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[drf:3199] Re: フィンチレポート Re: Re: eLife誌関連記事(試訳)



杉田です。

> この意味では、これまでのイギリスにおける理解とやや隔絶していると考えら

> つかの勢力のひとつとして想定している)NPGの雑誌にRINの人が書いた記事を
> 紹介するしただけでは、間違いがなかったとしても、このリストの読者におい

もちろん反フィンチであるハーナッドが、このほどRCUKにも文句をつけた、という記事を。

(経緯)
フィンチレポートに呼応して、RCUK(英国の公的助成団体たちの連合体)が、
http://www.rcuk.ac.uk/documents/documents/RCUK%20_Policy_on_Access_to_Research_Outputs.pdf
という新OA方針を公表した。

ハーナッドは、JISC-REPOSITORIES等の
「RCUK & EC Did Not Follow Finch/Willets, They Rejected It, Promptly and Prominently!」
「RCUK Continue to Mandate Green OA Despite Finch Report」
などのスレッドで、RCUKのGreen路線は揺るいでいない、と状況を解説。

……で、しかし、

 OA advocate Stevan Harnad withdraws support for RCUK policy
 (OA論者スティーブン・ハーナッドがRCUKポリシーへの支持を撤回)
 http://poynder.blogspot.co.uk/2012/07/oa-advocate-stevan-harnad-withdraws_26.html

・一瞬いいと思ったけど、だめだわ。
・RCUKの新ポリシーはこうなってる。
 ・OAで雑誌に出せ。
 ・さもなければ、(一定程度のembargoによる)セルフアーカイブせよ。
・これだと、出版者は、既存誌を、
 ・グリーンだけど、うんと長いembargoつき
 ・かつハイブリッド誌(著者選択OAオプション付き誌)
 にして大儲けするだろう。
・RCUKの新ポリシーに次のような「パッチ」をあてよ。
 (1) Drop the implication that if a journal offers Green and Gold, RCUK fundees must pick Gold
 and
 (2) Downgrade to a request the requirement that the Green option must be within the allowable embargo interval.

 #この(2)がよくわからないのですが、厳格にしすぎると(著者選択OAに流れて)
 #Greenの道をかえって閉ざしてしまう、ということ?



このあたりについて、ハーナッドは、

 Hybrid Gold OA and the Cheshire Cat's Grin
 (ハイブリッド誌によるGold OAと、チェシャ猫のにやにや笑い)
 http://openaccess.eprints.org/index.php?/archives/923-Hybrid-Gold-OA-and-the-Cheshire-Cats-Grin.html

という記事で短くまとめています。Finch/RCUKも、上記「パッチ」案も出てきます。
寓話っぽいスタイルで、わかりやすくちょっと面白いので一読を。




(2012/07/29 22:59), Syun Tutiya wrote:
> 鈴木さん、みなさん、
> 
>>> # それにしても、どれにもフィンチレポートが出てきますね。
>>> eLifeセミナーのためにフィンチレポートもちょっと押さえておきましょ、
>> というわけで、フィンチレポートの
>> (1) 事務局のウェブサイト
>> http://www.researchinfonet.org/publish/finch/
>> (2) Nature掲載記事
>> Open access: Let's go for gold
>> Michael Jubb (Research Information Network, London, UK.)
>> Nature 487, 302 (19 July 2012) doi:10.1038/487302a
>> Published online 18 July 2012
>> を訳してみました。下手な訳ですみません。
>> 間違い等、ご指摘いただければ幸いです。
> 
> ありがとうございます。細かいことは別にして、やはり、このFinch Reportに
> ついては、勉強するだけではすまない問題が含まれていると思います。という
> のも、これまで、イギリスについては、RCUKなどから出ているメッセージは、
> 基本的に機関において研究者がリポジトリに自分の論文を登載することによっ
> て、オープンアクセスの実現を図る、とくに、その登載を義務化することによっ
> て全面的な論文オープンアクセスの早期実現を図るという理解でいたと思いま
> す。JISC-REPOSITORIESなどのリストにおけるさまざまな取り組み、論調もそ
> れを前提にするものでした。
> 
> しかし、Finch Reportは、あっけらかんと、そのような経緯は無視したかのよ
> うに、論文のOA刊行に研究費助成の一部を割くべしと提案しているようです。
> この意味では、これまでのイギリスにおける理解とやや隔絶していると考えら
> れます。
> 
> したがって、RINのサイトの説明と(かなりの人々がこの結論の背後にあるいく
> つかの勢力のひとつとして想定している)NPGの雑誌にRINの人が書いた記事を
> 紹介するしただけでは、間違いがなかったとしても、このリストの読者におい
> てやや誤解や混乱が生まれるのではないかと危惧します。
> 
> この点へのご対応について、鈴木雅子さんにはよろしくお願いしたいと存じま
> す。
> 
> 土屋
> 
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>  2012年7月号(30号)を発行しました!
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杉田茂樹 <ssugita @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
小樽商科大学学術情報課長(附属図書館)
電話番号:0134-27-5269,ファクシミリ:0134-27-5278
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