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[drf:2739] Re: DRF8第三部



皆様
木曜ということで参加できませんでしたが、充実した催しだったようで
何よりです。

(2011/11/15 7:55), Syun Tutiya wrote:
>>> ■学術雑誌の状況はサスティナブルでは無いと以前から指摘されていま
>>>  す(冊子のSerials Crisisとか電子のBOAIとか)が、現実には未だに
>>>  続いています。まだまだこのまま行けると思いますか?
>>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:○ 山本:×
>> ○ ビッグディールのキャンセルに踏み切った大学もまた復帰したりする。
>>   全員で、しかも同時に、よほど腹をくくらないと、変化を呼び込むの
>>   は難しい。   
> 
> はい。もう狼少年が20歳年取ったようなものですから、、、、

 しかし、ある日狼は本当にやって来ましたよね。
 不謹慎な言い方かもしれませんが、福島の原発事故も。。。
 ギリシアやイタリアも怪しいみたいだし。。。

>>> ■Stevan Harnadは、転覆提案の末尾で「論文の流通コストが必要最低の
>>>  実費に最適化されつまり事実上無料となること」を目標に掲げました。
>>>  既存のメディアのうち、OAメガジャーナルは最もそれに近いのではな
>>>  いでしょうか?
>>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:× 山本:×
>> ○ arXiv.orgのサポーター制度とOAメガジャーナルのAPCとには、まとめ
>>   払いか個別払いかの違いがある。それ以外は両者はほとんど相似。
>>   で、OAメガジャーナルのほうは軽度の品質保証付き(という意味では
>>   題意の目標を超えている?)。
> 
> OAメガジャーナルが財政的に可能なのは、カスケード査読によって査読コスト
> を節約できるからだと思うので、ある意味では、Harnad風だけど、それは、査
> 読コスト(PLoSはべつにして)フラッグシップ誌のsubscription収入でまかって
> いるから可能になっているだけなので、Harnadの予想はけっして実現しないと
> いうことかもしれない。

ハーナッドは査読は研究者が無償で提供しているからコストはそんなに
かからないという風に言ってませんでしたっけ?
本当のところ、どれくらいコストがかかるものなんでしょうか。

>>> ■出版社のOAジャーナルにある程度権威が出来てきた場合に、投稿料の
>>>  高騰という事態が発生するのではないでしょうか?
>>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:○ 山本:○
>> × 権威の出現に関わらず、安値競争、サービス競争になる。
> 
> 残念ながら、金のある研究者は、値段が高くてもブランドを求める。これは、
> 現在のわれわれの消費行動そのものでは?

おっしゃる通りだと思います。
一方で安値や無料の雑誌も出てきて2極化するんでしょうね。

>>> ■機関リポジトリは、セルフアーカイビングの場としてではなく、ゴー
>>>  ルドOAの媒体として機能し得るか? それが可能であるなら、そうす
>>>  べきか?
>>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:× 土屋:× 山本:○
>> × 初出論文をIRから出すには査読+価値保証が必要。それは当分はで
>>   きなそう。
> 
> 当然。

ただ、単なるセルフアーカイビングの場であるなら各大学で持つのは
非効率的だし、今後仕分けの対象になる可能性大のような気がします。
と書いてるうちに山本さんから、

すでに紀要や学内学会誌が7割を占めている日本の IR は、
事実上のゴールドそのもの。

というメッセージが届きました。なるほど。

>>> ■APCの取りまとめ役を、大学内では、図書館が担うべきか?
>>>  パネリストの回答 尾城:× 石井:不明 土屋:不明 山本:不明
>> × ビッグディールの反省点は当事者不明感。
> 
> ぼくは、もちろん反対です。できないことはやらないほうがよいという理由。

これは要するに研究成果発表費用ですよね。
研究協力とか研究支援とかそういう部署がすでに扱っていないでしょうか?

>>> ■ゴールド路線のOAが進捗する中、それでも機関リポジトリをがんばる
>>>  価値があるのか?
>>>  パネリストの回答 尾城:○ 石井:○ 土屋:○ 山本:○
>> ○ 当然。購読モデルがある限り、読めない人はいる。
> 
> それしかないじゃない。

御意。

   栗山 正光
   常磐大学人間科学部現代社会学科
   〒310-8585 水戸市見和1-430-1

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