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[drf:2370] Re: Open access in 2010 を翻訳しました(3)
- Date: Thu, 10 Mar 2011 16:52:40 +0900 (JST)
☆リレー紹介の続きは,九州大学の工藤さんからです。
原稿をおあずかりしましたので,代理で投稿します。
オープンアクセスの動きは,学術論文だけではないのですね…。
ここからです
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みなさま
DRF国際連携WG、九州大学の工藤です。
大阪大学の土出さんに続きまして、翻訳内容を紹介します。
> Peter Suber氏の「Open access in 2010」
> >http://www.earlham.edu/~peters/fos/newsletter/01-02-11.htm
> >(SPARC Open Access Newsletter issue #153,)
> 翻訳版([New]印がついてます)
> http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?Foreign%20Documents
>
>> >他の部分について、国際連携WGのメンバーが順番に紹介します。
私の担当部分は
(6) データ pp.31-40
(7) 書籍とデジタル化 pp.40-49
です。
(6) データ 【データのオープン化についての各国の動向】
▼欧米の主要なアカデミック団体の多くは、研究成果をオープンアクセス化する
との声明を発表している。
【p.31】米国科学財団(NSF)は、データの共有に関する計画について、被譲与者
に求めるという方針を打ち出し、北米研究図書館協会(ARL)もこれに追随した。
【p.31】ホワイトハウスも基金プログラムに関するオープンデータを提出するよ
う求め、プライバシーや国家機密の問題と矛盾しないようにしつ つ、こうした
研究者のデータ共有政策を更新し、相互に運用可能なフォーマットを用いて、公
共とデータを共有するインセンティブを創出し、その最大 の価値を保証するよ
う、要請した。
個人的に興味を持ったのは自然災害時の重要な救援策となることでした。
【p.37】実際に、地震や洪水、石油流出などの非常事態時には、オープンデータ
は災害や復興の対策に非常に役に立った。
具体的にはさまざまなオープンアクセスの地理データを融合させ、モバイル機器
を用いる救護隊員に配布した。ハイチの地震の際には、米国米国医学図 書館
(NLM)と、米国出版者協会は、ハイチで200 を超える生医学ジャーナルと30 以
上の参考図書への無料オンラインアクセスを、ハイチの図書館と病院に提供した。
▼著者によると、2010年における最も刺激的なオープンソース・データ・プラット
フォームはBioTorrents(http://www.biotorrents.net/browse.php : BitTorrent
を使った生物学P2P データ共有サービス)だそうです。
(7) 書籍とデジタル化
▼Google Book についての各国の経緯の報告
▼世界的に、多くの図書館が国を超えて、また企業と連携し、オープンドメインの
デジタル化を進めている。
▼デジタル書籍と印刷媒体の共存について
この章でも、私が興味をもったのは、オープンテキストの動向です。
【p.45】大学と書店が連携して教科書を廉価にて提供(オープンテキスト)
米国のStudent Public Interest Research Groups(PIRGs)は大学教科書と学生の
選好に関する調査を公表し、出版者、大学と政府がオープンテキストやその他の可能
なものに投資するよう勧告した。
・ヒューレット財団は、OA とTA テキストの教育学的効果を比較するために、
ブリガム・ヤング大学に補助金を付与した。
・US Fund は、オープンテキストの作成にあたりイリノイ大学に補助金を付与し、
オープンテキストの採択に対する障害を調査するため、フロリダDistance Learning
Consortium(遠隔地学習コーソーシウム)に補助金を付与した。
▼電子書籍の動向
欧米各国でも、国をあげて書籍のデジタル化を進めているが、それらを完全な
オープンアクセス・オープンドメインにするのには、まだ様子をうかがっているようです。
米国では、ひとまず、目が不自由な読者や失語症の読者に限定しているようです。
以上です。
続きが遅くなって申し訳ありませんが、次の方、よろしくお願いいたします。
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ここまでです
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徳田 聖子 筑波大学附属図書館 情報管理課 電子図書館係
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2月下旬に2月号、3月上旬に3月号を発行予定です!
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