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[drf:105] Re: [drf:99] 業績DBと連携したい(Re: [drf:33] 業績DB ソフト公開)



筑波大学斎藤様,皆様
金沢大学の橋です。
内島さんの方からも回答がありましたが,私の方からは,実際の画面の動きを中心に説明させて頂きます。

>そこで、業績DBの改造はどの程度必要なのか、また連携実現のポイント
>となった点、アピールのしどころ、連携の進捗状況等について、ご意見や
>コメントをお寄せ頂けないでしょうか。

金沢大学で開発した連携システムですが,教員側から見たイメージは次のような感じです。
http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp/kura/kendb/

機能的にはここに書いてあることに尽きており,非常に単純なものです。この図にある順に説明しますと以下のような動きになります。

−ステップ1 業績データベース画面の左側フレームにある「学術情報リポジトリに送信」をクリック

−ステップ2 これまでに登録済の業績のリストが表示される。全文を送信したいものを選択。 

−ステップ3 「KURAへ送信」ボタンを押す。

★ここで,DSpace側に用意してある,アップロードツールが起動(図の中では真ん中になる黄色っぽい画面)。このアップロードツールの開発はDSpace側の改修でしたが,業績から出力されたデータが表示されていますので,このデータの出力については業績DB側の機能だと思います(内島さんが書かれた「IR側のアップロードツールにCGIでメタデータを組み込める」という部分になると思います。)。

−ステップ4 「参照」ボタンを押して,パソコンのデスクトップ等に置いてある全文ファイルを選択し,「決定」ボタンを押すと,KURAにデータが送信される。

★この決定ボタンを押した段階で,以下のようなXMLファイルがDSpaceサーバ内に出力されます。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="no" ?> 
- <dublin_core>
  <gyosekiID>99999999</gyosekiID> 
  <title>中東戦争を巡る米国・エジプトの政策とその決定過程</title> 
  <transcription>カシマ マサヒロ</transcription> 
  <author>鹿島 正裕</author> 
  <alternative>KASHIMA Masahiro</alternative> 
  <kaken>99999999</kaken> 
  <affiliation>法学部</affiliation> 
  <title_alt>中東戦争を巡る米国・エジプトの政策とその決定過程</title_alt> 
  <publisher /> 
  <publisher_en /> 
  <jtitle>金沢法学</jtitle> 
  <jtitle_en /> 
  <jtitle_other>Kanazawa Law Review</jtitle_other> 
  <volume>43/3,199-223</volume> 
  <date>2001/03</date> 
  <type>大学・研究所等紀要</type> 
  <collaborator /> 
  <collaborator_en /> 
  <isbn /> 
  <isnn>0451-324X</isnn> 
  </dublin_core>

ここでポイントとなるのが,<gyosekiID>というものです。これは,業績DB中のデータとDSpace中のデータを照合するためのIDです。
このgyosekiIDが,先ほどのアップロードツールが起動するときに発行されています。

将来的に(今年度を予定していますが),このIDを元に,DSpace内のアイテムのハンドル名を業績DBに返戻し,業績DBから全文を見られるようにするということを実現するためには必要となるものです。

というわけで,業績DB側で必要となる機能は,内島さんが書かれていたとおり,以下の点だと思います。
1.書誌事項を出力し,アップロードツールに渡す機能
2.業績IDを発行する機能
3.業績画面の一部変更

これ以降は,DSpace側で図書館員が行う作業になりますが,翌日,この出力されたXMLがDSpaceの特定のコレクションのワークフローに入っています。金沢大学では,「作業用コレクション」に入るようにしています。その後の操作については,次の資料の3ページ目をご覧下さい。
http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/2297/6457/3/070703KURAPoster.pdf

このワークフローの画面で却下することもできますが,このままDSpaceに取り込みたいときは「メタデータ編集」を押すことになります。
ここで,メタデータを修正します。業績DBとリポジトリの項目を完全に一致させることはできませんでしたので,「巻号ページ」を分けたりする作業をする必要がありますが,一から入れるよりは楽です。

ここで問題になるのは,先生が送ってきた全文ファイルです。先生が送ってきたファイルが使えないファイルだった場合でもこの段階で差し替えることはできません。差し替える場合は,「承認」してしまい,ワークフローを抜けて,DSpaceに正式に登録してしまわないといけません。そのために,このコレクションについては,デフォルトを全文の表示不可という状態にしてあり,公開する段階で全文の表示の権限を変更する必要があります。

その後,正式なコレクションにマッピング,という流れを考えているのですが,そうなると「作業用コレクション」にいつまでも業績から送られてきたデータが残ることになります。今はこういう状態なのですが,将来的には作業用から正式なコレクションへ移動する機能が必要だと考えています。いずれにしても,この辺はDSpace側の改修になるかと思います。

金沢大学のこの連携機能ですが,現在は夏休み中ということもあり,まだ,きちんと教員に広報はしていません。
いろいろな点で不備な点はあるのですが,業績データを手入力した後,画面をクリックするだけで送信することは可能ですので,先生方にとっても,それほど負担にはならないのではないかと考えています。何とか便利さをアピールして,使えるものにしていきたいと考えているところです。


橋 洋平 金沢大学情報部情報企画課情報企画係長
TEL:076-264-5204 FAX:076-234-4050
e-mail: yhashi @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxx http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp
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金沢大学は,2008年4月から3学域16学類に再編されます。
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