広島大学図書館 尾崎です。
科研費報告書の収集を昨年度ほんのちょっとかじって
すぐに壁にぶち当たっていましたので、
なるほどと思って読ませていただいています。
研究者から一番多かった反応が、
「IRで公表すると二重投稿になって他誌にacceptされないのではないか」
「原著になるまで控えてほしい」
だったので、公表とは考えられてないんだなーと感じていました。
> > いや、冊子の「科研費成果報告書」は不思議なことに、科学研究費補助金によ
> > る研究成果ではなく、研究成果をまとめて報告するだけのものです。
単にこれまでの論文集か?と思われるものも多く、それは最初の研究成果まとめらしき一章に意味があるに違いないと信じて、その部分だけIR登録しましたが、それも少し形骸的なものだったのかな、と。
> 義務は義務で果たしてしまい、学術コミュニケーションは別のところで、
> ということになれば本末転倒ですが、それを端的に前例として示しているのが
> 科研費報告書かと思いました。
科研こそ義務化してほしいと漠然と思っていましたが、既に義務的に提出されているものを、公開を前提とする資料にまでレベルアップさせるのはやっぱり至難なことなんでしょうか。
ちょっと余談ですが、NDLの納本係に科研費報告書の扱いについて尋ねたところ、
寄贈雑誌扱い、次号が発刊されないので「発行後相当期間」が経過していると判断して複写可能であると伺い、面白いなと思いました。
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広島大学図書館 学術情報整備グループ
学術情報リポジトリ主担当
尾崎 文代 (OZAKI, Fumiyo)
TEL:082-424-6228 FAX:082-424-6204
E-Mail: tosho-seibi-repo @ office.hiroshima-u.ac.jp
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/portal/
> -----Original Message-----
> From: igrecque @ gmail.com [mailto:igrecque @ gmail.com] On Behalf Of Kazuo
> YAMAMOTO
> Sent: Friday, May 18, 2007 12:03 AM
> Cc: drf @ lib.hokudai.ac.jp
> Subject: [drf 0769] Re: 機関リポジトリアーカイブの義務強制問題
>
> 土屋先生、
>
> 山本@東大総図です。
>
> > いや、冊子の「科研費成果報告書」は不思議なことに、科学研究費補助金によ
> > る研究成果ではなく、研究成果をまとめて報告するだけのものです。
>
> はい、ノルマ化されることになればそのようなもので代替してしまい、
> 査読誌投稿の著者最終稿などという面倒なものは、誰も好きこのんで
> 用意しようと思わなくなるのでは、という素朴な疑問です。
>
> 義務は義務で果たしてしまい、学術コミュニケーションは別のところで、
> ということになれば本末転倒ですが、それを端的に前例として示しているのが
> 科研費報告書かと思いました。
>
> ---
> yamamoto @ lib.u-tokyo.ac.jp