岡本様、
山本@東大総図です。
> 各IR単位でみたときには、確かに過去問を含め、様々な
> 資源を収めたいところですが、では検索エンジンなどから
> 各IRを横断して検索した際、過去問はむしろノイズとみえ
> ないでしょうか。
ハーベスタとして Google のようなものを想定すると、
彼らがノイズの整理に苦労している話が思い起こされますが、
元々、リポジトリはひたすら蓄積保存するのが仕事で、
インターフェースはハーベスタの仕事だったはずです。
リポジトリの収集範囲については、OAI-PMH のバージョンが
上がるにつれて広がって、今や「何でもあり」の規格に
なっているのでは?
卑近な例ですが、例えば最近 Avano とかいう海洋学のハーベスタが
東大のリポジトリから海洋分野だけ収穫していってるようです。
(4652件のうち、388件が該当するらしい。へぇー。)
http://www.ifremer.fr/avano/archives.htm
つまり、各機関は過去問だろうが何だろうがとにかく蓄積して、
どこかの誰かが「入試過去問ハーベスタ」を立ち上げればよい、
という枠組みだと思います。
で話を元に戻してその過去問がノイズなのでは、という件については、
ある情報がノイズであるかないかを判断するのは利用者ですので、
やはりインターフェースの問題 (リポジトリの問題ではなく、
ハーベスタの問題) なんだろうな、と思います。
---
山本和雄 <yamamoto @ lib.u-tokyo.ac.jp>
東京大学附属図書館総務課専門員
okamoto makoto wrote:
> 岡本@ARGです。
>
> 議論を興味深く拝見しています。
> 常々思うところのある話題でもあり、私も一言。
>
> IRは原義通り収蔵庫として非常に有用とは思いますが、
> どこまでを収めるか、その範囲に関する合意が必要と
> 思います。
>
> 各IR単位でみたときには、確かに過去問を含め、様々な
> 資源を収めたいところですが、では検索エンジンなどから
> 各IRを横断して検索した際、過去問はむしろノイズとみえ
> ないでしょうか。
>
> IRのポイントの一つは、他からの流入を意識した設計にあると
> 考えると、一定の目安は必要に思えます。
>
> # 研究者支援と考えると、むしろ入試の過去問よりも、
> # 各講義の過去問のほうが意味があるかもしれませんね。
>
>
>
> On Sat, 02 Jun 2007 09:25:26 +0900
> Kazutsuna YAMAJI <yamaji @ nii.ac.jp> wrote:
>
>> やまじです.
>>
>> ** On Fri, 01 Jun 2007 12:02:20 +0900
>> ** yama-ir-ml @ yamanashi.ac.jp writes:
>>
>>> 赤本でだめで,大学HPでOKとか,うまく線が引けますでしょうか。
>> というよりも,HPでなくなぜIRでなければならないのか?
>> のところがスッキリしないな,という感じです.
>>
>> IRは「研究者への機関による発信支援サービス」とのことですが,
>> OAな気持ちに基づくIRは,↑でうまく表現されているのですか? > 杉田さん
>> # 勉強不足でごめんなさい.オープンハウス前の予習という感じで^^;
>> --
>> Kazu
>>
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