した。5mM還元型グ ルタチオンを含む50mM Tris-HC1(pH8,0)を0,5m1ずつ入れ.その 46 轍義 一灘一 Niaih........一.‘一一     ド 度に溶出液を分取した.最初の2-5分画をOD28。の吸光度を測定して濃 度を算出した。 藏 難 鑛 23.タンパク質の濃度測定(Bradford法)  Bio-Rad Protein Assay Kit Iを使用した。スタンダードのIgG は0、1.37、6.0、10,0、16.0、20.0、27.4μg/mlとして300μ1量 にDye reagent(Coomassie Brilliant Blue G-250)73μ1を 混合し、5分間以上室温で反応させた。OD595の吸光値を測定し、 IgG濃 度を横軸、吸光度を縦軸にスタンダー…一・・ドのグラフを作成した。タンパ ク質試料は同様に反応させて吸光値を測定した。グラフにその吸光度 を対応させて濃度を算:出した。 卜渡 24・GST融合タンパク質でマウスを免疫する方法  目的タンパク質を発現させた状態の大腸菌培養液40mlを準備した。 大腸菌を集回して(培養液をナルゲン50ml用ナルゲンチ1.・一一ブに入れ、 6Bローターを使用してSakuma Model M-160で6,000回忌m、5分問遠心 分離して沈殿させた)菌体の重さを測定した。10m1/gとなるように試 料緩衝液{100mM塩化ナトリウム、lmM EDTA(pH8.0)、50mM Tris-HCI(pH8.0)}で沈殿を懸濁し、氷水中にて、30秒間の超音 波処理と30秒間の放置を全部で5分間行った。Sakuma Model M-160 47 灘曜’ @灘 羅 i-fii一.....,.,,...一一一N で10・000rpm、10分間4℃で遠心分離してタンパク質を沈殿させ、 重量を測定した.10m1/gとなるように試料緩衝液で沈殿を懸濁し、 8mM MgC12・7units/μ1DNase I(70units/μ1)、0.1%リゾチー ム、0.1%Nonidet P-40を混合して37℃で30分問保温した。 Sakuma Model M-160で10,000rpm、10分間4℃で遠心分離してできた沈殿 の重量を測定し、5m1/gとなるようにTEで溶解し、 SDS-PAGE用に試料 調整して30-40μ1/レーンで10%SDS-PAGEに供試した。タンパク質 のSDS-PAGE同様であるが(方法20.)、ゲル板には16×16×0, lcm用 を用い、マリソル社製スラブゲル電気泳動装置を用いて200V定電圧で 通電した・発現させていない状態の培養液と発現させた状態の培養液 1m1を準備し、そこから集高したタンパク質をTE 50μ1に懸濁して SDS-PAGE用に試料調整し、20μ1を供試した。サイズマーカーはL。w molecular weight standard皿arker(バイオラッド社製)をTEで 8倍に希釈レ試料と同様に調整して6μ1を供試した。サイズマ三一・一一・一 カー・発現させていないタンパク質、発現させたタンパク質、抗原用 の両端のレーーンの半分を切り取ってクマシーで染色して発現タンパク 質の位置を確認した。抗原用としては6レーン分のゲルを切り出した。 ゲルは乳鉢と乳棒で磨砕して50mM Tris-HC1(pH7.8)3.6m1に懸 濁した。マウスを免疫するためには腹腔内注射を行った。試料300 μ1を等量の不完全アジバンドと乳化して1回の注射に用いた。2週間 間隔で注射し、2回目の注射から2週間後に部分採血して、その血清を 使用した。 48    コ i繕灘二二懇灘雛 翼 灘 鰻 、 一 難 羅 ’ 一i-n)一.v.).AL 25,抗体の精製  操作は冷室(6-8℃)で行った。血清が凍結乾燥保存してあった場 合は滅菌水でもと量にもどしてから使用した。2mlの血清を滅菌水で 10mlに希釈し、スター一・・ラーで撹拝しながら液が白濁するまで水飽和硫 酸アンモニウムを徐々に混ぜていった(5-6m1)。白濁が見られてか ら30分間撹搾し、その後4時間静置した。SAKUMA Mode190-22で 3,600rpm、20分間遠心分離し、できた沈殿を0.OIM PBS(pH7,4) (68.4mM塩化ナトリウム、0.7mM KH2PO4、4mM Na2HPO,12H20、 1.34mM塩化カリウム、0.01%Na N3)lmlに溶解した。この溶液を透 析膜{沸騰水に3回通したSeamless cellu1Qse tubing(VISKASE SALES CORP.三光純薬社製)}に入れて、0,01M PBS(pH7.4) 500mlで透析した(1時間で新しい液に換え、更に1時間後にも液を換 え、次に一晩透析した)。透析した試料は0.OIM PBS(pH7。4}を用 い、陰イオン交換セルロースカラム(DE-322-3g Whatmann社製) を通過させて(カラムは説明書に従って洗浄操作したものを用いた) 抗体を分取した。抗体濃度はOD28。の吸光度を測定して算出した。 欝 滋 26.SP6ポリメラーゼによる転写反応 反応液{40mM Tris-HC1(pH 7.9)、6mM MgC12、2mM 49 灘難r 灘灘’ p f spermidine一くHCI),. lmM DTT. 27.5-55units RNase inhibitor、0.5mM NTP、0.3units/μlSP6ポリメラ・一・・一・・ゼ、0、2 μg/μ1DNA}を37℃で2時間保温した後、 DNase I 70unitsを混 合して37℃で20-30分間保温してDNAを除去した。但し、5i末端に キャップ構造を付加する場合には0.5mM NTPのかわりに0.5mM ATP、 CTP、 UTP、0.05mM GTP、0.5mM GpppGを用い、 SP6ポリメラーゼ は0・6units/μ1とした。核酸はフェノール・クロロフォルム抽出し てからエタノール沈殿して回収した。 灘 離 職 鑛 麟 磯 27.コムギ胚芽抽出液による翻訳反応  変性したmRNA L6μ1に小麦胚芽抽出液6,25μ1、1mMアミノ酸 混合液(メチオニンを除く)1μ1、IM酢酸カリウム1.625μ1 (130mMの場合)あるいは、0、625μ1(50mMの場合)あるいは2,5 μ1(50mMの場合)、IOmM DTT 1,25μ1、 RNase inhibitor (40units/μ1)0・25μ1、3Hメチオニン(83.4皿Ci/mmol) (アマ シャム社製)1.625μ1を混合して反応液とした。また、15%SDS- PAGEにはV-Cell M(ACI社製) (ゲル板10×9.5×0.075cm)を使用 した。 50 灘 『謹 灘騨鱒・ 誘 咀. 一一gi一一.....,.........L . 難   、 懸 IV.結果と論議 1・S1-S8がコードするタンパク質の解析  これまでにRRSVのSl-S8の塩基配列は決定されていないが、レオウ イルス科ウイルスのゲノムの解析から各セグメントには一つの長い ORFがあると考えられる。一方、 RRSV粒子を構成する7種類のタンパク 質(構造タンパク質)はRRSVの遺伝子から発現すると考えられる.そ こでSl-S8がコードするタンパク質を同定するために、 S1-S8中のORF と構造タンパク質の対応を調べることにした。 鞍 懸 結果 ①cDNAとセグメントの対応  Lee etal・(1987)はRRSVの全セグメント混合状態のmRNAから cDNAを合成し、 pBR322字置st 1部位に組み込んだので(pRR) (図 1)・まず、各プラスミドに組み込まれたcDNAがどのセグメントに由 来するのかをコロニーハイブリダイ直轄ションで同定した(方法 9.)。RRSVのゲノムをPAGEで各セグメントに分離し、それぞれを32P で標識してプローブとした。但し、セグメント1(Sl)とS2、 S3とS4、                51 灘難二二二二 麺 ・ .懇     Hin d III 29 Eco R 1 4359 / iEco R V 185   Dra 1 3941        vv Pst 1 3607 RRSVcDNA Pst 1 3607 \、 レ 企 /7 /tai1 誌.タ H詣h315562   ヘ    ノ   ・〈・{・1{ミ鞍//Sa1 1 651     pRR tai1    4361+cDNA bp   (pBR322)        ノ  Dra l 3230・/◇\ Dra 1 3249  主な6塩基認識の制限酵素中、pBR322に存在しない制限酵素 図lpRRの制限酵素地図 RRSVのmRNAから逆転写反応によって得られたcDNAにポリdC を付加し、pBR322のPst I部位にポリdGを付加して挿入した。 そのため、cDNAのライゲ・・一・一・一シヨン部位にはポリdGdC塩基対  (tail)が存在する。制限酵素の横の数値はpBR322におけ る位置を示し、Tcはテトラサイクリン耐性遺伝子、 ORIは複 製起点を示す。 52 s ’属 t    認 ny i-igh........一.一一 S7とS8はPAGEで近接していたため、混合状態のままプローブとした。 ハイブリダイゼーションの結果、各プローブについてそれぞれ反応し たクローンがあった(図2)。そこで制限酵素地図作成のために用いた プローーブごとにcDNAの長いものから2-4個のクローンを選抜した.大 腸菌から各プラスミドを抽出して(方法16.)、6塩基認識の制限酵素  (宝酒造前回あるいはニッポンジーン社製)を単独あるいは複数を組 み合わせて反応させてからアガロースゲル電気泳動に供試した(方法 17・)・一緒に供試したサイズマーカーから切断で現れたDNA断片の長 さを計測し、制限酵素によるpBR322の制限酵素認識部位と合わせて cDNA上の制限酵素認識部位を同定した(図3)。コロニーハイブリダ イゼーションで同じセグメント由来と同定したcDNAは制限酵素地図が 重複していた・その重なり方に従って、プローブが分離できなかった クロ:一ンをまとめると、SlとS2では3つのグループに、 S3とS4、 S7と S8では2つのグループに分かれた。そこでこれらのグループとセグメ ントの対応を明確にするため、ドットプロットハイブリダイゼーショ ンを行った(方法10.)。各グル・・一…一・プの中でcDNAの長いものを32 Pで標 識してプローブとした。RRSVのゲノムをPAGEに供試してS1とS2、 S3 とS4、 S7とS8をそれぞれ分離し、ゲルから抽出してナイロンメンブレ ンにスポットした・PAGEでは完全に分離できずに近接したセグメント どうしが混入することを考慮して、原液の他、原液を5倍と25倍に希 釈してスポットした. ハイブリダイゼ・・一・一・‘ションの結果、各プローブに 53 潔 i-fii一一一一一q.N-e一一一一一一一一一 (A)プローーブ:S1+S2 羅 蕪 … 「鳳禽 、 駕『隔剛D 飾‘一 {illb 剣 ’ 27 9 99 06 107* 108 109 IlO 111* 1 l18* l19 120 121 〕 166 17 184 1 23 24 224 20 08 212 21 18 1 222 2 06* 2 2 2 28 0 1 33 41 46 24 2 8 一卿願唄r’一 dJP .“ 柵 軸 eSt  s’ し ’ 亀 / \__ニー.一..一一....一.一.....一.一.一...一....一....!// 286 28 288 290 1 293 303 305 307 34 316 49 318 9 6 8 4 4 0 1 37 390 93 398 414 416 420 424 40 42 49 4 4 4 0 図2コロニー一ハイブリダイゼーションによるcDNAクローンの   セグメント同定 54 g 灘・ 馨 {B}プローブ S3+S4 “ 輪 齢 → ・ 隻 NX,             の職γ     ●●        JD一 一.               N 彬. u 鰹 , 藻     緩 ’ Σ , 27 97 99* 106* 107 108 109 110* 111 11 11 19 2 11 13 124 1 16 1 2 1 4 1 * 1 13 139 41 142 146 16 162 16 14 0 2 23 2 24 46 50 258 263* 274* 28 P \ 、\ ‘ \\ 静, / 紐 ● 頓 , の 、 、 ●●判 ◎ ρ亀 × ’eDID 0 38* 4* 4 35 51 3 * 90 98 414 416 4 4 433 43 48 441 4 48* 4 4 4 * 464 46 41* 44 4 49 4 48 55 雛羅纏鱒三三’灘ee・灘’ee 懸,、羅灘.灘羅灘灘灘懸,譲灘灘騨騨醗 〈c) プローブ:S5 8∂ 触 の \ 噂 離 x \ d 7 97 99 16 107 108 109 110 lll 11 14 146 16 6 163 164 16 172 184 93 2 04 206 0 208 212 218 2 21 2 2 2 26 22 8 1 5 41 4 49 0 28 26 24 侭’ . 唱 襯 i ge / 。欄噂陽 1幽レ e t,. 脚 旨「 x, ’x.,  x  x    × x NXx x 1 / 4 1 6 390 9 398 414 416 0 42 3 4 4 448 451 45 45 45 44 4 4 41 4 4 48 48 48 48 9 4 ’ 図2(続) 56 「 鳳   ヤ ・鵜. 謹・ 翻嘗t,   1尻 watt/     1’層 mai 心  . rt ‘ ‘ 懸 . ・ 難 「     昂 ・   ・ 購 潮 雛撒駐贋㌦ 輪耳鮮. 騨 岬 屡 蔚 一ab・一一一.....m.一一一一一一一一一一一一.一一一一 S6◆  ■ プローーブ(D) 」 ● ● 曹 ,, ’ ’ 〆 ~ 1 123 24 15 12 12 132 13 14 13 18 139 141 142 14 16 16 16 164 166 17 184 93 03 20 224 0 208 12 217* 218 20 2 222 2 06 22 226 22 ゆ h ’ x 一.狽奄獅煤D.一一一一一一‘一一一一一一一一Y 86 87 288 290 91 29 303 30 30 314 316 7 18 39 36 338 4 34 0 1 駐 90 39 3 14 6 420 44 4 43侵 48 491 492 49 49 496 49 9 500 (続〉図2 57 、 騰 ρ ’   り ρ ‘ 」     τ 籔 ノ 下 』 鋸   . ㌫ 麺     ‘  v配 藷 塾 』噺 (E)プローブ:S7+S8 e ee ●輔隔(噂 eiD ti・ sel 鯛■.ハ G馳 .一へ←, ●■● 1 1 14 1 * 12 12 12 1 1.4 1 137 8* 1 141 14 146 156 162 16 16 166 12 184 193 20 04 06 20 208 212 1 218 220 221 22 23 24 22 26 2 写 . イ ノ. 1)iiiiiiJ,) .噌9㌧ . 渚 脇 t . x 3 6 8 4 4. 1 5 90 ..* 9 4* 4 4 4 * 4 43 434 438 441 44 44 41 4 4 6 464 46 41 44 4 479 46 4 図2(続) 58 7吐 一xi),’   less“一ale]・一 .羅・..・・..艮・    ’  _、.灘, .落.    msg.itywwlt[r・zzgvE...ltt.:tti!,・ uag,x’,1 NA一一一一・一v....一一一.一一一..一.一一一一.一.一nt } 取 憎 図2(続) 各プラスミドで形質転換した大腸菌をメンブレン上で増殖させ、 その位置でタンパク質を変性させて、プラスミドを含む核酸を メンブレンに吸着させた。RRSVのゲノムを32Pで標識後、 各セグメントに分離したものをプローブとして用い、ハイブリ ダイゼーションを行った。X線フィルムで検出した結果を、 用いたプローーブによって(A>一Φ)に分けて示した。 各写真の下側の図は吸着させたプラスミドのメンブレン上の 位置とハイブリダイゼーションの結果を示す。★は強い反応、 *は弱い反応を示す。また、同じプラスミドが複数のセグメン トに反応している場合があり、それらには反応の印を付けてい ない。 59 t…’ @ 灘姦 凶一山懸一二難.        ド  ケ きぐ ロ Sutwva・, ,訴罫 、、認衡 困 窮 懸 首 開 羅 e 蓬 O o > の 臣 ◎ っ 困 。っ W eっ ル 一 判 の 駄 〉 ¢ o 9Q = 一 も q 涛 一 一 一 づ q 満 〉 ¢ o 膚 吋 ゆ 屍 一 = § 剣 箱 く◎一 寸◎》 ec寸 の 。 O N 野 ω 欝 。 つ ぐ う の 織 灘 、 縫 60 〉 配 0 9 ㊤     一 吋 心 賊 O N N 窃 一 難 。 っ 一 吋 Q k   > 鑑 。 り ㊤ 〉 匡 0 9 Q 一 吋 心 遍 。σ ゥΦ 5 翻 の 一 匡 8 鴫 圓 吋 Q 呪 一 = ℃ 3 電 茜 寸 一 〇 學 温 ⑩ Φ 一  雛 kぴt 謬. 響 鍵 田 . 鶴 頭   翁     綴 .   ・ 腿 灘   。 疋 」 照 ㌣ 弘 報 細 ⊥ A ス 鮎 亭 喫 の 製 匝 ㌣ 八 二 ハ ー 冷 や 転 ⇒ ト や く ゐ 二 野 ト 山 参 ユ 慧 3 ゆ 掩 八 鴇 心 一 》 ヤ 転 , ト や く 一 ∬ ロ n                   5 順 u 蓬 コ o e ユ 〃 暑 い ト 細 ゆ 細 e A 二 号 献 。 喫 3 齪 恕 《 8 通 女 密 § . ト の . 一 9 禽 習 ぢ ≧ 楚 三 三 § 山 の , ㌍ § 鳴 爵 . = の 儀 . 一 q 爵 南 丘 。 9 ㊤ . 一 一 ; q 走 . 一 。 霞 . 一 吋 ㍉ q . 一 剣 鍔 . = 禽 . ; § ㎎ . ⊇ 8 異 心 u 養 粒 團 最 懸 融 藝 ㌍                                                           ( 馨 ) 。 っ 困 i’泊F 灘タ   〉 匡 8 Q 一 匡 8 ㊤ 〉 匡 8 Q   一 、 胡 8 当 ,◆.? ’ト: ・:、◎ 腎→ :、・噂 ♂: .・: 9 ㌦ .㌔こ:: 一 〇 ウ 国 コ 寸 。 う ω 卜 ①ト N 一 〇 §     一 〇 §     一 〇 §     一 聴 の ひ O 斗8 寸 一 難 ト 一 〇 う 〉 匡 8 国 ● ,  c ㌔   聖, 甲     8 , 阜 〉 出 o り Q ;・. ◎ や:ぢ:・ 〉 出 0 9Q 一 ’rゆ ’○、、 戴 o ::球: ・い:喋く § ・箏 轣E.・’. 8 e っ Φ 認 卜 g っ 一 器 囲21 i l  霧 め 。 喚 61 ㌔巨 q 孟 写   t ついてそれぞれ反応があった(図4)。そこで現れた反応の強さから各 プラスミドに対応するセグメントを同定した。これらのcDNAの解析結 果は表1にまとめた。 ②Sl-S8がコードするタンパク質の部分的発現  Sl-S8に由来するcDNAの読み取り枠(ORF)を大腸菌で発現させた。 まず、図5の横向きの矢印で示した部位に相当するcDNAをpUCII9のマ ルチクローニング部位にサブクローーニングして(方法15,)、両端の 約200塩基の配列を決定した(方法18,)。それぞれのcDNAの塩基配 列において・フレームを1つずつずらして3つのORFを検索したところ、 終止コドンの現れない一方向のフレームが見つかった。ORFの方向は 図5の矢印で示した。ここでcDNAに見つかったORFは各セグメントがコ_..一一 ドするORFの一部と考えられる。そこでプラスミドのマルチクロ_ニ ング部位とDNAの平滑末端化を利用し、読み取り枠を合わせてcDNA断 片をそれぞれ大腸菌発現用プラスミドベクター一一一 pGEX-3Xあるいは pMAL-c2にサブクローニングした(方法15.)。pGEX-3Xの場合はグ ルタチオンーS一トランスフェラーゼ、pMAL-c2の場合はマルトース結 合タンパク質遺伝子の下流側にcDNAが挿入され、大腸菌で融合タンパ ク質として発現される(図6)。以降、作成したプラスミドの名称を、 “組み換えに用いたプラスミドベクター名の後に組み込んだDNA断片 のもととなったpRRの番号”で示し、それから発現するタンパク質を 62 山山二二. 、管騨『・  灘.、’灘.職 、纏1 e   e pRR454 Slk11× 5× 25× S2 1× 5× 25× e e   e PRR 137 S1 1× 5× 25× S2tcp l 1× 5× 25× e   e pRR316 Sl S2* 1× 5× 25× 1× 5× 25× e  e t pRR351 S3* S4 1× 5× 25× 1× 5× 25× e  e    , ’一・一一一b一一一一一一一..一. pRR283 S3 1× 5× 25× S4k11× 5× 25× e   e pBS226 IS7i(・11× 5× 25× S8 1× 5× 25× e   ・ pBS414 S7 1× 5× 25× S8」(・11× 5× 25×      図4 cDNAクローンのセグメントの同定 RRSVのゲノムをセグメントに分離してメンブレンに吸着させ、 各cDNAクローンを32Pで標識して作成したプローブを用いてハ イブリダイゼーションを行った。各セグメントをメンブレンに 吸着させる際には原液とその5倍と25倍の希釈液を用いた。プ ローブ作成に用いたプラスミドとメンブレンに吸着させた各セ グメントの希釈倍数及び、その位置を図の下側に示した。ハイ ブリダイゼーションの結果、判定したセグメントを★で示した。              63 m纒 表1各プラスミドに挿入されたcDNAの性質 クローンNo。 cDNAの大きさ @ bp ツ   ロツ nイブリダイ [ーション  コロニー nイブリダイ [ーション 制限酵素地図 繧ナの重なり 454 1400 1 1.2 .一u 166 1400 、、、 、 、 @\ \、@  、、r-     一~、、 1.2 」 137 2500 2 1.2 220 2400 .\ 、\ 、 @ 、\@  -\.、、    ~ 1.2 コ 316 1700 2 L2 218 1800 M~`\@、、一、、   ~ 1.2 コ 107 1400 殉\@\_~@ 、\    、. 1,2* 、、~ @一  -   、 @、幽.、~  、、㌔    \、    \、      } l11 1100 、  、 __@、\   地、\、 1,2* 、、@、 、@ マ  . . r h } @  、、、 、、    、一一噌 、     、曹一_ l18 1100 \、@、一\_ @ \\   、\・、、、 1,2* ~一     一 @、\@  、\\     一、 127 1200 \ \\  \、 @  \、 1.2 ・ ●㍗  A一、  @ 、、一一,_ @  \_     -、、 142 llOO \\ @ \ 1,2* 、 、 A、@、、、  \、   \、 @   、『\ 162 1000 、\  、、 1,2* 、、@、、   ㌔、  、、   マ、   、、    、 、 r @    、、163 1000 \_@一\@  \\ L2* キ r一 A、_.._ @ 、、、へ、、 @  、㌧\_     一 212 1100 、唱@\\ \、   \ 1.2 \_@~\@ -\㌔_一、    .\η 336 1200 \、 1.2 \..一 @\、~@  .、一.一..     、 ~_ 345 1200 、一A\ 1.2 . \ 曹冒へ  一~  、~\一 @   、一 、 、、r      、 373 1000 、、 1.2 \、 @\~_   \、r.    一\     一 433 llOO \_@、\ \一    \ 1,2* 層\.一 @\\@  、唖\、、 500 1100 \\   \、 1.2 \、@\、\   、、_豊、 351 1700 3 3.4 一293 1600 \一 3.4 246 llOO \ 3.4 491 1400 \\@  \\ 3.4283 1400 4 3.4 1 303 1700 、\\ 3.4 一 99 1100 \\  \ 3,4* \__@ \_    、 106 1000 、\ 3,4* 、\@ 、曹\、一 109 llOO \、 \ 3.4 、唱 _、@ \㌔、㌔    \ 110 1400 \\   \ 3,4* 、『 A、、_  、\     、~魑 135 1400 \_、 3,4* \、~\ @ 、\    \r 146 1000 3.4 、、_\@ 、、、   }\ 164 1000 、\. 、、一、 3.4 、r A 、\ @ \_   \~_     、r 64 ,       ’・r「.蕪  窪             s 糠繊 表1(続) クローンNo. cDNAの大きさ @ bp ドットプロット nイブリダイ [ーション  コロニ・一 nイブリダイ [ーション 制限酵素地図 繧ナの重なり 193 1400 \ ヘ一旬、、  、 セ ~  稿~   、冒.了、    噌、、 、 @    \、 3.4 L 曽唱 A ~ @P曽㌔@ 、」   、 _   、 @   一  -  .    一 @   ~ 一@    .  一   、      ■      . 203 1400 、一日 ~ @、\@  ~、、唱、、 3.4 、、-@、一 @、   、  一  -  、 一  一   、    .一 、    「  一 - 一     ヤ、      、  -   T 221 1100 、亀_  \、\   \\ 3,4* 『\ 唱  一 @ \\    \~鴨、.- 230 1100 、、_\@\   \、 3.4    艦 ・、  も @㌔r@、 }- 噌  .-咋 @  N~@   一.~~     、.. 241 1100 、、、一 @、、、@ \、_ @  \ 3.4 、、_ @一  、    @、  一 . ヤ  、 @ 、- 一  、 @  、}、唱  \\      、 263 1100 、 、、\、_@\、一   \     、 3,4* 、~ 、   、  一、  -   、   - P   ? 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ss@314ec iilSfiii-i     XholEcoRV EcoRV s620s№沿鼈黷沿鼈鼈黷沿鼈黷奄Pi一一一-EIF ] (Long) (Short) S7 226 Sal 1 Xho 1 Xho 1              Sal 1 Eco R V Eeo R I                  Eco R V   図5発現用プラスミドベクターに組み込んだcDNAの部位 横向きの矢印の方向は読み取り枠の方向、長さは発現用プラスミドに 組み込んだ部位をを示す。但し、S5の場合はこの制限酵素地図上で向 きを判定できなかった。 67 x「「か @  隷槽 観 ・、 . ゆ ト 罵 課 築 凱 へ く A 野 立 謬 . 農 杓 経 如 築 く 歪 日 e 伸 旺 姻 如 露 . 潟 ゆ ト 久 地 姻 星 置 e 申 V o % u δ ← 凸 ・ ゆ 3 V の 竈 尽 掴       鞠 趣 e 一 魅 一 計 ロ ト 。 邸 蒜 心 ( σ 一 。 。 、 一 ) § 魍 e 序 姪 廻 一 中 勢 ム ト , . 簑 芝 之 駒 掛 癬 ヂ 実 g 左 ) 一 魅 一 即 ロ ト 。 ε 慧         図 題 製 如 躍 e 窪 自 。 謁 序 聴 鯉 餌 へ く 八 魅 如 潔 第 二 ム ミ ト 蝿 心 3 ㊨ 槍 序 運 製 型 一 型 月 旦 蛭 A い 十 の - A や 昏 軌 さ ミ                                                                                       。 卜 照 如                                               二 野 麹 e 寳 駆 ユ 昏 ト て 弓 e § 遡 悼 駆 卿   N Q 5 . 駈 、 副   ㍊ 羅 . 一 争 第 ム ト 笥 . 一 尉 一 回 ロ ト . 峠 聴 鯉 蟹 “ < A 蝋 如 黎 蛭 ー ム ミ ト . 躍 蔭 八 押 型 N A 卜 老 台 農 申 輔 宕 N 。 σ 6 』               . 冨 O . σ 一 。 ≦ . 畠 左 . 国 多 脳 . も 遷 ㌣ 一 跡 へ ぐ 忽 〃 民 い ト 喫 の K 転 如 窪 Q 。 e > の 臣 u 詩 。 山 藷 α ( 。 二 )                                                   。 ← 順 姻 駈 、 型 ㍊ 羅 . 一 争 第 ム ト , . ! 魅 一 即 ロ ト                             . 序 旺 鯉 塑 一 い 巧 卜 蛭 A か み - の - A 雫 赤 岡 ム へ 気 . 躍 蔭 A ひ あ N A 三 農 鞠 縞 申               慧 冨 。 . 三 。 ≦ . 畠 左 . ← の 。 . 』 旨 く ㌣ 一 陣 へ て ユ 岬 妖 郎 ト 毅 の K 無 如 く z O 。 e > の 臣 u 寅 。 。 - × 8 α ( S 縫 . 要 証 へ 《 ユ 山 蛭 か ト 毅 3 旺 平 門 課 e 凱 へ γ \ A 魅 遍 % U 心 姻 塞 ボ   Φ 区    \慢 」 》 餌 国 一 邸 日                     彗 68 盟   丁   . 欝     「 型 ( 。 = ) ( S     灘灘 灘  “GST(pGEX-3Xの場合)、あるいはMBP(pMAL-c2の場合)の後に組 み込んだDNA断片のもととなったpRRの番号”で示す。また、1種類の pRRから2種類の発現用プラスミドを作成した場合は挿入したDNA断片 の長い方をLong、短い方をShortとして区別した。 pGEX-3Xの場合は、 pGEX SEQUENCING PRIMER(dGGGCTGGCAAGCCACGTTTGGTG、ファル マシア社製)、pMAL-c2の場合は合成したプライマー(dGGTCGTCAGAC TGTCGATGAAGCC)でcDNAの挿入開始部位の塩基配列を確認した(方 法19.)。融合タンパク質を発現させるために、まず、作成したプラ スミドそれぞれで大腸菌JM109を形質転換した(方法15.)。IPTGを 培養液に加えて発現を誘導した場合とIPTGを加えないで発現を誘導し ない場合の大腸菌タンパク質を8%SDS-PAGEに供試して、クマシーで 染色して現れたバンドのパターンを比較した(方法20,)。IPTGによ る誘導をしなかった場合に対して、誘導をした場合にのみ現れるバン ドが発現タンパク質と考えられるが、実際には誘導していないにもか かわらず、融合タンパク質がわずかながら発現している場合があった。 但し、その際には誘導によって発現量が特異的に増加した。大腸菌タ ンパク質の中には融合タンパク質が発現することでその量が変化する ものがあったが、それらのタンパク質は種類の違うプラスミドを用い た場合でも同様に変化し、また、変化量が比較的小さいために目的の 発現タンパク質とは区別できた。pGEX316、 pMAL316、 pGEX137、 pGEX351、 pGEX314、 pGEX414では発現タンパク質が確認できたが、 69 灘二二懸難, 難 編 pGEX283(Long)、 pGEX454、 pGEX226(Long)においては大腸菌培 養の条件、発現の誘導を開始する時間などの条件を変えたにもかかわ らず、発現タンパクが見られなかった。そこで、pGEX283(Long)、 pGEX226(Long)においては挿入するcDNAを新たに変えて発現を試み た{pGEX283(Short)、pGEX226(Short)}。pGEX454に関して は発現ベクターをpMAL-c2に変え、同じDNA断片を使用した  (pMAL454)。IPTGで発現を誘導した結果、 pGEX226とpMAL454で. 発現タンパク質が確認できた。発現を誘導した際の大腸菌タンパク質 を8%SDS-PAGEで解析した結果を図7に示した。アが乞田スゲル電気 泳動の移動度からプラスミドに挿入した各DNAの長さを推定したとこ ろ、それぞれl110(pGEX316、 pMAL316)、570(pGEX137)、780 (pGEX454. pMAL454). 440 (pGEX351). 1280 (pGEX283 Long). 750 (pGEX283 Short). 730 (pGEX314). 1280 (pGEX208). 400 (pGEX414)、950(pGEX226 Long)、300(pGEX226 Short)塩基で あった・pGEX-3Xの場合はGSTの27.5KDa、 pMAL-c2の場合はMBPの 42KDaを加えることとし、1アミノ酸を110Daとして発現する予定の分 子量を推定したところ、pGEX316、 pMAL316、 pMAL454、 pGEX314、 pGEX414、 pGEX226(Short)では実際に発現したタンパク質の分子 量と一致した。pGEX137、 pGEX351では推定分子量より発現したタン パク質の分子量の方が約3 一一 6KDa小さかった。 pGEX454、 pGEX283 (Long)・pGEX283(Short)はクマシーの染色ではなく抗GST抗体を 70 灘灘 ,t籐   -- “ 甲7 一.},-冒 TT-r’一T’ny1rv 脚 釜 國 ,     一 之 轟 瞬卜                                 。 剥 。 灸 範 Φ 灸 ○ 顧 簑 忽 八 く 瀞 超 蝋 糞 慧 U 心 (b。 J ] ) 。 。 。 。 N × 自 自 O α . b 藤 誌 踏 石 q O α 。 剥 の 艇 ㌣ 青 燈 如 忽 旧 く 瀞 要 訣 糞 u こ 〃 蛭 い   ト 湘 。 疋 の 釦 蘇 ㌣ 一 心 卜 黛 5 里 謡 u 笛 O 託 あ 自 の 器 掴 餌 や く 八 魅 e 樋 聡 慶 “   。 毅 の 癬 総 如 認 課 e 凱 “ く A 略 如 躍 , の 輕 癬 餌 漢 や 樋 窪 超 ㌣ 邑 岬 蛭 い ト ゆ ( 七 2 の ) Φ 斜 × 国 O α .       ヌ 寸 × 国 宕 “       ◇ O O ㎝ × 国 O α 韓       コ の × 国 O α “ (b。 ユ ] 苔 。 D 葵 8 α “       溶 。 ◎ × 国 宕     軽 度 餌 漢 輪 “ 一 な ー ト 冠 や 夢 一(Noり寸の⑩卜◎○  ㊤ )       譜 コ ぐ 君 “           卜       欝 寸 × 国 三 韓           Φ       卜 e O 一 話 宕 …           め       ⑩ 一 の ] く 琶 “           寸       〇 一 の × 夏 日 O α “           e り   正 座 露 盤 照 日             N 一 門 ー ト 斌 や 争 …               一 転 課 e 餌 や く A 姑 ㊨ 歩 ユ ー n 簑 〈 \ 冬 e > の 臣 ㊨ 蝿 9 樋 門 望   卜 函 ( ε 浸 . へ 駒 1       ・ αD 卜 へ 1 蜜 “・ “i 1 ゆ  身 一       一 O     ゆ ● ● ヨ ム 寸 eo cq 一 O . め 寸 釦 。 8 寸 . 卜 ① (邸 X § 卜 ● 8 ー ー   畠 冒 三 園   ミ ー け ー ト レ     一 魯 - ■ 〒 凸 ・ ま ●   a ¢ ゆ 亀 運 璽 監 弓 ● i’ 二Ir為Pr’9一・1・ 寸 cO N 智       ▲ ▼ 一 O . 專 翻 . O ⑩ 矧 . 卜 Φ (6 ゥ ) ( く ) 71 繊蕊蕪1灘i高 鷲鍵 用いたウェスタンプロッティング(方法20.)で発現タンパク質の検 出を試みたところ、pGEX454は反応が現れず、 pGEX283(L。ng)、 pGEX283(Short)ではほぼ同じ位置(8%SDS-PAGEでほぼ泳動の先 端)に反応が現れた(結果は載せなかった)。pRR454のDNA断片の ORFはpGEXでは発現できず、 pMALでも発現量が少ないことから、 ORF のアミノ酸配列が大腸菌による発現には適していないと考えられた。 pGEX283は塩基配列を決定した際、制限酵素地図のPst IのXba I側 に通常ではみられないポリdG配列があった。抗GST抗体を用いてウェ スタンブ1コッティングでpGEX283(Long}、pGEX283(Short)でほ ぼ同じ位置(8%SDS-PAGEではほぼ泳動の先端)に反応が現れたこと から(結果は載せなかった)、ポリdGの塩基数が解析と違っていてフ レームが合っていないか、ポリdG配列によって融合タンパク質の発現 が阻害されていると予想したe ③発現タンパク質とRRSV純化粒子に対するポリクローナル抗体(抗 RRSV粒子抗体)の反応  RRSV粒子の7種類の構造タンパク質はRRSVのゲノムにコードされて いると考えられる。そこで発現させたこれらのタンパク質と抗RRSV粒 子抗体(この抗体は7種類の構造タンパク質全てに反応する)の反応を ウェスタンブロ:ッティング法で調べた(方法20,)。発現タンパク質と は関係ないが・大腸菌タンパク質の中にはRRSV粒子に対するポリクロ_ 72 蹄 ’kS 馨 卜・ 観 ナル抗体と反応するタンパク質があったので発現を誘導した大腸菌タ ンパク質と発現を誘導しなかった大腸菌タンパク質で比較した。タン パク質(クマシー染色で確認できる1/10量)は8%SDS-PAGE後、 PVDFメンブレンに転写した。一次抗体には河野氏が純化RRSV粒子でウ サギを免疫した血清で、凍結乾燥して6-10℃で保存してあったものを 用いた。但し、血清は精製し(方法25.)、波長280nmの吸光度から濃 度を算出して70μ9/m1にして使用した。二次抗体はアルカリフォスファ ターゼ結合抗体を使用した。NBTとBCIPでアルカリフォスファターゼ を検出したところ、S1由来のMBP454、 S2由来のGST137、 GST316、 MBP316、 S3由来のGST351、 S6由来のGST208、 S8由来のGST414に反 応があった(図8)。 ④RRSVの構造タンパク質と発現タンパク質に対するポリクローナル 抗体の反応  抗体を作成するために、大腸菌タンパク質から発現タンパク質を分 離した。MBP316とMBP454は発現を誘導した培養液40mlからアミロ・一一 スレジンカラムによって分離した(方法21.)。Bradford法によって 濃度を測定したところ(方法23.)、MBP316は約300μ g、 MBP454は 135μgであった。MBP316は約50μgをIOmM Tris-HCI(pH8.0)、 100mM塩化ナトリウム溶液として3日問間隔で5回ウサギの耳に静脈注 射し、最後の注射の3日後に耳から採血した。MBP454は約10μgを等 73 騰㈱ ” 響 纏 阿糊 野 瑚 済 寵 撫・                                                 。 喫 の 順 ㌣ 量 螺 姻 忽 A < 疋 の 迫 怒 慧 掴 へ γ \ A 蝋 偲 課 。 剥 の 言 口 ㌣ 自 著 ぎ ・ 、 z . ” ♪ 齪 如 赴 お 如 灘 単 一 軌 ト ト 蛭 ヤ ト 浄 黛 ミ ト 這 出 お 序 擢 〉 の 臣 潟 喫 2 如 潔 慧 餌 へ       。 喫 申 初 野 怒 謁 赴 お 序 黛 〉 の 賢 臣 V の 漣 u 心 八 ム ト A ス き 註 . 巡 国 。 託 あ 。 の 三 七 餌 へ く 入 三 才 窪 “ く A 魅 。 卜 順 囎 潟 り 毅 。 灸 瀞 の 癬 纒 細 囑 課 慧 ま 縣 ξ . 潟 ” 毅 の 癬 総 如 寓 課 慧 ま 綿 轡 簾 \ ヌ 寸 × 国 O α ” ◎ Q 総 \ 二 三 × 国 O α ” 卜 群 、 \ α D O N × 自 q O α ” り 総 \ 。 D O ㎝ × 国 O α ” の 凝 \ 溶 e ◎ × 国 O α … 寸 粗 \ 一 三 × 国 O α “ σ っ 薫 、 \ 寸 O コ く 譲 α “ N 纒 \ 寸 め 寸 』 ぐ 艶 α “ 一 ( 巴 黛 、 \ 卜 ◎ D 一 × 国 O α 韓 纒 \ 卜 e 弓 馬 × 国 O α “ 簾 \ Φ 拐 臼 葺 α 総 \ Φ 冨 ] く 譲 α 迫 屡 e 餌 へ ζ A 魅 罵 課 潟 量 渥 吟 黛 〉 の 髭 輯   ◎ ○   卜 . 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(1989b)の88KDaの主要ではない構造タンパク質に相当すると考え 75 灘’ 鱗灘・一,、・ 諺 , ・ 謬 . 緑   」 ゆ ト 壇 隠 り “ 灸 も , ⑱ 胴 壇 怒 ゆ レ 迫 隠 ゆ 飼 迫 怒 コ 染 染 己 ウ○ フ 3 “ 」 迫 瞳 ゆ レ 迫 怒 ゆ 郵 迫 怒 3 “ 」 煙 、 隠 ( ℃ 2 ω ) ⑩ 爵 × 国 鴇 ト の       \ \ \ 、 、 、 (・。 ユ e O 爲 話 O o ゆ 郵 檀 怒 ゆ 郵 曽 , 悠 ゆ も ↓ 榎 怒 ゆ 胆 煙 悠 ウD n 巽 岩 α ¢ の 3 “ 」 壇 隠 3 “ 」 盲 信 ゆ 胴 榎 藤 3 範 の 迫 隠 コ 。 弓 赤 り α O 的 ( 七 2 ω ) 。 。 α 。 巽 国 宕 房 \ \ \ (b。 № 藷 冝 j 。 。 。 。 巽 国 O α 3 艶 」 直 隠 3 “ 」 迫 藤 ゆ レ 迫 藤 ゆ 胴 曽 怒 一 丁 × 岩 q σっ フ         濃 三 三 鰻 昇 V 患 る 榎 悠 3 “ 」 檀 怒 ㊨ ← 煙 怒 ゆ ト 迫 藤 ト σ 。 