DRFの皆様
山本さんのに便乗して速報(もう遅い)の続きをお送りします。
遅くなりまして申し訳ありません。
私は割と運用系のセッションにいました。
でもインド/カンプール工科大学の写真入りDSpaceはなかなか
かっこよかったです。
あとは杉田さんにもよろしくおねがいします。
村上
07/06/21 に Tetsuya Yamamoto<yamamoto @ nul.nagoya-u.ac.jp> さんは書きました:
> drfの皆様
>
> 名古屋大学の山本です。
> 先日ウプサラ大学で行われたETD2007についてのメモを、報告までにここに
> 投げます。
> 感想としては、新しげなWeb技術に触れるものがとても多かったようです。そういうパラレルセッションを主に選んだせいもありますが。
> (例:greasemonkey、シボレス認証、manakin/dspace、LOCKSS、subversion、コーヒーブレイク時の話題ではruby
> on railsも)
>
> 非常にまとまらないメモです。大体の雰囲気だけでもお伝えできれば幸いです。
>
> 補足が必要なら適宜お願いします。>杉田様、村上様
> というかぜひ必要です。違うパラレルセッションにも出られたのですし。
>
> --------------
> 一日目 午後から
> ヨーロッパのETDワークグループ(GUIDE)の今後の活動などについて。
> GUIDE http://www.dartington.ac.uk/guide/etheses/index.asp
> DART http://dart.open.ac.uk/
> DEEP http://elib-a.ucl.ac.uk/
> DRIVER http://www.driver-repository.eu/
> なんかがキーワードとして出ていましたが、スライドはほとんどなく、実際のところあまり聞き取れませんでした。
>
> 二日目
> ウプサラ大学図書館長の挨拶
> 今年はリンネ生誕300周年。リンネは世界の体系化を志した人だったと言える。ETDも雑多な成果物を体系化して提供しようとするものと思う。ウプサラ大学で開かれて意義深い。
>
> エド氏
> NTLTD委員会は最近ブログやwikiを通じて新しいことをしようとしている。フォーマットの見直しとかも考えている。LOCKSSなどの技術も意識している。ETDは学生・大学・世界にとってwin-win-winの関係を持つ。
>
> グレッグ氏
> デジタルコンテンツは、もはや、既存の印刷物と何らかの類似点を持つものと考えてはいけない。違った本質を持つものとみなそう。内容とその表現は分けられる。分けることで、論文を任意の単位にバラして自由な視点で再構成できるものだ。Web2.0的な発想。subversionのようなソフトウェアを使って、バージョン化されながらダイナミックに変化するものにもできるだろう。
> # books talking to each other とスライドに出ていたが、どういう意味だったのだろう。
>
> パラレルセッション
> 機関リポジトリ
> fedoraの話
> アトランタのemory大学は、後発な分よく調査して、その結果fedora/fezを使っているよ。fedoraにはweb2.0的な発想があると思うよ。fedoraは、モノリシックなソフトウェアであることを避けて、抽象的に定めた接続ルールを守った複数のソフトウェアを組み合わせて構成されるという特徴を持つよ。既存の複数のリポジトリをラップしたWEBインターフェースを持たせることができるよ。
>
> 登録ワークフローの話
> テキサス大学は、(学位論文の)登録ワークフローについて、実情をいろいろ調査の上で新しいものを設計したよ。ワークフローは、大まかにingension,
> verification, publication
> に分けて考えることができることが分かったよ。著者はライセンス形態を選べるようになるよ(多分)。入力の時点でアクセスコントロールが指定できるよ。エンバーゴも設定できるよ。登録するユーザーには簡易登録画面を、管理者用には詳細な登録/変更画面を用意するよ。シボレス認証(シングルサインオンみたいな、既存の認証体系を流用できる仕組み)を使うよ。今はベータ段階で、完成したらソースコードを公開するよ。DSpaceに統合できることを考えているよ。
>
> インドの話
> インドでETDを扱っているリポジトリは九つ。個別に調べたところ、これらを(ハーベストしてきて)統合リポジトリにすることが可能そうだ。
>
> パネルディスカッション
> ユーザビリティについてのパネルディスカッション
> googleに慣れているせいでmetalibをまともに使えなかった学生の例から始まり、90分間ユーザビリティについての議論が行われました。メモが乱れていて、どんな内容だったかあまり思い出せません…
> 思い出せる範囲で社、情報検索のやりかたについて3つの類型を挙げて検討していました。
> (1) 一本釣り型
