DRFの皆様
金沢大学の橋です。
7月3日は,以下のCSI事業交流会に参加して来ました。お世話頂きました,NIIの皆様には感謝いたします。
http://www.nii.ac.jp/irp/info/2006/debrief/index.html
これだけ一同に国内各大学のポスターが揃ったことは,かつてないことでしたので,それだけで素晴らしいことと思いました。
せっかくの機会ですので,いくつか印象に残った点についてランダムに感想などをまとめてみました。”コミュニティの活性化”という意味も含めまして,皆様からもコメントや追加等がありましたら,よろしくお願いいたします。
1.地域との連携
・今回,「○○県大学図書館協議会」との連携という話題がいくつも出てきました。本学では,県内の大学とのつながりは日常的にはほとんどないののですが,今後,リポジトリに限らず,地域の大学図書館全体を活性化する方向性になり得ると感じました。
・公共図書館との連携については,本学でも「金沢学」「地域貢献」といったことが大学の方針として段々と前面に出てきていますので,大学側の理解=予算を得やすいのではないかと思いました。ただし,この場合,(本学にはないのですが),当面,大学で所蔵している貴重書に対するニーズの方が高い気がしました。
・いずれにしても,機関リポジトリとは別サーバで運用する可能性が高そうなので,自力でシステムを構築・運用する能力があるに越したことはないと思いました。
2.商用データベースとの連携とGOOGLEとの競合
・リンクリゾルバを経由して各機関リポジトリへとナビゲートする機能については,とても分かりやすい説明でした。
・ただし,現状では「GOOGLEからの検索が大半」ということなので,「学内各種データベースの統合検索」の時に出てきた話題同様,Googleに引っかかれば取りあえずは良いか,という印象も持ちました。
・Googleとの差別化を図るには,どれだけ多くの機関リポジトリがこのプロジェクトに参加するか,ということによると思いました。杉田さんの紹介された英語の参考文献はまだ読んでいないのですが,大きなハードルなく参加できれば,大きな力になると思いました。
3.機関リポジトリの利用統計の標準化
・本学ではまだ詳細な統計の解析ができていませんので,竹内先生の紹介されたトゥールに期待しています。
4.業績データベースとの連携
・金沢大学が担当している事項でもあるのですが,信州大学さんの開発されたシステムの方がきちんとした内容だと感じました。
・金沢大学の開発したものは,業績DBに登録済のメタデータをリポジトリにXMLで送信する際に全文ファイルも送るという単純なものです。業績DBは大学によってまちまちなので,その改修には,それぞれのシステムに応じたお金がかかりますが,単純な内容ですので,応用はしやすいかと思います。DSpace部分の改修についてはほとんどそのまま使えるはずですので,どういう要件を持つ業績DBに対応可能か等について,そのうちに情報を提供したいと思います。
5.著作権ポリシーの確認方法について
・筑波大学さんのSCPJがどんどん進化しており,大変有難いと思いました。できるだけ協力をさせて頂きたいと思います。
・NIIの尾城課長から,CiNii登録済みで無料公開されている学会誌のPDFを各リポジトリに登録可能か,一括して学会に確認を取られるということを伺って,こちらも大変ありがたいと思いました。
・著作権ポリシーのサイトに関連してですが,今後,CiNiiのデータが使えるとなると,例えば以下のようなページとSCPJが連動していくと,利用者側としては便利なのではないかと思いました。
http://ci.nii.ac.jp/society/society_name/all_jp.html
6.機関リポジトリのPRについて
・北大さんの寸劇の分かりやすさに感激いたしました。
・本学では役者が不足しているので(特に出版社役),実現が難しそうなのですが,例えば,この寸劇をパワーポイントを使って”電子紙芝居”にするとさらに汎用性が増すような気がしました。
7.電子出版,その他
・紀要の電子ジャーナル化には非常に関心があるのですが,恥ずかしながら,何から手をつければ良いのかよく理解していない状況です。
・図書館システム一般については,現在かなり成熟してきており,普通にパソコンを使えれば使える状況ですが,機関リポジトりについては,まだまだ成熟していないと思います。というわけで,自力で構築するかどうかは別として,技術的な側面を学ぶ機会があれば参加してみたいなと思いました。
というわけで,長文になり失礼いたしました。
橋 洋平 金沢大学情報部情報企画課情報企画係長
TEL:076-264-5204 FAX:076-234-4050
e-mail: yhashi @ ad.kanazawa-u.ac.jp http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp