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[drf:1744] 第4期科学技術基本計画の素案にOA、IR



小樽商大 杉田です。

「科学技術基本政策策定の基本方針(素案)」に、公的資金による研究成果のオー
プンアクセス化や,機関リポジトリの充実について言及があるということを教えて
いただきました。

http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/seisaku/haihu07/haihu-si07.html

以下に関連部分を抜粋しますが、かなり具体的な指摘でわくわくします。
サイエンスコミュニケーション方面にも接近している感じですね。


III.国家を支え新たな強みを生むプラットフォームの構築
 4.国際水準の研究環境の形成
 (3)研究情報基盤の整備

○大学、研究開発独法、学会、国立国会図書館など各種図書館における研究成果の
 情報発信と流通体制の一層の充実を図るため、情報基盤の強化と研究情報ネット
 ワーク構築を推進し、科学・技術・イノベーションを支える強力な研究情報基盤
 を確立することが重要である。
○論文等のデータを機関毎に保存、公開する電子アーカイブシステムである機関リ
 ポジトリの充実、学協会が刊行する論文誌の電子化、国立国会図書館や大学図書
 館における文献の電子化など研究情報のデジタル化を推進する。
○これらの電子情報について、各機関のデータをシームレスに利用可能とするため
 のネットワーク化、データの標準化、さらにコンテンツの所在を案内するための
 基本的な情報整備、情報を関連付けるための機能強化を進める。
○デジタル情報資源の学問分野横断的な統合検索、構造化、知識抽出の自動化を可
 能にすべく、これらに関わる研究開発を国全体として推進する。また文献情報の
 みならず、研究データ等学術情報全体に対象を広げ、文献から研究データまで統
 合して検索・抽出が可能なシステムの展開を図る。このため、必要なガイドライン
 など制度面での整備を進め、各種データベースをもつ研究機関の協力と研究デー
 タの公開を促進する。
○大学は電子ジャーナルの効率的・安定的な購読ができるよう、有効な対応方策を
 検討することが期待される。

V.これからの新たな政策の展開
 3.科学・技術コミュニケーションの抜本的強化 〜国民とともに創り進める政策〜
 (3)研究情報の分かりやすい形での発信

○研究者自身が、それぞれの研究について、内容や成果を分かりやすく発信する取
 組を進める。例えば、1000万円以上の公的研究費を得た研究者には、小中学
 校や市民講座でのレクチャーなどの科学・技術コミュニケーション活動への貢献
 を求める。また、公的資金による研究論文は、すべて機関リポジトリに登録する
 こととし、その際には、一般向けにも分かりやすい数百字程度の説明を添付する。
○アウトリーチ活動の普及・定着を図るため、大学の組織的な取組を支援するとと
 もに、研究者等のアウトリーチ活動への参画が業績評価に反映されるようにする。

II.国家戦略の柱としての2大イノベーションの推進
 4.イノベーションの創出を促す新たな仕組み
 (3)イノベーションを誘発する新たな仕掛け
  (2) 知的財産権制度の見直し及び知的財産の適切な保護・活用

○研究目的に限って特許を無償開放する仕組みを構築するとともに、関連する科学・
 技術情報も併せて収集・公開して運用を行う取組や、国の委託から生じた知的財
 産を利活用するためのプール管理の枠組みの整備を進める。また、国の研究開発
 投資で得られた知的財産の海外への技術移転について基本的方針を検討し、早急
 に実施する。また、公的資金による研究成果(論文及び科学データ)について、
 原則としてオープンアクセスを確保する。


-- 
杉田茂樹 <ssugita @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
小樽商科大学附属図書館(学術情報課)
電話番号:0134-27-5269,ファクシミリ:0134-27-5278
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