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[drf:2350] Open access in 2010 を翻訳しました



みなさま、

DRF国際連携WG 北大図書館 鈴木です。

Peter Suber氏の「Open access in 2010」
http://www.earlham.edu/~peters/fos/newsletter/01-02-11.htm
(SPARC Open Access Newsletter issue #153,)
を翻訳し、DRFwiki「海外文献(和訳)」にアップしましたので
お知らせします。「関連資料集」からリンクしています。

http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?cmd=edit&page=Foreign%20Documents

これは、2010年の世界のOAの動きを詳しく総括したもので、
世界中の人が読んでいるサイトです。ご一読くださいー!

...と言っても、かなりの大部ですので、少しご紹介しますと


▼まず、p17に、金沢大学の内島課長が登場します! ;-)

「Hideki Uchijima は、査読付き学術ジャーナル論文の年間総数
のうち、ほんの11.1%だけが、国の158 の機関リポジトリを通じた
グリーンOAであることを報告した。」


▼それから、p18に紹介されている調査結果はなかなか興味深い。

「Yassine Gargouri やStevan Harnad らは、グリーンと
ゴールドの両方にある論文をグリーンから除外しても、OA 論文
に多いのがゴールドよりもグリーンOAであることが分かった。」

「Bo-Christer Bjk ら(中略)は2008 年に出版された研究論文
のおよそ5 つに1つは、何らかの形式にてオンラインで無料と
なっていたことを発見した。OA 論文については、およそ58%が
グリーンOA で、42%がゴールドOA であった。OA 率は地球科学
において最も高く、化学において最も低かった。医学、生化学、
化学の分野において、ゴールドOA はグリーンよりも広く使われ
ており、他のすべての分野ではその逆であった。」


▼p29の↓この部分も、そうだろうなーと思っている事柄ですが
生とお話する際に注意する必要があるなと思わされますね。

「Ithaka は、2009 年の学部(実務)調査の結果をリリースした。
その調査結果の一部は以下の通り。どこに論文を提出すべきかに
ついて決定する際、ゴールドOA は著者らにとって比較的、優先
順位が低い。(著者の最大のプライオリティーは、ジャーナルが
同士の間でよく読まれているということであり、これはOA により
確実に強化できる)。」
「Carol Tenopir、Donald King ら6 人は、研究論文の唯一重要
な特質として、関連性の次に、それが“個人での費用負担無しに
アクセスできるオンライン”であるということを確認した。」
「OCLC Research によるメタ分析は、現在、アクセスが研究成果
より重要な問題であるという結論に、多くの研究が収斂してきた
ことを示した。」


▼すごいなーと思ったのは、p20

「Delft 技術大学は、リポジトリ寄託を増やすための、独創的
方法を検討した。この年の始め、グリーンOA への誘因として
ゴールドOA を試みた。そして、所蔵する学部の中で抽選を行い、
当選者に有料OA ジャーナルにおける論文10 本分の料金を提供
した。同年、そのリポジトリへの寄託1,000 本に付きヤギ一頭
をバングラデシュの家庭に寄付すると発表し、寄託推進への新
境地を開拓した。」

ヤギ!この取り組みは初耳で驚きました。ヤギ何頭を寄付でき
たのか、グリーンOAは増えたのか、いろいろ知りたいところです!


他の部分について、国際連携WGのメンバーが順番に紹介します。

よろしくお願いしますー。


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北海道大学附属図書館学術システム課
 鈴木雅子 TEL: 011-706-2524
HUSCAP: http://eprints.lib.hokudai.ac.jp
 
 


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