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[drf:671] ありがとうございます Re: [drf:667] 医学系雑誌の電子化
- Date: Wed, 17 Sep 2008 19:03:11 +0900
千葉大学
森さま
みなさま
お世話になっております
大阪大学の土出です。
お返事を頂き,ありがとうございます。
森さんと類似の,詳細なご指摘を千葉大学の土屋先生からも
頂きました。
武蔵野大学の小西先生からは,NIIさまがNACSIS-ELSのときに
同様の問題に直面されたとのお話を伺いました。
まとめ:
・「目隠し」は電子化にかかわらず,現在では顔写真処理における
ポピュラーな手段であるとおもわれる
・電子化に際して目隠しをすることは,改めて「個人情報保護」
を行ったということにはならない。雑誌に無断で顔写真が載せられて
いるのであれば,保護されていない。
・保護されていない論文もILL等で(NDLの複写なら一般の人でも)
入手は可能であり,既に誰の目にも触れられる状況にある
・このような現状の上で,実際に患者本人からはクレームや訴訟は
おそらく起きていない
→患者自身が「権利侵害」であるとは思っていない,とも考えられる。
あるいは,掲載時点から考えて,時効と見なされるのでは。
訴訟やクレームは,今から電子化する側としては,
「これから起きるかどうなのか」というのが重要でしょうが,
どちらにしても既に入手は可能という点ではかわらない,
ということになるでしょうか。。
最終的には,結局のところ,編集委員会および著作権者判断ですね。
歯学系雑誌の電子化は,実際にCiNii,JSTAGE,メディカルオンラインで
ある程度確認されました。JSTAGEでは2000-頃の,最近の巻のものが
多いようでした。
残念ながら,本学の「歯学雑誌」は編集委員会判断で
「今回は見送り,継続検討」
ということになりました。。
いくつかの電子化事例はご紹介いたしましたが,
大学の規模から,影響力等を考えた上での判断ということでした。
皆さま,ありがとうございます。
>
>森@千大です。
>
>昨年,医学系のモノを電子化する際,顔がマル写りのページがあり,
>発行者に確認した上で目線を入れたことがあります。
>
>訴訟については判りませんが,“顔がマル写りの頃のモノ”なら,
>時効が成立しているんじゃないでしょうか?
>
>> 大阪大学の土出と申します。
>
>> 1. 昔は今と違って患者さんのプライバシーへの配慮がされておらず,
>> 論文記事に,個人の特定できるような「顔写真」がそのまま掲載されて
>> いるものも多い。これらの対応をどうすべきか。
>>
>> 2. 当時国内(関西)で行われた治療法が情報入手の少なさから来たもので
>> あった場合,いまその論文をWeb公開すると,「当時のより進んだ海外の治療法」と
>> 比較できてしまう。
>> そのような場合に「なぜこの治療法が選択されたのか」というクレーム・批判
>> (つきつめれば提訴)の対象となることはないか。
>
>> 電子化の際に,上記のような問題が編集部の方から出ましたでしょうか。
>> それに対して,どのような方針で決着しましたか。
>> また図書館として,何らかの提案をなさいましたか。
>
>
>----
>森,一郎@千葉大学附属図書館
>mori @ xxxxxxxxxxxxxxxx TEL:043-290-2253
>
>
-----------
土出郁子 (TSUCHIDE Ikuko)
大阪大学附属図書館
学術情報整備室 (電子コンテンツ担当)
tsuchide @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
〒560-0043 豊中市待兼山町1-4
TEL:06-6850-5071
FAX:06-6850-5052