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[drf:3753] クリエイティブコモンズライセンスに関する初歩的な質問
- Date: Mon, 01 Jul 2013 13:11:16 +0900
DRF−MLのみなさま
兵庫教育大学の永井です
クリエイティブコモンズライセンスについてお尋ねしたい
ことがありポストさせていただきます。
当館では博士論文で図に乗り、修士論文も紙媒体を廃止し
てリポジトリに登録していきたいと剣呑なことを考えてお
ります。
で先日しかるべき委員会で諮ったところ、予想外の(条件
付き)賛成多数となりました。
条件というのは、
(1)非公開(スタンドアロン端末での閲覧)の選択肢も
設けること
(2)厳重なバックアップ体制をととのえること
(3)論文のオリジナリティ(改変や不正コピー防止)に
配慮すること
おおよそこの3通りなのですが、問題は(3)でありまして、
「公開はいいけど悪用が怖いから、しかるべき対応を」と
いう意見です。
私の浅薄な理解を述べますと、この「しかるべき対応」には、
技術的なそれと法的なそれがあるかと思います。
・技術的な対応としては、PDFのセキュリティからDRMのよう
なものまで、ピンからキリまであると思いますが、技術的コ
ントロールは完全ではないし、そもそもOA思想に悖るのでで
きれば避けたい。
・法的な対応としては、昨今普及してきているクリエイティ
ブコモンズライセンス(CCL)が挙げられるかと思います。
これは、たとえば著作物に対して著作権者が「改変禁止」を
明示しておけば、仮に第三者による無断の改変が発覚した場
合、契約法に基づく法的措置がとれるというものかと理解し
ております。
しかしながら、訴えるなら著作権法を盾にしたらよろしいわ
けで、あえてCCLを持ち出さなくてもいいのではないかとも
思うのですが、CCLは上記のような「公開はいいけど改変は
いや」というような、いわゆる「Some rights reserved」を
表現するツールとして有用だから、これを使う意味はあると
いうことにたぶんなるわけで、しかしその辺の事情が不勉強
な私にはいまいち ピンときておりません。
で、整理のつかない頭で恐縮ですが、何が聞きたいかと申し
ますと、
「公開はしてほしい、でも改変や不正コピーは怖い」という
人に対して、技術的対応はいっさい取らず、「CCLがあなたの
著作物を悪用から守るひとつの有効な方法ですよ」と宣伝す
ることにいったい説得力はあるのかどうか、ということです。
そもそもCCLは、「○○以外の使用は自由ですよ」の「以外の
使用」に力点が置かれていて、「○○」の権利保護には積極的
な意味(といいますか、抑止効果といいますか)は期待できな
いと理解した方がよろしいのでしょうか。
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