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[drf:2744] Re: 図書館総合展2日目はDRF8で決まり!(特に第二部のご案内)
- Date: Wed, 16 Nov 2011 09:56:03 +0900
旭川医大 鈴木です。
DRF第3部の報告メールが流れたので、第2部も!
> 「JaLC×JUSTICE×DRF 〜日本の最前線」
>
> と題し、JSTとJUSTICE、DRFの講演です。
>
> 図書館員なら今、知っておかなくてはいけないトピックですので、
> 是非是非、みなさま、ご参加ください!
たくさんのご参加ありがとうございました!
この第2部は、
「リンクでつなげよう!国内情報サービス : ジャパンリンクセンターの開発」
講師:加藤斉史(JST副調査役)
「JUSTICEの活動報告 〜出版社交渉を中心に〜」
講師:尾城孝一(JUSTICE事務局長)
「デジタルリポジトリ連合 〜知られざる謎の組織の実態に迫る」
講師:上田大輔(DRF企画WG主査)
の順で、各講演のあとに質疑応答という進め方で
進行:鈴木雅子(DRF企画WG, 旭川医科大学)
アシスタント:杉田茂樹(DRF企画WG, 小樽商科大学)
で開催しました。
今回、DRF8でこれらの講演をお願いしたのは、率直に言うと、
JaLCについては、機関リポジトリ掲載論文について担当者が何を考え
何をすればいいのか?が聞きたかったからで、
JUSTICEについては、オープンアクセスの方法として挙げられる、
1. 著者が自身の論文をセルフアーカイブする方法(Green 路線)=機関リポジトリ
2. オープンアクセスジャーナルに投稿する方法(Gold 路線)
の2.のオープンアクセスジャーナルが最近急増しているこの事態を、
オープンアクセスを推進している機関リポジトリ担当者はどう捉えれば
いいのか?(喜んでいいのか?)考えたかったからです。
このディスカッションは第3部へ引継ぎましたが、
集団ライセンシングのコミュニティ(JUSTICE)と
機関リポジトリのコミュニティ(DRF)とは、
学術情報流通の改善のために図書館としてできることをやっているんだ
という点で、大変近い存在であると改めてわたくし思いました。
前置きが長くなりました、以下、内容を簡単に紹介しますー。
--jalcjalcjalcjacl
ジャパンリンクセンター(JaLC)は、
1. 国際識別子DOIを付与する、
2. オールジャパンのためのリンクセンター
で、対象コンテンツは、
学術論文、特許、書籍、論文に付随する図表などの情報、
スケジュールは、
・H24年1月試行運用開始
・H24年度初頭に本格版運用開始
ということでした。(大ざっぱですが)
質疑応答の時間では、まず、Yes(緑)とNo(黄)の紙を使用し、
会場の皆さんにおおまかなご意見を聞いてみました。
・JaLCに参加したいと思った → ちらほら
・未定部分が多いので分からない → 大多数
そこで、次に、どの部分の情報がほしいか?について同じく
Yes/Noの紙で会場にお聞きしました。
1. お金関係 (かかるのか否か、どれくらいかかるのか)
2. 技術情報 (メタデータ仕様、アップロード/ハーベストのどっちなのか、
ローカルの改造の必要性とか)
3. メリット
4. その他別の具体的な疑問点
ほとんどの方が1, 2 の情報を詳しく聞きたいという結果でしたので
JST加藤さんにお答えいただいたところ、どちらも検討中で詳細は
決まっていないということでした。
決まったらすぐに情報を公開してもらいたいこと、
技術的な問題、特にローカル改造に関してはどこの大学も同じ改造が
必要なわけで、できればJSTで開発して配付してもらいたいことを
お願いし、了解を得て、JaLCセッションは終了しました。
あ、そうだ、途中、スケジュールについても質問しましたですね。
1月試行、来年度初めに本格版運用開始ということだが、
とりあえずJ-STAGEで試行し本格運用するっていうことなのか?
