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Date:  Thu, 05 Jul 2007 18:50:20 +0900
From:  SUGITA Shigeki <sugita @ lib.hokudai.ac.jp>
Subject:  [drf 0907] Re: CSI事業交流会7/3の感想

橋さま、みなさま、

北大 杉田です。

> DRFの皆様
> 金沢大学の橋です。
> 7月3日は,以下のCSI事業交流会に参加して来ました。お世話頂きました,
> NIIの皆様には感謝いたします。
> http://www.nii.ac.jp/irp/info/2006/debrief/index.html
> 
> これだけ一同に国内各大学のポスターが揃ったことは,かつてないことで
> したので,それだけで素晴らしいことと思いました。

壮観だったですね。

名大さんのポスター、非常にわかりやすく構成されており、活動が
よくわかりました。

それから、島根大学さんの、

 「セルフアーカイビングを実現
   図書館員は楽チン??
  登録件数はうなぎのぼり!?」

のキャッチコピーにたいへん心惹かれました。詳しく知りたいです。
どこかで発表される予定はありますか?>島根大学さま

> せっかくの機会ですので,いくつか印象に残った点についてランダムに感
> 想などをまとめてみました。”コミュニティの活性化”という意味も含め
> まして,皆様からもコメントや追加等がありましたら,よろしくお願いい
> たします。
> 
> 1.地域との連携
> ・今回,「○○県大学図書館協議会」との連携という話題がいくつも出て

複数大学の共同リポジトリですね。
海外ですと、白ばらコンソーシアム(Leeds、York、Shefield)による
White Rose Research Online(http://eprints.whiterose.ac.uk/)が
ありますが、これは広島や山形と似た形態かと思いました。
ほかに、LEAPプロジェクト(London E-prints Access Project)が、
見かけ上、独立の別サイトのようだが実はサーバは共通、という形態の
共同?リポジトリをすすめています。

http://eprints.imperial.ac.uk/
> Non-authoritative answer:
> Name:   eprints.imperial.ac.uk
> Address: 128.40.211.49

http://eprints.bbk.ac.uk/
> Non-authoritative answer:
> eprints.bbk.ac.uk       canonical name = elib-g.ucl.ac.uk.
> Name:   elib-g.ucl.ac.uk
> Address: 128.40.211.49


> きました。本学では,県内の大学とのつながりは日常的にはほとんどない
> ののですが,今後,リポジトリに限らず,地域の大学図書館全体を活性化
> する方向性になり得ると感じました。
> ・公共図書館との連携については,本学でも「金沢学」「地域貢献」とい
> ったことが大学の方針として段々と前面に出てきていますので,大学側の
> 理解=予算を得やすいのではないかと思いました。ただし,この場合,(
> 本学にはないのですが),当面,大学で所蔵している貴重書に対するニー
> ズの方が高い気がしました。
> ・いずれにしても,機関リポジトリとは別サーバで運用する可能性が高そ
> うなので,自力でシステムを構築・運用する能力があるに越したことはな
> いと思いました。
> 
> 2.商用データベースとの連携とGOOGLEとの競合
> ・リンクリゾルバを経由して各機関リポジトリへとナビゲートする機能に
> ついては,とても分かりやすい説明でした。
> ・ただし,現状では「GOOGLEからの検索が大半」ということなので,「学
> 内各種データベースの統合検索」の時に出てきた話題同様,Googleに引っ
> かかれば取りあえずは良いか,という印象も持ちました。

Googleからしかアクセスできない現状だからこそそうなっている、という
見方もありえるかなと思います。

> ・Googleとの差別化を図るには,どれだけ多くの機関リポジトリがこのプ
> ロジェクトに参加するか,ということによると思いました。杉田さんの紹
> 介された英語の参考文献はまだ読んでいないのですが,大きなハードルな
> く参加できれば,大きな力になると思いました。

