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[drf:3520] 「オープンアクセス概観」(和訳作業中)について
- Date: Mon, 28 Jan 2013 17:42:18 +0900
国際連携WG 杉田(小樽商大)です。
WG翻訳チームで日本語化作業中の
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9%E6%A6%82%E8%A6%B3
について質問を頂きました。
> オープンアクセス・ジャーナルについて、質問しても、宜しいでしょうか。
>
> ・オープンアクセス出版社の中には非営利のものあれば(例えばPublic Library of Science:
> PLoS)、営利のものもある(例えばBioMed Central:BMC)。
>
> PLoSもBMCも、著者から投稿料を取ると思うのですが、組織が営利・非営利という意味で、
> ふたつに分かれているのでしょうか。
はい、そう分類されているのだと思います。
> また、例えばSpringerはopen access publication feeを支払えば、オープンアクセスの
> 状態にできると言っていますが、こういうのは、Paid Open Accessと呼ぶのでしょうか。
> ゴールドOAには、Springerのようなやり方は、含めないのでしょうか。
まず、「Paid Open Access」というのが術語としてどれだけ確立しているものかなんとも
言えませんが、「著者が出版コストを負担する」という意味にとれば、概念としてはゴー
ルドOAの1モデルと言えると思います。
さて、Springerには、
ハイブリッド誌…publication feeを払ったものだけがOAとなる有料(購読型)ジャーナル
純著者負担OA誌…Springer Openパッケージ各誌、BioMed Central各誌
の2種類があります。
いずれも、「著者が出版コストを負担する」という意味でPaid Open Accessです。
で、質問意図がハイブリッド誌のことだとすると――、
ハイブリッド誌をOA誌とかゴールドOAとか呼ぶかどうかは、論者や文脈次第ではないかと
思います。私自身はこれを、ゴールドOAの1形態と呼ぶのはやぶさかでありませんが、OA誌
と呼ぶのには強い抵抗があります。
> 本学の先生はopen access publication feeを公金で支払うのならば、PPVで個別に購読料
> を支払っていた方が、いいのではないかと言っておりましたが、どうなのでしょうか?
比較できないものを比較しているような気がします。先生の含意は、
(1)(著者である私が)open access publication feeを公金で支払うよりも、
(読者に)PPVで個別に購読料を支払わせた方がいい
(2)(著者に)open access publication feeを公金で支払わせるよりも、
(読者である私が)PPVで個別に購読料を支払う方がいい
のどちらなのかな。
もし、立場を超越して、あるべき文献流通の姿をいうのだとしたら、私は、「PPVを払おう
かなーどうしようかなー」というような躊躇の存在しない、オープンアクセスの世界のほ
うが科学は進むと思います。研究費を持ってない大学院生も気軽に読めるし。
> 初歩的な質問で、申し訳ございません。
いえいえぜひまたこちらにも。
--
杉田茂樹 <ssugita @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
小樽商科大学学術情報課長(附属図書館)
電話番号:0134-27-5269,ファクシミリ:0134-27-5278
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