これに対しては、試行期間に2-3の機関と試行して問題点を洗い出す
予定だという回答でした。
--justicejusticejuctice
大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)からは、
前半で、今年4月発足以来の出版社交渉の結果・課題の紹介、
JUSTICEは将来的には電子リソースの総合的なユーティリティを
目指していること(注1)の紹介があり、
後半は、将来に向けて、
1. ビックディールに代わる新たな契約モデルへの対応
2. オープンアクセス・ジャーナルへの対応
について解説いただきました。
ビッグディールに代わる新モデル(出版社からの提案)は、
・幾つかのDB(雑誌コレクション)から選択契約・購入
(大学を階層分けして選択したDBとのマトリクスで価格設定する)
・タイトル単位、論文単位での契約・購入
等があがっているが、ビッグディールの交渉を通じて図書館が
勝ち取った安価な論文当たり単価を維持できるか、
大学の階層をどう作るか(注2)、支払額が急に変わったら大変、
など課題もいっぱいある。
一方、出版社からは、著者支払型のオープンアクセスジャーナルが
続々と刊行されており、Springer山下氏によると、2020年には
オープンアクセス論文は40万件、全体の約25%にのぼると予想
されるとか。
そこで、JUSTICEの当面の戦略としては、現在のビッグディールが
継続できるような努力を続け、その上で新モデルやOAジャーナルの
動向に対処するしかないかなと考えていますーというお話でした。
会場からは、上文中の(注1)(注2)の箇所について質問があり、
次の質疑応答がありました。
(注1)
Q: 「電子リソースの総合的なユーティリティ」に至るまでの道筋は?
A: (1)高価なERMSやディスカバリサービスを交渉を通じて、参加館が
安価に導入できるようにする。
(2)NIIとの連携の枠組みを使って、電子リソースの管理・サービスの
ためのシステム基盤を整備し、参加館がそれを共同利用できるようにする。
この2つの道について現在検討を進めている。
(注2)
Q: 階層分けについて、はどのような観点で分ける予定?
A: 要検討だが、構成員数、予算規模、利用実績、発表論文数等が
考えられる。いくつかを組み合わせることになるだろう。
そして先に書いたように、オープンアクセスのGreen路線(機関リポジトリ)
とGold路線(オープンアクセスジャーナル)のカンケイについては第3部の
パネルディスカッションに持ち越し、JUSTICEセッションは終了しました。
なお、私は、学術雑誌出版のビジネスモデルとして現在、3つのモデル
1. 購読料モデル、2. オープンアクセスジャーナル、3. ハイブリッドジャーナル
があるという点について、ハイブリッドジャーナルは(購読料と著者支払の)
二重取りでおかしいと思う!なぜ購読料が安くならないんでしょうか?!と
質問したかったのですが、アシスタントによってその間もなく閉幕に。(涙)
--drfdrfdrfdrf
最後に、デジタルリポジトリ連合(DRF)から、
「だーふ」とは?
・みんなで
・いろいろな知恵を出し合って
・色々なことをやってみて
・機関リポジトリとオープンアクセスをもっと研究者の身近なものにしたいと
・協力をしている人たちの集まり
である、という解説と、「色々なこと」の具体例として、
オープンアクセスウィークのDRF参加組織の取組みと、
中堅者研修の班討議「どうやったら機関リポジトリに定常的に
コンテンツが集まるか」ルーチンワークを考えた結果について
紹介がありました。
会場からの質疑応答では、ピッツバーグ大学の方から、アメリカ
ではオープンアクセスについて出版社交渉を行ってるよという紹介、
NIIで共用リポジトリを進めているが、県等の地域単位へDRFが
支援することは考えていないか?という質問がありました。
DRFからは、講師派遣も行っているけど、DRFに何をしてほしいか
逆にどんどん教えてほしい、さらに言えば、やりたいことがあれば
DRFのWGに入ってぜひぜひやってほしい、皆で作っていきましょうー
ということで、DRFセッションも終了し、盛会のうちに閉会となりました。
みなさま、いかがだったでしょう?面白かったでしょうか?
参加くださった方からの補足、ご意見・感想だけでなく、
参加できなかった方からの感想なども、どうぞどうぞ!
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2011年10月24日9:54 Masako Suzuki <msuz @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>:
> みなさま、
>
> DRF企画WG 鈴木(旭川医大)です。おはようございます。
> いよいよ今日からオープンアクセスウィークですね!
