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[drf:3209] Re: フィンチレポート Re: Re: eLife誌関連記事(試訳)



土屋先生、

にぶくてすいません、

> (かなりの人々がこの結論の背後にあるいくつかの勢力

流れからすると、RWAが潰えたので別の(受け容れられやすい、しかもたぶん
さらに儲かる)攻勢に出た、ということでしょうか?

鈴木さん:
> ★フィンチレポート
> 
> ・2012年6月17日に公表された、英国の出版済み論文のOA推進に関する
> ワーキンググループ(主査 デイム・ジャネット・フィンチ)のレポート。
>  「Accessibility, sustainability, excellence: how to expand access
>   to research publications」
>  全文PDF:http://www.researchinfonet.org/wp-content/uploads/2012/06/Finch-Group-report-FINAL-VERSION.pdf
>  要旨PDF:http://www.researchinfonet.org/wp-content/uploads/2012/06/Finch-Group-report-executive-summary-FINAL-VERSION.pdf
> 
> ・英国研究情報ネットワーク(RIN)が事務局。 http://www.researchinfonet.org/406/
> ・一言で言えば、公的助成研究成果のアクセス拡大のためには、
>  グリーンOAではダメだ、ゴールドOAだーという内容。

補足。この「グリーンOAではダメだ」というところは、具体的には、

ix. 主題リポジトリ及び機関リポジトリは発展すべきだ。それらが、正式な
  出版活動への補完的な、価値ある役割を果たすよう。とくに、研究デー
  タや灰色文献へのアクセス提供と、デジタル長期保存において。

> ix. the infrastructure of subject and institutional repositories should be developed so that they play a valuable role complementary to formal publishing, particularly in providing access to research data and to grey literature, and in digital preservation;.

となっていて、反Finchの人々は、矮小化せしめようとしている!、と怒ってる。


(余談)

内島さん、RCUK新方針の要所の翻訳ありがとうございます。

>   ジャーナルが自身のウェブサイトを通して出版社版への即座で無制限の
> アクセスと、再利用に関する制限なしに他のリポジトリへの同版の即座の投
> 稿を許容している場合。この場合はAPCのための出版社への支払いが含
> まれ、CC-BYライセンスが使用されるべきである。
> 
> or
> 
>  あるいは、出版社が選択肢1を提供しない場合、ジャーナルは、決められた期間
> 内において、非商業的な再利用に対する制限なしに、査読から発生するすべて
> の変更を反映した受理原稿(必ずしも出版社のフォーマットは必要でない)の投稿
> を許諾しなければならない。

ここに出てくる、「or」が等位接続なのか、"さもなければ"なのかわかりません。

(1) A、または、Bせよ。どちらでもよい。
(2) Aせよ、それが原則。それが不可能な場合(に限り)、Bせよ

前便で紹介した、ポインダーのインタビューの中で、ハーナッドが、

> RCUK implies that if a journal offers either Gold OA *or* Green OA, the RCUK fundee must choose the Gold. 

と言ってるのは、つまり(2)ということなのかな。



(2012/07/29 22:59), Syun Tutiya wrote:
> 鈴木さん、みなさん、
> 
>>> # それにしても、どれにもフィンチレポートが出てきますね。
>>> eLifeセミナーのためにフィンチレポートもちょっと押さえておきましょ、
>> というわけで、フィンチレポートの
>> (1) 事務局のウェブサイト
>> http://www.researchinfonet.org/publish/finch/
>> (2) Nature掲載記事
>> Open access: Let's go for gold
>> Michael Jubb (Research Information Network, London, UK.)
>> Nature 487, 302 (19 July 2012) doi:10.1038/487302a
>> Published online 18 July 2012
>> を訳してみました。下手な訳ですみません。
>> 間違い等、ご指摘いただければ幸いです。
> 
> ありがとうございます。細かいことは別にして、やはり、このFinch Reportに
> ついては、勉強するだけではすまない問題が含まれていると思います。という
> のも、これまで、イギリスについては、RCUKなどから出ているメッセージは、
> 基本的に機関において研究者がリポジトリに自分の論文を登載することによっ
> て、オープンアクセスの実現を図る、とくに、その登載を義務化することによっ
> て全面的な論文オープンアクセスの早期実現を図るという理解でいたと思いま
> す。JISC-REPOSITORIESなどのリストにおけるさまざまな取り組み、論調もそ
> れを前提にするものでした。
> 
> しかし、Finch Reportは、あっけらかんと、そのような経緯は無視したかのよ
> うに、論文のOA刊行に研究費助成の一部を割くべしと提案しているようです。
> この意味では、これまでのイギリスにおける理解とやや隔絶していると考えら
> れます。
> 
> したがって、RINのサイトの説明と(かなりの人々がこの結論の背後にあるいく
> つかの勢力のひとつとして想定している)NPGの雑誌にRINの人が書いた記事を
> 紹介するしただけでは、間違いがなかったとしても、このリストの読者におい
> てやや誤解や混乱が生まれるのではないかと危惧します。
> 
> この点へのご対応について、鈴木雅子さんにはよろしくお願いしたいと存じま
> す。
> 
> 土屋
> 
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杉田茂樹 <ssugita @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
小樽商科大学学術情報課長(附属図書館)
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