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[drf:3246] 8/23開催 第4回SPARC Japanセミナーへのお誘い(eLife誌やイギリスの最新OA事情について特集します)



みなさま

お世話になっております、鹿児島大学の西薗@国際連携WG と申します。
8月23日開催の第4回SPARC Japanセミナー「研究助成機関が刊行するオープンア
クセス誌」について、追加のご案内等をさせてください。

生命科学分野はgenome researchを筆頭に研究および研究成果のオープンアクセ
ス化が盛んな分野でありますが、今冬、生命科学分野で新たなオープンアクセス
誌「eLife」が刊行されます。
http://www.elifesciences.org/
#既に受理論文の紹介もされています(Scienceでもこの論文が
 取り上げられているそうです):
 http://www.elifesciences.org/a-flavour-of-things-to-come/

この雑誌の注目すべき特徴は、

・研究助成機関が刊行する
・当面の間、投稿料は無料

ということです。

刊行元の研究助成機関とは、ハワード・ヒューズ医学研究所(米)、ウェルカ
ム・トラスト(英),マックス・プランク協会(独)です。
またオープンアクセス誌は通常、読者から購読料を取らない代わりに、著者に投
稿料(論文出版加工料:Article Processing Charge)を課しますが、それが
(当面)無料だそうです。

オープンアクセス誌には最近、様々な形態が登場しています。いくつかの刊行モ
デルは営利ビジネスモデルとしても成立可能となってきました。
一方で、そもそも研究成果の「公正な」流通の点から、NIHをはじめとして特定
機関による助成研究成果(=雑誌論文の著者稿等)の公開義務化が行われている
ことは、すでにご承知の通りです。

研究助成機関がオープンアクセス誌を刊行すると、どうなるのでしょうか。営利
ビジネスモデルをどのように超えていくのでしょう。

8月23日のSPARC Japan セミナー「研究助成機関が刊行するオープンアクセス
誌」では、その「eLife」誌の編集長Mark Patterson氏を招いて、eLifeの目的、
実現する世界について語っていただきます。また昨今動きの激しい英国のオープ
ンアクセスをめぐるさまざまな最新事情についてもお話を伺い、議論することが
できると思います。

オープンアクセスの世界がどのような景色を描き得るのかご一緒に確かめていき
ませんか。

講師紹介等の詳細及びお申し込みはSPARC Japan のサイト
http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2012/20120823.html
からどうぞご覧ください。
〆切は8月20日です。まだ席に余裕がありますので、みなさまお誘いあわせの上
ふるってご参集ください。


(以下,SPARC Japanからのメール抜粋)
■日 時:平成24年8月23日(木)13:30〜17:00
■会 場:国立情報学研究所 20階 講義室1, 2
地図URL: http://www.nii.ac.jp/about/access/
■セミナーサイト:
http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2012/20120823.html
■概要
近年の電子学術情報の流通における急速な展開と発展のもと、今後、学術コミュ
ニケーションはどう変化してゆくのか?生命科学分野のオープンアクセスジャー
ナルとして新規に創刊される「eLife」。研究助成団体と研究者主導による新し
い出版スタイルはどのようなものなのか、またその将来性について、編集長の
Mark Patterson氏をお招きして考えてみたいと思います。
(通訳がつきます)


=========セミナーご案内ここまで============

また、関連記事の試訳を行いました:
"Whither Science Publishing?"(科学出版はどうなる)
8月1日付 The Scientist掲載
これは、STI Updates(2012年08月07日付)でも紹介があったように
http://johokanri.jp/stiupdates/education/2012/08/007572.html

問1.現在の科学研究成果出版システムの主要問題点は何か。
問2.現在の査読システムに問題はあるか。
問3.オープンアクセス(OA)出版は将来の潮流か。現在のOA出版を悩ます問題
は何か。
問4.購読出版やOA出版に代わる未試行の選択肢はあるか。
問5.研究資金提供元は、論文の出版方法を決めるべきか。
問6.今、論文出版方法を一つだけ変えるとすれば、それは何か。
問7.10年後の学術出版の展望は?
* STI Updatesから引用

これらの問いに対する出版者や研究者など12名の見解を紹介した記事で、
今回お招きするPatterson 氏も含まれています。
(参考までに登場部分に◆印を付けています)

既に記事を読まれた方もおられると思いますが、日本語訳を国際連携WG等のメン
バー(小樽商大 杉田さん、大阪大学 土出さん、北海道大学 城さん、琉球大
学 稲永さん、鹿児島大 西薗)で行いましたのでご参考までにお送りします
(少々長いですが…)。
誤訳等ありましたら、ご指摘頂ければ幸いです。

---
鹿児島大学学術情報部(附属図書館)
情報管理課学術コンテンツ係 西薗
〒890-0065 鹿児島市郡元1-21-35
TEL:099-285-7445 FAX:099-285-7413
Mail:nish @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
http://www.lib.kagoshima-u.ac.jp/

