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Date:  Mon, 21 May 2007 17:19:45 +0900
From:  uchijima @ ad.kanazawa-u.ac.jp (内島秀樹)
Subject:  [drf 0787] Re: 著者版が入手できない場合の対応について

今村さま 栗山先生 みなさま

 内島です。

 Peter Suberも言っていますが、HHMIには助成条件を強制できる立場にあり、E社の
方針を上回る権利があるわけで有償グリーンのような無駄な方向に走るのはどうかと
思います。
 IRは無償でグリーンが可能で、PMCは有償でembargo付きというのは、さらに納得で
きないところです。どのみち、ハーベストすればだれでも引けるのだから、PMC自体が
IRからハーベストすればなにもお金を払う必要はない。

 しかし、いずれにしろ、「著者最終稿」というのは研究者にとって未知の概念でま
ずここを広報して、保存してもらうことがIRのマネージャーの仕事ですね。この場合
あきらめず、個別にベンダーに保存の有無と提供を聞いてみるのは無駄ではないと思
います。著者最終稿に関しては*未来志向が大事*ということかと思います。

 ちなみにE社は投稿原稿にロゴ入りのテンプレートを持っており、これは使えません。

 金沢大学でも図書館委員の先生に提供をお願いしましたが、テンプレート版以外は
保存していないとのご返事を頂き、次回の執筆時の保存をお願いしたところ、早速最
新の論文(E社のTetrahedron Letters投稿分)を頂きました。

 このあたりの条件は出版社ごとに確認が必要です。また、人文社会系の図書館委員
の方に聞いたところでは紙の校正刷りに赤を入れる習慣(多分国内の学会誌)がある
そうで、この場合は「著者最終稿」はないので、今後作ってもらうことが必要になり
ますが、これはお願いするのはとても難しい話です。

 グリーンの道というのは、いずれにしろ、これから作る必要がありそうです。

>たしかにおっしゃるとおりかと思います。
>カレントアウェアネス-R No.3218には1記事あたり1000〜1500ドルを支払う契約条件
>として紹介されていますね。
>
>>内島様、皆様
>>The author manuscript has been through the peer review process and
>> accepted for publication, but has not undergone editing and formatting. 
>>とのことですね。
>>ですから、見栄えの悪いものを出したくないという著者には不満かも。
>>これはいわばセルフアーカイビングの外注(丸投げ?)ですね。
>>どの程度の金額が支払われるのかわかりませんが、そこまで研究者
>>を甘やかしていいものか、という気もします。
>>また、もしエルゼビアがこれを新しいビジネス・モデルと考えていると
>>したら、邪道なんじゃないですか、と言いたくなります。
>>
>>            栗山 正光
>>            常磐大学人間科学部現代社会学科
>>            〒310-8585 水戸市見和1-430-1
>>
>>----- Original Message ----- 
>>From: ""内島秀" "樹"" <uchijima @ ad.kanazawa-u.ac.jp>
>>Sent: Monday, May 21, 2007 9:36 AM
>>Subject: [drf 0784] Re: 著者版が入手できない場合の対応について
>>
>>
>>> 今村様 みなさま
>>> 
>>>  内島です。
>>>  
>>>  Haword Hughes Medical Institiute(HHMI)が著者最終原稿のPMCへのポストを
>>> 義務化するにあたり、Elsevier及びCell Pressと交わしたアグリーメントでは有償
>>> で、ElsevierがHHMIの助成を受けている研究者に代わって最終原稿をPMCへ投稿する
>>> ことをうたっています。もともと最終原稿を保管しているのかこれから保管するの
>>> かよくわかりませんが、やろうと思えば当然できるわけです。
>>> 
>>> 両者のアナウンスはこちら
>>>  http://www.hhmi.org/news/hhmielsevier20070308.html
>>> 
>>>  このアグリーメントは、6ヶ月のembargo付きです。もともと、IRへの投稿であれ
>>> ばEembargoなしの無償で実行できることを考えると’お金の無駄’のような気がし
>>> ますが・・・。
>>> 
>>
>>
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