> ユーザーは完全か完全に近いタイトル情報などを持っていて、それを検索する。
> (2) 網型
> ユーザーは大体の検索条件からひとまとまりの検索結果を得て、それを調べて見つける。
> (3) リンク型
> ユーザーはひとつのアイテムから関連アイテムのリンクをたどり、ほしいアイテムを探索/発見する。
> 主に(3)のために、ETDのメタデータはどうあるべきかという議論に進んでいった(気がする)。
>
>
> 三日目
> 朝イチはピーター氏の発表。PDFなんて死んだテキストだ、もっと機械可読性の高い電子学位論文を実現すべきである。内容をセマンティックにバラして再利用できるようなものであるべきである。例としてWikipediaを巨大データベースとみなしてクエリーを発行できるDBPediaを紹介した。クリエイティブコモンズを積極的に適用すべきである。大学院生を思い切って電子学位論文のboardに加えよ。彼らは真に必要なものを作って、革新をもたらすかもしれない。
> 発表に先立って、有名なWeb2.0のムービー(The Machine is Us/ing Us)を流していた。
> 氏は、ご自分のブログを確認しながら話される人でした。
> http://wwmm.ch.cam.ac.uk/blogs/murrayrust/?p=366
> 激しい論調の人で、「私は皆を怒らせる、それで世界をよくするのだ」とおっしゃる人です。
>
> パラレルセッション
> 国ごとのイニシアチブ
> 日本の話。お疲れ様でした。
>
> インドの話。DSpaceを完膚ないほどにカスタマイズしている話。現在はイントラネット限定公開。
> ・引用論文の管理
> ・著者イメージの管理
> ・複数コミュニティ/コレクション指定サーチ
> ・アイテムに指導者フィールドを加え、それを軸にブラウズ
> あとで個人的に「バージョンアップのときはどうするの」と聞いたら「そうだよ、バージョンアップもするよ」といった感じで何だかすごいエネルギーです。学内限定公開なので、prefixはまだ123456789でした。
>
>
> 学位論文にマルティメディアをどう導入するかという話。内容自体は、Acrobatを使って、pdfに音声とか動画とかExcelデータを埋め込めるよというものだった。(でも結局それらに対応したソフトウェアがいちいち必要なわけで。大昔のOLEとかと変わらないんじゃないの?と個人的には思った)
>
> 分子生物学のデータをたくさんマッシュアップ的なものにした話。
>
> 社会統計のデータをうまく再利用したいという話。スウェーデンの統計局が持っているデータは、プライバシー保護の観点から、数年保存した上で一般に利用できない形にしてしまう(キーを破棄してしまう、という表現だった)ので、しばらく後になって新しい要素を加味した分析をする際に困る。データからうまく個人を特定する情報を除くことでこれが改善できるだろう。
>
> アブストラクトなどを自動翻訳する試みの話。コンセプトマップという技術を使うものらしい。
>
> 四日目。疲れてヒアリングができなくなってくる。
>
> イタリアパルマ大の話。リポジトリチームが教員やライブラリアンに合意形成の働きかけをしているという話。
>
> インドの話。意識調査とその分析の話。質疑応答では、まだETDをやってないのにETDの便利さについて意識調査ができるのはなぜ?とか質問があった。
>
> リトアニアの話。よく聞き取れないことが多かったが、なんか大規模な統合検索が実現できている気がする。たぶんMetaLib。あとで発表者を捕まえて聞いてみたら、ふたりともIT
> guysだった。ナショナルプロジェクトなんだぜ、ビリニュス大学も巻き込むんだぜ、と得意げだった。
>
> クリフォード・リンチ氏の話。よく聞き取れなかったけど、ETDの重要性を再び説いたのだろう。エド氏が15年前との比較について質問していて、リンチ氏がとても興味深げにそれらにコメントしていたが、総じてよく聞き取れなかったのがとても残念だ。
>
> 次回はETD2008はアバディーンで。
>
> おまけ
> ネットコーナー
> 無線LANへの接続そのものは認証なしで可能。でもそこからWEBを見ようとするとログイン画面にリダイレクトされるという仕組み。ログイン情報は参加登録時にひとりづつ与えられる。任意のPCを持ち込んで接続できる。これはよい。
>
>
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Yuko Murakami <murakami @ nii.ac.jp>
Associate Professor by Special Appointment
Research and Development Center for Scientific Information Resources
National Institute of Informatics
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