=========以下 The Scientist 記事試訳============

The Scientist, August 1, 2012
科学出版はどうなる
私たちは新しい科学の時代の転換期に立っており、研究者は自分の発見や革新を
もっともよく伝えるにはどうすべきかが出版業界の前線で熱く議論されている
http://the-scientist.com/2012/08/01/whither-science-publishing/


科学出版は今も従来も順応性のある獣である。古代哲学者たちの手書きの思索と
して始まったものが、自然を観察したり自分のお金で実験を行ったりする裕福な
紳士である科学者たちの印刷された原稿へと発展した。これらの「自然哲学者た
ち」は17世紀中頃に名誉英国協会を作り、自分たちの論文を"Philosophical
Transactions of the Royal Society"誌に発表した。この雑誌は初の科学専門誌
で、今日まで隔週刊で刊行され続けている。

この何世紀もの間に、学術出版は肥大化した国際産業へと姿を変え、一方では、
2008年の統計によれば(Electronic Journal of Academic and Special
Librarianship, 9, ISSN 1704-8532, 2008)STM分野のみで190億ドル超の収入を
得る荒稼ぎをしている。もう一方では、オープンアクセス(OA)出版者の集まり
は(Directory of Open Access Journals(DOAJ)の統計によれば)8000近くの
オープンアクセスジャーナルを刊行しており、成長を続けている。この成長は、
科学コミュニティの内外双方で情報を収集・交換・共有するという初期のモデル
としてのインターネットの興隆と平行しているものである。

今日、研究者たちは学術出版の新時代に立っている。科学が新発見で溢れたり、
技術発展がこんなに山のようなデータを生んだりすることはこれまでになかっ
た。森羅万象についての人類の理解が進むにつれ、世界中の研究室から革新が急
激に出現している。しかしその成長の頑強さは、種々の豆知識を共有し、報告さ
れた進展を検証・反論するために用いられるシステムによって決まる。科学と技
術の発展の速さについていくためには、出版者は創造的にならねばならない。近
年、出版後査読、全科学者による編集チーム、生涯にわたる出版権利料、助成機
関が支援するオープンアクセス、といったような新しい概念が出版の認識に入っ
てきている。

しかしオープンアクセスや他の新しい出版様式は伝統的な購読モデルにいまだ成
長を妨げられている。いずれオープンアクセスは出版科学の支配的形式となるの
か?そのような劇的変化を待ちうける、まだ見たことがない課題があるの
か?"Philosophical Transactions of the Royal Society"誌で出版される論文
を吟味するためにおよそ350年前に導入された慣習である、伝統的査読システム
を改良する方法があるのか?

The Scientist誌はこれらの質問等を出版者や研究者、情報科学者等に質問し、
科学出版は今日どこに立っており、どこへ向かっているのか感触を得ようとし
た。発言は以下のとおり。
-Bob Grant, The Scientist誌

====Q&A ここから====

====問1 ここから====
現在の科学研究成果出版システムの主要問題点は何か。

Michael Eisen:すべて。

質問はこうあるべきだ:「現在の科学研究成果出版システムの問題でない点は何
か」。科学者がお互いコミュニケーションするために用いる伝統的雑誌システム
の主要な側面すべてが、印刷体の雑誌で情報が流通していた時代に開発されたも
のだ。また、このシステムの一つ一つの側面――紙媒体、査読システム、購読ベー
スのビジネスモデル、雑誌という存在そのものさえ――インターネットの興隆に
よって時代遅れとなった。科学コミュニケーションの改革という課題に、コミュ
ニティとして立ち向かおうとしてこなかったので、私たちに残されているのは、
遅く柔軟性が無く煩わしいシステムであり、データやアイディアの伝達を制限す
る時代遅れのフォーマットで論文を刊行するシステムであり、常識外に多額の費
用がかかるシステムであり、興味を持ち最新の科学の発見から恩恵を得る可能性
のある人々のうちほんのわずかな人にしかアクセスをさせないシステムである。

もし全出版産業が明日消えてくれたら、科学は計り知れない恩恵を被るはずだ。
私たちは、数週間のうちに、回復し、現代の科学や電子的コミュニケーションに
最適化された新しいシステムを作り上げることができるだろう。その暁には、現
行のシステムが持っているどんな特徴もそこには残っていないだろう。

◆Randy Schekman and Mark Patterson: 現行のシステムは、科学の言説を発展さ
せ発見のペースを加速させるための技術的潜在力を活用できていない。

例えば、印刷指向のアプローチは、必然的にページのスペースに制限がある雑誌
ではノーカットでデータが豊富な論文を出版することを制限してしまう。また、
ほとんどの競争の激しい一流誌――若い研究者はキャリアアップのためにそれらを
求めている――では受理論文の比率を人工的に制限している。これらの制限はオン
ライン環境では存在する意味がないものだ。

