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[drf:236] Re: [drf:230] Re: [drf:229] Re: [drf:227] Re: [drf:226] Re: ベルリン5(長文)
- Date: Thu, 25 Oct 2007 14:19:01 +0900
栗山先生 土屋先生 皆様 (皆様 リストの趣旨から外れる議論ご容赦下さい)
内島です。下記の議論ですが、電子ジャーナル、一般に外国雑誌の購入費はほとんど各研究者の
(現在で言えば)基盤研究費、基盤教育費から支出されていたし、支出されているのが一般的かと
思います。金沢の例で言えば、(やや雑駁な数値ですが)前者が7億、後者が5億で合計12億から電
子ジャーナル(あるいは一般的に外国雑誌)が購われているものと思われます。この経費は、図書
館のイニシャチブで「共通経費化」されているものに該当します。国立大学のほとんどではこれを
様々なロジックで実施しているところです。(現状で本学の全外国雑誌経費は2億位)
これ例外に法人化以後の財政状況でありうる原資としては、土屋先生の言われる科研の間接経費
(これは基盤B、Cでの間接経費がつくことになり、なお学振は拡大方針にある)が新規の懐になり
うる可能性は出てきているものと思います。
一般論としては、上記の基盤経費(主に研究基盤経費の方でしょうか)が電子ジャーナルの値上
りとともに圧迫されつつあるというのが実情でしょう。ただし、一部冊子による雑誌のキャンセル、
電子ジャーナルオンリー化、複数年契約などにより、購読規模は平成16年以降トントンで推移して
いるのが本学の実情であり、(旧帝大を除く)一般的な現状かもしれません。このトントンが積年
の値上がりでどのように今後変化するのか、また研究費の圧迫による部局の悲鳴がどこまで切実に
なるか、科研間接経費のような補填予算を大学全体として政策化できるのかどうか、このあたりが、
big dealの今後に関わる要素かと思われます。
また、法人化以後、これらの基盤経費は年度当初に来るだけで追加が一切ない状況です。そのた
めどうも部局の中央経費としてのオーバヘッドの割合が大きくなりつつあり、これも個々人の研究
費を圧迫しているという印象があります。
大学全体として、逼迫する財政状況の中で、予算の政策的なプライオリティをどのようのするの
か、図書館による電子ジャーナル経費の補填も含めなかなか難しい舵取りが必要に思われます。
ビッグ・ディールとオープンアクセスを含めた学術情報流通全体の見取り図はちょっと難しいの
ですが、今後議論していきたい重要テーマですね。
Masamitsu Kuriyama さんは書きました:
>
>土屋先生
>> 多分、図書館予算が伸びているようなところはほとんどないと思います。しか
>> し他方で、外国雑誌予算が図書館予算にはいっているところもほとんどないの
>> ではないかと思います。外国雑誌を予算化していたところはほとんどなく、教
>> 員、講座、学科、学部の判断で勝手に購読やキャンセルをしていたというのが
>> 実情だったと理解しています。したがって、外国雑誌「支出」と図書館予算は
>> 独立だったと思われますので、「食う」という意味がよくわかりません。
>
>私が記憶する限り、筑波大では雑誌予算は図書館予算の中に
>組み込まれていました。それで、外国雑誌の値上がりにつれて
>その部分が膨れ上がり、その分、図書の購入が減っていたのです。
>筑波の特殊事情だったんですかね。
>ただ、大学全体で考えた場合、雑誌購入費が増えれば必ずどこかで
>予算が削られていると思うのですが。。。