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Date:  Tue, 19 Dec 2006 20:22:01 +0900
From:  SUGITA IZUMI <izumi @ ab.mie-u.ac.jp>
Subject:  [drf 0198] Re: 教授会における説明会第2弾&質疑応答集(三重大)

尾城課長さま、土屋先生、
逸村先生、行木先生、
皆さま

  杉田@三重大です。
 いろいろご示唆いただき、誠に有難うございます。

 DRFのMLにポストして、このようにコメントをいただけると、とても
 励みになります。
 何人かの方がおっしゃってましたが「一人じゃない」と思えること、
 それは、館レベル、国内レベル、世界レベルでいろいろあると思うの
 ですが、本当に嬉しいことですね!

Syun Tutiya さんは書きました:
>尾城さま、みなさま、
>
>> 図書館はこれまで専ら利用者(読者)としての教員(研究者)を相手に
>> してきたわけですが,IRを推進するにはどうしても発信者(著者)とし
>> ての教員(研究者)と密接な関係を結ぶ必要があります。
>> 
>> 図書館が中心となって機関リポジトリを推進することの図書館にとって
>> の隠れた最大のメリットというか恩恵というか楽しみは,発信者(著者)
>> としての教員(研究者)と身近に接し,そこから,これまでになかった
>> 新たな図書館サービスのヒントを得られることではないかと愚考するの
>> ですがいかがでしょうか。
>
>同感ですが、著者へのアプローチはすでに(商業)出版者も、よりよい論文を自
>分のところの雑誌に投稿させるという観点から研究者に直接にアプローチして
>いると思います。さまざまなアラート・サービスやメールマガジンなどをみか
>けます。大学図書館で可能なのは、そのような研究者が同時に教員であり、教
>育の場面も同時に視野に収めてアプローチできる点だと思います。
>
>土屋

ITSUMURA, Hiroshi さんは書きました:
>土屋様
>尾城様
>皆様
>
>御意。
>となると、図書館はさらにそれらを統合・カスタマ
>イズ(IR掲載モノの利用実態うぃ含め)しつつ教員
>(研究者)の情報利用行動に対応することが可能な
>のかな、と思います。
>図書館が直面している教育場面をどう取り込めるか、
>それを教材作成に盛り込めるかも、です。
>杉田さん@三重大が書かれていましたように、教員
>との接点が増えれば対応もいろいろ考えられるので
>はないでしょうか。
>
>逸村裕

 本当に・・・。
 いつもリテラシーネタ(@三重大)で恐縮ですが、ここ数年、専ら利用者
 (読者)としての教員を相手に、タスクフォースで頑張ってくださっている
 恩恵を受けながら、EJやDBの環境をひたすら整えることに注力しつつ、なお
 かつ「教育者」としての教員と密接な関係を結ぶべく、活動して参りました。

#その一つの成果として、大学で情報リテラシーの教科書(コンピュータ・リ
#テラシーじゃなく)を編集するにあたり、1章分を図書館に任せていただける
#ことになりました・・・!
#千葉大さんは、すでに数年前から実現されていますよね。

 教育者であり、発信者である教員の皆さまに、パートナーと思っていただけ
 る図書館になれるよう、また学生さんにも「図書館はやっぱりなくちゃ」と
 思っていただけるよう、常にその時々、関係性や図書館機能の構築・再構築
 を進めていきたいものです。

 昨日今日の「デジタル巨人の肩の上に立つ」シンポでは、まさにそういう
 お話が聞けたんだろうなと思います。行きたかったのですが、残念でした。
 どなたか参加された方いらっしゃいましたら、レポートしてくださいませ!!