Patrick Taylor: 私が考えるに主要な問題点は3つある。もっとも知れ渡ってい
るのは、アクセスが制限されていて主に一方向性であることだ、これはつまり、
論文が不変の消耗品のように読者の下に落ちるということだ、17世紀のRoyal
Society会議録あるいは生き生きとした現代の会議における掛け合いは伴ってい
ない。

第2に、オープンソースの出版システムでも専用の出版システムでも双方におい
て、検証のシステムが極めて弱い。これは、一部には、現在行われているような
どのレビューにも内在する制限のせいであり、また一部には今のところ十分にコ
ントロールできないと思われるバイアスのせいである。

第3に、そして最も根本的なことだが、研究出版物はまだ大部分はより大きな公
的エコシステムからは離れていると考えられる。公的エコシステムでは、理解可
能で有効な発見、知識への関与や公的サポート、科学的メソッドがすべて結び付
いている。その脱文脈化こそが、出版のビジネスモデルに関する狭い議論や、自
問することなく問題を最近の現状による過ちとして評価することに繋がってい
る。適正な調査を奨励し、科学知識の正当性を立証しそれを仲間や政策立案者、
公衆に普及させるための堅固で想像力に富んだ未来の最適に仕掛けとはどのよう
なものなのだろう?

Alicia Wise: 図書館では値ごろ感に関する危機が残念ながら存在するというこ
とは誰にとっても驚きではない。これは、すべてのステークホルダー―著者、助
成者、図書館、出版者、研究者、大学―に影響する大きな課題であり、皆にとっ
て解決すべき関心事だ。

====問1 ここまで====

====問2 ここから====
現在の査読システムに問題はあるか。

Patrick Taylor: 時に査読は優れ洞察力に富み―共著できたら、花を贈れたら、
と思う査読者がいる!―、時に非現実的である。さらに根本的なことに、(論文
執筆の)ベースとなった生のデータへアクセスできなかったり、原稿中で熟考さ
れているよりも系統的な科学的選択についてよく理解していなければ、査読は内
在的に制限される。数年前世界を震撼させた黄禹錫の主張を思い返してほしい。
彼はクローン胚移植をヒトで行ったと主張した。そして、査読者は最終的に、改
ざんの疑いを立証し、ヒト卵子の提供にまつわる倫理的問題を明らかにするよう
求めた。

私が思うに、広範に蓄積されたデータのような、データアクセスが根本的に変化
することや、目的と方法を反復して共同で検証することなしに、査読が私たちが
求めること全てを行うことは決してできないだろう、求めることとはすなわち、
さらなる科学研究と情報に基づく政策立案への足掛かりとして、アプローチや
データ、結果、目標をそれ自体で比較・評価するということである。

Stuart Taylor: 完ぺきではないが、しかしこのシステムは350年間もよく機能し
てきた。最良の成果が出版されてきた。たまに起こる誤りは何とかプロセスを切
り抜けてきたが、出版後の批評のような、システムでの自己修正の要素は完全に
それを終わりにした。

◆Randy Schekman and Mark Patterson: 査読のプロセスは時間がかかり面倒で、
よく伴うのが、何往復もの改訂とレビュー、追試の要求、しばしばのリジェク
ト、複数誌への再投稿である。

John Vaughn: 査読システムは完璧なシステムとして見られていないが、信頼さ
れた新しい知識の中へ研究結果を翻訳するのに不可欠なものと広くふさわしく見
なされ続けている。それは、専門知識と鑑定に科学的調査の報告書の評価をもた
らすために考案された最も有効な方法である。複雑な内容の評価するのに多数の
視点を抱える人間のプロセスとして、査読は誤りや先入観に余地がある。しか
し、政府系機関、出版者、大学および科学者は、公平、透明および完全の最高水
準を保証するために査読システムを調査し続け、洗練し続ける。

Donald King: 査読プロセスには、遅れや「学閥」利用などいまだ多くの欠陥が
あるが、私はそれは学術出版の重要な構成要素だと信じている。結局、便益が問
題より上回っていると私は信じている。

Michael Eisen: 21世紀の生物医学研究においては、査読は科学に毒をなすもの
だ。それは、保守的で、煩雑で、むらがあり、大きな顔をしている。それは、所
定の意図をほとんど満たさぬまま、新しい着想や発見を分かち合うスピードを遅
らせる。そして、何よりまずいことに、この査読という神話的なベニヤ板のせい
で、数百の学術雑誌こそが科学的成功の門衛であるというような感じ方を生み出
してしまっており、過度の力をそれらに分譲し、結果として、学術コミュニケー
ションの革新を抑圧してしまっている。

