皆様
すでにお読みになった方もいらっしゃると思いますが、D-Lib Magazineに
アーサー・セイルというタスマニア大学(オーストラリア)の教授が標記の
論考を書いています。
http://www.dlib.org/dlib/january07/sale/01sale.html#3
それによると、機関リポジトリへの登録義務付け(マンデイト)をせずに
研究者の意思に任せていては、どれだけ広報活動をがんばっても、
せいぜい30%、通常は15%の登録率にとどまるそうです。
#一生懸命やってらっしゃる皆さん、ごめんなさい。
ただ、登録義務付けを大学全体でやろうとしてもなかなかうまく行かない。
そこで著者の考えた戦略がパッチワーク・マンデイトというもので、これは
要するに、まず学部あるいは研究科単位で義務付けするよう説得しよう
というものです。
見込みのありそうなところから義務付けしてもらう。義務付けした部局の
数、あるいは論文の登録率が一定の割合(40-50%)に達したら、大学の
上層部に機関全体の義務付けを持ちかける。
逆に大学の上層部にこの方式でやりたいと説明する手もある。上層部は
やるなとは言わないだろうし、逆に励ましの言葉をいただけるかもしれない。
オーストラリアはこの方式を試行しているようです。
個人を説得しても効果は上がらないことはもはやわかっており、セルフ・
アーカイビングをルーチン化された義務にしなきゃダメよ、ということなの
ですが。。。
栗山 正光
常磐大学人間科学部現代社会学科
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