杉田さん、みなさん、
栗山さんの数字につなげて、NACSIS-ILL全体についてあまり丁寧でなく(つま
り、STATとか、SRVCEの値を無視して)見てみると、和雑誌への依頼件数(これ
は三重大佐藤先生がカウントしたかなり厳密な数字です)が520807件であるの
に対して、BIBNT に「大学」または「紀要」を含むものは、122049件、23.4%
です。まあ2割が紀要類だということは確実でしょう。それ以外は何かといえ
ば、(あまりにも多種多様な国内学会が刊行する)学会誌というのがほとんどで
す。
また、おなじくらい丁寧でなくトップ20のタイトルをみると、以下のとおりで
すのでちゃんと丁寧にやらないと整理できません。つまり、BIBNTを数えるだ
けだと、一文字ちがうと別のBIBNTになっていますから、1位と20位のようにあ
きらかにおなじものが別々のものとなっているようにみえます。BIBIDで名寄
せしないといけないのですが、BIBIDがなかったりするのを補正するのにちゃ
んとやらないといけないので、ちょっとお待ちください。(お許しがでれば、2
月のDRFのワークショップで報告しましょう。)
388 看護教育研究集録. 看護教育学科, 看護教員養成課程 / 神奈川県立看護教育大学校 [編].
235 筑波大学心理学研究 / 筑波大学心理学系 [編].
232 中部日本整形外科災害外科学会雑誌 / 京都大学医学部整形外科学教室.
230 高知女子大学看護学会誌.
204 教育相談研究 / 東京教育大学教育相談研究所 [編集].
200 武庫川女子大学発達臨床心理学研究所紀要 = The bulletin of the Institute of Developmental and Clinical Psychology, Mukogawa Women's University / 武庫川女子大学発達臨床心理学研究所 [編].
189 対人社会心理学研究 = Japanese journal of interpersonal and social psychology / 大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学講座 [編].
187 看護研究集録 / 名古屋市立大学病院看護部 [編].
156 北里理学療法学 : 北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻卒業研究論文集 = Journal of Department of Physical Therapy, Kitasato University : annual reports of graduation theses.
154 研究集録 / 岡山大学教育学部.
150 福島大学教育実践研究紀要 / 福島大学教育学部附属教育実践研究指導センター.
147 早稲田心理學年報 / 早稲田大学文学部心理学会.
143 進路指導研究 : 日本進路指導学会研究紀要 : bulletin of the Japanese Society for Study of Career Guidance.
141 三重看護学誌 = Mie nursing journal / 三重大学医学部看護学科医療技術短期大学部 [編].
140 発達研究 : 発達科学研究教育センター紀要 / 発達科学研究教育センター = / Center of Developmental Education and Research.
135 中部日本整形外科災害外科学会雑誌 / 京都大学医学部整形外科学教室. -- 1巻1号 (1958. 3)-.
130 福岡教育大学紀要. 第四分冊, 教職科編 / 福岡教育大学.
130 上智大学心理学年報 / 上智大学心理学科 [編].
130 教育学部紀要. 教育心理学部門 / 九州大学教育学部 [編].
129 看護教育研究集録. 看護教育学科, 看護教員養成課程 / 神奈川県立看護教育大学校 [編]. -- 19号 (平5)-28号 (平14).
杉田さんとしては、「三重看護学誌 = Mie nursing journal / 三重大学医学
部看護学科医療技術短期大学部 [編].」をどこが依頼しているか気になるとこ
ろでありましょうが、ローカルデータを見ていただければわかります。実際に
は、上でも注記したように、「三重看護学誌」のBIBID である AX11353824を
ふくむ依頼は231あります。この90の差は、やはり「--1巻(平10)-」がある
かどうかが利いています。それはそれとして、このタイトルについて依頼して
いるのは、87館あります。そのうち10件以上依頼が3館、2件依頼が12館、1件
依頼が43館ですから、これは交換しているだけの雑誌だと思いますので、交換
寄贈先を間違えているわけですね。
おもしろいのは、受付館で、三重大はわかるとしても、三重看大=三重県立看
護大学への依頼とか、群大への依頼とかは考えさせるものがあります。群大は
早いことで有名だそうですね。
92 三重大
15 三重看大
9 呉短大
9 群大医
9 愛媛医技大
6 梨大医
6 福井大医
6 天使大
6 長大医
6 千大亥
5 福井県大
5 新大旭
5 取大医
4 名市大川澄
4 東北大医
4 島大医
3 和医大三
3 静県大
3 秋大医
2 梨県大看
2 北大医短
2 日赤豊大
2 東大医
2 石川県看大
2 聖路加看大
2 新見公短
2 信大医
2 京府医大
1 兵県大明石
1 福島医大
1 日赤武短
1 東女医大
1 札医大
1 佐大医
1 金大医
1 京大医
1 杏大保
さて、この2割がすべて(多分)遡及的に電子化され、かつ、将来的には機関リ
ポジトリから刊行されることになると日本のILLは10万件以上減るということ
になるわけです。減ればいいというものではないにせよ、ILLが増えないほう
が環境がととのっているといえるわけですから、重要な点だと思います。かつ、
(すくなくとも日本では)供給が需要を生むということがダウンロード統計によっ
て実証されつつあるのが学術情報流通の世界ですので、機関リポジトリによる
電子化によって今よりも紀要が活用されるようになることは明白だろうと思い
ます。
土屋