対処すべき課題の中に、非合理なほどの所要時間がある。私の経験では、査読の
第1ラウンドがひと月以内に終わることはまずなく、たいていもっと長くなる。
レビューワーの机に置かれている時間が全体の処理スピードを律する。しかし、
さらに時間を食うのは、初回ラウンドの結果として、書き直しが必要となった場
合である。追加データの収集分析が求められるケースもある。私のラボの典型的
な論文で言えば、最初の投稿から数えて6カ月から9カ月もかかる。

科学研究活動というものはすべて他者の業績の上に成り立つものだ。しかし、他
者の業績が何人ものレビューワーによってしぼんだものにされたり、何段階にも
わたる査読の中で傷んでいってしまっているのだとすると、それはうまくいかな
い。それが、科学的発見を遅くし、公衆に病気の新たな診断治療法を知らしめる
妨げになっていることにはほとんど疑いの余地はない。

====問2 ここまで====

====問3 ここから====
オープンアクセス(OA)出版は将来の潮流か。現在のOA出版を悩ます問題は何か。

John Vaughn: オープンアクセス出版は、それがそれぞれの学術専門分野におけ
る研究の行為には、単に非常に有益であるということで、多くの学術専門分野に
お いて将来のトレンドなのだ。前置き条件として、出版費用を、著者支払いを
通じて、あるいは他の手段によって、完全に賄うことができる場合、ディジタル
技術およびオンライン普及の中での抜きんでた進化が、最 稿として出版された
記事を直ちに自由に利用可能な状態へとなることを可能とするだろう。そうなれ
ば、科学者は、研究結果に、より迅速にアクセスできるようになり、また、より
多くの大衆は、多数がその内容にアクセスするだろう。それらはこのような状況
でなければ、アクセスすることが非常に難しいか、またはまったくアクセスでき
ない代物だったはずだ。オープンアクセス出版は、予約に購読に基づいた科学文
献に有効にアクセスするための財源と構造を欠く開発途上国の科学的な企業に特
に有益だ。

Brian Scanlan: もし私たちが高品質の科学的な学術雑誌を持ち続けるつもりな
らば、査読、コンテンツ準備、発見可能性という現行のシステムを持ち続け、そ
れを強化せねばならない。査読コストは高い、なぜなら平均で50%未満の論文し
か出版されていないからだ(非常に精選する雑誌は投稿論文の90-95%をリジェク
トする)。投稿料は、著者の投稿の重要性、明瞭性、独自性を判断すると同時
に、著者の投稿を認証するための私たちの働きの代価である。私たちThieme
Medical Publishersのコンテンツ準備のプロセスには、言語の編集、測定の標準
化、コーディングが含まれているが、このプロセスが重要な理由の一部には、英
語を母語としない人々、特にアジアの人々によって書かれた研究論文の急増があ
る。商業出版者や大規模学会出版者は、最良の体勢でこれらの必要な任務を効果
的な方法でこなしている。

Martin Frank: 助成団体もしくは大学がAPCを研究費とは別に供与できれば、の
話だ。多くの助成団体は被助成者に対して助成金から出版費用を払うようにと
言っている。これは、予算縮小が続く時代に研究者が研究に使える資金をさらに
減少させている。大学は、図書館向け資金のいくらかあるいは全てを、出版物の
ため、特に研究者の助成期間終了後に生まれる出版物のためのの支払資金に転換
するつもりはあるだろうか?大学は、その機関の予算の問題を理由としてより低
いAPCのOA誌に方向を取り、教員がどこで出版すべきかを決定するつもりがある
だろうか?

さらに、これらの雑誌の査読の質についての懸念、価値の低い論文を出版するの
ではないかという懸念がある。そのうち、このような雑誌は有望な出版の場とし
て認識され除外されていくだろう、しかしその一方これらの雑誌は、よりよく研
究に使いうる資金を吸い上げている。これらはまた、質の低い論文を出版する場
を提供している、このような論文は伝統的には、この研究はコミュニティにとっ
て価値がないとしてファイル用引き出しの中に葬られるような代物である。これ
らのオープンアクセスジャーナルは無価値なジャーナルとなってきており、研究
の場を与えるために考案されただけのものである。(「Predatory Publishing」
を見よ)

Michael Eisen: オープンアクセスというのが、すべての科学出版物が公表直後
に無料で利用可能となる、という意味で言っているのであれば、イエスだ。その
ようなシステムを財政的に支える方法は多くある。PLoSやBMCのような論文出版
料、eLifeのような助成機関による直接的補助、このふたつが現在実用化されて
いる。

Alicia Wise: オープンアクセス出版は10年の間、常に私たちと共にあり続けた
し、現在の出版業界において伸び盛りの分野である。今後も成長し続けることは
間違いないが、拠って立つ基盤はまだとても脆弱だ。

