土屋先生
> 「提出」というのは多分、機関がとりまとめて関西館に送付することです。尾
> 崎さんによれば、関西館はそれを寄贈として受け入れるということだそうです
> が、罰則があるようには見えないので、義務づけただけということですね。
ちょっと科研費ハンドブックをみてみたのですが、研究成果報告書を関西館に
提出しなくてはならないのは「特別推進研究」、「特別研究促進費」、それに
「特定領域研究」の三種目だけのようですね。
しかし、他の種目でも事実上義務化しているような印象を受けますが。。。
あとは、研究成果発表において科研費の交付を受けたという表示の義務、
成果発表を行ったり特許を取得した場合に文科省への報告義務があるそう
です。
> この変が微妙なところで、たとえば学術図書に対する科学研究費補助金成果公
> 開促進費の補助を受けて刊行したりするときには無印税が義務づけられていま
> す(出版者は、卸値と原価の差額を利益とすることができるようですね)。
これは不勉強にして知りませんでした。
そうであれば、こういう図書は機関リポジトリに入れてもらえる可能性が
あるかもしれませんね(出版社にも大したもうけはないでしょうし)。
> 「無料」の意味も複雑です。「実費徴収」というのは「無料」なのでしょうか。
> すべての人がそのような成果を利用するわけではない以上、利用する人がちょっ
> と余計に負担をする必要はないのでしょうか。そもそも、税金をすべての人が
> 平等に払っているわけではありません、などなど面倒そうな感じです。
はい、図書館もILLとかコピーとか料金を徴収しているサービスは
ありますね。
しかし、アメリカはPubMedもERICも無料で全世界に提供してますし、
ワシントンDCでは国立美術館もスミソニアンの博物館群も入場無料
ですし、そういうのは何なんでしょうね?
> 手許のきたない著者最終稿ときれいに割付され、行の両
> 端がそろいながらぶざまな字間のブレがない出版者版とを比較すると、著者最
> 終稿を人に見せたくないと思うのは自然な気持ちです。
なるほど。
最終的な形が手元になければ、多少の修正が反映されていないかも
しれないけどその前の版でもいいじゃないか、などと考えていたのです
が、著者自身が美しい出版者版にこだわるということだと、セルフ・アー
カイビングは難しいですね。
栗山 正光
常磐大学人間科学部現代社会学科
〒310-8585 水戸市見和1-430-1