AIRwayへの収録に必要なのは、junii2フォーマットでのメタデータ・ハー
ベスティングが可能であることのみですので、junii2対応しているIRは
ぜひご一報頂ければと思います。

> 3.機関リポジトリの利用統計の標準化
> ・本学ではまだ詳細な統計の解析ができていませんので,竹内先生の紹介
> されたトゥールに期待しています。
> 
> 4.業績データベースとの連携
> ・金沢大学が担当している事項でもあるのですが,信州大学さんの開発さ
> れたシステムの方がきちんとした内容だと感じました。
> ・金沢大学の開発したものは,業績DBに登録済のメタデータをリポジトリ
> にXMLで送信する際に全文ファイルも送るという単純なものです。業績DBは
> 大学によってまちまちなので,その改修には,それぞれのシステムに応じ
> たお金がかかりますが,単純な内容ですので,応用はしやすいかと思いま
> す。DSpace部分の改修についてはほとんどそのまま使えるはずですので,
> どういう要件を持つ業績DBに対応可能か等について,そのうちに情報を提
> 供したいと思います。
> 
> 5.著作権ポリシーの確認方法について
> ・筑波大学さんのSCPJがどんどん進化しており,大変有難いと思いま
> した。できるだけ協力をさせて頂きたいと思います。
> ・NIIの尾城課長から,CiNii登録済みで無料公開されている学会
> 誌のPDFを各リポジトリに登録可能か,一括して学会に確認を取られる
> ということを伺って,こちらも大変ありがたいと思いました。
> ・著作権ポリシーのサイトに関連してですが,今後,CiNiiのデータ
> が使えるとなると,例えば以下のようなページとSCPJが連動していく
> と,利用者側としては便利なのではないかと思いました。
> http://ci.nii.ac.jp/society/society_name/all_jp.html
> 
> 6.機関リポジトリのPRについて
> ・北大さんの寸劇の分かりやすさに感激いたしました。
> ・本学では役者が不足しているので(特に出版社役),実現が難しそうな
> のですが,例えば,この寸劇をパワーポイントを使って”電子紙芝居”に
> するとさらに汎用性が増すような気がしました。

別便でサーバのバックアップにお悩み中の鈴木さん(小樽商科大学)が作
者です。初回はかなりどきどきしましたが、おおむね「わかりやすい」と
の感想を頂いており、やるほうも元気づけられています。
プリミティブなOAの理屈を、しかも極度に単純化した筋立てですので、
上演の際にはぜひ『出版社がひどく悪者に見えてしまったかもしれないが、
彼らはいい仕事をしているわけだし対立したいわけではない』等、フォロー
をしてくださいませ。

#出演して下さった伊藤先生、宇陀先生、浅野さん、杉山さん、久保さん、
#クイーン出版の茂出木編集長、どうもありがとうございました。

電子紙芝居、どなたかそういうの得意な方いらっしゃいませんか。
ぜひ作ってください!

> 7.電子出版,その他
> ・紀要の電子ジャーナル化には非常に関心があるのですが,恥ずかしなが
> ら,何から手をつければ良いのかよく理解していない状況です。
> ・図書館システム一般については,現在かなり成熟してきており,普通に
> パソコンを使えれば使える状況ですが,機関リポジトりについては,まだ
> まだ成熟していないと思います。というわけで,自力で構築するかどうか
> は別として,技術的な側面を学ぶ機会があれば参加してみたいなと思いま
> した。
> 
> というわけで,長文になり失礼いたしました。
> 
> 橋 洋平 金沢大学情報部情報企画課情報企画係長
> TEL:076-264-5204 FAX:076-234-4050
> e-mail: yhashi @ ad.kanazawa-u.ac.jp http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp 


-- 
杉田茂樹 <sugita @ lib.hokudai.ac.jp>
北海道大学附属図書館情報システム課システム管理担当
電話番号:011-706-2524,ファクシミリ:011-706-4099
HUSCAP http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/