私は学術出版が完全なオープンアクセスになることは可能であると強く思ってい
るが、現在の出版基盤がそれを実現し、さらにそのシステムを維持できるかどう
かということについては、不信感を抱いている。私が懸念しているのは、十分な
資金と健全な政策の整備、そしてステークホルダー間の協力なしに、完全なオー
プンアクセス出版の実現に盲進することは、品質面において底辺への競争になり
うるのではないかということだ。

Elsevier社をはじめとする混合モデルを確立した出版社は、オープンアクセス出
版団体に対する若干の遅れを取り戻すために、確かな実績を打ち立てる必要があ
る。私はCell Reports誌やわが社の他のOAジャーナルが達成した素晴らしい成功
に勇気づけられたし、すぐに追いつく自信がある。著者や彼らの所属機関は、
「The American Journal of Human Genetics」, 「Neuron」, 「Cell」の各誌を
はじめとするElsevier社の1,200タイトルを超える査読誌に収録される査読済論
文のオープンアクセス化についても、賛同するかもしれない。私を一晩中眠らせ
ないものは何か?わが社がオープンアクセス化に対応するための事務管理システ
ム改修に用意した投資は十分なのか?世界中の他の中小出版社は、この変革にど
のように対応するのか!?

◆Randy Schekman and Mark Patterson: オープンアクセスは学術コミュニケー
ションの未来であり、デジタル時代の研究を加速するための必需品である。しか
しながら、著者たちが、既存の予約購読制ジャーナルに投稿を続ける限り、現在
の出版者らが自らの予約購読制ジャーナルをオープンアクセスに切り替えるため
のインセンティブは不十分だ。高品質のオープンアクセスジャーナルは確立して
いる。また、研究評価のための新しいメカニズムもまた現れつつあり、それは急
速にオープンアクセス出版を拡大し、伝統的な予約購読制ジャーナル市場を破壊
していくだろう。

====問3 ここまで====

====問4 ここから====
購読出版やOA出版に代わる未試行の選択肢はあるか。

John Vaughn: もう一つの新しい選択肢はハイブリッド・ジャーナルだ。それ
は、予約購読に基づいたジャーナルで、著者がそれらの記事のオープンアクセス
にするための料金を払う選択肢を持っている雑誌のことである。

Stuart Taylor: ウェブは、以前は存在し得なかった自己出版のための多くの機
会を提供している。したがって今や科学者はブログやその他ソーシャルメディア
のいずれかを経由して彼らのメソッド、データ、結論のすべてをアップロードす
ることが完璧に可能となった。しかし、そこでの品質管理の負担は、少ない人数
に集中した編集委員会ではなく、読者のコミュニティへとシフトするだろう。こ
れは、読み手にとってははるかに時間と忍耐を要するものとなり、おそらくその
質の判断という点においては、現在のシステムほど有効ではないだろう。

Alicia Wise: 付加的な収入源やビジネスモデルはごろごろしているし、すでに
混乱気味ではあるものの、ビジネスモデルの混合と変容は続くだろうと私は確信
している。たとえば、広告を掲載する学術雑誌がその一例だろう。ほとんどの雑
誌は、豊かな二次的権利の収入源を持っている。学協会は、雑誌出版の資金を援
助する。一方で出版社は、雑誌以上に商品やサービスの多様性を向上させてきた。

Michael Eisen: いくつか。出版者に対する直接的助成(eLifeのような)、ま
た、完全に出版者抜きで、arXiv.orgか何かのようなシステムを全面的に利用し
てなにかできないかと。

Susan King: ない。出版者が以下のようなサービスを通して提供している付加価
値には、何らかの方法で対価が支払われ場ならないコストがかかっている。サー
ビスというのはすなわち、査読のサポート、標準化されたフォーマットでの学術
コミュニケーションの世界的規模のアクセシビリティ拡大、革新的なWebベース
のプラットフォーム・ツール・連結されたコンテンツを通して知の発見を可能た
らしめていること、将来の世代のために学術的記録を保存すること、といったこ
とである。購読型出版者もオープンアクセス出版者も、この継続的投資のコスト
を、それから恩恵を受けている人々から回収しようとしている。eLifは当面料金
を取らない予定だが、このeLifeのようなプロジェクトすら、前払いのゴールド
オープンアクセス(「Flavors of Open Access」を見よ)の形を取り、最終的に
はプロジェクトが負担すると思われる料金を出資者が前払いすることについて
は、議論がされている。

====問4 ここまで====

====問5 ここから====
研究資金提供元は、論文の出版方法を決めるべきか。

Martin Frank: 助成者が出版者にビジネスモデルを指図するのは不適当。

Stuart Taylor: 国から資金提供された研究が広く、できるだけ利用可能になる
べきであるという議論がある。しかしながら、その研究指針は資金提供者が何を
望むかに関係しているべきではない。しかし、その結果はできるだけ誰でも見る
ことができる、透明な状態であるべきだ。そのようにして、科学は進歩する。

