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[drf:3110] Re: finch reportについて
- Date: Tue, 26 Jun 2012 16:42:12 +0900
みなさま
内島です。先ほどの情報に追加して以下の提供がありました。このレポート、いつく
かのメジャーなメディアで取り上げられているのですが、注目すべきは、
David Willetts, minister for universities and scienceという人による、下記にある
60millionポンドのコストなどについての前向きな発言がこの記事で引用されてます。
本気なのか、アメリカの研究コミュニティとも話合うと言ってますね。
Open access is the future of academic publishing, says Finch report
- Transition to open access could cost £60m a year but bring benefits for UK economy and increase efficiency of research -
http://www.guardian.co.uk/science/2012/jun/19/open-access-academic-publishing-finch-report
2012年6月26日 15:31 内島秀樹
<huchijima @ xxxxxxxxx>:
drfの皆様
筑波大の内島です。
最近、Finch reportという報告書が刊行されて、ちょっとした話題をよんでいます。
このレポートはExecutive Summary(だけ)を読んで極めて雑駁に言うと、以下を推奨し
ています。(推奨を網羅しているわけではありませんので注意)
(1)学術出版はOA出版モデルに移行すべきで、完全OA及びハイブリッドモデル
のためのさらなるコストをイギリスは用意すべきだ(移行期を含めて)
(2)IRは、データや灰色文献やデジタル保存のために役に立つ(だけ)ので発展さ
せるべき(JISCのこれまでのIR助成によるOA路線を全否定するような内容)
いわば、ゴールドOAによる出版改革をOAとし、IRはごく副次的な役割をもつものとし
てグリーンOAを脱落させる内容のようです。
FINCH Report : http://www.researchinfonet.org/publish/finch/
(だれかに概要だけでも翻訳してもらえるとうれしい、、、)
これに対して、UCL(University College London)図書館長のポール・エイリス氏
が対置しているのが、ヨーロッパ研究大学連合の下記報告です。こちらはグリーン
OAを重要な路線として描いているようです。
The LERU Roadmap towards Open Access :
http://www.leru.org/files/publications/LERU_AP8_Open_Access.pdf
IRの灰色文献等に特化した役割とか、OAジャーナルの推奨など、最近のトレンド
を反映しているようにも見え、特にIRに関しては、紀要(という灰色文献)が主流と
なりつつある(100万件達成とはいえ)我が国のことを考えると人ごとではないように
も思えます。
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