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[drf:3107] Re: アーキビストとライブラリアン



松田さん、

> 昨年度、機関リポジトリ新任担当者研修会に参加させていただきましたが、本学
> でのリポジトリの構築はまだまだ話が進んでいない状況です。
> そんなところにいる私が、メーリングリストで書かせていただくのは大変恐れ多
> いのですが、アーキビストについては、以前に講習会!?に参加したこ とがある
> ので少し書かせていただきたいと思います。

いや、それはまったく、?!?!?!?!?!?!?!?!?! なアキビスト講習会だと思いま
す。

> が、参加してみて思ったことは、ひと口に「資料のデジタル化」といっても、
> 思っていたのとかなり違うなぁということでした(私が不勉強なだけかも しれま
> せんが)。

アーキビスト、とくにデジタルなそれに関する国際的な常識は、おそらくEADで
示されているものです。Encoded Archival Description(EAD)は、アメリカ・アー
キビスト協会と議会図書館が共同管理している基準(XMLで書かれている)で、実
際にかなり使われています。議会図書館がからんでいることからもわかるよう
に、「文書館」所蔵資料だけでなく、"special collection"資料(これは図書館
ものですね)の記述を同時に狙っているものです。瓶は、文書館でも収集しませ
ん、絶対に。スペシャル・コレクションだと、たとえば、昔遭難した人が書い
て瓶に入れて流した文書の容れ物としての瓶などを所蔵することがあるかもし
れません(冗談です、、、)が、ちゃんとそれについては、<container>という要
素が用意されています。

> 講師の方から出された最初のお題が、たしか「ある瓶が保存すべき資料だったと
> して、これをデジタルアーカイブに登録する際に、どの角度から何枚く らい写
> 真を撮るか」みたいなことだったと思います。
> 参加者の中には図書館員も多かったのですが、みなさん(私も含め)すごく戸惑っ
> たことを覚えています。

そりゃ、講師がたんに誤解していただけだと思います。ときどき、いや、かな
りそういう誤解をする歴史学者が多いようです。なんとか、学芸員の仕事の延
長にもってこようとして無理をしているだけだと思います。どう考えても、学
芸員のバックグラウンドの人がそれしか知らないのに、講師を引き受けただけ
だと思います。図々しい人です。

> 古文書なんかの歴史的な資料は、内容もさることながら、資料そのものの情報も
> 大事なのだなと。
> それをどこまで記録していくか。
> 国立民族学博物館の高橋さんのおっしゃる「アーキビストの育成」が必要という
> のは、このような点にあるのかと思ったりしました。

いやそれは、アーキビストの仕事ではなく、キュレーターの仕事です。アーカ
イブはあくまで「文書」対象です。

実は、偶然、EADのワークショップに出たことがあるのですが、瓶のことは誰
も話しません。

土屋
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 2012年6月号(29号)を発行しました!

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