Patrick Taylor: 素人、ジャーナリスト、同業者、もしくは政策担当者のいずれ
によってなされたかに関わらず、公的助成を受けた研究成果は、いかなるアクセ
ス制限や内容の搾取からも、可能な限り自由であるべきだと私は考えている。公
共科学は一般に開放されるべきであり、社会に関与する科学は、データや方法な
どと一緒に、科学者やコミュニティのために開かれたオープンな場所にすべて晒
されるべきである。時が経つにつれて、私は以下のような問題をはっきりと意識
するようになった。つまり、領土を支配しているのが出版界の皇太子であろう
と、研究室のボスたちの大御所であろうと、調査員の中の発明家であろうと、公
的な資金が私的な領土所有を支持すべきでないということ。知識は共有されるべ
きものであり、広く一般に利用されるべきであるということ。それが成長する唯
一の方法であること。

Carol Tenopir: もし助成団体が、研究成果 と/もしくは データのオープンアク
セス出版を求めるのなら(即時にかもしくはエンバーゴ付きかで)、彼らは関連
する著作権料の支払いも認め支払うべきである。

Michael Eisen: 仰る通り。助成機関にとって、助成結果は可能な限り価値ある
ものでなくてならない。そして、学術コミュニケーションがいかに重要であるか
を見れば、助成機関は、彼らが助成した研究をどこで公表させるかということに
ついて、あらゆる権利を――責任すら――持つといえる。

Brian Scanlan: 取り組んでいる研究から生まれる論文数や、どこで出版すべき
かについて著者が決めるのは、科学調査の自由にとって極めて重要なことだ。

Susan King: 否。著者が適した雑誌を選べるようになることで、著者に最高の
サービスを提供し、学問の自由を維持する雑誌出版者たちの間での競争が確実に
起こる。

◆Randy Schekman and Mark Patterson: 公共財として研究助成を行っている機関
は、その結果をオープンアクセスにすべきだしできるはず。生命科学及び生物医
学を含む、多くの分野では学術コミュニケーションに要するコストを研究そのも
ののコストの一部分とみなすことも妥当である。オープンアクセスジャーナルに
おける出版料を研究助成金に含める方式に通じるものだ。

Alicia Wise: 効果的なメカニズム、特にゴールド・オープンアクセス出版を支
援するための資金の潮流を創出することによって、研究資金の提供者は強力な権
力を得るだろう。しかしながら、彼らは論文がどこで出版されるかどうかについ
て、口を挟むべきではないと私は確信している。それは研究者が決めることだか
らだ。研究者たちは、自分の研究がその分野の先行研究と効果的にコミュニケー
ションを取ることができるように、どこで出版するかを自由かつ柔軟に選択する
必要がある。

====問5 ここまで====

====問6 ここから====
今、論文出版方法を一つだけ変えるとすれば、それは何か。

Michael Eisen: すべての論文が公表直後から無料でオープンになること。

ジャーナルはなくてもいい。科学者が、共有したいと思えばいつでも研究のこと
についてブログに載せること。著述、メソッド、着想、結論を、埋め込みデー
タ、図表、その他の基本情報と一緒に内容豊かに公開すること。

Alicia Wise: 私が一晩のうちに何か一つできるとしたら、すべてのステークホ
ルダー―著者、助成者、図書館、出版者、研究者、大学―が一堂に会し、たとえ
ば、質の高い科学的な出版物に対する普遍的なアクセスを不都合なく提供するに
はどうすればよいか、といった大きな問題を解決する現実的な方策を積極的に話
し合うための場所を作るだろう。

John Vaughn: 既存のシステムで実施することができる1つの独立した変更は、収
入生成からではなくコストに基づいた価格を設定して、学術出版の公共の用の価
格 決定方針を集中させることだろう。多くの出版者がこれを行っているし、す
べての出版社が行うべきだ。

◆Randy Schekman and Mark Patterson: インパクトファクターに変わる、信頼性
のある研究評価手段を創りだすこと。インパクトファクターは、著者が論文の発
表先を決めるのに非常に強い力として働く。それは、オープンアクセスを含む、
革新への障壁となっている。(“Bring on the Transparency Index”を参照のこと)

Susan King: 秩序立ったアメリカ政府全体の方針を実施すること。すなわち、
Federal Acquisition Regulationsで求められているような、連邦政府の補助金
を受けた研究者が生産した研究報告書へのパプリックアクセスを保証する、とい
う方針である。政府は既に資金提供した研究者の研究報告書を受領している。ア
メリカ合衆国エネルギー省やアメリカ国立科学財団を含む諸機関は、未分類の報
告書を検索できるパブリックアクセスを提供する大規模なWebポータルを有して
いる。連邦政府の補助金を受けた研究成果へのパプリックアクセスの需要に応え
るため、アメリカ政府がただやるべきことは、すべての研究報告書を公的に利用
できるようにすることだ。新しいシステムは必要ない。

Brian Scanlan: 最も即刻なされるべき変化は、図書館員がビッグディールを終
わらせる勇気を持つことだ(ビッグディールでは、雑誌購読が出版者ごとにグ
ルーピングされている)。ビッグディールは機関の予算を締め付けるものであ
り、競争を縮小し、不振の雑誌を支援し、小規模出版者に打撃を与えるものである。

====問6 ここまで====

====
数字から見る出版

2008年には550万人の科学者と技術者が研究関係の生産を行っており、それに
よって20万本以上の論文が発行された。大規模大学の雇用はそのうちのわずか
7.1%の科学者(PhD取得者の比率が高い)であるが、全体の4分の3以上の論文の
書き手となっている。

職場	雇用(%)	論文発表率(%)%
営利ビジネス	45.0	5.8
非営利団体	18.4	11.0
政府機関	9.4	7.0
4年制大学	7.1	76.1
2年制大学	0.6	-
予備学校	13.5	-
自営業	6.1	-
(雇用者100人未満の小組織)	11.6	-

-Donald King

OAはどれほど早く標準になるか?

学術雑誌にて発行されるゴールドOA論文の成長については、以下の2つの異なっ
た予言がある。
黄色の線は、ISI掲載および非掲載雑誌の両方でゴールドが年30%の伸びを見せる
というもので、M.Lassko他の算出による(PLoS ONE, 6:e20691,2011)。この計算
では2022年にゴールドOAが100%に達する。
オレンジの曲線は、ゴールドOA論文の伸び率が20%になるという、学術出版社の
Springerの算出によるもので、2029年にはISI掲載誌のゴールドOA論文が100%と
なる。(グラフは、リチャード・ポインダーの"Open Access by Numbers"、Open
and Shut, June 19, 2011 <http://poynder.blogspot.jp/2011/06/open-access-
by-numbers.html>より再出)

※グラフ省略

====
オープンアクセスの香り

オープンアクセス学術誌は出版事業の全体の中では比較的新しい。現代のオープ
ンアクセスの潮流は,1991年,最初の無料の学術オンラインアーカイブである
arXiv.orgの設立と共に始まった。研究者たちは自分の論文をこのサイトにセル
フアーカイブし,今では数学やコンピューターサイエンスなど様々な物理分野に
おける76万件以上の「電子版」を抱えるまでになった.1994年,米国アカデミー
出版局が刊行図書の全文が無料でWebから利用できるようにし,1997年には米国
医学図書館が,包括的な生物医学研究文献目録でPubMed経由で自由にアクセスで
きるMedlineを作った.2000年代には様々なオープンアクセス学術出版者が誕生
した.例えば,ずらりと並んだ分野から200誌以上を出版している営利出版者の
BioMed Central,7誌を出版している非営利のPublic Library of Science(PLoS)
などである.現代のオープンアクセスの動向は集まってうねりとなっているが
(※steam→streamの間違いか),研究知見を一般からアクセス可能にするための
いくつかの異なったモデルが展開しており,おそらくそこにはより多くのことが
起こりかけている.

ハイブリッド・オープンアクセス

・多くの伝統的な購読ベースの学術出版者は,いくつかの論文を一般から無料で
アクセスできるようにし,著者にその論文をオープンアクセスにするための費用
支払を選択させることで切り抜けてきた.
・ハイブリッドOA出版者にはたとえば以下である.
1. 王立協会
2. Wiley-Blackwell
3. Springer
4. Nature Publishing Group
5. Elsevier

グリーン・オープンアクセス

・グリーンOAは現代におけるオープンアクセス出版の原型である.
・著者は自分の選んだ雑誌で論文を発表し,(場合によっては停止期間ののち
に)原稿を一般あるいは研究機関の同僚あるいはその他からアクセス可能なデー
タベースにセルフアーカイブする.
・グリーンOAにかかる費用は大抵最小となる.情報へのアクセスはセルフアーカ
イブによってかなえられるためである.
・即時のセルフアーカイブとパブリックアクセスは大抵グリーンOAの擁護者であ
る出版者によってすすめられる.
・論文はグリーンOAのリポジトリに搭載されるが,必ずしも査読を要しない.査
読前論文もセルフアーカイブされうるし,博士論文,コース教材,実験途中のリ
ポートや他のドキュメントも同様である.
・グリーンOAリポジトリは例えば以下である.
1. arXiv.org
2. DASH (ハーバード大学)
3. PubMed

