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Date:  Wed, 27 Dec 2006 11:32:29 +0900 (JST)
From:  "NODA, Hideaki" <h_nod @ rekihaku.ac.jp>
Subject:  [drf 0275] AGORA/HINARI(Re: イエロージャーナルの扱い(Re:自IR紹介(信州大学))

三重大・杉田様
みなさま

 野田@歴博です.
妙なところに食いつくようで,申し訳ないのですが・・・

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SUGITA IZUMI wrote:
>
> ちなみにこのジャーナル、栗山先生から[drf 0204] Re: 教授会における
> 説明会第2弾&質疑応答集(三重大)話題提供していただいた「AGORA」
> 参加誌でした。
>#購読が困難な国には無料公開しているんだから、SAしなくていいでしょ、
>#って言われたらそれまでかなぁ・・・と。
> Free Access in the Developing World
> Free online access to this journal is available within institutions
> in the developing world through the AGORA Initiative with the Food
> and Agriculture Organization of the United Nations (FAO).
>
---
確かに,AGORAやHINARIの存在意義は大きいと思うのですが,
その購読条件は結構厳しいようです.

http://www.who.int/entity/hinari/eligibility/en/index.html
(リンク先はWHO/HINARIですが,FAO/AGORAも同じです)

 ・Phase 1(無料公開)一人当たりGNPが$1,000以下
 ・Phase 2(低価格化)  同     $3,000以下
対象国の基準が「1人あたりGNP」であることは仕方が無いとしても
ボスニアやパレスチナ,イラクなど(共にPhase 2)には厳しそう.
さらに,このプログラムは「機関購読」が対象になりますので
恩恵を受けられる研究者は,やはり限られます.

 こういった支援プログラムは大事ですが,
Open Access(GoldでもGreenでも)そのものの必要性は
依然として残っていると思うのですが.

 #そういえば,BMJが「途上国にはFree Access提供」を発表したとき
 #「なぜウチの国は対象じゃないんだ!」というコメントで
 #サイトの「ご意見欄」が埋め尽くされていたことを思い出しました.
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NODA, Hideaki / 野田 英明
国立歴史民俗博物館 研究協力課 図書係
千葉県佐倉市城内町117
Tel:043-486-6491 / Fax:043-486-4080
Mail: h_nod @ rekihaku.ac.jp
http://www.rekihaku.ac.jp/
---<発信力は,競争力。>---