一 塁 鴇 二 “ 」 照 隠 3 “ 」 檀 悠 ゆ ← 迫 怒 ㊨ も 独 怒 ⑩ 冨 話 り O 羽 3 “ 」 曽 隠 二 “ 」 迫 隠 ゆ 郵 迫 藤 漁 胴 檀 魅 “ っ 一 σ っ 、 嵜 鷺 \       \ , \ 、 \ 二 更 岩 Ω 房         濃 回 忌 製 扉 V 臨 築 煙 怒 3 “ 」 迫 藤 ゆ ト 迫 怒 ㊨ 郵 迫 隠 謂 コ 箋 α     迫 悠 e 潟 赴 お 無 へ γ 、 A 蝋 寓 潔 鋸 潟 鴫 や 懊 曄 迫 怒 e 潟 量 帽 叡 へ ζ A 蝋 罫 雲 量 潟 序 鑓 母 潔 誌 髭 壇 怒 e 赴 お 疋 の 楼 拳 》 」 較 u 算 申 潟 凱 へ ζ 八 蝋 獣 課     榎 悠 e 赴 輻 序 塑 〉 。 。 臣 娼 空 撮 へ く A 蝋 騨 課 ユ 〃 童 蒙 ト ム A ス 気 や ゆ 3 V J 煙 較 瞭 雛 e 嶺 盤 ゆ 蝿 慧 赴 お e 中 潟 鉱 へ く λ 軌 寓 蘇 N 榔 76 鰻 無 , … 灘 灘 購 購 . 難 讐   . 灘 … 拳 … . 灘 られた(図9A、 B).GST414の場合は63KDaと50KDaの構造タンパク 質両方に反応した(図9C、 D)。 論議  レオウイルス科ウイルスではゲノムが分節しており、その遺伝子構 造の解明にはセグメントごとの解析が必要である。そこで本研究では ハイブリダイ他門ションによって遺伝子ライブラリーの中からセグメ ントごとに・2-4個のcDNAクローンを選抜した(図2)。これらの cDNAの制限酵素地図には部分的な重なりがあることから、同一領域に 対するcDNAクローンと考えられる(図3)。ウイルスゲノムの塩基配 列の解析でしばしば変異が見つかるので、同一領域の2つ以上のcDNA を解析する必要がある・また、デリーションやサブクローニングには 作成した制限酵素地図が利用できる。但し、図3には確実に存在する制 限酵素認識部位だけを示しているので、同じ制限酵素認識配列が近接 していたり、メチレーションで酵素が配列を認識できなくなっている 場合までは分からない.RRSVの各セグメントの塩基数は電子顕微鏡観 察で推定されている(Uyeda eta1.,1990b)。cDNAの重複領域を考 慮すると・各セグメントそれぞれの約48%(S1)、100%(S2)、80% (S3) . 86% (S4) . 84% (S5) , 60% (S6) . IOOY, (S7) . 90% (S8)が選抜したクローンに含まれると推定された。但し、この推定 灘 醐 77 『三三三三灘灘、 二二灘灘霧 藻 . 嫌 . 琳、 A                   弓 隠 e 蹴 へ く A 略 廻 鯉 e > の 臣 潟 赴 帽 ゆ ト 較 9 餌 へ K 八 略 弼 猷   ① 函                                                       序 黛 』 ← 潔 〉 の ㏄ 配 … 噂                               樋 窓 濱 騒 癬 訟 遵 。 D O 巽 国 O q 喫 の 癬 粗 如 偲 灘 … 。 っ                         樋 霞 野 離 癬 餌 遵 。 D つ ・ q 蕎 宕 3 “ 3 V の 癬 総 軍 偲 課 “ N                                                     一 農 ー ト 敏 や 争 “ 一 。 ☆ の 順 ㌣ 岳 媒 細 餌 へ く A 魅 国 選 e > の 臣 毅 の 迫 藤 。 喫 の 昭 鰹 ㌣ 濁 り q 二 潟 ← 豊                                                                   . 3 旺 細 赴 お 如 黎           中 一 軌 ト ト 蛭 ヤ ト 笥 黛 ミ ト 楚 量 帽 ・ 。 o N ← の 。 お 喫 の 如 黎 u “ 餌 へ K A 蝋 。 剥 畑 抽 迫 隠           司 赴 お ・ 。 o 袋 の 。 鋸 V の 漣 慧 八 ム ト A ス 魯 註 . 3 恥 姻 零 託 - の ⇔ の 9 灘 匝 V 畑 潟 ( ぐ )                                     。 喫 の 照 ㌣ ( ⊥ V ) 細 餌 へ く A 魅 e 三 三 桜 ㌣ 悩 慕 ”               . 簑 ㊨ . ♪ V 農 偲 ゆ u 心 遜 翻 愛 e ( ㊦ Φ 。 。 ① ご . 、 弼 ね Φ 器 ぎ 謁 ( め 。 ・ 2 ) 琶 ぎ . 画 幅 。 剥           。 毅 の 嘔 ㌣ ↑ ▼ ) 慧 e 炉 3 “ 楚 ㌣ 脳 州 . 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鞠 では制限酵素地図で重なりがなかったcDNAは別領域と仮定した。これ らの結果から・遺伝子構造を解明するために有用なクローンが選抜で きた。  これらのcDNAを利用してS1-S8のORFの一部を大腸菌で発現させた。 cDNAの両端の塩基配列には一方向のORFが見出された。 S4のcDNA {pGEX283(Short)と(Long)}は発現せず、また、 pGEX137と pGEX351では3-6KDa程小さかったが、ほぼ推定した分子量のタンパク 質が発現した・これらのことから、各セグメントに長いORFがあると いう推定が正しいと考えられる。RDV(S11を除く各セグメントで80- 98%)・WTV(S4-S11で83-92%)のセグメントと同様に(Suzuki, 1995;Nuss and Da11,1990)、RRSVのS9では90%に、 S10では小 さいものと主要なものをあわせて80%にORFが存在していた(Yan e亡 a1・・1995)・そこでRRSVの各セグメントの推定塩基数をもとに (Uyeda e亡a1.,1990b)、その約90%にORFが存在すると仮定して、 そこにコードされるタンパク質の分子量を推定したeRRSVの構造タン パク質はRRSVのセグメントから発現する産物と考えられる。そこで推 定した分子量と構造タンパク質の分子量と比較した(表3)。ここでは 7種類の構造タンパク質の分子量を載せたが、本研究ではそれら以外の バンドも現れた(図9A中の白抜きの矢印で示した) (Hagiwara et al. ,1990;Chen et a1、,1989b)。それはChen(1985)とChen eta1.(1989b)の電気泳動像にも同様に現れていることから、別の 80 三二灘二二三 ’Lww麟。一・ 謙1 灘 ’頴 霧 灘 辮 靴             ← 嘔 脚 e ρ 直 証 相 楚 収 . ㌣ 埋 e ( 拳 。 。 2 と 吋 煽 。 琶 δ 慧 瑚 序 Φ e 餌 老 く A 略 推 論 e > の 臣 (邸 ? = 9 咽 直 観 郵 貯 e 灘 \ 群 卜 × ( 。 っ \ 一 ) 邸 閑 e ぐ 蕪 灘 \ 岬 卜 × ( ① . o ) 如 翻 ゆ ← 島 一 n × 黒 煙 蝉 製 韻                                                       楚 瑚 悼 中 製 軸 e 銀 へ く 八 魅 ゆ 胴 忽 一 h                                                 塵 、 輸 如 埋 e ( 8 8 ご 帽 怨 Φ 薯 曳 コ 慧 懸 欄 蝉 製 融 魅(R? 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宮 門 鉱 邑 e も 瑚 〉   『 ン ρ 塗 嫡 さ 臼 一 日 霊 煮 $ 8 專 一 三 的 O . O ① σ う σう g = O お O 肖 の 。う ゚ . O O 騨 ト ⑦ = O δ ① の 8 。 O σう oう I 2 8 望 αD フ ⑩ ⑩ . O の の ぐう フ ① 【 O お 一 ト の り . O ト 自 ⇒ αう ミっ I N O 自 う 曵 り の 寸 ゆ . O 8 寸 σ っ 爲 O ゆ こ の の ゆ = qう n◎ O ゆ 爲 寸 の O 日 め N 霧 O ゆ ⑩ N O の σう g . O 寸 臼 お 爲 8 ト 囚 N の ㊨ 臼 O σ う 。 D σ う O O α D N 【 の 蕪 牽 輻 劇     ( 呂 邑   瑚 庫 魚 製 鎖 e 蟹 熟 く A 魅 ゆ ト ユ ー n   ( 8 ) 麟 欄 憩 白 鞘   ( 邸 皇 ) 噸 序 虫 個 鞘 ム 入 ス 無 亭 蟹 夢 \ A 魅 廻 鯉 潟 瑚 序 魚 週 轄 e 類 へ く 八 荒 細 ← 亀 一 ひ £ A ス 鰍 ギ ゆ § の 臣 O 鷹 86 『   剛       灘 三三     霧纏  二三  _鐵  鑛灘灘難蘂    難 _副  ‘ 推定塩基数は約60塩基違うだけであるので、それらが同じ分子量のタ ンパク質をコードしている可能性は高いと考えられる(表3、表5)。 構造タンパク質を比較すると、ERSVとRRSVの両方に63KDaの主要な構 造タンパク質がある・このことはRRSVのS8は63KDaの構造タンパク質 をコードしているという本研究の結果と一致する。一方、50KDaのタ ンパク質は表3の計算をもとにして逆算すると、1515塩基のセグメン トがこれをコ一一・・ドすることになる。RRSVにはこれに相当するセグメン トはない・このことはRRSVのS8は63KDaだけでなく50KDaもコードし ているという本研究の結果と一致している。50KDaの構造タンパク質 はERSVにも存在するが、主要なものではない。 RRSVとERSVの主要な 構造タンパク質のうち、唯一50KDaの構造タンパク質に違いが認めら れることからERSVとRRSVの粒子構造の違いにこのタンパク質が関与し ていることが推察される。ERSVとRRSVでは同様にS8が63KDaの構造タ ンパク質をコードしていると予想されるが、50KDaの構造タンパク質 には違いがある。RRSVのS8は50KDaの構造タンパク質をコードしてい ると考えられるのでERSVのS8との違いに興味が持たれる。 GST414に 対する抗体が63KDaと50KDaの構造タンパク質に反応したことはこれ らの構造タンパク質が共通のアミノ酸配列を含むことを示している。 レオウイルス(Dearing株)の主な外殻タンパク質であるμ1 (76.3KDa)は粒子を構成する際にN末端側の42アミノ酸(4,2KDa) が除かれてμlCとなる(Jayasuriya e亡a1.、1988)。63KDaの構造 87 gerij r’ 溜 灘 羅 燗 醗 繍 タンパク質も同様に一部が除かれて50KDaになるか、あるいはS8から mRNAの合成、翻訳の過程で50KDaのタンパク質が発現すると予想され る。 2.S9の解析 懇  RRSVのS9では通常のS9(SgU)に混ざって電気泳動の移動度が早い もの(SgL)が検出された(Yan,1992)。SgUを持つRRSV(SgU RRSV)とSgLを持つRRSV(SgL RRSV)が混合感染したイネを獲得源 とした伝搬実験では、伝搬後のイネにSgU RRSVしか検出されていない (Yan,1992)。また、 SgLを持つRRSV-PはIRRIで継代されているが、 伝搬性が低いとされている。RRSVのS9はSgUを用いて全塩基配列が決 定され(Yan,1992)、片方の鎖に一つのORFが見出されているが、 コードされているタンパク質の検出は試みられていない。そこでまず、 SgUとSgLの塩基配列の違いを明らかにし、 SgL RRSVの伝搬性を調べ ることにした。更に、S9がコードするタンパク質(P9)を同定するた めに、構造タンパク質との関係を調べることにした。 結果 ①PAGEによるS9の変異の検出 88  フィリピンで継代している株(RRSV-P)のS9はSgLであったことか ら(Yan,1992)、本研究ではタイで継代している株(RRSV-T) (上 田氏提供)のS9の移動度を調べた。北海道大学で継代している株 (RRSV-H)のゲノムと共にRRSV-PとRRSV-Tのゲノムを10%SDS. PAGEに供試した(方法6.)。電気泳動後、ゲルの銀染色をして(方法 8・)・分離した各セグメントを比較したところ、RRSV-TのS9はSgLで あった(図11)。RRSV-Hの場合、罹病イネの株ごとにゲノムを抽出し て調べたところ(方法4・)、ほとんどの株のS9はSgUであったが、中 にはYan e亡aL(1992)同様、 SgUとSgL両方が検出される株があっ た(図11、レ・一…一・liン5)。 漿 螺 ②SgLとSgUの塩基配列の比較  RRSVのS9はRRSV-HのSgUを材料にして塩基配列が決定された (Yan,1992)(図12)。SgLはSgUと同じ末端塩基配列を持つことか ら内部に変異を持つS9と考えられる(Yan eta1.,1992)。そこで SgLの塩基配列を調べるため、 RRSV-HのSgUとSgLの混合状態のゲノム とRRSV-Pのゲノムを用い、5’と3’のそれぞれの末端塩基配列にPst 1 の認識配列を組み込んだプライマ・一・一・を使用して逆転写反応とPCRによっ てS9の全長DNAを増幅した。増幅したDNAはPst Iを反応させ、 pUC119のPst 1部位に挿入して(上田氏)、塩基配列を決定した(方 法18.と19.)。決定には市販のM13 Sequencing Primer(一40)と 89 脳騨雛 Sl  S2S3  S4 S5  S6S7  S8 1 2    卜 _一L.... 3 4  5 ●一一・一一4」一一一→一」__” 一」■髄■幽顧 騨■一■■一・一・→卜  ・一..●囑→●●_. 舶1一一一■一一・d6←  一一一齢. _嘲6 b.. S9 ・ ・ SIO ,t .tt , .          βSgU           の   願』』     、 ,一。..                SgL    -t伽■」←rr ..●噸画國■■鱒●一 4●       図11 RRSVのゲノムの電気泳動による比較 1:北海道大学で継代している株(RRSV-H>の純化粒子から抽出   したゲノム 2と5:RRSV-Hの各感染イネからそれぞれ個別に抽出したゲノム 3:フィリピンで継代している株(RRSV-P)のゲノム 4:タイで継代している株(RRSV-T)のゲノム  RRSVのゲノムを10%SDS-PAGEで各セグメント(S1-SlO)に分離し、  銀染色をした。矢印で示したように、移動度の違いからS9をSgU   (上側)とSgL(下側)に区別した。 90 灘_灘灘譲騨    GATAAATCTCGCC ATG AAG ACT GCC TTT GCC AGA GAT CCT TTT ACA                  MKTA FARDPF T GCT CCT GCT ACA GGT ACG TAC GGA ACC ATA TAT GCC TCC AGA TC-A  A P A T G T Y G T 1 Y A S R S TTA CCC CGA CTC TCT ATC TCT AAG TTC TTG GAA GAT GCA AAT CCA  L P R L S 1 S K F L E D A N P GAA ATT TAT GAA CTA TCG AGA TAT GAA GCG CTC GGA ACC AAC AGA  E 1 Y E L S R Y E A L G T N R CCC AGC TCA GGG AAG CGA GCA ATG CAA CCA GCC GTC AGT AAA CCA GCT TTA CTG GAA ACC GTA TTC ACA CTC GAT ATA TGG TAC AGA AGG  A L L E T V F T L D 1 W Y R R ACG AAC AAC CAG AAC ATC GGC AAT TTA AGA GAT TCG GTA TCT CGA  T N N Q N 1 G N L R D S V S R TTT CTA TCT GAT GAT CGA GTA AGA GAA GCG GTG ATG GTG CGA CTA  F L S D D R V R E A V M V R L GAT TTA GAC ATT GTT GTC CAG CTA AAA GAA TAC TGG TTG ATA GTT  D L D 1 V V Q L K E Y W L 1 V AAA GAC AAA GAA GCC CAG ACT TTC GCG GAC CGA TTG GCC TTT GAC TCG CAT CTA TTT GTC AAT CGC GGC GAA AAC GCG AAT TAT GAT CTT GTA ACT CAG ACG TTC ATT CCG AGT GAT GCT TTT CTT AAG GAT AAC  V T Q T F 1 P S D A F L K D N TTT AAG ACG GAA GCA CTT AAG AAG TTG TTG CTA AGT GTC CAA AAC CAT    ACG GGA CTA GAC GCT GGA TTG CAA GGT GAT AGT TCG AAA GCG ACT TAC AAC ATT GGC CTA GGA CAA TAT CTC GAG GAT GAG GCC CTC  T Y N 1 G L G Q Y L E D E A L CTG TAC CGT CAA GGT GTG GCT CTA CAA CAA ATG GCT TTT GCG GAG TTG GAA TTA GCT AGA GGA GCA GAG AAA GAG GCG TTT CCA TCA ACC TTC GAT CTA AGC AAT AGA CCG GCT TGC AAC TTG ATC CTT AAG CGA  F D L S N R P A C N L 1 L K R ACG TGT AAG TGG TAT CAA CAA ACG TTT AAG GAT GAG GAG AGA AAG  T C K W Y Q Q T F K D E E R K GAA TTT GCG AAG AGT TTG TGG GTG GAT GAC TTT GCC GAG GCT AAT T.GG AAC ACA GGT AAT TTG TCT TTT GGC TTT TCA ACC ACA TTA AAT GTA ATT GAG AGA TGG CGT TTG ACC AGA TTT TAT GTT CAT ATG TAC  V 1 E R W R L T R F Y V H M Y TCA TCT GTG CAT ATA TAT TCT CAG AA,G GCC TCG GGG TA,G GAA  S S V H 1 Y S Q K A S G *ACGCTGGGGATCAAGGTGAATTGAAATGAGGACTTCTCACCCTCATGGACATTC GGCCTCTTCACGGGTGGCACCCCGAAAACGGCGAGACCATGGTGC 図12RRSVのS9に対するcDNAの塩基配列と主要な読み取り枠のアミノ酸配列 91    灘雛’   ・.’・き’.・ =’ @ ゴ染   .X        L/e、「、,・r「■ 蹴 「 噸   羅 . 朗 :       馳 凄 t 薩 M13 Reverse Sequenceing Primerの他、李(1988)の塩基配列を もとにして合成したプライマー(301-317番目の+鎖のものと812-828 番目の一鎖のもの)を使用した。各ゲノム材料につき最低3クローンの 塩基配列を調べた結果を図13にまとめた。RRSV-PのSgLには335番目 のグアニンからアデニンへの置換と843番目のアデニンからシトシン への置換があった。RRSV-HのSgUとSgLの混合状態のゲノム試料のク ロ:・一・・…ンにはRRSV-Pの843番目のアデニンからシトシンへの置換を持つ ものがあった。843番目の置換が共通に見つかったことからこの置換 によってPAGE上の移動度の違いが起こったと推測した。 ③843番目の塩基置換によるS9のPAGE上の移動度の変化  843番目の置換がPAGEにおけるS9の移動度を変えることを証明する ために、843番目がアデニンーウラシル塩基対(A:U)のS9とシトシンー グアニン塩基対(C:G)のS9を作成することにした。 RNAの合成には pUCl19のEco R I部位にSP6ポリメラーゼのプロモーター配列を挿入 して作られたプラスミドベクター一 pSP6(村尾氏提供)を用いた。組み 込んだプロモーター一・一・・の下流の転写開始部位に平滑末端をもつDNAを挿 入できるようにStuIの認識配列をあらかじめ入れておいた。塩基配列 の決定に用いたクローンの一つからPs亡1でS9の全長DNAを切り出し、 平滑末端化してpSP6のStu I部位に正方向と逆方向にサブクロ:一三ン グした(方法15.).但し、3’末端側のPst 1認識配列は再度クロー二 92                                                                     。 