ゴールド・オープンアクセス

・ゴールドOAは雑誌の全原稿を一般から無料でアクセス可能にするものをさす.
・著者は大抵ゴールドOA誌に論文を掲載する場合には費用を払う(2011-2012年
のPLoS Biologyにおける論文発行費は2900ドルである).
・ゴールドOA出版者は大抵その原稿を直ちに一般からアクセス可能とする.
・ゴールドOAジャーナルに掲載されている論文は大抵査読済みである.
・ゴールドOAジャーナルは例えば以下である.
1. PLoS ONE
2. PeerJ (今年の終わりに出版開始予定である)
3. BMC Biology
4. eLife (今年後半に出版開始予定である)

猶予つきオープンアクセス

・猶予つきOAはいくつかの購読ベース誌で,あらかじめ定められた停止期間の後
に著者にセルフアーカイブを認めるポリシーを持つものを指す.
・この型のOAはしばしばOA唱道者からはあざけられる,というのは情報への「即
時の」パブリックアクセスを認めないためである.
・猶予つきOAジャーナルは例えば以下である.
1. Molecular Biology of the Cell (停止期間1ヶ月)
2. Journal of the Physical Society of Japan (日本物理学会誌(英文),停止
期間15年)

-Bob Grant, "The Scientist"誌

====

====問7 ここから====
10年後の学術出版の展望は?

◆Randy Schekman and Mark Patterson: この10年間に、私たちはオープンアクセ
スはもっと多くなり、おそらく従来型ジャーナルはもっと少なくなると信じてい
る。また、研究者をナビゲートし、より効果的に論文を利用することのできる、
全く新たなサービスが構築され、出現するだろう。雑誌論文は、新たな研究成果
や着想を広めるための新しいチャネルによって補完されるかもしれない。そし
て、そうした新たなチャネルは研究評価、研究者評価にも取りこまれうるだろう。

Carol Tenopir: 次の10年は、オープンアクセス雑誌(著者支払型か助成金享受
型か)と、購読ベースの雑誌との混合が続くだろうが、徐々にオープンアクセス
モデルに切り替わっていくだろう。登録と索引のシステムが実用化して科学研究
の背後にあるデータセットがますます利用可能となるだろう。紙の印刷物はほぼ
完全に消えてしまうだろう。

John Vaughn: 私は、学術出版の状況が10年間でどのようなものになるかわから
ないが、それが、最も広く、もっとも効果的で、最も費用効果が高い権威のある
研究および学術調査の結果を共有のゴールとして目指して励むすべての関係者に
よる自発的で誠実な共同研究によって形作られるのであれば、最も効果的に学術
コミュニティのニーズに対応すると思う。多くのそのような共同研究のプロジェ
クトが進行中である。そのおかげで私は学術出版の将来の景観に関して楽観的で
いられる。

Brian Scanlan: 次の10年以降も、購読ベースモデルと著者支払モデルのハイブ
リッドが増加すると考える。出版者が電子出版へ革新的・継続的に投資すること
により、コストは減少しながら研究成果により多くアクセスできるようになって
いる。この傾向を妨げるものは、コスト負担もせず万能型の、政府による義務化
である。この傾向を支援するものは、助成団体と科学者、出版者、図書館、その
他のステークホルダーの間で協調を継続していくことだ。

====問7 ここまで====

====以下、回答者紹介(日本語職名はSTI Updates記事より)====

Michael Eisen: Howard Hughes Investigator and Associate Professor of
Genetics, Genomics, and Development, University of California, Berkeley
米国カリフォルニア大学バークレー校遺伝子学部准教授

◆Randy Schekman and Mark Patterson: Editor-in-Chief and Managing
Executive Editor of forthcoming open-access journal eLife
近刊予定のOA誌"eLife"編集長およびManaging Executive Editor

Patrick Taylor: Bioethicist and Assistant Clinical Professor of
Pediatrics, Children’s Hospital Boston and Harvard Medical School
米国ハーバード大学医学部・ボストン小児病院助教授

Alicia Wise: Director of Universal Access, Elsevier
エルゼビア社ユニバーサルアクセス担当ディレクタ

Stuart Taylor: Commercial Director, The Royal Society
英国王立協会コマーシャルディレクタ

John Vaughn: Executive Vice President, Association of American Universities
米国大学協会(AAU)副理事長

Brian Scanlan: President, Thieme Publishers
ドイツThieme Publishers社長

Martin Frank: Executive Director, American Physiological Society
米国心理学会(APS) 事務局長

Susan King: Senior Vice President, American Chemical Society Journals
Publishing Group
米国化学会誌出版グループ上級副社長

Carol Tenopir: Chancellor’s Professor at the School of Information
Sciences, University of Tennessee, Knoxville; Director of Research for
the College of Communication and Information; Director of the Center for
Information and Communication Studies
米国テネシー大学情報科学部教授

Donald King: Adjunct Professor, University of Tennessee; Honorary
University Professor, Bryant University, Rhode Island
米国テネシー大学非常勤教授
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 2012年8月号(31号)を発行しました!

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