[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[drf:1134] Re: 最近、ある御方から言われたこと



民博・高橋 様

筑波の関川です。お久しぶりです。

いろいろ脇から読ませていただいていましたが、今回、技術とは直接関係ない部
分での議論が交わされているようなので、ちょっと入らせてもらいます。
これまで機関リポジトリとあまり接点がない立場にいて、最近関係するように
なった者の素朴な感想です。

数年前、機関リポジトリの話を聞いて、これは本当に図書館が中心になって取り
組まねばならない事業なのだろうかという印象を持ちました。機関リポジトリが
ある機関の構成員の成果を蓄積し、発信し、活動の視認性を高めるというもので
あるならば(雑な定義で済みません)、原則的には中心的な取り組みの組織は図
書館でなくともいいのではないかと思いました。
たとえば、研究関連の事務組織や情報センターやその他学内のしかるべき組織で
もいいのではないかということです。
もちろん、図書館も機関リポジトリを構築・維持していくプロセスのうちのある
部分を担当することは当然ですが、サーバの立ち上げからコンテンツの収集、登
録、著作権関連の処理、学内への周知活動、広報等々をすべて図書館がやらなけ
ればならないのかと感じていました。

東大でも筑波でも、学内の教員の反応が、図書館がなにやらワーワー騒いで面倒
なことをさせられそだといった冷ややかなものに感じられました。それは機関リ
ポジトリが大学全体の取り組むべき事業として認識されておらず、
図書館がなにかうるさいことを言っているといった程度の認識しかされていない
からではないか思います。

一方で、学内の事務組織を見渡してみると、知識、経験、視野(昔は図書館員は
視野が狭いと言われたものです。昔日の感があります。)のいずれの点でも図書
館よりも優れた組織があるとも思えないというのも事実です。私の数少ない経験
では、他の部署で国レベル、世界レベルを意識しながら(実現できているかは別
にして)仕事をしているところはほとんどないと思います。そう考えると、図書
館員ってすばらしいですね。
やはり、機関リポジトリを構築・維持していく以上、図書館及び図書館員が中心
的に関与していくのが自然なのかもしれないと感じます。
ただ、国立大学のように図書館組織が比較的しっかりしているところ以外の機関
では、別に図書館でなくてもいいのではないか、むしろ他の部署の方が適切な場
合もあるだろうという気がしています。

で、ここからが本論なのですが、そういった理念というか筋論とは別に、もっと
(図書館及び図書館員の)功利的な立場からいっても、大学なり機関の中で図書
館及び図書館員が生き残るための一つの手段として、機関リポジトリを利用する
のだと割り切ることもできるのではないかと考えています。
私は図書館員ですので、土屋先生のように図書館がなくなっても別に構わないと
までは言い切れず、なんらかの形で図書館を生き残らさなければと思っていま
す。(まあ、定年までの数年間さえ図書館が残っていればそれでいいやという気
がしないでもありませんが。)
図書館及び図書館員を取り巻く環境が大きく変わってきている状況で、これまで
のような図書館及び図書館員のままでは、食っていけないという意識があります。

機関リポジトリにしても電子ジャーナルにしても、とにかく学内での図書館及び
図書館員の存在感を高めるものならば、なんでも利用したらどうだと考えていま
す。さらにいえば、(これは偏見ですが)他の学内部署のように国レベル、世界
レベルでの認識の薄いところから、これだけ大学に貢献する仕事をしているのだ
から必要な人数を寄こせと執行部に要求するぐらいのことをしてもいいのではな
いかと思っています。まあ、現実には現状維持するのがやっとでしょうが。
理念としての機関リポジトリのあり方とその担当というのももちろんあります
が、図書館及び図書館員の生き残りという視点もあっていいのかなと感じています。

グダグダと書きましたが、普段あまり参加していない私としては、ちょっと感想
を述べさせてもらえるテーマだったので、書かせてもらいました。
ちょっと志が低すぎますかね。

> 森さん & みなさん
> 
>> 何となく印象としては,中から「リポジトリ作ったので,電子
>> ファイルください」って言っても「又,ナンか図書館が変なこ
>> とやっとぉる」ってなりそうだけど,何回か外圧がかかったら,
>> 「もしかして世の中の流れ?」ってならないかなぁ? って
> 
>  これで思い出しました。CSI委託事業追加公募に採択されたと
> 報告に伺ったときのことです。通知を読みながら
> 「また、長い名称だなぁ(^_^)」と言われました。
> 
> 「NIIの名称は長いと評判で、自分の所属をすらすら言えるよう
> になったら異動、な〜んて言われてたりするとかしないとか(^.^)」
> 
> 「あ、ほらやっぱり図書館なんだ」
> 
> 「え゛っ(?_?)」
> 
> 「問合せ先がさ、図書館連携チームって書いてある、リポジトリ
> は図書館の担当なんだ」
> 
> 「えっとですねぇ、それは...(;一_一)」
> 
>  みんぱくは組織内に出版部門を持っているので、リポジトリとは
> 一種の出版事業であると主張し続けている私は、それを管轄する研
> 究協力課が、「みんぱくリポジトリ」事業を中心になって推進、維
> 持運用管理し、サービス課とシステム課はそれをサポートするのだ、
> と言い続けているのです。トロイカ体制と言っても、騎馬戦隊形で、
> 先頭が研協、後ろにサービスとシステム。漢字が前でカタカナは後
> の△で進む、と。
> 
>  誰か理解してくれ。全学的事業言うておきながら、図書館にだけ
> やらせるのは間違っとるぞ。ばしばし人削っといて、中小規模の図
> 書館やら、持ちこたえられませんてば。図書館や言うだけで、都合
> よく使われてませんか。あんたら、人が良過ぎるぞ。
> 


-- 

関川 雅彦
Sekikawa Masahiko
筑波大学附属図書館情報管理課
Tel:029-853-2342
Fax: 029-853-6052
Mail: sekikawa @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

_______________________________________________
DRF mailing list
DRF @ xxxxxxxxxxxxxxxx
https://ml.hines.hokudai.ac.jp/mailman/listinfo/drf