 関係性の構築ということでいえば、「広報(PR:Public Relations)戦略」に
 思いが行くのですが、
 北大の加藤さんの発表資料「広報としての機関リポジトリ」には、とても共感
 いたしました(すみません、勝手にご紹介しちゃいます)。
 http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/handle/2115/14589
#HUSCAPクリスマスバージョンも可愛いです。

 特に、スライド2枚目のところで、
 × 機関リポジトリの広報
 ○ 広報としての機関リポジトリ
 これに、とても同感です。教授会行脚で「機関リポジトリの広報」をしながら
 も、いつも「広報としての機関リポジトリ」を意識しております。

 蛇足ですが、私がしゃべった「広報戦略」話も、よろしければこちらから・・・↓
 http://www.lib.mie-u.ac.jp/archive/action/
#まだハンドルを反映してないため、MIUSEに登録できていないのですっ!!
 自分がアウトプットをしてみると、「世の中の人に読んでもらいたいな」という
 気持ちが実感できる気がいたします。

nami @ math.sci.hokudai.ac.jp さんは書きました:
>行木@北大です。
>
>At Mon, 18 Dec 2006 20:05:03 +0900,
>SUGITA IZUMI wrote:
>>  ・来年度の事業展開は、今年度、どれくらいたくさん論文を登録できるかで
>>   査定され、配分額が変わってくることになるかと・・・。
>>   ↑
>>   この件に関しては、最後に司会の学科長の先生が「・・・ということなので、
>>   先生方、登録にご協力ください。」と発言されて、またまた笑いが出ました。
>
>やっぱり学科長からの「登録にご協力ください」発言は違いますね。
>もちろん杉田さん柴田さんをはじめとする三重大附属図書館の(IRに限らない
>日常業務を通した)成果なわけで、数学がOA向きかどうかはこの文脈だと関係
>ないように感じます。
>
>教授会の話題も悲観的な材料が多いと察する昨今、そこで(普段から顔見知り
>の図書館員から)見込みのある外部資金の紹介があった。しかも論文登録とい
>う自助努力が結果につながる、ということで、一体感が生じたものではないで
>しょうか。これに応えられれば拡大再生産が見込まれそうな雰囲気を感じます。 

 はい。ある学部では、教授会の議題のキリが良くなるのを控え室で待機して
 いる間、悲観的な議論が繰り返されるのが聞こえてきて、暗澹たる思いでした。
#40分以上、待っていたんです。
#時々、担当の方が「ごめんね」と言いに来てくれました。
 筆談で、「先生方が喜んでくださるような明るい話をしようね!」と励まし
 合っておりました。
 「これに応えられれば」・・はい、ここからが本当の正念場ですね!

>最後に回しましたが、数学がOA向きかといわれればその通りだと思います。成
>果は論文でつきている(実験データなどがそうそうあるわけではない)、公開す
>るという行為にそれほど障壁がない。研究室という概念がほとんどなく、院生
>であろうと助手だろうと論文は単著か実際の共同研究者との共著(研究室のボ
>スを共著にするような妙な習慣がない)。などなど。

 つくづく、各研究分野の学術的習慣を知らなければならないと感じております。
 
 本日、水産関係の先生がHDD持参で文献の電子ファイルを持ってきてくださった
 のですが、
 ・自分は、コアの学会誌は年間17万円会費を払って読んでいる。
 ・その他のほとんどの必要な文献は、図書館を通して読めている。
 ・でも、東南アジアの研究仲間はそうではない。月給3万円の彼らに、17万円が
  支払えるわけがないんだ。所属の機関で購読するのも難しいんだ。
 ・だから自分は、できるかぎりOAに協力したいんです。
 というお話を聞かせてくださいました。

 もう、涙が出るくらい(最近涙もろくて・・・^^;)感動しました。
 おそらく、今がんばっていらっしゃる大学の皆様も、このような感動を味わって
 おられるからこそ頑張れるのではないかなーと思います。
 青臭いかもしれませんが、やっぱりここにOAの本質があるのだろうなぁと改めて
 思った次第です。
 長文、失礼いたしました。
 

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Sugita Izumi 杉田いづみ  izumi @ ab.mie-u.ac.jp

国立大学法人三重大学 学術情報部(附属図書館)
情報図書館チーム 情報リテラシー担当

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