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[drf:369] SHERPA_LEAP報告
- Date: Tue, 12 Feb 2008 18:54:54 +0900
- Thread-index: Achn4IXTZeiplNiOTZW0u7TruFDguwFeUHhw
- Thread-topic: SHERPA_LEAP報告
DRFの皆様
広島大学図書館 尾崎です。
少し間があいてしまいましたが、1月の合同出張のうち、
University College of LondonのSHERPA_LEAPについて報告します。
既に [drf:338]で内島氏による速報が流れている件です。(http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drfml/msg00335.html)
1/21(月)
訪問先:University College of London
お会いした人:
Martin Moyle(SHERPA_LEAP Project Manager : UCL Science Library)
Paul Ayris(SHERPA_LEAP Project Director : UCL Library Director)
訪問した人:内島(金沢大)・岩井(千葉大)・尾崎(広島大)
SHERPA_LEAPについて
2004年2月、ロンドンの全ての学術成果のショウケースとなることを目的として
設立された、共同リポジトリ(Shared-Repository)の実験プロジェクトです。
当初は7つの機関(Birkbeck, Imperial College London,King's Coolege London,
LSE, Royal Holloway, SOAS, UCL)が参加。費用は全てUCLが負担しています。
#これは、先に内島さんから報告があったとおり、館長のPaulさんがUCLの副学長に
掛け合って実現したとのこと。UCLで全費用を賄っているなんてすごいなあ、どうし
て?と思いましたが、ロンドンの学術成果公開のためである、と聞いて、
・・・・やっぱりすごいなと思いました。
(後で、広島大も共同リポジトリを推進している、と言うと、どうして?と聞かれる
ことがあることを思い出しました。規模は全然違うのですが・・・。)
LEAPは、UCLの中央情報部門にサーバを置き、e-printsを参加館の数コピーし、
管理・メンテナンスをしているホスティングサービスです。
その後、6機関(Goldsmiths, Queen Mary, The School of Pharmacy, School of Advanced
Study, The institute of Cancer Research, The institute of Education)が参加。
それぞれが独立していくことを最終目的としていますが、現在までにのれん分けしたのは、King's College London(DSpace)、Imperial College London(自力でe-prints
の2機関で、いずれも大規模大学。
他の10機関(中小規模)はホスティング継続中。
全ての決定権はDirectorのPaul氏にあり、Martinさんは実務の統括、
実際の作業(システムメンテ以外)はRebecca Stockleyという女性がされています。
訪問時はオーストラリアに帰国中でした。
Rebeccaさんは、さまざまな大学・機関のさまざまな要望に対応できるように、
各機関と連携しながら、コンテンツ収集、カスタマイズのアドバイスなどサポートを
されていて、ワークショップなどを通じて経験の共有を行っているそうです。
それぞれの機関の異なるスタンス・要望を調整することがあるのか?と聞いたところ、
個々のe-printsを使い独立を前提としているので、意見を調整することはない、とのことでした。
#広島県の共同リポジトリHARPに対しての広島大学は、このレベッカさんの立ち位置
=サポートを目指したいと思っています。が、違いは、HARPは一つのDSpaceを
使う予定にしているので、ある程度の調整が必要になってくるということと思いまし
た。
現在のファンディングは2008年夏で終了するので、その後のホスティングを継続する
か否かが一番の課題。方向としては、サーバを管理しているUCL情報部門で、チャー
ジをとって継続していくことを考えているそうです。中小規模大学ではやはり独立は
難しいという雰囲気でした。
また、構築中のLassoというクロスサーチ(3大学の横断検索)を見せてもらい、
「JuNii+のようなエンジンがあれば必要ないのではなかろうか」という疑問が浮かん
だので、イギリスのナショナルなハーベスタの存在について聞いたところ、
それに当たるのはintuteのサブジェクト別検索かな、という答えでした。
http://www.intute.ac.uk/
(というか、検索はgoogleがあれば十分、とも言われていましたが)
その後帰国して