剥 。 園 ㌣ 章 細 駆 晒 網 憩 e 皿 細 。 。 話 疋 嘉 憩 眠 u 苫 ① の e V τ 卜 。 喫 の 順 身 網 蝉 e 塑 巖 喫 3 V o 瀞 曝 ㌣ ] ① の 司 ま の . ゆ 縛 ㌣ ] ① の 楚 ① の e £ - 〉 の 臣 ) 〉 の 髭 ゆ 滑 ♪ V の 起 謬 ㌣ A 想 誉 ヤ ト 。 剥 3 齪 u 声 韻 煙 く \ 冬 e > の 臣   如 ( ] ① の ) 蓮 疋 肩 口 離 漏 路 騰 e 屋 の . ( ] ① の + 霧 の ) 墜 剥 妥 駒 煙 霧 簑 弱 質 e ] ① の 司 ま の . 塑 e     ( ま の ) 墜 疋 妥 杓 離 選 良 騰 e 霧 の 慧 V 3 嶋 u 心 ( 〒 〉 の 臣 ) 〉 の 臣 ㊨ 3 V の ど 謬 ㌣ 遠 望 鯉 増 伽 契 。 剥 の 皮 斑 姻 野 田 堀 囲 V の K 無 u こ 〃 蛭 か ト 女 物 O の 唱 e Φ の 剥 の 鯉 騨 V o % u 諺 O 歳 潟 迫 藤 恥 聯 剤 騒 葦 e 颪 田 虚 蝉 e 窪 ⇔ o e ] ① の 謁 鋤 ① の 。 。 一 図 一 〇r の 畠 - 〉 の 匡 餌 日 ぐ り ← O q 』 く 。ら 。 α D 卜 c D ⑩ 《 Φ 。 ○ 寸 O 頃 σ っ e D = - 〉 の 鑑 匡 93 ングの過程を経て構成し直した。塩基配列の決定に用いたクローンの 中にはXhoI-Stu Iの領域(659-1022番目)において843番目だけ がA:UとC:Gで異なるものがあったので、それらの領域を制限酵素で切 り出し、それぞれ正方向と逆方向に挿入したS9のXhoI-Stu Iの領域 と入れ換えて843番目だけが異なるプラスミドを作成した(方法 15.)。S9を正方向と逆方向に挿入したそれぞれのプラスミド1μg を鋳型とし(転写反応前にPstIで切断したもの)、全体の反応液50 μ1としてSP6ポリメラーゼで+鎖と一鎖を合成した(方法26,)。反 応液の1/10量をL5%アガロ:一スゲル電気泳動に供試して合成した RNAを確認後(方法17.)、2本鎖にするため、+鎖と一鎖をアニ・一リ ング用溶液 {0.3M塩化ナトリウム、10mM Tris-HCI(pH7.5)、 lmM EDTA、2%SDS溶液}に入れ、74℃で12時間保温した。その後、 核酸は0.28M塩化ナトリウム、4.5mM ZnSO,、50mM酢酸ナトリウム、 lunit/μlSlヌクレアーゼ反応液中で45℃で1時間保温して突出し ているプラスミド由来の余分な配列を除いた。1.5%アガロースゲル 電気泳動の確認の際と同量を10%SDS-PAGEに供試した(方法6.) (図14)。対照としてRRSV-Hのゲノム(SgU>1μgをSDS-PAGEに供 試して比較したところ、843番目がA:UのS9の移動度はRRSVのゲノム のSgUと同じであったが、 C:GのS9はそれらに比べて移動度が早かった。 また、同様に合成したRRSV-PのS9(843番目がC:G、335番目がA:U) の移動度はやはり早かった。 94 1 2 3 4 S5 一一 . S7S6 二=  S8 b ’一 Sg SlO ’  一 図14一塩基対の置換によって電気泳動の移動度が変化したS9  1:RRSVのゲノム 2:843番目がアデニンーウラシル塩基対のS9 3:843番目がシトシンーグアニン塩基対のS9 4:843番目がシトシンーグアニン塩基対で更に335番目を   通常のシトシンーグアニン塩基対からアデニン・一・一・・ウラシル    塩基対に変えたS9 試験:管内で作成した各塩基対置換を持つS9をRRSVのゲノムと共に 10%SDS-PAGEに供試し、銀染色をした。 95 野 雛 羅 験・ttt t ④SgUとSgLの簡易検定法の確立  SgU RRSVとSgL RRSVの混合感染イネを獲得源とした場合のSgL RRSVの伝搬様式を調べるために、各媒介昆虫が保毒するRRSVのS9の 種類を明らかにすることにした。RRSVは媒介昆虫体内でも増殖するた め、解析に必要な量のゲノムが得られると考えた。罹病イネから直接 RRSVのゲノムを抽出する方法(方法4.)の試薬量をトビイロウンカー 頭にあわせて、保毒したトビイロ:ウンカからRRSVのゲノムを抽出した。 この試料を10%SDS-PAGEに供試したところ、 RRSVの他、潜在ウイル ス(Nilaparvata lugens reovirUS)のゲノムが現れてしまい、ま た、一頭から抽出できるゲノムの量が比較的少ないことから、この方 法での解析は難しいことが分かった(結果は載せなかった)。そこで PCRを利用する検定法を確立することにした。まず、塩基配列の決定 に使用したSgUとSgLのプラスミドを抽出して(方法16,)、その 1/100量を鋳型にして全量100μ1系でPCRを行った(方法14.).増幅 したS9の全長DNAをフェノー一・・ル・クロ:ロフォルムで抽出してエタノー ル沈殿後、10%SDS-PAGEに供試したところ、ゲノムで見られた様な 違いは確認できなかった(結果は載せなかった)。そこで、SgUとSgL は843番目の塩基の違いによることを利用する一本鎖多型分析 (SSCP)を試みた. SSCPではわずかな塩基の違いが一本鎖核酸の高次 構造に影響してPAGE上の移動度を変えることを利用する。 SSCPは通常、 数百塩基の核酸を対象にしているので、S9の全長の制限酵素認識部位 96 を検索し、843番目を含む約200bpの断片をつくるHap II(785-788 番目)とNde I(983-988番目)を見出した。そこで上記のS9の全長 DNAの1/2量にHap IIとNde Iを全量100μ1系で反応させた。反応液 の1/5量をエタノール沈殿しs変性溶液(0,3M NaOH、1mM EDTA)10 μ1に溶解して5%グリセロールを含む6%PAGEに供試した(方法 7.).またs対照として滅菌水で溶解した試料、pUCl19をHin f Iで 処理した試料も同時に供試した。電気泳動後、ゲルの銀染色をしたと ころ(方法8.)、複数のバンドが現れた。S9の全長DNAはHap II (785-788番目)とNde Iで3つのDNA断片になるので、目的の断片は 同定できなかったが、変性処理をした場合にSgUとSgLの試料で明らか に移動度の異なるバンドがあった(図15)。以上の結果からSSCP解析 でSgUとSgLが識別できることが分かった。 鱒 懇  脇 ⑤トビイロウンカ各個体が保毒したRRSVのS9の検定  罹病イネからRRSVのゲノムを抽出して(方法4.)、10%SDS-PAGE に供試し、銀染色でSgUとSgLを検定した(方法8,)。SgUとSgLの両 方が検出される罹病イネで若齢のトビイロウンカを4日間獲得野牛させ、 潜伏期間として健全イネで10日間育成後、イネの幼苗で個体別に2日 間接種吸汁させた。また、対照としてSgUだけが検出される罹病イネ を獲得源として用いた。接種後、トビイロウンカは冷凍保存し、接種 イネは温室で育成した。獲得吸汁した全てのトビイロウンカがRRSVを 97  遜騰    A『灘畿幽幽 鑛灘麟灘灘灘鑛…・,   ”v’  職認纒「’ 灘’、 鳶距 慰v 1  2  3  4 5  6 擁・ },wata」i 襲      の 『 蝋喝』劇●      醐・ ・鱒卿』剛9 鱒 適騨 璽 噴一 図15843番目の塩基対を含む制限酵素切断片の一本鎖多型分析 1:マーカー(pUCI19をHin f Iで切断したもの) 2:レーン1の試料を泳動前に変性処理をしたもの 3:843番目にアデニンーチミン塩基対を持つS9の全長dsDNAを   .Nde IとHap IIで切断したもの 4:レー一・・ン3の試料を泳動前に変性処理したもの 5:843番目にシトシンーグアニン塩基対を持つS9の全長dsDNAを   Nde IとHap IIで切断し、泳動前に変性処理したもの 6:レーン5の試料で変性処理をしなかったもの 843番目の塩基対が異なるS9の全長DNAをPCRで増幅し、843番目 を含む約200bpの断片を作るためにNde IとHap IIで切断した。 試料は泳動前にアルカリで変性したものとしないものを用い、 5%グリセロールを含む6%ポリアクリルアミドゲルで室温で泳動後、 銀染色をした。 98 難騨灘             懸 叢 麟 . 禦 繊 饒 鵜 聾 醸 ・ 、 難 壁 齢 ・羅 聯 糞 蓉 保毒するわけではないので(通常では約30%)、ELISA(方法3,)で 劇毒を確認したトビイロウンカからRRSVのゲノムを抽出した(方法 5.)。上記のS9の843番目を含む約200bpの断片はPCRで増幅すること にし、そのためのプライマー(786-805番目の+鎖と967-986番目の 一鎖)を合成した。逆転写反応には967-986番目の一鎖を使用した。 これらのプライマーで増幅する領域の+鎖の二次構造をDNASIS-Mac v2.0で予測したところ、843番目の塩基の違いだけで構造上の違いが 見られた(図16).トビイロウンカから抽出したRRSVのゲノムの1/4 量をDMSO変性して(方法12.)から逆転写反応し(方法13.)、その 1/20量を全量50μ1の系のPCRの鋳型とした(方法14.)。また、対照 としてS9の全長DNAを挿入したプラスミドを大腸菌から抽出して(方 法16・)PCRの鋳型として用いた。反応液の1/10量を1,5%アが志下 スゲル電気泳動に供試したところ(方法17.)、約200bpの増幅産物が 確認できた(図17A)。この増幅産物がRRSVのS9由来であることを 確かめるために、アガロースゲルからナイロンメンブレンへ核酸を転 写して、サザンプロットハイブリダイゼー・一・・ションを行った(方法 ll.)。プローブは上記のPCRで増幅したS9の全長DNA約20ngを32 P で標識して用いた。ハイブリダイゼーション結果、増幅産物の位置に 反応が現れた(図17B)。次に残りのPCR溶液のミネラルオイルをク ロロフォルム抽出(反応液に等量のクロロフォルムを加え、2-3分間 混合後、卓上遠心機を使用して、12,000rpmで2-3分間遠心分離した 99  轟 難灘灘畷_纒sw 魏 loe se 150 SgU 201 100 150 SgL 50 20且 図16一本鎖の二次構造の比較 PCRで増幅した領域(786-986番目)の+鎖の二次構造を DNASIS-Mac v2、0で予測した。843番目がアデニンのも のをSgUとし、シトシンのものをSgLとした。実際に増幅 したのはDNAであるが、ここに示したのはRNAの解析結果である。 100 些 動  の                       りほ ヨ   マ   i 〈A) (bp) 1330 A U 7 己 ハ 0 4 4 一 二 Q り 噛 1 E O E O 3 9 臼 <トーS9の全長  DNA <ト増幅産物 .襲 瓢 糠 … (B>  1 2 34 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14   ノ   膨  ・・調■図D●●國■■圃)■ 図17RRSVの保毒トビイロウンカからS9の一部を逆転写一PCRで増幅した産物     1:サイズマーカ・・一・…一(pUCI19をHin f Iで切断したもの)     2:S9のDNAを挿入したプラスミドを鋳型として用いたもの     3-12:保毒トビイロウンカ各個体     13:保毒させなかったトビイロウンカ     14:プラスミドから制限酵素で切り出したS9の全長DNA  (A):各保毒トビイロウンカごとに抽出した核酸を鋳型とし、S9の843番    目を含む約200bpが増幅するように設定したプライマーを用いて逆    転写反応とPCRを行った。増幅産物はL5%アガロ:一スゲルで電気    泳動し、EtBrで染色した。  (B):(A)と同様に泳動後、DNAをナイロ:ンメンブレンに移し、32Pで標識    したS9のDNAプロ 一一ブを用いてハイブリダイゼ酷刑ションを行った。    結合したプローブはX線フィルムで検出した。 101 ’1 “」’・籍 .醗鑛・灘懸二二1欝as、・羅一..灘 上層を別のマイクロ遠心チューブへとる操作)で除き、核酸をエタノー ル沈殿して20μ1の滅菌水に溶解した。その4μ1に変性のため1μ1の DMSO(N2ガスを数十秒間DMSO液に通したもの)を加え、更に、10× TE{100mM Tris-HCI(pH8.0)、10mM EDTA}0.9μ1と6×泳動 用色素1・5μ1を混合して5%グリセロールを含む6%PAGEに供試 した(方法7,)。泳動後、ゲルの銀染色をしてバンドを検出した(方 法8.) (図18)。843番目がA:UのプラスミドとC:Gのプラスミドを大 腸菌から抽出して鋳型とし、同様のPCRで目的の200bpのDNAを増幅し、 SgU型とSgL型のマーカーとした。各マーカーには4本のバンドが見ら れたが、そのうち2本はSgU型とSgL型のマーカーで移動度が異なって いた.これを基準にSgUとSgLを判定した結果、 SgUのみ、あるいは SgLのみ、あるいはそれら両方が検出されるトビイロウンカ個体があっ た。一方、対照として用いたSgU RRSV罹病イネの場合はSgUしか検出 されなかった。 ⑥SgUとSgLの両方が検出される罹病イネから伝搬したRRSV  SgU RRSVとSgL RRSVが一つのイネ株に混合感染したものを獲得源 とした場合、最初の伝搬実験では、伝搬後のイネにSgU RRSVしか検出 できなかった(Yan,1992)。しかし、以上実験では混合感染イネを 獲得源とした場合、SgL RRSVのみを保毒しているトビイロ:ウンカが検 出されたので、これらのトビイロウンカ(解析したトビイロ:ウンカと 102 灘  鑛灘灘灘   難雛購躍’. )、、、一,灘l11, ゴ鱗灘1、.卿       ぐ〒’    一}r鯛輌明慶 ql噂一   u       蹴‡一 …… 霧、 引■■■D 噛■丁霊 軸ゆ    螢__◎   雇縄9一●㌔圏■闘●●脳   一   ・網剛レ 図18PCRによる増幅産物の一本鎖多型分析 1:SgU型マーカー(843番目にアデニンv一・’…チミン塩基対を持つS9のcDNA   を挿入したプラスミドからPCRで増幅した産物) 2と3:SgUだけが検出される罹病イネを用いて保毒させたトビイロ     ウンカ各個体 4-9:SgUとSgLの両方が検出される罹病イネを用いて保毒させた      トビイロウンカ各個体 10:SgL型マーカー一(843番にシトシンー一・・bグアニン塩基対を持つSg cDNA   を挿入したプラスミドからPCRで増幅した産物) 各保毒トビイロウンカごとに抽出した核酸を鋳型とし、逆転写反応 とPCRでS9の843番目を含む約200bpを増幅した。増幅産物をアルカ リ変性後、5%グリセロールを含む6%ポリアクリルアミドゲルで室 温で電気泳動し、銀染色をした。SgUとSgLで移動度の異なるバンド を矢印で示した。 lO3 職 灘懸 購纒灘 鞭 纏 嚇 懸 羅灘鐡 .   懇欝 搬 灘灘灘羅灘灘  薦tW は異なるが、獲得から接種まで同じ群)でRRSVを接種し、発病したイ ネからRRSVのゲノムを抽出して(方法4.)10%SDS-PAGEで解析した (図19).その結果、SgU RRSVのみ、あるいはSgL RRSVのみ、ある いはそれら両方が検出されるイネ個体が見つかった。そこで、SgL RRSVのみが検出されたイネから直接RRSVのゲノムを抽出し、上記同様 にS9をクローーニングして塩基配列を決定したところ、843番目の塩基 はやはりC:Gであった(図13)。 ⑦S9がコ・…一一・Lドするタンパク質(P9)の大腸菌による発現  S9がコードするP9を解析するために大腸菌による発現を行った。ま ず、RRSVのゲノムを鋳型に逆転写反応によってS9の全長のcDNAを作 成した(上田氏提供)。 濃度が分からなかったので10μ1をPCRの鋳型 とし(方法14.)、ORFの始まりの塩基配列のプライマー(13-30番目 にEco R Iの認識配列を加えたdGGGAATTCATGAAGACTGCCTTTGC)と +鎖の3’末端に相補の配列のプライマー(1116-1132番目にPstIの 認識配列を加えたdGGGCTGCAGCACCATGGTCTCGCCG)を用いて全量50 μ1系のPCRを行った(方法14,)。反応後、1/10量を1%アガロース ゲル電気泳動による確認に使用した(方法17.)。残りを滅菌水で100 μ1としてフェノール・クロロフォルムで抽出し、エタノール沈殿後、 100μ1のproteinase K反応液{10mM Tris-HCI(pH8.0)、5mM EDTA、 O.5%SDS、5μg proteinase K}中で37℃、30分間保温し                104 憲 ¶ 1 2 3  4 5  6 7 含 s.’ 懸 盤 2 伽 馳 dLトー一  幽』..  一 適b_   一一  一 図19 SgUとSgLの両方が検出される罹病イネから    トビイロウンカ各個体で伝搬したRRSVのゲノム 1と21SgUだけが検出される罹病イネを用いて保毒させた     トビイロウンカ各個体から伝搬したRRSVのゲノム 3-7:SgUとSgLの両方が検出される罹病イネを用いて     保毒させたトビイロ:ウンカ各個体から伝搬した     RRSVのゲノム  保毒トビイロウンカ各個体でRRSVをイネに接種した。  発病したイネから個体別に抽出したdsRNAを  10%SDS-PAGEに供試し、銀染色をした。 105 h“・・ヨ雛踊灘、 た.フェノー一・・ル・クロロフォルムで抽出後、エタノール沈殿し、全量 50μ1系でEcoRIとPstIを反応させ、再びエタノール沈殿し、 pUCII9に挿入した(方法15.)。このプラスミドを大腸菌から抽出し (方法16.)、再びEco R IとPs亡1で挿入部位を切り出し、 pMAL-c2 のEco R IとPs亡1部位の問に挿入してpMAL-S9を作成した(方法 15.) (図6)。合成したプライマー(dGGTCGTCAGACTGTCGATGAAGC C)を使用してpMAL-S9のEcoRI挿入開始部位、約200塩基の配列 を確認した(方法19.)。pMAL-S9で形質転換した大腸菌JM83と対照 として形質転換していない大腸菌JM83を2mlの2×YT(醐AL-S9の形 質転換体には50μg/mlアンピシリンを含む)に接種し、37℃で一晩 振盈培養した.培養液10μ1を0,1mM IPTGを含むRich medium(1 %TryPtone、0・5%Yeast extract、0.5%塩化ナトリウム) 2皿1に接種し、23℃で約5時間振旦培養し、pMAL-S9で形質転換した 大腸菌は250μ1、形質転換していない大腸菌は500μ1の培養液をマイ クロ遠心チュv一・’一’・ブに移した。卓上遠心機で8,000rpmで2分間遠心分離 し、沈殿をTE 25μ1に懸濁した。 SDS-PAGE用に試料を調整し、 pMAL-S9で形質転換した大腸菌は5μ1、形質転換していない大腸菌は 7μ1を12・5%SDS-PAGEに供試した(方法20,) (図20レーン2、 3)・サイズマーカーは3.5μ1を供試した。泳動後:、ゲルの銀染色を してタンパク質のバンドを検出した(方法20.)。塩基配列をもとに したP9の推定分子量は約38KDaであり、マルトース結合タンパク質 106 岡山   灘灘・・ 唾   欝 驚     巌 , 灘 .  (MBP)(約42KDa)との融合タンパク質(MBP-P9)の推定分子量は約 80KDaである. pMAL-S9で形質転換した大腸菌タンパク質中に約 81KDaのバンドが特異的に認められた。 MBP-P9を大腸菌タンパク質か ら分離精製し(方法2L)、波長280nmの吸光度を測定してMBP-P9の 濃度を算出した。精製したMBP-P9を透析溶液 {10mM Tris-HC1 (pH8.0)、IOOmM塩化ナトリウム1で透析し(方法25,)、その 100μ1(約40μg)に1μg/μlFactorXa 1μ1を混合し、約20時 間室温で反応させた。透析したMBP-P9とFactorXaで処理した試料を SDS-PAGE用に調整してそれぞれ10μ1を上記の12.5%SDS-PAGEで 解析した(方法20.) (図20レーン4、5).大腸菌タンパク質から分 離したMBP-P9と、 FactorXaで切り離したMBPとP9が確認できた。 P9 はサイズマーカーとその移動度からすると約36,2KDaであった。 RRSV には35KDaの構造タンパク質が報告されているので(Chen e亡a1., 1989b)、これらの移動度を比較することにした。 RRSV粒子は罹病イ ネから純化し(方法2.)、SDS-PAGE用に調整した。純化は100gの罹 病イネを材料にしたが、収量が少なく濃度測定できなかったのでここ では全量を最終20μ1に調整し、10μ1を上記の12.5%SDS-PAGEで 解析した(方法20.) (図20レーン6)。