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[drf:2352] Re: Open access in 2010 を翻訳しました
- Date: Tue, 08 Mar 2011 15:48:15 +0900
みなさま,
こんにちは,DRF国際連携WG,大阪大学の土出です。
>Peter Suber氏の「Open access in 2010」
>http://www.earlham.edu/~peters/fos/newsletter/01-02-11.htm
>(SPARC Open Access Newsletter issue #153,)
翻訳版([New]印がついてます)
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?Foreign%20Documents
>他の部分について、国際連携WGのメンバーが順番に紹介します。
続きます〜。
この大作,「Open Access in 2010」というだけあって,本当にたく
さんの,世界中のトピックが網羅されているんですね。
冒頭に
「この[OAの]成長を細部まで記録することの困難さは、実際ここ数年
殆ど手に負えない状況になっている。OA の動向は非常に大規模であ
るため、時には(今現在)、レビューが未完成か、もしくは半年遅れ
になることを余儀なくされる。」
とコメントされているのは非常に象徴的だと思いました。
▼最初のトピックに紹介されているのは,OAポリシーのお話。
公的助成金による研究成果のOA方針,
大学・研究機関による研究成果のOA方針,
大学全体ではないが,学部によるOA方針。
世界中にはたくさんの公的基金があるんですね。欧米諸国はもとより,
北欧,南アフリカ,インド,中国,ブラジルなどの国があげられてい
ます。
p3,10月のBerlin8会議での中国科学院の方のコメント:
「公的資金運用機関は,研究者らによって生産された情報を,資金
を提供している国民が利用できるようにする道義上の責任を担って
いる。」
p.4からは,米国の「連邦政府研究パブリックアクセス法案(Federal
Research Public Access Act: FRPAA)」を巡る状況や議会の様子,
政策状況が詳細に述べられています。
賛成・支持する科学者や団体も多い一方で,反対もあるようです。
ここでは,アメリカ心理学会の科学本部長 Steven Brecklerの主張が
紹介されています。(pp.6-7)
▼大学・研究機関によるOA方針(p.8-)によると,2010年には15ヵ国
30研究機関が研究論文をセルフアーカイブする方針を打ち出したとの
ことです!
[本文でグリーンOA指令とあるのが,セルフアーカイブによるOA義務化
という意味です]
OAを強制ではなく推進[推奨]した15機関(p.10),
学位論文のOAポリシーを打ち出した12機関(p.11),
現在検討中の機関(p.12)
なども紹介されています。検討中の機関の中には北海道大学の名前も。
北大さまは前々から注目されているようです :-D
# 学位論文のリポジトリ登録は,時々,DRF-MLで拝見するに,日本で
# も研究科単位などで包括的にできないかと試みられている大学さん
# がいらっしゃるような気がしますが…どんな具合でしょう??
▼p.13にはOAWeek期間中の活動紹介も。
サウザンプトン大学EPrintsチームによる,“期間中にOAポリシーを
採択しようキャンペーン”の結果紹介,JISCや他の機関による,OA
ポリシーガイドブックやホームページの紹介。
▼p.14 DOAJとリポジトリの数について。
DOAJは,2009年末に4535誌→2010年には5936誌と,1401誌の増加。
増加率は,2008→2009年の倍近いとのこと。
リポジトリ数は,Scientific Commons によると1269(2009年より
111の増加),OpenDOARによると1817(533の増加),ROARによると
2090。
「Scientific Commons によると、これらのリポジトリに所蔵され
ている記事数は2010年,5,980,186 増加し,これは19%の増加に
当たる。また一日に16,000 の割合で増加している。」
という,増加率も著しいですね。
様々なレベルでの方針や地道な努力によるセルフアーカイブが進ん
でいく様子を実感できます。
ちょっと遡って,冒頭の方をご紹介しました。
では,次の方にバトンタッチします☆
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土出郁子 (TSUCHIDE Ikuko)
大阪大学附属図書館 (電子コンテンツ担当)
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TEL:06-6850-5071 FAX:06-6850-5052
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2月下旬に2月号、3月上旬に3月号を発行予定です!
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