http://www.intute.ac.uk/blog/2008/01/16/uk-universities-institutional-repositories-search-project/
↑こんな記事を見つけました。進行中ということですね。
で、日本のナショナルポータルJuNii+を紹介し、ヨーロッパでDRIVER2がそのインフ
ラとなる可能性や、ポータル同士のコラボができるとよいですね、という話をしました。(このあたりは全て内島さんが。)
形は多少違うけれども、地域の核となる大学がホスティングしてリポジトリを運営し
ていく面は同じで、LEAPは卒業目的の実験プロジェクトと思っていましたが、やはり
スタートした小規模機関を継続させる策も練っているのだな、とちょっと安心でした。
ちなみに、UCL固有のIRの話は少ししか聞けませんでしたが、マルチメディア・画像用のリポジトリサーバを別に建てるということを言われていました。
以上です。
--------------------------------
広島大学図書館 学術情報整備グループ
学術情報リポジトリ主担当
尾崎 文代 (OZAKI, Fumiyo)
TEL:082-424-6228 FAX:082-424-6204
E-Mail: tosho-seibi-repo @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/portal/
> -----Original Message-----
> From: owner-drf @ xxxxxxxxxxxxxxxx [mailto:owner-drf @ xxxxxxxxxxxxxxxx] On
> Behalf Of KAWAMURA Michiyo
> Sent: Tuesday, February 05, 2008 7:19 PM
> To: drf @ xxxxxxxxxxxxxxxx
> Subject: [drf:361] RSPの参加報告
>
>
> みなさま
>
> 北海道大学の川村です。
>
> 内島さんからも報告があったと思いますが、
> 先月21日に大英図書館で開催されたRSPのワークショップに参加しました。
>
> 間が開いてしまったので恐縮なのですが、
> その時の印象を簡単に紹介させていただきたいと思います。
>
> #当日の発表資料は以下のページにアップされています。
> http://www.rsp.ac.uk/events/ProfBrief.php#past08
>
> プログラムの構成はこんな感じでした。
>
> 講義
> Funder mandates: why, what, who, when, where & how
> / Bill Hubbard(Jackie Knowles欠席のため)
> Proving its worth - repository metrics for success
> / Bill Hubbard
>
> ワークショップセッション
> 参加者を3人ずつのグループに分けて、グループ内で自己紹介。
> 全員と当たるようにそれを6回繰り返す。
> 最後に話し合いで見つかった課題を発表。
>
> ランチ
>
> 講義
> Interoperable repository statistics
> / Tim Brody
>
> グループワーク
> Applying preservation metadata to repositories
> / Steve Hitchcock
> 参加者を4つのグループに分けて、
> 話し合いながら課題解決を図る。
>
>
> 参加者は20名ほどで、コーヒーを飲みつつの気楽な催しという感じでした。
> 人がプレゼンしてる間でも、
> 疑問に思ったことがあったら参加者はどんどん口を挟みます。
>
> わたし以外の参加者は当然全員イギリスの人です。
> 容赦ない英語なのでわたしにとっては相当にタフでしたが、
> ディスカッションのときは
> 日本人を珍しがっていろいろ聞いてきてくれて楽しかったです。
> #「あなたなんでここにいるの?」とか…。
>
> 話を聞いてみるとイギリスでも
> 担当者一人でがんばっているところや
> 取り組みを始めようとしている段階の大学もけっこうあるんですね。
> RSPみたいなサポートプログラムが頼りにされてる印象でした。
>
> なかなか先生方は自分から進んでは論文をくれないんだと言ったら、
> 「どこも同じだねえ」と興味深げでした。
> それからサウサンプトン大のTim Brodyさんが
> 「きみんとこのリポジトリはD-Spaceだよね」と悔しがっていました。
>
> とりとめがなくなってしまいましたが、以上です。
>
> --
> 川村 路代 <mkawamura @ xxxxxxxxxxxxxxxxx>
> 北海道大学附属図書館 情報システム課目録担当
> 〒060-0808 北海道札幌市北区北8条西5丁目
> Tel:011-706-3627 (内線4100) Fax:011-706-4099
> HUSCAP: http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/
>
>