FactorXaによってMBPと分 離して作られるP9にはN末端にプラスミド由来の4アミノ酸が付加され ているため、大腸菌で発現したP9は35KDaの構造タンパク質よりわず かに移動度が遅かったが、ほぼ同じ移動度を示した。 107 灘 蹴 羅 霧 出 離 竃 (KDa) 97. 4 66,2 45. 0 31, O 1 ’伊” 『 螢 21 @   1 4 6 一MBP-Pg tMBP <卜P9      図20大腸菌によるP9の発現 1:サイズマーカー 2:非形質転換体 3:大腸菌をpMAL-S9で形質転換し、 MBP-P9の発現を誘導   したもの 4:アミロースレジンによって大腸菌タンパク質から分離   したMBP-P9 5:P9を分離するためFactorXaで処理したMBP-P9 6:RRSV純化粒子 各タンパク質を12.5%SDS-PAGEに供試して、銀染色をした。 MBP-P9、 MBP、 P9の位置をまとめて右側の矢印で示した。 108 . ハ 騰 」 」 ⑧P9と抗RRSV粒子抗体の反応  P9はその分子量がほぼ同じであったことからChen e亡al, (1989b)の35KDaの構造タンパク質であると推測し、抗RRSV粒子抗 体を用いてウェスタンプロッティングで確かめることにした(方法 20.)。 各タンパク質を図20同様に電気泳動後、ゲルからPVDFメン ブレンに転写した。 一次抗体には70μ9/ml抗RRSV粒子抗体を使用 し、二次抗体には西洋ワサビペルオキシダーゼ結合抗体を使用した。 Konica immunostaining HRD Kitでペルオキシダーゼを検出したと ころ、MBP-P9とFactorXaによって分離したP9に反応が現れた(図 21) o ⑨RRSVの構造タンパク質,} MBP-P9に対するポリクローナル抗体(抗 MBP-P9抗体)の反応  P9は35KDaの構造タンパク質であることを更に確かめるため、 MBP- P9に対する抗体を作成して、 RRSVの35KDaの構造タンパク質の反応を ウェスタンプロッティングで調べることにした(方法20.)。ウサギ を免疫するため、大腸菌タンパク質から分離精製したMBP-Pg lOOμ9 を不完全アジュパンド(DIFCO)に乳化し、後肢のふくらはぎに筋肉 注射した。10日間隔で2回筋肉注射し、その10日間後に100μgを耳に 静脈注射した。3日後、耳から採血して37℃で約1時間、次に6-10℃に 移して一晩静置した。SAKUMA Mode190-22で3,000rpm、5分間遠心                109 鑛 灘灘 _.藻 分離して血球成分と分離し、上澄みの血清を再度3,000rpmで15分間 遠心分離して残りの血球成分を除いた。12,5%SDS-PAGEには上記同 様に精製したMBP-P9とFactorXaで処理したMBP-P9の他、 TEで8倍希 釈してSDS-PAGE用に調整後、5倍希釈したサイズマー一…カー3μ1を供 試した。RRSV粒子は罹病イネから純化し(方法2.)、SDS-PAGE用に 調整した。純化は1009の罹病イネを材料にしたが、収量が少なく濃度 測定できなかったのでここでは全量を最終100μ1に調整し、5μ1を供 試した。電気泳動後、タンパク質はゲルからPVDFメンブレンに転写し た。一次抗体には血清を15倍希釈で使用し、二次抗体には西洋ワサビ ペルオキシダ・・一・…ゼ結合抗体を使用した。Konica immunostaining HRD Kitでペルオキシダーゼを検出したところ、 MBP-P9、 FactorXa によって分離したMBPとP9、 RRSVの35KDaの構造タンパク質に反応が 認められた(図22)。 ・ 難 雛     郷 轍 ⑩SgL RRSVの伝搬効率  SgLの843番目の塩基置換は338アミノ酸からなるP9の277番目のア ミノ酸を変える。また、35KDaの構造タンパク質は粒子の表面にある と考えられており(Hagiwara etal.,1986;Chen etaL, 1989b)、ウイルスの細胞への侵入に関与していることもありうる。 そこで伝搬効率にこの置換が影響しているかどうかを確認することに した。この実験の最初にはSgL RRSVが得られていなかったのでSgU 110 1灘 灘 騨騨 . 鑛 才 . し   黙 “ ρ 華 、 唱 . 瓢 、 蘇 魏 、     。 疋 の 照 ㌣ 岳 磁 e 毫 樽 V £ 潟 幅 如 晒 週 e £ 舶 出 竈 毅 」 迫 怒 。 喫 の 班 輕 ㌣ ご 冨 自 = b 。 ε 三 ε の 。 = コ 日 日 帽 ぎ コ 。 冨     . . ♪ 旺 姻 量 お 如 黎 塑 一 亀 あ ザ ヤ ミ て 勾 争 》 駐 伽 図 慧 葦 鋸 喫 の 愛 撫 U 心 立 “ K 八 魅 。 喫 畑 函 迫 重 々 義 血 2 & 。 コ 譲 編 V の 漣 U 心 A ム ト 八 ス き 左 細 凱 や く 八 五 . 当 国 O 託 - の ⇔ の 否 . 日                                     卵 黛 馨 潔 〉 の ¢ 配 ” 寸 e ρ 疋 の 騨 駅 ㌣ ・ 5 × き ぢ d 」 梱 £ - 」 山 門 £ 毅 ゆ ← 稚 魚 如 2 ” 。 。                           Φ 」 - 」 α ⊇ 譲 疋 の 灘 魚 憩 食 餌     “ < A 一 掴 霞 網 V o % U 心 く い 農 A 銚 ム 蛭 ー ロ 〃 卜 鱒 釦                                   一 農 ー ト 斌 や 争 ” 一       煙 蟹 e 量 潟 ① 年 号 類 お 謁 凱 へ く A 二 葉 鯉 e > の 臣 ¢ “ ㎝ 区   。 喫 の 艇 ㌣ 量 磁 e 威 信 V £ 謁 悩 如 晒 塑 e ① 」 . 山 口 ⊇ 囲 . ① 」 1 α α コ 譲 。 剥 の 記 輕 ㌣ ご 冨 Q 餌 国 b 。 ε 三 層 邸 一 の 。 唱 コ 白 日 哨     邸 。 コ 。 冨 . 3 旺 如 澄 帽 如 潔 ㍗ 一 転 あ 衡 ヤ ミ て 卸 わ b 批 図 慧 量 帽 喫 の 如 擢 U 心 凱 躯 γ \ A 魅 。 剥 》 駒 迫 屡 勾 赴 帽 序 擢 〉 の ¢ 匡 お V の 漣 U 心 A ム ト 八 ス 」 Q 孟 姻 類 へ く 八 景 . 輕 專 託 - の Q の 溶 . 望 U 心 攣 匝 謁 呂 函                   の 喧 舶 O ζ q 函 … O 山 鳥 蟹 e 赴 帽 吟 翠 〉 の 臣 お 潟 £ - 出 国 喫 の 冨 課 爲 困 鍛欝“一一 琵s 額 . 燕 3 繋 愚 ギ 廣   甜   壁 博   ,購 ① 」 占 ▼ 」 自 コ 鎌 継 ▼ 量       く   咋 醗 酵       , 冒 濫 ↓ 頑 寸     c り     q 一 ● ① 」 ⊥ ▼ 」 α コ 譲 ⊥ ▼ ① 」 - 」 α 二 譲 ⊥ ▼ Φ     め 寸     c O ㎝ 一 I11  鑛 灘 凝 畢 冨,、「 C、   ぴ ド     鍵 灘 ・. RRSVとSgL RRSVに混合感染していたイネを獲得源にしてトビイロウ ンカによる保毒率とイネへの伝搬率をSgU RRSV単独感染の場合と比較 した。1本植えにした罹病イネで若齢のトビイロ:ウンカを4日間獲得吸 血させ、潜伏期間として健全イネで10日間育成後、イネの幼苗で個体 別に2日間接種吸込させた。獲得源はウイルスの接種時期が同じで病徴 が同程度のものを組として、全部で4組(J-1とJ-3、J-2とJ-4、 YIE6とY85-1、 Y3とY85-2)を比較した。保毒トビイロウンカは ELISAで検出し(方法3.)、イネは一ヶ月以上温室で育成後、病徴観 察あるいはELISAで罹病個体を検出した(方法3.)。保毒率は接種に 用いたトビイロウンカ50個体に対する保毒トビイロウンカ、伝搬率は 接種イネ50個体に対する罹病イネを算出して図23に示した。この試験 では顕著な違いが見られなかった。そこでSgL RRSVであるRRSV-Pと SgU RRSVであるRRSV-Hで比較することにした。それぞれの獲得源を 同じ状態にするために、まず、RRSV-PとRRSV-Hを北大のトビイロウ ンカでイネ(品種、金南風)に伝搬させた(この際は上記同様に獲得 吸汁と潜伏期間をとり、トビイロウンカの集団でイネに伝搬させた)。 約一ヶ月間、接種したイネを温室で育成し、病目が同程度に現れたイ ネで若齢トビイロウンカを3日間獲得吸汁させた。トビイロウンカは RRSV-PとRRSV-Hそれぞれにつき北大のものとフィリピンのものを用 い、潜伏期間として健全イネで10日間育成後、トビイロウンカを個体 別に2日間イネの幼苗で接種豆汁させた。獲得源に使用した罹病イネは 112 翻   凝 一”灘鎌繕   ’灘「th 、蕊 9.’t:L. 灘灘『   k’・’ees・ 株全体を磨砕してELISAでウイルス濃度を比較した(方法3,)。 ELISAでは同じ時間だけ発色を行い、波長415nmの吸光度を測定した ところ、RRSV-Hは約2.0でRRSV-Pは約1.3であった。 i接種:したイネは 生育状態が悪く、枯死したので伝搬率は分からなかったが、トビイロ ウンカは各区につき25頭をELISAで調べ(方法3,)、保毒率を算出し た(図24A)。北大のトビイロ:ウンカではRRSV-P(20%)より RRSV-H(36%)の方が保毒忌がわずかに高く、フィリピンのトビイロ ウンカでは逆にRRSV-H(0%)よりRRSV-P(16%)の方が保毒率が高 かった。更に、RRSV-Hから分離したSgL RRSVを用いて同様に保毒率 を比較した。北大のトビイロウンカの場合、SgU RRSVの73%に対し SgL RRSVでは76%で差がなかった。また、この試験ではRRSV-Pも用 いたが、義訓率は27%であった。(但し、この場合は獲得吸汁と潜伏 期間の日長処理が事故のため通常とは違って24時間照明であった) (図24B)。フィリピンのトビイロ:ウンカの場合はRRSV-HのSgU RRSVで23%に対しSgL RRSVでは30%で差がなかった。また、この試 験:でRRSV-Pの保毒心は23%であった(図24 C)。 慶・t 論議  RRSV-HのSgUに対して、 RRSV-PとRRSV-H(分離したもの)のSgL には塩基の血塗はなく、それぞれ2カ所と3カ所の置換しか認められな 113 灘慧    懇毒 撃 撫 (o/o) 50 F- 4s 1- 40レ 0 U O り 9 臼 9 臼 ー ニ ー 」 (] { e 。 。 占 ε 〒 『 ( e N ら (] { e マ h ( e O ㊤ ヌ 1 (] { コ ) 一 一 め α D 鈎 ε 。 。 鈎    騰劉 勲 距 譲  図23SgU RRSV罹病イネとSgU RRSVとSgL RRSVの罹病イネにおける    RRSV保毒率と伝搬率の比較 それぞれはRRSV罹病イネ個体で、 UはSgU RRSV、 U+LはSgU RRSVと SgL RRSVの混合感染株を獲得源に用いたことを示す。 保毒率=RRSV保毒虫個体/全個体、伝搬率=RRSV感染イネ個体/接種個 体の百分率をグラフに表示した。 (!YD) 50 40 30 20 10 0 HU-H HU-P PレH 一_[ユ、 PレP 図24(A)SgU RRSV罹病イネとSgL RRSV罹病イネにおける保毒     率の比較 RRSV}HのSgU RRSV(HU)とRRSV-PのSgL RRSV(PL>を獲得 源として、北大のトビイロウンカ(H)とフィリピンのトビイロ ウンカ(P)に獲得させた。各区は“獲得源一トビイロウンカ・ で表示した・保毒率=RRSV保毒虫個体/全個体の百分率をグラフ にした。 114                 ヒ  む コ アド  へ ご  憲 「 暉暉一 ,曇v舘 ラ%( 1 HU HL 一一LLO一 PL 厘蛙率] 踊 図24(B)北大のトビイロウンカによるSgU RRSV罹病イネ     とSgL RRSV罹病イネの保毒率の比較   RRSV-HのSgU RRSV(HU)とSgL RRSV(HL)、   RRSV-PのSgL RRSV(PL)を獲得源として、北大   のトビイロウンカに獲得させた。   保毒率=RRSV保毒虫個体/全個体の百分率をグラフにした。  (o/o) 50 40 30 20 10 0 隔 HU HL PL 蟻 図24(C)フィリピンのトビイロウンカによるSgU RRSV     罹病イネとSgL RRSV罹病イネの保毒率の比較 RRSV-HのSgU RRSV(HU)とSgL RRSV(HL)、 RRSV-PのSgL RRSV(PL)を獲得源として、フィリピンの トビイロウンカに獲得させた。 保毒率=・RRSV保毒虫個体/全個体の百分率をグラフにした。 115 かった(図13)・SgLには843番目のアデニンからシトシンへの置換が 共通して見つかったことから843番目だけが異なるS9を合成してPAGE で比較した結果・843番目がA:UのS9はSgU、 C:GのS9はSgLと同様の 移動度を示した・従って、843番目の一塩基対の置換がPAGE上でS9の 移動度を変える原因であることが明らかになった。RRSV-Tとインドの RRSV(RRSV-1)でS9の塩基配列が決定された(Upadhyaya e亡al,, 1995)。その結果、RRSV-TのSgLの843番目もシトシンであることが 分かった。また、RRSV-1の843番目もシトシンであることからSgLを 持つと推測される.通常、PAGEでは分子量の小さいものは移動度が早 い。 しかし、A:U(ATP+UTP・991.4Da)はC:G(CTP+GTP、 1006.4Da)より分子量が小さいにもかかわらず、 A:Uを持つSgUは C:Gを持つSgLよりPAGE上で移動度が遅かった。更に、 RRSVのS9は SlOより30塩基対少ないにもかかわらず、 PAGE上では移動度が遅い  (図14) (Uyeda eta1.,1995b;Yan eta1.,1995)。同様の現 象はWTVのS4とS5・S6とS7、 RDVのS4とS5、 S9とSlOにも認められて いることから(Suzuki,1995;Nuss and Da11,1990)、PAGE上 の移動度が分子量だけで決定されているわけではないと考えられる。 PAGE上で移動度が異なっていたRDVのS12には塩基の置換のみが認め られ・欠損や挿入はなかった(Murao eta1.,1994)。また、 PAGE 上の移動度が異なっていたrotavirusのS8には1塩基対の置換しか検 出されなかった(Dunn etal・・1993)。これらの結果は塩基対の置 l16 穣憲’・ 櫨   藩 換にはPAGE上の移動度に影響を与えるものがあることを示している。 PAGE上の移動度に影響する因子として、 dsDNAと同様にdsRNAが局部 的に曲がることが考えられた(Wu and Crothers,1984)。  SgUを持つRRSV(SgU RRSV)とSgLを持つRRSV(SgL RRSV)が混 合感染したイネをRRSVの獲得源とした場合、最初の伝搬実験では、伝 搬後のイネにSgU RRSVしか検出できなかった(Yan,1992)。本研 究では同様に混合感染したイネを獲得源にした場合、SSCPによって SgUのみsあるいはSgLのみ、あるいはそれら両方が検出されるトビイ ロウンカ個体があった(図18)。RRSVはトビイロウンカ体内で増殖す ると考えられている(Milne eta1.,1982)。SgUとSgLが検出され るトビイロウンカ個体があったことは保毒の段階でこれらのRRSVでは 干渉は起こらなかったことを示す。また、それはイネでも同様である {図19)・RRSV}Hから押したSgL RRSVは以後の試験で騨独で伝 搬した.従って、最初の実験では(Yan,1992)多くの個体を調べる のが困難であったために・SgL RRSVが検出できなかったと考えられる。 本実験ではSSCPによって多くの個体の判定が可能となった。別の系統 のウイルスが宿主に混合感染した場合に片方の病徴しか現れないこと がある(Giddings・1949)・そのような場合、ゲノムを対象にして 簡便に解析できることから・SSCPが有効であると考えられる。植物レ オウイルスは宿主で局部病班を形成せず、また、媒介昆虫の細胞にも プラークを作らないことから、混合感染しているウイルスを分離する 117 裡 磁、、干瓢  のは困難だった.しかし、媒介昆虫の個体別接種をすることで、分離  できることが明らかになった。  RRSV-HのSgUのORFには338アミノ酸からなる38.6KDaのタンノSlク質  (P9)がコードされている(Yan,1992)。SgLのアミノ酸配列はわ ずかに異なるが{RRSV-H(158番目Asn→Ser、277番目Asp→ Ala)・RRSV-P(108番目Va1→11e、277番目Asp→Ala)、RRSV_T  (277番目Asp→Ala)、RRSV-1(171番目Ala→Thr、191番目Asn→ Se「・277番目Asp→Ala)}・すべてにナンセンス変異はなく、ORFは 保存されていた(図12・図13)(Upadhyaya e亡a1.,1995).従っ て、RRSVにとってP9は重要な機能を果たしていると考えられる。大腸 菌で発現させたP9はSDS-PAGEでの移動度がRRSVの35KDaの構造タン パク質とほぼ同じだった(図20)。また、抗RRsV粒子抗体は発現した P9に反応し、 MBP-P9に対する抗体はRRSVの35KDaの構造タンパク質 と反応した(図21・図22)・これらのことからP9はRRSVの35KDaの構 造タンパク質であることが明らかとなった。また、RRSV-Tを用いても 同様の結果が得られている(Upadhyaya eta1.,1995)。分子量と 他の構造タンパク質との量比からすると、RRSVの35KDaの構造タンパ ク質にはERSVの34KDaの構造タンパク質が対応している(図10)。推 定分子量からすると・ERSVの34KDaの構造タンパク質はS9あるいは SlOにコv”一’ドされている可能性がある(表5)。PAGEによってERSVと RRSVのセグメントの移動度を比較すると、 S9ではERSVの方がRRSVよ 118 鍮鵜 # 鑛  鷺 炉 i l 難硬直繍  りわずかに早いのに対し、S10ではERSVの方がRRSVよりわずかに遅い  (Chen et a1・・1989)・従って、 ERSVのS9はRRSVのS9よりわずか に分子量の小さいタンパク質を、S10はRRSVのS10よりわずかに大き いタンパク質をコードすると予想される。ERSVのS9と34KDaの構造タ ンパク質は共にRRSVのS9とP9より小さいことから、 ERSVでもS9が 34KDaの構造タンパク質をコードしている可能性が高いと考えられる。 多くの植物ウイルスでは構造タンパク質の遺伝子を宿主植物に導入す ると抵抗性になることが知られている。RRSVのP9は構造タンパク質で あることから、RRSV-PのSgLのmRNAを発現するイネが作成されたが、 そのイネは抵抗性を示さず、SgU RRSVに感染した(Matsumura and Ta bayash i,1995)。また、 RDVでは媒介昆虫に2種類ウイルスを注 射することによってセグメントの交換(遺伝的閉集合)が起こること から(Uyeda et a1・・1995a)、SgLのmRNAの存在下で増殖したRRSV にはSgLが格納されていることが期待された。しかし、増殖したRRSV には、SgUしか検出されなかった(Matsumura and Tabayashi, 1995) o  ウイルスは通常、粒子表面のタンパク質と宿主細胞のレセプターを 介して細胞内に侵入する・P9は粒子の表面にあると考えられている (Hagiwara et a1・・199・)・RRSV 一一 P(SgL RRSV)のP9のアミノ酸 配列はsguのP9と一部異なっており、継代の際に伝搬性が低いとされ ていた・そこでこれらのアミノ酸置換が伝搬性に影響していることが 119 嚇 雛騰灘灘, ¢ 『 設 」 磁 考えられたが・北大とフィリピン、どちらのトビイロウンカを用いた 場合でもSgU RRSVとSgL RRSVの保毒率に違いはなかった。フィリピ ンのトビイロウンカは1回目の試験ではSgU RRSVを全く保毒しなかっ たのに対し、2回目の試験では23%が保毒した。試験の際の条件は一 定だが・獲得源の罹病イネは試験で枯死するため、同一の罹病イネを 用いることができない。また、トビイロウンカは継代によって維持し なければならないので世代交代している。1回目と2回目の試験で保毒 率が異なった理由として試験数が25個体と少なかったこと、獲得源の 状態が異なったこと、トビイロウンカ集団が北大の環境に適応して変 化したことなどが考えられた。北大のトビイロウンカの場合、1回目と 2回目両方の試験でRRSV-PよりRRSV-Hの方が下下率が高かったが(1 回目、20%に対し36%) (2回目、27%に対し73%) (図24A、 B、 C)、1回目の違いはわずかで2回目の試験では獲得吸汁と潜伏期間の 照明が事故のため24時間であったことから通常の日長(16時間)と違っ ていた・従って・北大のトビイロウンカでは正確な比較ができなかっ たが、これら2回の試験でRRSV-Pを保毒できることが分かった。