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[drf:2735] Re: DRF8第三部



みなさま、コメントのコメント。

>> ■学術雑誌の状況はサスティナブルでは無いと以前から指摘されていま
>>  す(冊子のSerials Crisisとか電子のBOAIとか)が、現実には未だに
>>  続いています。まだまだこのまま行けると思いますか?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:○ 山本:×
> ○ ビッグディールのキャンセルに踏み切った大学もまた復帰したりする。
>   全員で、しかも同時に、よほど腹をくくらないと、変化を呼び込むの
>   は難しい。   

はい。もう狼少年が20歳年取ったようなものですから、、、、

>> ■EJ購読コンソーシアムによる出版社との交渉努力は、結果的に、OAの
>>  進捗の阻害要因(購読料モデルの延命)となっているのではないか?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:○ 土屋:× 山本:○
> × というわけで、コンソなしでも、言い値による購読料モデルが続く
>   のではないか。

Pay-per-viewのナショナル・ディスカウントという展開もあるかもしれません。

>> ■ブランドフラッグシップの下流に来ないOAメガジャーナルは可能か?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:× 山本:×
> × 不可能。可能なら、査読付き紀要はすでにメガ化してるはず。

でも、印刷では、メガジャーナル(日刊?)は無理。

>> ■OAメガジャーナルにおいては、論文の価値は読者(利用度など)によっ
>>  て定まると言われます。この先それが潮流となってブランドの力を弱
>>  めるでしょうか?
>> 
>>  パネリストの回答 尾城:× 石井:× 土屋:× 山本:○
> × F1000がブランドを弱めているかというとそれはなさそう。
>   雑誌名による選好は続く。

「名」は表面で、エディトリアル・ボードが決めるんだろうと思う。

>> ■Stevan Harnadは、転覆提案の末尾で「論文の流通コストが必要最低の
>>  実費に最適化されつまり事実上無料となること」を目標に掲げました。
>>  既存のメディアのうち、OAメガジャーナルは最もそれに近いのではな
>>  いでしょうか?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:× 山本:×
> ○ arXiv.orgのサポーター制度とOAメガジャーナルのAPCとには、まとめ
>   払いか個別払いかの違いがある。それ以外は両者はほとんど相似。
>   で、OAメガジャーナルのほうは軽度の品質保証付き(という意味では
>   題意の目標を超えている?)。

OAメガジャーナルが財政的に可能なのは、カスケード査読によって査読コスト
を節約できるからだと思うので、ある意味では、Harnad風だけど、それは、査
読コスト(PLoSはべつにして)フラッグシップ誌のsubscription収入でまかって
いるから可能になっているだけなので、Harnadの予想はけっして実現しないと
いうことかもしれない。

>> ■出版社のOAジャーナルにある程度権威が出来てきた場合に、投稿料の
>>  高騰という事態が発生するのではないでしょうか?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:○ 山本:○
> × 権威の出現に関わらず、安値競争、サービス競争になる。

残念ながら、金のある研究者は、値段が高くてもブランドを求める。これは、
現在のわれわれの消費行動そのものでは?

>> ■機関リポジトリは、セルフアーカイビングの場としてではなく、ゴー
>>  ルドOAの媒体として機能し得るか? それが可能であるなら、そうす
>>  べきか?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:× 山本:○
> × 初出論文をIRから出すには査読+価値保証が必要。それは当分はで
>   きなそう。

当然。

>> ■APCの取りまとめ役を、大学内では、図書館が担うべきか?
>>  パネリストの回答 尾城:× 石井:不明 土屋:不明 山本:不明
> × ビッグディールの反省点は当事者不明感。

ぼくは、もちろん反対です。できないことはやらないほうがよいという理由。

>> ■ゴールド路線のOAが進捗する中、それでも機関リポジトリをがんばる
>>  価値があるのか?
>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:○ 土屋:○ 山本:○
> ○ 当然。購読モデルがある限り、読めない人はいる。

それしかないじゃない。

土屋

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 2011年11月号を発行しました!

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