>
> 今年も例年どおり、図書館総合展において、第8回となる
> DRF全国ワークショップ(DRF8)を開催します。
>
> [drf:2664] で、第一部の事例発表を公募しておりますが、
> みなさま、応募のご準備はいかがでしょうか?
> ちょっとした工夫等、たくさんの事例をお待ちしています。
>
> さて、午後1時から始まる第二部では、
>
> 「JaLC×JUSTICE×DRF 〜日本の最前線」
>
> と題し、JSTとJUSTICE、DRFの講演です。
>
> 図書館員なら今、知っておかなくてはいけないトピックですので、
> 是非是非、みなさま、ご参加ください!
>
> このあとの第三部では、この二部をふまえ、今後、学術コミュニ
> ケーションの姿はどう変わり大学図書館はそこにどのような役割
> を担うのか?についてのパネルディスカッションをおこないます。
>
> ★参加申し込み受付中です!
> 申し込みフォーム http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drfreg/drf8/
> ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
>
> 内容について詳しくは、第8回DRFワークショップ「学術への
> オープンアクセスは大学図書館に何を免じ何を任ずるのか」
> のウェブサイトをごらんください。
> http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?DRF8
>
> 第二部について、以下にコピペします。
>
> 内容:
> 最初に、科学技術振興機構(JST)から、学術コンテンツの所在
> 情報を一元的に登録・管理し、国内外のデータベースから学術コ
> ンテンツへの恒久的リンクを実現することで学術情報の流通を促
> 進する、ジャパンリンクセンター(略称JaLC(ジャルク))について、
> ご紹介いただきます。JaLCがDOI登録機関となり、論文等の個々
> の学術コンテンツにDOIを付与して、国内外のデータベースからの
> 学術コンテンツへのリンクを実現するもので、平成24年度初頭の
> 運用開始を目指しています。機関リポジトリに掲載している論文に
> もDOIがつくの?担当者は何をすればいいの?注目が必要です。
>
> 次に、平成23年4月1日に誕生した、大学図書館コンソーシアム
> 連合(JUSTICE)から、設立以来の活動状況を紹介いただきます。
> 現在、JUSTICEはバックファイルを含む電子ジャーナル等の確保
> と恒久的なアクセス保証体制の整備を推進することを主要な目的
> として、出版社等との交渉を積み重ねています。
> 学術情報流通の最前線で見る、学術雑誌ビジネスの「今」と、そこ
> でJUSTICEはどのような役割を果たすことを構想しているのか、
> オープンアクセスジャーナルと機関リポジトリの関係を考える上で
> も大いに関心が惹かれます。
>
> 最後に、デジタルリポジトリ連合(DRF)から、最近の取組みを
> 紹介するとともに、今後の展望に関して第3部のパネルディスカッ
> ションで議論するにあたって、問題点等を提議します。
>
> なお、JUSTICEについては月刊DRF 2011年5月号、JaLCにつ
> いては同9月号をご覧ください!
>
> 講師:
> 科学技術振興機構(JST) 副調査役 加藤斉史
> 大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE) 事務局長 尾城孝一
> デジタルリポジトリ連合(DRF)企画WG主査 上田大輔(広島大学)
>
> まとめ:
> デジタルリポジトリ連合(DRF)企画WG 杉田茂樹(小樽商科大学)
>
> 進行:
> デジタルリポジトリ連合(DRF)企画WG 鈴木雅子(旭川医科大学)
>
>
>
> --
> 鈴木雅子 <msuz @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
> 旭川医科大学教務部図書館情報課
> TEL:0166-68-2221 FAX:0166-68-2229
> AMCoR http://amcor.asahikawa-med.ac.jp/
>
--
鈴木雅子 <msuz @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
旭川医科大学教務部図書館情報課
TEL:0166-68-2221 FAX:0166-68-2229
AMCoR http://amcor.asahikawa-med.ac.jp/
--
鈴木雅子 <msuz @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
旭川医科大学教務部図書館情報課
TEL:0166-68-2221 FAX:0166-68-2229
AMCoR http://amcor.asahikawa-med.ac.jp/
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月刊DRF http://drf.lib.hokudai.ac.jp/gekkandrf/
2011年11月号を発行しました!
DRF(Digital Repository Federation)
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/
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