以上 の結果からSgUとSgLで見られるのP9のアミノ酸変化がRRSVのトビイ ロウンカによる保毒率に大きく影響することはないと考えられた。 耐 傷 3.S10の解析 120   さ オ      ヲ 難難 纒;駿・ 雛 、灘   簸, 一冒.既   ゲノムに対するcDNAがクロ 一一ニングされ、 SlOの全塩基配列が決定  された(Yan eta1.,1995)。 1162塩基対からなるS10の片方の鎖 の142-1035番目(主要なORF)には297アミノ酸からなる32.4KDaの タンパク質(PlO)がコードされている(図25)。P10は一番分子量の 小さい構造タンパク質のP9より分子量が小さいことから非構造タンパ ク質と予想される。そこでPlOではRRSV罹病イネ及び、保毒トビイロ ウンカからの検出を試みた・S10には主要なORFの上流に12アミノ酸か らなる小さいORF(S10mini)が存在する。 RDVのS1にも主要なORFの 上流に7アミノ酸からなる小さいORFが存在する(Suzuki eta1., 1992)。通常、真核生物のmRNAには1つのORFがあり、5t側のAUGが 翻訳の開始コドンとして働く。但し、開始コドンとしての認識される にはAUGの周りの塩基も関与し、 XNNAUGYのX(一3位)にはプリン基、 Y(+4位)にはグアニンが適しているとされている(Kozak説)  (Kozak,1981)。RDVのS1の小さいORFの開始コドンはKozak説に よると適していない(一3位C、+4位A)。小さいORFの発現は分かって いないが・下流の主要なORFの発現産物(P1)は保毒ツマグロ:ヨコバ イと罹病イネの両方で検出された(Suzuki eta1.,1994)。RRSVの S10の場合・Kozak説によると、主要なORFの方がS10miniより適して いる(SIOminiは一3位U・+4位C、主要なORFは一3位A、÷4位C)。しか し・AUGが開始コドンとしての認識されるには51末端からの距離も重 要とされている(Kozak・1991}.これまでに発現が確認されたセグ 121 一灘 固 ・ 醸 . 携 GATAAATCTTCCGAGCTAA CCC GCA TAG CTG P A * ACCAATCAATCTTTCTCAATCAATATCAAAACCATCAATC  CAA TTC CCG AAC   Q F P N  AAG ACT GTT TCT   K  T  V  S  TCA TAT CTT CGT   S Y L R  GCT GAG CAT CAT   A E H H  CAG TTT GAT GAA  Q F D E  ATA GTA TAC TGT   I V Y C GAG GTT GAC GCC  E  V  D  A ACT GAT ATC ATC  T D 1 I CAG ATT CAA TCA  Q 1 Q S CAA ATG ATG GAT  Q  M  M  D AGC TTT ACA GAC  S F T D CAA CTG TAT GGA  Q  L  Y  G CGT TTC TCC ACT  R F S T ATC GTA GGA CTG  I V G L ATC ATC ACT CGT  I 1 T R TCA AAG AAA TAT  S  K  K  Y TTT ACA GTT AAG  F  T  V  K ATG TCA AGC GAC M  S  S  D GCA GTT AAG GTC A  V  K  V GCT AAC TTT GGT A N F G     ATG CCA ATA AGC AGG TTG ACA CCC GAA ACC      M P 1 S R L T P E T TCTGAGGAGTTCTAGTTTCCACCCCAATCGATTCAACGTG                         ATG CCT TTC GTG                          M  P  F  V  TTG TTT GAA ATC AGT AAA TTC GCA AGA CAA GGC GAA     TTG AAA TGT GAA GTT TGG ACT GAT TTG CTA   E L K C E V W T D L t  ACT GGA TTG CCA ACT GGA TTG TTG TCT GAT TTT  GgA CTT AAT CAA TTG CAA GCG TTC ACA GCC GTT  C{A TGT TTC GTT CTA CCA GCC CGA GCC GCC ATC  CCT GAG CAA GAT GAT ATG CTG TCT GGA GTT TTT  P. E Q D D M L S G V F  AgA GGT AAG CGT ACA TTC GTT AGA ACG TCA AAC GGT TCA GCA AAG AGT GAC GTA AGT GGT GGA AAA  g一. s A K s D v s G G ’7k GLT.C GGT GTA GCA CAA GGA CTT GAA ACT GTG AiG TAT ATT CTG ATT CAA TTT CAT GTA CAA TTT                                       GGA A1C GGA CAT TTT GGG ATG ATG CGC GA’T GCT AtC  IH . G H F G M M R D A’ ’Ti ACA    TGC GCC TGT CCC TTT CTG CTT AGC CTA GCC GCG    CTG TCT TAT CTG AAT GCG AAG TTG CCA                                      TCT  4.“ L S Y L N A K L P’ MS CA.T TAC AGT GGT GAA CCA ACT ACT CTT GGA GeC  lj一 . Y S G E P T T L G 一C GGT    GTT AAT TTG AGC GCT CGC GAA GCC TAC TTT  {)一 .V. N L S A R E A y 一lil GAT    CCT GCG CAA TCC TTG GTT GTG AGT GCT Tli‘C  P.. P A Q S L V V s A” 一P ACG TCT GCG AGC GGA GCT ACG GTG ATT GAG                                       AAG  1一 .$ A s G A T v 1 E’ ”k’ ATT    GGT CTG GTT TAT CAT ATG AAC CGC GCT                                      GCT GTC    AGC TCT AGA ATT GGA AGA CTT GGC GAG                                      GTG  Y一 S S R 1 G R L G E’ TV GAT    G-AC GCA GAG TAG TTCTTCACACTAGGAAGGTTGAG D D A E * 99 mG. AGET949ill 1{i (i ! 4. 4GGGTGGCAGAATGAGAccAGGGGATAcGcGGGGGGAA GcTGATCTCGATTAGcTAGGGcTAGGcTGAAAAGGAAGAGAeACAe6i66 図25 RRSVのSlOに対するcDNAの塩基配列と読み取り枠のアミノ酸配列 122 麗 k ギ ゑ ま     . ・ 診 蠣 鎌 .         、 灘 舞 . 辮 難 蝋 撚 慧 翻 ’ 騒 . 灘 騰 羅 , 癒 〔 雛 . 藤 . 礎 瀦㍗ L ■ 旧 藩 墾 絡 轡 難   誰 航   一 タ ド     望 撒     禽 F p 鰭 ピ 鱗 . し . 瀞 讃 繧 ぴ 懇 懇 . 麟 、 . 鮨捻融,魂鋤醐醐 メントによれば{RDVの各セグメント(S2の15-17番目からS4の64- 66番目)とRRSVのS9(14-16番目)}、SlOmini(20-22番目)の方 が主要なORF(142-144番目)より適していると考えられる。そこで 主要なORFの他、 SlOminiの発現も調べることにした。 、 「 謙 結果 纒 ①SlOの主要なORFがコードするタンパク質(P10)の大腸菌による 発現  まず・P10を大腸菌で発現させた。 RRSVのゲノム2,5μ9をDMSO 変性して鋳型とし(方法12.)、+鎖の3’末端に相補の配列のプライ マー(1149-1162番目にPst 1の認識配列を加えたdGGGCTGCAGCACCT CTGTCTCTATGGTCTCGCCG)を用いて全量50μ1系の逆転写反応によっ て37℃で2時間保温してS10の全長のcDNAを作成した(方法13,)。核 酸はフェノー・一・一ル・クロロフォルムで抽出してエタノール沈殿し、25 μ1の滅菌水に溶解した。その2μ1をPCRの鋳型とし(方法14.)、主 要なORFの始まりの塩基配列のプライマー・一・一・・一(142-156番目にEc。 R I の認識配列を加えたdGGGAATTCATGCCTTTCGTGCAA}と+鎖の3・末端 に相補の配列のプライマー・一・・一・・(1151-II62番目にXho Iの認識配列を加 えたdCCTCGACACCTCTGTCT)をそれぞれ1μg用いて全量100μ1系の PCRを行った(方法14.)。反応後、1/20量を1%アガロ:一スゲル電 123 一b、 鍵葱B  気泳動による確認に使用した(方法17.).残りを滅菌水で100μ1と  してフェノール・クロロフォルムで抽出し、エタノール沈殿後、50  μ1の滅菌水に溶解してpMAL-S9と同様にproteinase Kで処理した。 核酸はフェノール・クロロフォルムで抽出後、工タノー・一’・ル沈殿し、全 量50μ1系でEcoRIとXhoIを反応させた。再びフェノ_ル.クロ ロフォルム抽出とエタノール沈殿を行い、pMAL-c2のEcoRIと Sal I部位の問にDNA断片を挿入してpMAL-SIOを作成した(方法 15・) (図26)・塩基配列にもとづいて合成したプライマーを用いて pMAL-SIOの挿入塩基配列を確認した(方法19,)。pMAL-S10で形質 転換した大腸菌JM83・対照としてpMAL-c2で形質転換した大腸菌JM83 と形質転換していない大腸菌JM83を2m1の2×YT(pMAL-SIOとpMAL- c2形質転換体には50μ9/m1アンピシリンを含む)に接種し、37℃で 一晩振盗培養した。培養液200μ1を0,1mM IPTGを含むRich medium(1%Tryptone、0.5%Yeast extract、0.5%塩化ナト リウム)40mlに接種し、23℃で約9時間振印した培養液500μ1を マイクロ遠心チューブに移した。卓上遠心機で8,000rpmで2分間遠心 分離し、沈殿をTE 25μ1に懸濁した。 SDS-PAGE用に試料を調整し、 7μ1を12.5%SDS-PAGEに供試した(方法20,) (図27レーン2、 3・4)・サイズマーカーはTEで8倍に希釈し、 SDS-PAGE用に試料を調 整して4μ1を供試した・泳動後、ゲルをクマシーで染色してタンパク 質のバンドを検出した・塩基配列をもとにしたP10の推定分子量は約 124 購三二灘羅i難雛難一 開 国 戸 ヨ 、 ㌧ 、 慧 ‘ き     ギ ’                     ユ 〃 〆 蹟 ト e £ ☆ e 泥 々 e 母 9 島 《 渥 e O 一 の   り N 函 O 剛 9 0 一 ミ 堕 ム .Q D.. 駄/づ浜===こト ㌧/ E〆ュ5  \   N  o   N 」 匡 O \ \ 射 駄 \ 》 、 \ 剛 鑑 O 〇 一 の 一 』 ¢ 圏 O               国 一 帽 屋       涌 ’         ゐ             へ 角 。 『 邸 目 。 } の 匡 酬 卸     / . 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(図27レーン5、6)。また、対照 としてpMAL-c2で形質転換した大腸菌についても同様に大腸菌タンパ ク質からマルトース結合タンパク質(MBP)(約42KDa)とLacZ遺伝子 のαペプチドとの融合タンパク質(MBP-LacZα,約52KDa)を分離精 製して上記の12.5%SDS-PAGEに供試した(図27レーン7)。 Fact。rXaによって切り離したP10はサイズマーカーの移動度からする と約33KDaであった。 灘 ②S10の小さいORFがコードするタンパク質(PlO皿ini)の大腸菌に よる発現  SlOの小さいORF(S10mini)がコー・一・一…ドしているP10miniを大腸菌で 127 発現させた。S10の塩基配列の決定に使用したプラスミド(pUC119の Ps亡1部位にSlOの1-967番目を挿入したもの)を大腸菌から抽出し  (方法16・)・50μ1の滅菌水に溶解して1μ1をPCRの鋳型とした。 S10miniの始まりの塩基配列のプライマー(20-33番目にEcoRIの 認識配列を加えたdTTTGAATTCATGCCAATAAGCAG)と主要なORFのすぐ 上流に相補の配列のプライマー(128-141番目にPstIの認識配列を加 えたdAAACTGCAGGATTGATGGTTTTG)をそれぞれ1μg用いて全量 100μ1系のPCRを行った(方法14.)。1/20量を2%アガロースゲル 電気泳動による確認に使用した(方法17.)。ミネラルオイルを除く ためクロロフォルムで抽出し、エタノール沈殿後(但し、3M酢酸ナ トリウムの代わりに7.5M酢酸アンモニウム50μ1を使用}、核酸 を30μ1の滅菌水に溶解した。この20μ1を全量50μ1系でEcoRIと PstIを反応させ・フェノーール・クロロフォルムで抽出し、上記同様 にエタノール沈殿した。核酸を20μ1の滅菌水に溶解し、再度エタノー ル沈殿して20μ1の滅菌水に溶解し、1μ1を1%アガロ:v一’一・’スゲル電気 泳動に供試して核酸を確認した(方法17.)。DNA断片をpMAL-c2の EcoRIとPstI部位に挿入するためにその2μ1をライゲーション反 応に使用した(方法15.)。PCRの際に鋳型としたプラスミドを除くたt め・反応液をBamHIで処理してから大腸菌の形質転換に用いたが、 組み換えたプラスミドが得られなかった。また、プラスミドベクター にpUC119を用いてみたが・やはり組み換えたプラスミドが得られなかっ 128 羅鴛’ た。そこで上記30μ1の残りの10μ1を全量40μ1で平滑末端化後  (方法15.)、核酸を10μ1の滅菌水に溶解し、再度1μ1を1%アガ ローースゲル電気泳動に供試して核酸を確認した(方法15.}aDNA断片 をpUCl19のSma I部位に挿入するためにその2μ1をライゲーション 反応に使用した(方法15・)。PCRの際に鋳型としたプラスミドを除く ため・反応液をSma Iで処理し、大腸菌を形質転換したところ、組み 換えたプラスミドが得られた。挿入部位の塩基配列を調べたところ  (方法18.)、128-141番目にPst 1の認識配列を加えたプライマーの Pst Iの認識配列を含む部位ACTGCAGがTCAGとなっていたためPst I 認識部位を利用して組み換えができなかったことが分かった。そこで 組み換えたプラスミドのマルチクローニング部位のPs亡1認識部位を 利用してEcoRI-PstI断片をpMAL-c2のEcoRIとPst 1部門にサ ブクロ:一一ニングし、 pMAL-SIOminiを作成した(方法15,) (図 26)。pMAL-SIOminiの挿入部位の塩基配列は合成したプライマー (dGGTCGTCAGACTGTCGATGAAGCC)を使用して確認した(方法 19・)・pMAL-SlOminiで形質転換した大腸菌JM83と、対照として pMAL『c2で形質転換した大腸菌JM83、形質転換していない大腸菌JM83 を用いてpMAL-S9の場合と同様に発現させた。但し、発現の際は約10 時間振塗培養した・pMAL-SIOminiで形質転換した大腸菌とpMAL-c2 で形質転換した大腸菌の場合は培養液500μ1を、形質転換していな い大腸菌の場合は250μ1をマイクロ遠心チューブに移した。卓上遠心 129 機で8,000rpmで2分間遠心分離し、沈殿をTE lOOμ1に溶解した。 この試料をSDS-PAGE用調整し、4μ1を12,5%SDS-PAGEに供試した  (方法20・) (図28レーン2、6、7).サイズマーカーはTEで16倍に 希釈し、SDS-PAGE用に試料を調整して3μ1を供試した。泳動後、ゲ ルの銀染色をしてタンパク質のバンドを検出した(方法20.)。pMAL- SlOminiで発現されるMBP-PIOminiはMBPに16アミノ酸(約1,7KDa) を付加しているだけなので、その分子量(43.7KDa)はpMAL-c2の MBP-LacZα(約52KDa)より小さい。実際に発現したMBP-PIOmini の移動度はMBP-LacZαより早かった(図28レーン6)。発現した MBP-P10miniをMBP-P10と同様に大腸菌タンパク質から分離を試みた が(方法2L)・アミロースレジンカラムに吸着しなかった。そこで 大腸菌発現用ベクターをpGEX-3Xに換えることにした。 pMAL- S10miniのEco R I一 Pst 1断片を平滑末端化してpGEX-3XのSma I部 位にサブクローニングし、pGEX-SIOminiを作成した(方法15,) (図 26)。pGEX-SIOminiの挿入部位の塩基配列はPCRに使用したプライ マーを用いて確認した(方法19.).pGEX-SlOminiで形質転換した大 腸菌JM83を用いてpMAL-S10の場合と同様に発現を行った。但し、発 現の際は約12時間振盈培養した。培養液lm1をマイクロ遠心チュ_ ブに移し・卓上遠心機で8・000rpmで2分間遠心分離した。沈殿をTE 75μ1に懸濁してSDS-PAGE用に試料を調整し、4μ1を上記の12。5% SDS-PAGEに供試した(方法20.) (図28レーン3)。pGEX-SIOmini 130 ,器な 灘 (KDa> 1 9 7. 4 66,2 一圏D 45,0 一i.一) 31. 0 一一一 432 帽鱒 { } 765 三 ” 三 = .   = 2 <嘲トMBP-LacZα 〈ql}一MBP-PIOmini  GST-PIOmini殺  GST .薯. 21,5 N    図28大腸菌によるPlOminiの発現 1:サイズマーカー一 2:非形質転換体 3:大腸菌をpGEX-SIOminiで形質転換し、 GST-PIOminiの   発現を誘導したもの 4:グルタチオンアガロースビーズによって大腸菌タンパク質  から分離したGST-PIOmini 5: ?’n’を朧するためGST-P’Om’niをFact・rXaで処理した 6: I野齢S’Om’n’で形驚換し・MBP-Pl・miniの発現 7: ロ幣をpMAL-c2で形驚換し・MBP-LacZαの獺を誘導し 各タンパク質を12.5%SDS-PAGEに供試し、銀染色をした。 HBP-LacZα、 MBP-PIOmini、 GST-PIOmini、 GSTの位置を まとめて右側の矢印で示した。 131 購 一 で発現されるグルタチオンーS一トランスフェラーゼーPIOmini(GST. P10mini)はGST(27・5KDa)に18アミノ酸(約1.8KDa)を付加して いるのでその分子量は約29.3KDaである。 SDS 一一 PAGEによってほぼその 分子量を持つ誘導特異的なタンパク質が確認できた。そこで残りの培 養液を用い、GST-PIOminiを大腸菌タンパク質から分離精製し(方法 22.)、波長280nmの吸光度を測定してGST-PIOminiの濃度を算出し た。精製したGST-PIOmini(0.78μg/μ1)20μ1にIM塩化ナトリ ウム4μ1.25mM CaC1,1μ1、1μg/μlFactorXa lμ1を混合し て室温で2時間反応させた.精製したGST-PIOminiとFactorXaで処理 した試料を0.1μg/μ1にしてからSDS-PAGE用に調整してそれぞれ4 μ1を上記の12.5%SDS-PAGEで解析した(方法20.) (図28レーン 4・5)・FactorXaによって分離したPlOmini(約し8KDa)は確認で きなかったが、切り離したことでGST-P10miniより分子量が少しだけ 小さくなったGSTが確認できた。 腱 ,   縢 難 ③P10とPlOminiの検出  まず、イネがRRSVに感染した場合あるいはトビイロウンカがRRSVを 保毒した場合に特異的なタンパク質ができているかをSDS-PAGEで調べ た・健全イネと罹病イネは4倍量(V/W)の0.02M PBS-Tween中で磨 砕した・また・罹病イネの腫瘍部位を集めて同様に磨砕した。