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[drf:571] 報告交流会フォローアップ
- Date: Wed, 18 Jun 2008 00:58:50 +0900
北大の行木です.
報告交流会のコーディネータをしながら、ちょっと打ち切らざるを得なかった
質問にフォローしておこうと思います.
紀要電子化関連で、「先生方は何を求めているか」という質問が盛り上がりま
した.発表内容は様々だったのですが、個人的には「人(紀要)による」という
回答が適切だろうと考えます.
その上で、コストカットだけしか頭にない先生方には表示形式をどうするのか
聞いてみるとか、編集過程の問題を抱えている紀要にはOJSなどを考えるとか、
様々な問題を探ることで信頼関係を築くのかと考えます.
そういう先生方が学会の理事になったときに学会誌がOA向きのポリシーを持つ
可能性は高いでしょう.
名大の学位論文関係では、「理系でも一定数のダウンロード」があると報告さ
れました.これについては、どんな目的でダウンロードしているのか、非常に
興味深いと思います.例えば、学位論文を提出するために体裁を確認するとい
う読み方は比較的多いと考えられます.日本語の概要が検索にヒットして一般
の方がダウンロードするということは日常的に生じるはずです.
個人的には、学位論文というものは大学の教育成果と見なすほうが建設的であ
ろうと考えます.つまり、「これだけの論文を書ける学生を何人育てた」とい
う実績がIRに示されるわけです.
佐賀の教文系オーバーレイジャーナルについては、終了後に逸見先生へ「査読
誌を増やして博士課程学生の投稿先を増やす構造変革的な意味を持つだろうか」
と聞きましたが、「ないとはいえないと思う」ということでした.この辺り、
非常に興味深いところです.(この件、逸見先生には何の責任もありません)
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行木孝夫
北海道大学大学院理学研究院数学部門