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[drf:1294] Re: 去った著者のコンテンツをどうするか。[Fwd: Staff who have left?]



物質・材料研究機構の高久です。

本質的な部分の議論だと思うので、うちの、というか(たぶん)別の視点から。

> ただし、いわゆる「義務付け」(mandate)をやっていないので、削除したいと
> いってきたらセルフ・アーカイビングである以上、本人の意向に従わざるを得
> ないのが現状であるということだと思います(多分、残念ながら)。

実はわれわれのところでは、「削除」をシステム上、サポートしていません。
これは、うちで使っているPubMan (eSciDoc)というリポジトリソフトウェアの事
例ですが、可能なのは「取り下げ」(Withdraw)であって、削除機能は存在しま
せん。取り下げを行うと本文などへのリンクはアクセスできない状態に置かれる
ので、削除と同等ではありますが、いったん公開したメタデータ情報に関しては
決して削除できない形で運用するという強いポリシーがシステム機能面でかかっ
ています。
(もちろん、バックエンドデータベースに直接アクセスするなどすれば原理上は
削除も可能ですが、管理画面にはそもそも削除機能が存在しないという意味です)

この部分、「削除」というものをどう捉えるか、リポジトリをどういったものと
して捉えるか、によって変わるとは思いますが。

そも未出版文献までをサポートする機能を用意する都合上、出版プラットフォー
ムとしてのリポジトリという性格が強いのだなあと、はじめはかなり驚きました
が、いまはある意味で納得して使っています。
この部分の思想的背景としては、とくに他の出版物等から参照引用されるリポジ
トリコンテンツ、ということを考えると、そもそもそのコンテンツが存在したの
かどうかわからない状態にまで気軽に削除しまうと、そのコンテンツの存在確認
性まで失わせるようなことになり、一種の長期保存を担保する機能がかなり失わ
れるという発想と理解しています。

実務上は間違いが許されずらいとおもうほど強烈な発想のように、難しく感じる
こともありますが、紙媒体で出版した時と同じように、それくらい強い意識でリ
ポジトリ上での公開を考えられる発想があると良いのではないでしょうか。
などと感じたりもしています。
(諸刃の刃でしょうかね・・・)

そもそも、他のリポジトリシステムでの削除方法を知らないのですが、ふつうは
削除って、ふつうにできるんですよね? きっと。。。
--
高久 雅生 <TAKAKU.Masao @ xxxxxxxxxx>
// 物質・材料研究機構 科学情報室 主任エンジニア
// 〒305-0047 茨城県つくば市千現1-2-1
// Tel: 029-859-2813   Fax: 029-859-2400


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