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[drf:1095] OR'09 報告
- Date: Sun, 24 May 2009 23:35:13 +0900
DRF ML のみなさま
九州大学 池田です。
先日アトランタで行われた Open Repositories 2009 に参加してきましたので、
会議の様子を報告します。
日本からの参加者は一人で、複数のセッションをカバーできていません。また、
「○○というキーワードが目立った」と印象を書いていますが、同じプロジェ
クトや関連プロジェクトの別の発表だった可能性あります。
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日時:5/18〜5/22
場所:Georgia Institute of Technology (アトランタ)
参加者:https://or09.library.gatech.edu/attendees.php
要旨:http://conferences.library.gatech.edu/or/or09/schedConf/presentations
■ 会議運営面
運営面で前回の Southampton の時と比較すると、前回が大学の中の複数の建物
を使っていたのに対し、今回は conference center であったので、基本的に同
じ建物で済むので出席しやすく、各部屋のスクリーン等や LAN の設備が充実し
ていました。前半の全体会議の部屋では、電源が少し少なめだったかもしれま
せん。
この会議場はホテル併設で、多くの参加者はこのホテルからの参加だと思われます。
休憩時のコーヒー等や軽食も充実しており、運営面では非常によい印象でした。
#私はもともと近くの別のホテルだったのですが、トラブルで電車とバスを乗
#り継いだ別の大学の conference center hotel に急きょ変更に…
昨年は会議の論文に加え、発表資料も翌日くらいにはリポジトリに載せてあっ
て、無線 LAN でこれらの資料を参照して発表を聞きつつ、別の関連資料も探す、
といったことをやってました。今年は基本的に要旨しか公開されてなくて、そ
の意味では不満でしたね。
■ 会議全体の動向
発表もそうですが、参加者の割合も、開発よりの人が増えたのでは、という気
がします。昨年の Southampton では、研究者の視点からの発表もあったのです
が、今回はそのようなものはほとんどなかったのと、アンケートにも「研究者」
という区分がなかったことから、「利用者」が少なかったような感じがします。
もう一つ、開発者が増えたのでは、と思った理由に、Mac ユーザが非常に多かっ
たことがあります。少なくとも半数は確実に越えていて、7 割程度がそうなの
ではと思ったほどです。
IR そのものもが、より柔軟なシステムになってきたように思います。例えば、
ストレージの部分でも様々なシステム(クラウドを含む)を下部システムとし
て用いたり、という感じです。こういう発表には、たいがい Fedora が使われ
ています。また、全体セッションでも Fedora の事例が目立ったように思いま
す。
このような発表も過去にはありましたが、このようなシステムは具体的なサー
ビスとして考えられていることが多く、実際の運用を意識して「低いコストで」
とか「ローカルに集めて世界中に発信」みたいな感じの発表が目立ちました。
キーワードとしては、特にストレージやワークフローという単語を頻繁に耳に
しました。
一方で、前回目立った OAI-ORE というのが少ない気がしました。タイトルから
判断して 3 件のみです。また、SWORD のセッションも 1 つ(3 件)ありました
が、全体的な印象としては、あまり目立っていない感じです。
■ 興味深かった発表へのコメント
・The Global Registries Initiative: Progress Report and Software Demonstration
いままでのプロトコルや技術をうまく使って、世界的に探せるように
register locally, discover globally
・Author Identifiers in Scholarly Repositories
この手法は、既存の手法を裏書き(endorsement)として使う
サービスを提供することで、使いたくさせる
Facebook のアプリ
・Many Lightweight Views into Complex Repository Content: Enabling Rapid Application Development for Fedora Repositories
content in open context, users in specific context
Ruby on Rails でアプリ
Fedora 上で簡単にアプリがかけて、再利用できる
・Eliciting Faculty Requirements for Research Data Repositories
様々な分野の 20 人の研究者に 2 つのインタビュー
具体的なインタビューの結果なので、論文が見れないと……
・Research 2.0: Evolving Support for the Research Landscape
VRE という仮想研究環境
repository is hidden, Users logs in to research space
Drupal/Fedora のモジュール + Islandora コンポーネント
・Institutional Repositories: Contributing to Institutional Knowledge Management and the Global Research Commons
大学における、大きな枠組みのなかで KM を語っており、IR はその一つ
学生の記録、経理等もレコード(データ)として扱っている
大規模な共同研究を必要とする grant が、いままでの慣行を変えている
必ずしも open ではなくて、競争原理が働いているので private sector も存在する
・Policy-Based Distributed Data Management Systems
iRODS - integrated rule-oriented data system
distributed storage や workflow などの管理が可能
micro-services を使って、複雑なタスクを処理できる
システムがあって、全体的におおがかりなしっかりしたシステム
・Enabling Inter-Repository Access Management between iRODS and Fedora
こちらも iRODS
User
↓
Application
Fedora complex object modeling layer
iRODS digital preservation layr
Fedora の local strage module をおきかえる
https://www.irods.org/index.php/Fedora
から jar ファイルをダウンロードして Fedora の所定の場所におけばよい
・ICE-TheOREM - End to End Semantically Aware eResearch Infrastructure for Theses
Thesis Management system と関連
Motivations: ORE for a thesis というのを考えた
エンバーゴの管理、執筆のワークフロー
論文中のデータとかにもリンクがあって、クリックすると分子が 3 次元表示されたりするデモをまじえての発表
・Transfer and Inventory Components of Developing Repository Services
inter-library repository を念頭において、リポジトリ間の"transfer"
2008 年で 100Tb (byte) の transfer があった
1 回で 20Mの場合もあるし 2T の場合も
・The myExperiment Open Repository for Scientific Workflows
科学者がワークフローをデザインする
http://www.myexperiment.org/ でベータ版が稼働中
・From the Desktop to the Cloud: Leveraging Hybrid Storage Architectures in Your Repository
EPrints のモジュールのようなもので実現
ルールベースで、これはあっちにいけ、と指示する
・Introduction to the Topaz Framework and the Ambra Publishing Platform
Journal publishing system
Fedora + Mulgara
出版後に註釈をつけたり、議論したりして、「活きた」ドキュメントを
tags, rating, comments, trackbacks
さらに、論文間の意味的な関係を mining
CMS, ワークフローエンジン、peer-review publishing system などではない
citation だけでなくコメントなどで論文の評価(impact)
・Fedora ユーザセッション
Lightweight Interfaces
AtomPub, ORE, WebDAV などへのインターフェイス
・DSpace2 ユーザセッション
RESTful, AuthN/Z
Storage => EPrints, Fedora, Clound, Custom Storage
DataModel
very loose structure
series, volume, volumePart (isPartof, hasPart)など
階層も含めて自分で定義できる
DSpace 1.x
Metadata for items
Dspace 2.x
Metadata for any entity
define own scheme -> mapping
researcher's page とか簡単にできる