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Date:  Mon, 15 Jan 2007 11:14:03 +0900
From:  hatsumi @ library.tohoku.ac.jp
Subject:  [drf 0352] 東北大学リポジトリ紹介


みなさま:

東北大学附属図書館の佐藤と申します。今年もどうぞよろしく
お願いいたします。

さて、昨年末に「取り急ぎ」のご報告しかしておりませんでしたが、
あらためまして東北大学機関リポジトリの紹介をさせてください。

■大学名:東北大学
■担当課:附属図書館総務課
■担当係:情報企画係
■連絡先:tour @ library.tohoku.ac.jp
■リポジトリ名称:TOUR(TOhoku University Repository)

いくつかの候補の中から後述する「学術情報戦略会議」で選定
されました。シンプルだし、意味も良いのではないか、との意見を
いただきました(ちなみに館内ではこれを「ツアー」と発音するか
「トゥアー」と発音するかで一時騒然としました)。
ロゴは「杜の都」のイメージでグリーンで作りましたが、東北大学の
ロゴが紫だったため、そのまま並べるとしっくりこないかと思い、
間にオレンジ等の色を埋めて、大学ロゴの紫に向かって球の色が
変わっていくようにしました(製作者サイドにしかわからないこだわり
です)。

■URL:http://ir.library.tohoku.ac.jp/

■今年度の目標:

残すところ少なくなりましたが、いくつかの懸案を整理して「施行版」を
はずしたいと思います。

■長期的目標:

コンテンツ製作・システム維持及び拡張・各方面との連絡調整等、リポジトリが
成長するのに必要な作業すべてにおいて安定した経費確保が不可欠です。
大学全体にとって必須の事業として認識してもらえるよう、成果をあげていくこと。

(いまのところ個人的には「成果=あってよかった〜と思ってもらえるもの」と
とらえております)

■基本的なコンセプト:

教育成果に重点を置いて構築をスタートさせ、学術情報資源である貴重コレクション
の収録も同時にすすめていきます。お互いにコンテンツの性格の違いが大きいので、見せ方
等にも工夫を加えることができるようにするため、TOURの中でDSpaceを独立して立ち上げて
ます。
(オフィシャルな運用指針は近々TOURのウェブサイトに掲載する予定です)

「Research and Education」の方は、まずは学位論文本体の収録が目標です。
次に、一括登録が可能な電子化済の紀要類などを搭載し、学術論文へとすすめたいと
思います(「重点を移す」という意味で、登録自体は各種コンテンツを受け入れます)。

「Rare Collection」の方には今後多彩な資料が入ってくるので、今年度中に最低限、画像を
回転させたり、拡大・縮小してみせるような機能を持たせる予定です。


■これまでの主な事業実施状況:

・平成17年度はコンテンツ作成を実施(学位論文の要旨・貴重コレクションを中心に)

・平成18年度に副館長を委員長とする「学術情報戦略会議」を立ち上げ、現在までに
5回開催しています(構成は7つの部局から教員1名ずつ、プラス附属図書館の事務部長と
総務課長)。当初の検討内容はリポジトリの運用指針の制定で、最終的な承認は
附属図書館の商議会です。これはほぼ完成しましたので、年度末に向けて、
学位論文本体の登録依頼を各研究科に出すべく、文書案や望ましい登録方法について
最終調整に入っています。

・「学術情報戦略会議」の下には、図書館職員12名からなる「学術情報発信WG」があり、
昨年度から続くコンテンツ作成などを担当しています。

・平成18年12月15日に、試行版のお披露目をかねてシンポジウムを開催。東北地区の図書館
をはじめ、学内の教員等の参加を得ました。公開時のコンテンツは昨年度作成した「学位論文の
要旨及び審査結果の要旨」、「絵はがきコレクション」と、学術論文の例として副館長などから
提供していただいた論文です。当時のMLで流れていたカバーシートの例もサンプルとして
作って1件の論文にのみくっついています。シンポジウムの報告は以下にあります。

http://www.library.tohoku.ac.jp/tohokuchiku/sympo/symp20061215-ir-houkoku.html

・2月中には学位論文本体を受け入れられるようなシステムにする予定で、業者との
打ち合わせ及び調整を行っています。


■導入システム:DSpace v.1.4 (構築業者:CMS)

■悩み事:

技術的なことや運用については、このメーリングリストがあるのでとても助かっています。
あとは学内的に将来の連携を視野に入れて調整しなくてはいけない部局が「たくさん」ある、
ということでしょうか。


試行版公開からちょうど一ヶ月後の紹介となってしまいました。現在も、試行版公開のため
急いで登録したデータに対してのメタデータ追加作業や、コミュニティ・コレクションの整理、
利用者からの登録画面作成などでバタバタしております。見苦しい点もまだまだありますが、
今年度の作業も追い込みに入ってきましたので、順次整備していきたいと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

******************************
東北大学附属図書館
総務課 情報企画係長

佐藤 初美

022-795-5925(tel)
022-795-5909(fax)