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[drf:3117] Re: finch reportについて



内島様、皆様
私もきちんと読んでないのであまり信用しないでいただきたいのですが、
要するに、アメリカのRWAと同様、出版社側のグリーンOAの進展阻止の
動きだと思いますね。
ご承知の通り、ハーナッドは強硬なグリーンOA論者ですから、当然、
いつもの持論を繰り返すわけですが、そもそもハーナッドはOAの結果
出版社が学術雑誌から撤退するならそれでいい、出版社は犬のしっぽの
ようなものでしっぽに頭が振り回されてはいけない、などと公言して
ますから、出版社側に受け入れられるとは思えません。
ちょっと前に、学協会出版者協会(ALPSP)と英出版協会(PA)は
The potential effect of making journals free after a six month embargo.
http://www.publishingresearch.net/documents/ALPSPPApotentialresultsofsixmonthembargofv.pdf
という報告書を出しました。
電子メールで図書館にアンケートを行った結果、6か月のエンバーゴだと、
全雑誌を購入継続する割合は、自然科学・技術系雑誌で56% 、人文社会
科学系雑誌では35%に過ぎないことがわかったとしています。
というわけで、出版社側はハーナッドのシナリオ(グリーンOA義務化に
よる100%OA実現→商業出版社の撤退とゴールドOAへの移行)が現実と
なりかねないことに危機感を募らせているのではないでしょうか。
で、図書館はどうすればいいのかと言うと。。。はて。。。

   栗山 正光
   常磐大学人間科学部現代社会学科
   〒310-8585 水戸市見和1-430-1

(2012/06/27 9:24), 内島秀樹 wrote:
> 栗山先生 皆様
> 
>  内島です。概要読んでいると、出版社にとって至れり尽くせりの内容
> のようが気がします。いずれ、APCによる競争で、価格低減が期待でき
> るような記述がありますが、どうだろうか?公共図書館のwalk-in-userの
> ための契約コストまで算定しており、驚きです。
> 
>  ハーナッドの反応と反論の統計数値はこちらを見てください。
> 
>   http://openaccess.eprints.org/ 
> 
> 2012年6月26日 18:46 Masamitsu Kuriyama <mtkuri @ xxxxxxxxxxxx 
> <mailto:mtkuri @ xxxxxxxxxxxx>>:
> 
>     内島様、皆様
>     GOALなどでは出版社側のロビー活動だなどと評判悪いですけどね。
> 
>        栗山 正光
>        常磐大学人間科学部現代社会学科
>        〒310-8585 <tel:310-8585> 水戸市見和1-430-1
> 
>     (2012/06/26 16:42), 内島秀樹 wrote:
>      > みなさま
>      >
>      >  内島です。先ほどの情報に追加して以下の提供がありました。このレ
>     ポート、
>      > いつく
>      > かのメジャーなメディアで取り上げられているのですが、注目すべきは、
>      >
>      >  David Willetts, minister for universities and scienceという人に
>     よる、
>      > 下記にある
>      > 60millionポンドのコストなどについての前向きな発言がこの記事で引用
>     されて
>      > ます。
>      >
>      >  本気なのか、アメリカの研究コミュニティとも話合うと言ってますね。
>      >
>      > Open access is the future of academic publishing, says Finch report
>      >   - Transition to open access could cost £60m a year but bring
>     benefits
>      > for UK economy and increase efficiency of research -
>      >
>      >
>     http://www.guardian.co.uk/science/2012/jun/19/open-access-academic-publishing-finch-report
>      >
>      > 2012年6月26日 15:31 内島秀樹 <huchijima @ xxxxxxxxx
>     <mailto:huchijima @ xxxxxxxxx>
>      > <mailto:huchijima @ xxxxxxxxx <mailto:huchijima @ xxxxxxxxx>>>:
>      >
>      >     drfの皆様
>      >
>      >      筑波大の内島です。
>      >
>      >      最近、Finch reportという報告書が刊行されて、ちょっとした話
>     題をよん
>      >     でいます。
>      >     このレポートはExecutive Summary(だけ)を読んで極めて雑駁に言
>     うと、以
>      >     下を推奨し
>      >     ています。(推奨を網羅しているわけではありませんので注意)
>      >
>      >     (1)学術出版はOA出版モデルに移行すべきで、完全OA及びハイブ
>     リッドモデル
>      >        のためのさらなるコストをイギリスは用意すべきだ(移行期を
>     含めて)
>      >     (2)IRは、データや灰色文献やデジタル保存のために役に立つ
>     (だけ)の
>      >     で発展さ
>      >        せるべき(JISCのこれまでのIR助成によるOA路線を全否定す
>     るような
>      >     内容)
>      >
>      >      いわば、ゴールドOAによる出版改革をOAとし、IRはごく副次的
>     な役割を
>      >     もつものとし
>      >     てグリーンOAを脱落させる内容のようです。
>      >
>      >      FINCH Report  : http://www.researchinfonet.org/publish/finch/
>      >       (だれかに概要だけでも翻訳してもらえるとうれしい、、、)
>      >
>      >        これに対して、UCL(University College London)図書館長の
>     ポール・
>      >     エイリス氏
>      >     が対置しているのが、ヨーロッパ研究大学連合の下記報告です。こ
>     ちらはグ
>      >     リーン
>      >     OAを重要な路線として描いているようです。
>      >
>      >        The LERU Roadmap towards Open Access :
>      >
>      >   http://www.leru.org/files/publications/LERU_AP8_Open_Access.pdf
>      >
>      >      IRの灰色文献等に特化した役割とか、OAジャーナルの推奨など、
>     最近のト
>      >     レンド
>      >     を反映しているようにも見え、特にIRに関しては、紀要(という灰
>     色文献)
>      >     が主流と
>      >     なりつつある(100万件達成とはいえ)我が国のことを考えると人ご
>     とでは
>      >     ないように
>      >     も思えます。
>      >
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>      > 月刊DRF http://drf.lib.hokudai.ac.jp/gekkandrf/
>      >  2012年6月号(29号)を発行しました!
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