トビイ ロウンカは1×STE 180μ1中で磨遣し、 ELISAで陽性を示した試料を 132 一vdML 保毒虫として使用した(方法3.)。また、対照としてRRSVを保毒させ ていないトビイロウンカを同様に磨遇した。これらをSDS-PAGE用に調 整してそれぞれ10μ1を12.5%SDS-PAGEに供試した(方法20.)。 上記の他・サイズマーカーはTEで26倍に希釈し、 SDS-PAGE用に調整 して10μ1を供試した。また、純化したRRSV粒子(方法2.) 1.4μg をSDS-PAGE用に調整して供試した。泳動後、ゲルの銀染色をしてタン パク質のバンドを検出した(方法20.) (図29レーン1、4、5、6、 7、8、9)。 大腸菌で発現させたPlOはSDS-PAGEでの移動度がP9よ り早かった。イネがRRSVに感染した場合とトビイロウンカがRRSVを保 毒した場合で、特異的なタンパク質は認められなかった。そこでMBP- Ploに対するポリクローナル抗体(抗MBP-Plo抗体)とGsT-Plomini に対するポリクローナル抗体(抗GST-P10mini抗体)を作成した。抗 原量と注射の期間はMBP-P9の際と同様であるが、 GST-P10miniの場 合は分離後、透析でグルタチオンを除去しなかったので、筋肉注射の 際は5倍、ブースターの際は2倍に50mM Tris-HCI(pH8.0)溶液で希 釈して用いた.抗MBP-PIO抗体の場合、 P10に対するポリクローナル 抗体が含まれていることはFactorXaで切り離されたP10との反応によっ て確認できる・しかし・抗GST-PIOminiの場合はP10miniの分子量が 小さいために同様の確認ができない。そこでこの場合は、MBP- P10miniとの反応で確認することにした(方法20.)。上記のMBP- PIOminiの発現を解析した際と同様に電気泳動を行った。但し、供試 133 瀧 . ”・・ ut (KDa) 1  2 3 4 5 6 7 8 9          馴一  一一一       , 書ぎ:街噛  §婁一茎≡一ジ       ~§§一…葺一 31,0\剛・          ロ■lr  謡  ik・一一で     ,iMniiiiii)                 一                 一        剣■隔■■闇■■■  ●■圏■■■b  舳_   噸 21,sN 一P9 <卜PlO -GST-PIOmini ’一’t一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一S1SL一一N.“b一..一一一一一一..一一.一一一一一H. 図29 RRSV罹病イネ及び保毒トビイロ:ウンカのタンパク質  1:サイズマーカー  2:グルタチオンアガローースビーズによって大腸菌タン    パク質から分離したGST-P10mini  3:P10を分離するためMBP-PIOをFactorXaで処理した    もの  4:健全イネ  5:RRSV罹病イネ  6:腫瘍部  7:保毒していないトビイロウンカ  8:保毒しているトビイロウンカ  9:RRSV純化粒子 各タンパク質を12.5%SDS-PAGE後、銀染色をした。 P9、 PIO、 GST-PIOminiの位置をまとめて右側の矢印 で示した。 134 藻糠  した試料の量は上記の半分である。泳動後、タンパク質をゲルから PVDFメンブレンに転写した。一一次抗体にGST-PlOminiを抗原とした血 清を750倍希釈で使用し、二次抗体にはアルカリフォスファタ”,一・・…ゼ結 合抗体を使用した・NBTとBCIPでアルカリフォスファターゼを検出し たところ・MBP-PIOminiに反応が現れた(図30)。従って、抗GST- P10mini抗体中にP10miniに対するポリクローナル抗体が含まれてい ることが確認できた.そこでPlOとPlOminiを検出するためにこれら の抗体を用いてウェスタンブロ:ッティングを行った(方法20.)。抗 体の陽性対照としてそれぞれGST-PlOminiとFactorXaで処理した MBP-P10を用いるため、あらかじめ各0,3μgをSDS-PAGE用に調整し て上記の12.5%SDS-PAGEに供試しておいた(図29レーン2、3)。 P10を検出するために図29と同様に12.5%SDS-PAGEを行った。但し、 この場合はGST-PIOminiは供試しなかった。泳動後、タンパク質をゲ ルからPVDFメンブレンに転写した。 一次抗体にはMBP-PIOの血清を 150倍希釈で使用し・二次抗体にはアルカリフォスファターゼ結合抗 体を使用した・NBTとBCIPでアルカリフォスファター一・一…Lゼを検出したと ころ・RRSVの構造タンパク質には反応がなかったが、 RRSVの罹病イネ と腫瘍部位・保毒トビイロウンカの約34KDaのタンパク質に反応が現 れた(図31)・現れたバンドは全て同様にFactorXaで分離したPlOよ り移動度が少し遅かった・また、腫瘍部位の試料、トビイロウンカ、 罹病イネの順で反応が強かった。次に、PlOminiを検出するために図 135 同旨、灘  鑛 1  2 3 4 5 6 7 tMBP-PIOmini r圏■■D 剣■■9       一 <咽卜GST-PlOmini N)〈 GsT 図30 抗GST-PIOmini抗体とMBP-PlOminiの反応  1:サイズマーカー  2:非形質転換体  3:大腸菌をpGEX-SIO皿iniで形質転換し、 GST-P10miniの    発現を誘導したもの  4:グルタチオンアガロースビーズによって大腸菌タンパク質から    分離したGST-PlOmini  5:P10miniを分離するためGST-PlOminiをFactorXaで処理した    もの  6:大腸菌をpMAL-SIOminiで形質転換し、 MBP-PIOminiの    発現を誘導したもの  7:大腸菌をpMAL-c2で形質転換し、 MBP-LacZαの    発現を誘導したもの 難謬聾勉認㌶写繋蔀1も螺霧亀友慮ぎ棚晒 タンパク質に結合した抗体はアルカリフォスファターゼ結合抗体 を用い、NBTとBcIPで検出した。 MBP-Plomini、 GsT-Plomini、 GSTの位置をまとめて右側の矢印で示した。 136 灘灘蛛@ 灘灘1               …               ξ 」     鱒 . . 郷 的 賎 nL.ny  図31RRSV罹病イネ及び保毒トビイロウンカからP10の検出     1:サイズマ・・一・一“カー     2:P10を分離するためMBP-PIOをFactorXaで処理       したもの     3:健全イネ     4:RRSV罹病イネ     5:腫瘍部     6:保毒していないトビイロウンカ     7:保毒しているトビイロウンカ     8:RRSV純化粒子 図29と同様に各タンパク質を12.5%SDS-PAGE後:(但し、                           GST- PIOminiを除く)・タンパク質をPVDFメンブレンに移して抗MBP- P10抗体と反応させた・タンパク質に結合した抗体はアルカリフォ スファターゼ結合抗体を用い、NBTとBCIPで検出した。検出した 腿讐話t)で溌現させたP1・の位置を(〈3一)で右側 137 難…鑛懸難難 詮Lt 灘 29と同様に12.5%SDS-PAGEを行った。但し、この場合はFactorXa で処理したMBP-PlOを供試しなかった。泳動後、タンパク質をゲルか らPVDFメンブレンに車云写した・一次抗体にはMBP-P1・の血清を75。倍 希釈で使用し・二次抗体にはアルカリフォスファターゼ結合抗体を使 用した・NBTとBCIPでアルカリフォスファターゼを検出したところ、 保毒トビイロウンカの泳動先端部に反応が現れた(図32)。 欝 ④コムギ胚芽抽出液によるS10のmRNAの翻訳  主要なORFは上記のように翻訳されていることが分かったが、 SlOminiに関しては分からない。そこでS10miniの開始コドンが機能 しているかどうかを試験管内での翻訳で確かめることにした。 SlOminiから翻訳されるP10miniは12アミノ酸で、上記のようにPAGE による検出ができない・そこでS10miniを主要なORFの一部に連結し たmRNAを作成することで新たにできる・RF(7KDa)の融合タンパク質 を検出することにした・mRNAの作成に1まpUCII9にSP6ポリメラ、.....一ゼの プロモーター配列を挿入して作られたプラスミドベクターpSP6を用O た・pSP6に挿入するSl・のDNAは、 S1・miniの存在を確認するために pUC119のPst 1部位にS10の1-967(Pst I)番目までを挿入したプラ スミドを利用した・まず・PstIで挿入断片を切り出して平滑末端化し、 pSP6のプロモーター配列のすぐ下流のStu l部位にサブクn_=ング した(方法15・)・次にpUC119のPst 1部位にS10の全長を挿入したプ 138 ・.麟    ’・製et ・ ’群 . 」、  ’  一   」   「 簾 雛 Mv. ぐGST-PlOmini 簡 d一“h;・ 図32RRSV罹病イネ及び保毒トビイロウンカからPIOminiの検出 1:サイズマーカー 2:グルタチオンアガロー・一・・スビーズによって大腸菌タンパク   質から分離したGST-PIOmini 3:健全イネ 4:RRSV罹病イネ 5:腫瘍部 6:保毒していないトビイロウンカ 7:保毒しているトビイロウンカ 8:RRSV純化粒子 P10miniの位置を矢印で右側に示した。 139 ・.靴 涛?』灘灘撚ρr  ラスミド(Yan・1992)のHin d III断片を(S10の603番目から31  末端領域を含めてマルチクローニング部位のHindIII)作成したプ  ラスミドの3i末端領域を含まないHindIII領域と入れ換えてS10の 全長を挿入した(psp6-SIO full) (図33)。psp6-SlO fullの挿 入塩基配列は塩基配列をもとに合成したプライマーを用いて確認した  (方法18・と19・)・更に、SlOminiを主要なORFに連結するため、 HincII(34-39番目)一 StyI(854-859)断片を除き、プラスミド を平滑末端化してライゲ・一・・一・・ションし、psp6-S10De1を作成した(方法 15.) (図33)。Sph Iの認識配列は挿入したSlOの直ぐ下流に一カ所 しかないので・プラスミドをSph Iで処理してから全量25μ1系の5・ 末端にキャップを付加するSP6ポリメラーゼの転写反応に用いた(方 法26.)。反応後:、2μ1をアガロ・一一スゲル電気泳動に供試してmRNAを 確認後(方法17.)、鋳型DNAを除くため残りの反応液にDNase I 70unitsを混合して37℃で30分間保温した。核酸をフェノール.ク ロロフォルムで抽出してエタノール沈殿した(但し、3M酢酸ナトリ ウムの代わりに試料2・・μ1に対して7. 5M酢酸アンモニウム27μ1 使用)・沈殿を3・2μ1の滅菌水に溶解後、67℃で10分間保温してから 急冷してmRNAを変性させた・この半量を全量12.5μ1系のコムギ胚芽 抽出液の翻訳反応に使用した(方法27.)。対照としてルシフェラ_ ゼのmRNA L6μ9を同様に反応させた。反応液の酢酸カリウムの濃 度が130mMta合は・対照としたルシフェラーゼが検出されたが、目的 140 灘 購     灘 雛懸 灘 灘 醗 , 鎌 難 灘綴講 灘 獺購、 聾 “ 諭醐綱騨脚7一一 難 psp6-SIO full こ〉\ORI \く≧i≒i:,i:1:1. 、ラ/ 諏 儀 … 等 7 xLacza rPsp6 郵  グ ;t SIO full \遭_一’   溢誕ニー一一一一一一機熱    \ミこ=韮錘ン/ . 囎 SIO full slo Del .EsLEHis:xssxsssssmesfiixxxmgxxisxsesggsym   図33RRSVのSlOの転写プラスミドの作成 pUCII9のEco R I部位にsp6プロモーター配列(Psp6)を挿入し、 孟?翻こ諜総説’£.fu’1)sあるいは中央部を欠損させた 141 纏二二灘畿欝織灘購灘欝翻騨醐i騨1「鰯灘・灘繭灘・ 騨鯛■DJIJJ,・一一一『昌 の翻訳産物は検出されなかった。そこで酢酸カリウムの濃度は200mM あるいは50mMとして25℃で2時間保温後、 SDS-PAGE用に調整してそれ ぞれ15μ1を15%SDS-PAGEに供試した(方法20.)。サイズマーカー は8倍に希釈し・SDS-PAGE用ここ試料を調整して4μ1を供試し、泳動1麦、 ゲルから切り取ってクマシーで染色した(方法20.)。残りのゲルを AmplifyT罵(アマシャム社製)で処理後、オートラジオグラフィ_に かけた・反応液の酢酸カリウムの濃度が200mMta合には目的の翻訳産 物は検出されなかったが、50mMの場合には、対照のルシフェラーゼの 他・psp6-S10 Delにマーカーの中で一番分子量の小さい14.4KDaよ りかなり小さい翻訳産物が検出された.その際psp6-S1・fu11}こは 翻訳産物が検出されなかった(図10)。 譲 難 論議 総.  大腸菌で発現させたP10のSDS-PAGEの移動度は一番小さい構造タン パク質のP9より早かった(図29)。また、抗RRSV粒子抗体には反応せ ず(結果は載せなかった)、逆に抗MBP-PIO抗体もRRSVの構造タンパ ク質に反応しなかった(図31)。これらのことからP10は非構造タン パク質と考えられる・抗MBP-PIO抗体を用いたウェスタンプロッティ ングで罹病イネと保毒トビイロウンカに約34KDaのタンパク質が検出 されたことからP10が発現されていることが明らかとなった(図 142 藪 l  j・蔚rtl 辮 〈KDa) 1 2 34 5 6 7 8 1iilr兄藁ρ 31.〇一         Gレや   Q, 21, 5 14, 4 <トルシフェラーーゼ e <翻訳産物 図34S10のmRNAの試験管内での翻訳 1:ルシフェラーゼ/200mM    5:ルシフェラーゼ/50mM 2 : SIO/200mM 6 : SIO/50mM 3 : SIOD/200mM 7 : SIOD/50mM 4:無し/200mM        8:無し/50mM     “用いたmRNA/反応液中の酢酸カリウム濃度・で示した。 反応は合成したmRNAとコムギ胚芽抽出液を用い、                      翻訳産物には 3H-Metを取り込ませた。ルシフェラーゼは翻訳反応の確認のた めに用いた・各反応液は15%SDS-PAGEに供試し、 X線フィルム で翻訳産物を検出した。但し、サイズマーカー・一・・は切り取ってク ㌫灘扇奨朧瓢1レシフェラーゼと翻産物の位置 143 31)・現れたバンドの移動度は全て同様にFactorXaで分離したPIOよ  り少し遅かった・タンパク質はリン酸化によってPAGEの移動度が少し 遅れる現象が知られていることから(Atkins eta1.,1991)、P10 もその可能性が考えられる。また、罹病イネ全体より腫瘍部位の試料 で反応が強かったことからその部位でP10が多く発現していると考え られる・RRSVの粒子は師部や腫瘍部位で多く観察されている  (Shikata eta1.,1979)。従って、 P10もそれらの部位で発現し、 RRSVの増殖に関与することが考えられる。昆虫で媒介をせずに宿主中 で長年保持し続けた植物レオウイルスは昆虫伝搬性を失うことがある (Reddy and Black・1974;Kimura,1976).WTVでは変異してい たS5の解析の結果、5,末端より319塩基、3i末端より205塩基を残し て中間が欠損していた(Anzola eta1.,1987)。RRSVでも同様にし て昆虫伝搬性を失ったウイルスが得られた。このRRSVのゲノム解析で は・PAGE上の移動度が異常に早まっていたセグメントが見つかってお り・それがS10であることが示唆されている。 (Maoka e亡a1., 1993)・末端共通配列はウイルスゲノムの複製、タンパク質発現、セ グメントの格納などの機能に重要な役割を果たすと考えられているの で(XUe亡a1.,1989)、S10も内部領域が欠損し、P10の発現が変化 していることが考えられる。  上流のSIOminiを発現させてそれに対する抗体を作成した(図28、 図30)・罹病イネと保毒トビイロウンカで検出したPlOは大腸菌で発 144 MWiJJ,,一一 現させたP10よりPAGEの移動度が少し遅かったため、 PIOminiがPIO に含まれている可能性も考えられた。しかし、この抗体は生体内の PlOに反応しなかったことからその可能性は否定できる。また、この 抗体はRRSV保毒トビイロウンカの泳動先端部に反応した(図32)。し かし・この反応は非特異的反応の可能性もあるので他のトビイロウン カで再度確認する必要がある。このような小さいタンパク質はPAGEで 分離するのが難しいため、他の方法で発現を調べる必要がある。そこ でRRSVの宿主に含まれているコムギの胚芽抽出液を用いて試験管内で SlOのmRNAを翻訳したところ、 PlOminiとPlOは検出されなかった  (図10)・PlOminiの分子量は1・3KDaと小さいことからPAGEでは検 出できないと考えた。そこでS10miniの途中から主要なORFに連続さ せて約7KDaのタンパク質をコードするmRNAを作った。このmRNAでは 翻訳産物が検出されたのでSlOminiの開始コ.ドンは認識されている。 s10miniの存在は数回のウイルス継代後も確認されたので(結果は載 せなかった)、RRSVにはS10皿iniを保つ必要があると考えられる。 SlOminiのような小さいORFの場合、そこから発現するタンパク質が 機能するよりもその存在が下流のORFの発現を調節すると考えられる (Kozak・1986)・RDVのS1では小さいORFの開始コドンをAAGに変え たところ試験管内の翻訳、下流のPlの発現量が上昇した(Suzuki et al・・1992)・RRSVのSlOはS10miniの開始コドンが認識され、下流 のPlOが検出さなかった・これらのことから上流の小さいORFは下流の 145 …灘i灘灘醗i魑 ・一 同碁灘欝。雛t灘’・ 甕・駿、 主要なORFの発現を抑制するためにあると考えられる。しかし、 RDVの P1とRRSVのPIOは罹病イネ及び保毒媒介昆虫で発現が確認されている (図31) (Suzuki etal.,1994).試験管内でmRNAの翻訳するに はウサギ網状赤血球可溶化物あるいはコムギの胚芽抽出液を用いるが、 その条件は必ずしも生体内と同じではない。RRSVがイネに感染する、 あるいはトビイロウンカに保毒される機構の中でS10のmRNAが機能し ていることを考慮する必要がある。 146 会椰 @   縣  騨灘継購臨鑛帰憔騰欄稽L鎌, V.総合論議  RRSVではいままでに各セグメントの遺伝子産物が同定されていなかっ た。本研究ではS6とS9がそれぞれ88KDaと35KDa(P9)の、また、 S8 が63KDaと50KDaの構造タンパク質をコードしていることを明らかに した。更に、S10の主要なORFの翻訳産物が非構造タンパク質(P10) であり、RRSV罹病イネと保毒トビイロウンカでその産物が検出できる ことを示した。  ウイルスの構造タンパク質は単にゲノムを保護するだけではなく、 感染において多くの役割を担っている。粒子表面の構造タンパク質は ウイルスが細胞に侵入するのに関与していると考えられる。Reovirus では粒子の外殻に存在するσ1タンパク質が宿主細胞の受容体と作用す る(Lee e亡a1.,1981)。RRSVでもトビイロ:ウンカに獲得される際 に粒子表面のタンパク質が受容体と作用することが予想される。P9と 50KDaのタンパク質は粒子表面に存在していることからその候補と考 えられる。P9が受容体と相互作用する可能性を調べるために、本研究 ではP9にアミノ酸置換を伴うSgU RRSVとSgL RRSVのトビイロウンカ の棋風率を比較したが、違いは見られなかった。今後は更に、S9に変 異を持つRRSVを探索し、その性状を解析することで、 P9がトビイロウ ンカのウイルス獲得に関与するかが明らかになると考えられる。また、                147 難 ・■駈福堰f,     ?’「’鞭 ’ ‘/4搬鍮頴孕陶・輪∫^・ ・’菰蟹‘・…  撫准’轍鮨 ㈹ ・ II]P””r   , 繋 瀕     薦     螺 撚 蕪 , 蕪     , 翻 RRSV粒子にはポリメラーゼ活性が認められている(Uyeda e亡a1., 1987)。レオウイルス科ウイルスのゲノムはdsRNAで、侵入直後に宿 主細胞でmRNAとしては働けない。従ってレオウイルス科ウイルスでは ウイルス粒子自体にポリメラー・一・一・・ゼ活性があり、mRNAを合成することが できる。更に、reovirusでは粒子成熟の最終段階で一鎖を合成するこ とから一鎖合成の機構も粒子に存在する(Morgan and Zweerink, 1975)。RNAウイルスではRNA依存RNAポリメラーゼのアミノ酸配列モ チーフからポリメラーゼの候補となるタンパク質が上げられている。 これまでに全塩基配列が報告されたRDV、 rotavirus、 reovirus、 bl uetongue virusでは一番長いセグメントがコ・…’一‘・ドしているタンパ ク質が候補である(Suzuki eta1.,1992)。これらの結果からRRSV もSlがポリメラ・一’一”ゼをコードしている可能性が高いと考えられる。し かし、一つのタンパク質だけがポリメラーゼの機能に関与していると は限らない。Revirusの構造タンパク質の一つであるσ3(41KDa)は mRNA合成の負の制御因子と考えられている(Astell eta1., 1972).従ってSl以外にコードされている88KDa、63KDa、50KDaの ような構造タンパク質がポリメラーゼの機能に関与している可能性も ある。ホモロジー検索でタンパク質の機能を推定するためにS6とS8の 塩基配列を決定し、アミノ酸配列を明らかにする必要がある。一方、 PlOではアミノ酸配列の相同性からはその機能を推定することができ なかった。伝搬性がなくなったRRSVの解析でSIOが伝搬性に関与する                148 .鐵欝二_ ”揃嚢蟹 /t  v”・’        :;t_za Ea L 蓬 懇 懇 馨 ことが示唆されたが(Maoka e亡a1.,1993)、その翻訳産物のPlOの 機能は分かっていない。今後はRRSVが宿主細胞に侵入後、 PlOがどの ように発現されるのかを詳しく調べる必要がある。また、RRSVの残り セグメントに関しても塩基配列を決定し、遺伝子の翻訳産物を同定す ることが必要である。 貞 灘 撹 , .   ㈱ 、       I           -           1               圏 I                   I 一 [   1         一         1         1           r 1                     1 149 . 諾・ “f:  ・’鵜・’ 欄無猫1’・”・ VI.摘要  ウイルス感染において遺伝子が果たす機能を解明するために、遺伝 子がコードするタンパク質を同定しなければならない。RRSVではS9と S10の塩基配列が決定され、片方の鎖に長いORFが見つかった(Yan, 1992).Sl-S8の塩基配列は決定されていないが、やはり長いORFが あると考えられる。一方、RRSV粒子を構成する7種類のタンパク質 (構造タンパク質)はRRSVの遺伝子から発現すると考えられる。そこ で本研究ではRRSVの各遺伝子が発現するタンパク質を同定することを 目的とし、各セグメントがコードするタンパク質と構造タンパク質の 関係を調べた。更に、S9の解析ではYan(1992)が見つけたSgLを、 SlOの解析では主要なORFとその上流の小さいORFの翻訳機構を調べた。 薄 μ 理 1. Lee e亡al.(1987)が作成した遺伝子ライブラリーはRRSVのゲ  ノム全体を対象としていた。本研究ではハイブリダイゼーション  によってS1-S8それぞれのクロ:一ンを同定した。 2.  S1-S8それぞれにおいてcDNAの長い2-4クロ:一ンの制限酵素地図 を作成し、cDNA問の重複を調べた。また、各セグメントに対して これらのクローンが含む割合を推定した。              150 i鍵灘 3, cDNAの一部を大腸菌発現用プラスミドベクター、 pMAL-c2ある  いはpGEX-3Xに挿入してSl-S8がコードすると推定されるタンパク  質の一部を発現させた。挿入したDNAの長さから推定した分子量よ   り約3-6KDa小さいものもあったが、 S4のcDNAを除いてほぼ推定し  た分子量のタンパク質が発現した。抗RRSV粒子抗体を用いてウェ  スタンブロッティングを行ったところ、S1、 S2、 S3、 S6、 S8由来  のタンパク質が反応した。 4, 発現タンパク質に対する抗体を作成してウェスタンブロッティ  ングを行ったところ、S6由来のcDNAの発現タンパク質に対する抗  体とRRSVの88KDaの構造タンパク質が反応した。また、 S8由来の  cDNAの発現タンパク質に対する抗体は63KDaと50KDaの構造タン  パク質に反応した。 5.  RRSVのゲノムのPAGEによってフィリピンのRRSV(RRSV-P)に 加え、タイのRRSV(RRSV-T)もSgLであることが判明した。更に、 RRSV-Pと北大のRRSV(RRSV-H)のSgLの塩基配列を決定し、 SgU に対する塩基置換を検出した。 6. 843番目の塩基が異なるRRSVのS9を合成してPAGEで比較し、ア                151 ktLt・’et:蔓蘇黙・嚇竈’‘   ’灘’ヒ建ss .’ 黶@ 寒躍 .・ ..興襲許tt デニンの場合はSgU、シトシンの場合はSgLであることを明らかに した。 7, 微量のゲノム試料のSgUとSgLを検定できるSSCPを確立した。  SgU RRSVとSgL RRSVの混合感染イネからトビイロ:ウンカが保毒  したRRSVのS9をSSCPで調べたところ、 SgUのみ、あるいはSgLの  み、あるいはそれら両方が検出されるトビイロウンカ個体があっ  た。また、伝搬後のイネを調べた結果も同様だった 8, S9がコー・一・一・ドするORFのcDNAを大腸菌発現用プラスミドベク  タ・一・一・・、pMAL-c2に挿入してMBP-P9を発現させ、抗体を作成した。  発現させたP9はPAGEの移動度がRRSVの35KDaの構造タンパク質と  同じだった。抗RRSV粒子抗体は発現したP9に反応し、隠蟹BP-P9抗  体はRRSVの35KDaの構造タンパク質と反応した。 9. SgU RRSVとSgL RRSV(RRSV-HとRRSV-P)の保冷率を比較し  たが、大きな違いがなかった。 10, S10の主要なORFのcDNAを大腸菌発現用プラスミドベクター、  pMAL-c2に挿入してMBP-PIOを発現させ、抗体を作成した。 P10の  PAGE上の移動度は一番小さい構造タンパク質のP9より早かった。               152 1111111111Ji,N 抗MBP-PIO抗体はRRSVの構造タンパク質に反応せず、罹病イネと 保毒トビイロウンカの約34KDaのタンパク質に反応した。 ll. SlOのSlOminiのcDNAを大腸菌発現用プラスミドベクター一”一’ N  pGEX-3Xに挿入してGST-PlOminiを発現させ、抗体を作成した。  抗GST-P10mini抗体は保毒トビイロウンカの泳動先端部に反応し  た。 12, S10のmRNAを用いてコムギの胚芽抽出液の試験管内翻訳を行っ  たところ、翻訳産物は検出されなかった。PAGEでは1.3KDaの  PlOminiは検出できないため、 S10miniの途中から主要なORFに連  続させたmRNAを作成して試験管内翻訳を行ったところ、翻訳産物  が検出された。 以上の結果からRRSVのS6とS9がそれぞれ88KDaと35KDa(P9)の、ま た、S8が63KDaと50KDaの構造タンパク質をコードしていることが明 らかになった。更に、SgLの解析によって843番目の一塩基置換がS9の 移動度を変えていたことを明らかにした。SlOの解析では主要なORFの 翻訳産物が非構造タンパク質(PlO)であり、RRSV罹病イネと保毒ト ビイロウンカで発現していることを明らかにすると共に、上流の小さ いORFの開始コドンが機能している可能性を示した。                153                              W.引用文献 Anzola, J, V., Xu, Z,, Asamizu, T, and Nuss, D, L. (1987). Segment-specific inverted repeats found adj acent to conserved terminal sequences in wound tumor virus genome and defective interfering RNAs. Proc. NatL Acad. Sci. USA 84: 8301-8305, Anzola, J. V., Xu, Z, and Nuss, D, L, (1989). 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Characterization of RNAs synthesized by                  the virion一 associated transcriptase of rice dwarf virus in vitro, Virus                  Research 1: 527-532,                  Uyeda, 1,, Suda, N., Yamada, N., Kudo, H., Suga, H., K imura, 1., Shikata,                  E,, Kitagawa, Y,, Kusano, T., Sugawara, M. and Suzuki, N. (1994).                  Nucleotide sequence of rice dwarf Phytoreovirus genome segment 2:                  Completion ef sequence analyses of rice dwarf virus, intervirology 37: 6-11,                  Uyeda, 1., Suga, H,, Lee, S, Y., Yan, J., Hataya, T., Kimura, 1, and                  Shikata, E, (1995b), R i ce ragged stunt Oryzavirus genome segment 9 encodes                  a 38600 Mr structural protein, /. Gen. ViroL 76: 975-978.                  Wu, H, and Crothers, D, M, (1984), The locus of sequence-directed and                  protein-induced DNA bending, Nature (Lond.) 308: 509-513.                  Xu, Z,, Anzola, J V., Nalin, C, M, and Nuss, D. L, (1989). The 3’一terminal                  sequence of a wound tumor virus transcript can inf luence conformational and                  functional properties associated with the 5’一terminus, Virology 170: 511-                  522,                  Yan, J. (1992), Studies on genome structure of rice ragged stunt virus.                  Doc torial thesis of Hokkaido University (Faculty of agriculture).                  Yan, J,, Kudo, H,, Uyeda, 1., Lee, S. and Sh i kata, E. (1992). Conserved                  terminal sequences of rice ragged stunt virus genomic RNA, 」. Gen. ViroL 73:                  785-789,                  Yan, J., Suga, H., Uyeda, 1., Lee, S., K imura, 1. and Sh ikata, E. (1995),                  Molecular cloning and complete nucleotide sequence of rice ragged stunt                  Oryzavirus genome segment 10, Ann. Phytopa th oL Soc. Jpn. 61(3>: 189-193.                  Yan, J., Uyeda, 1り  Kimura, 1., Shikata, E,, Chen, C。 and(〕hen, M, (1994),                  Echinochloa ragged stunt virus belongs to the same genus as rice ragged                  stunt virus, Ann. PhytopathoL Soc. Jpn. 60 (5): 613-616.                                                     162 遍羅羅繊鍵麟鋼.響灘.繊.繊・…・‘講欝一・灘r・灘鐵・灘灘繊鐵議丁丁 ㎜ 一 驚 . 葱 懸 隔 灘 麟 纏 、 4 . 餐 距 愚 愚 、 . i Yokoyama, M., Nozu, Y., Hashimoto, J, and Omura, T. (1984). In vitro transcription by RNA pelymerase associated with rice gall dwarf virus, 」. Gen. ViroL 65: 533-538, ・ . 鎌 . 163 “ 幽 霞、、        ・’「「コ y.’=           付録{略語と試薬類} 1.イネラギッドスタントウイルスゲノムの研究に関する略語と名称  ORF:読み取り枠  P9:セグメント9の読み取り枠がコードするタンパク質  PIO:セグメント10の主要な読み取り枠がコードするタンパク質  PlOmini:S10の主要な読み取り枠の上流の小さい読み取り枠がコー      ドするタンパク質  pRR:pBR322のPst 1部位にRRSVのゲノムのcDNAを挿入したプラ     スミド  RRSV:イネラギッドスタントウイルス  RRSV 一一 H:北海道大学で継代されていたイネラギッドスタントウイ     ルス  RRSV-P:フィリピンで継代されていたイネラギッドスタントウイ     ルス  RRSV-T:タイで継代されていたイネラギッドスタントウイルス  S:セグメント  SgU:ポリアクリルアミドゲル電気泳動で認められる移動度の異な     るセグメント9のうち、移動度の遅い方  SgL:ポリアクリルアミドゲル電気泳動で認められる移動度の異な                164    るセグメント9のうち、移動度の早い方 S10mini:SlOの主要な読み取り枠の上流の小さい読み取り枠 2.試薬類と実験上の略語 APS:Ammonium peroxodisulfate BSA:Bovine serum albumin lOO×DenhardIs solution:Ficoll lOgと    Polyvinylpyrolidone lOgとBSA 10gを滅菌水で溶解    して500mlとしたもの DTT:Dithiothreitel DMSO:Dimethy1 sulfoxide 5mM dNTP:dATP、 dTTP、 dCTP、 dGTPが各5mMの混合液 泳動用色素:6×濃度保存液(0.25%Bromophenol blue、0.25%    Xylene cyanol、30%グリセロ 一一ル)を試料と混合して    1×にして使用 EDTA:Ethylenediaminetetraacetic acid. disodium salt ELISA:Enzyme-linked immunosobent assay EtBr:エチジウムプロ:マイド フェノール:固体フェノー一一一・ルをTEに溶解して飽和させ、 Trisで    pH7.6に調整したもの GST:グルタチオンーS一トランスフェラーゼ              165    灘姻                 灘 IPTG:イソプロピルーβ一D一チオーガラクトシド クロロホルム:ク打飯:ホルムとイソアミルアルコ…一”,ルを24:1    (V:V)で混合したもの LacZα:LacZ遺伝子産物のαペプチド MBP:マルト・・一・一・・ス結合タンパク質 ナイロンメンブレン:アマシャム社製のHybond N+を使用 5mM NTP:ATP、 UTP、 CTP、 GTPが各5mMの混合液 滅菌水:ミリポアプィルターを通過させた水(MilliQ水)をオー    トクレープで滅菌したもの PAGE:ポリアクリルアミドゲル電気泳動 PCR:Polymerase chain reaction 30%ポリアクリルアミドゲル保存溶液:アクリルアミド30gとビ    スアクリルアミド0.8gを滅菌水で100皿1としたもの 40%ポリアクリルアミドゲル保存溶液:アクリルアミド38gとビ    スアクリルアミド2gを滅菌水で100m1としたもの Polyvinylidene difluoride(PVDF)メンブレン:Millipor社    製の ImmobilonTM(Pore size:0,45μm)を使用 SSC緩衝液:20×濃度保存溶液(3M塩化ナトリウム、0.3Mクエ    ン酸ナトリウム)を必要に応じた濃度に希釈して使用 5M酢酸カリウム溶液(アルカリ法):5M酢酸カリウム溶液60ml    に酢酸11,5mlと滅菌水28.5mlを加えたもの SDS:Sodium lauryl sulfate 166 羅薯騨, SSCP:一本鎖多型分析 STE溶液:10×濃度保存液{100mM Tris-HC1(pH6.8)、IM塩    化ナトリウム、10mM EDTA}を必要に応じて希釈して使用 TE:10mM Tris-HCI(PH8,0)、lmM EDTA(pH8,0)溶液 TEMED:N, N, N’,N’一tetramethylethylenediamine Tris-HC1:HCIでpHを調整したTris(hydroxymethyl)    aminomethane溶液 TBE緩衝液:10×濃度保存溶液{0,5M Tris、0.5Mほう酸、10mM    EDTA(pH8,3)}を必要に応じた濃度に希釈して使用 3,基本的実験操作 核酸をフェノール・クロロフォルムで抽出する:試料液に等量のフエ    ノ…一一…ル・クロロフォルム液(フェノールとクロロフォルム    を1:1で混合した溶液)を加えs室温で数分間混合後、卓上    遠心分離機で12,000から14,000rpmで2分間以上遠心分離    し、上層を移しとる操作 エタノール沈殿:核酸試料水溶液に1/10量の3M酢酸ナトリウム    (pH5.2)と2.5倍量のエタノールを混合し、一30℃で一晩、    あるいは一80℃で30分以上静置後、卓上遠心分離機で    14,000rpm(4℃)で10分間以上遠心分離して(容量が多い    場合はそれに相当する遠心分離機を使用して)核酸を沈殿 167 させる操作を示す。上清を除いた沈澱には上清と等量の冷 80%エタノーールを沈澱の逆側からゆっくり注ぎ入れて再度 同様に5分間以上遠心分離して塩を除き、沈殿をエヴァボレー タ・一・一一・で(約5分間)乾燥させる操作 灘 鱗 難 灘 168 e tW・S.胃盤. C’ @ 「… 野熱 鰹 離 礁鰯灘   巧一 蔦 欝   髪   . 甑灘「灘 鮮 』、’ C ・り,・ケ.㌦1. 露 . 憲 . ・ 罰 、・P誤デずケ^轡ぎ轡懇懇羅 「 「 t’                                             ア っ  ゆ ? ぱ   め   ゆ   お   ゆ   の   ヨ       り   お 一 天 σ q o 冒 ∩ o 「 o 「 ∩ o 葺 。 モ 9 沖 ∩ 了 ① も ∩ c。 求 f 一 〇 垢 P   9 ゆ Φ コ 幽 三 一 馳 薯     に ロ 8 二       詰       お ζ 山 〇 三 9 式     ま     δ     笥     お     お . 伽 ・ 》   , 雑 . ミ 三 δ     ゆ ぎ ぽ ズ る き ヨ づ ヨ   ぎ ぼ ズ . ω \ O O δ 『 ㌧   切 す 。 溶 「 - ㊥ ,   . 灘 隔     噺 耳 〉   一 覧 ゆ A     . X ’ t   一 . ・ 「 . . ・ 、 」 講 謹 コ       し 辮鑓 総 噛   弦 ⑥ 蚕 婁 ・ 8 0 日 → 罫 否 a 梁 . 吊 . , 温 刈   繭 。 ◎   晶 ㊤ 三 笥