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[drf:3688] Re: 博士論文の要旨・本文のアイテム分け



土屋先生、鈴木様、皆様

岡山大学の富田です。

電子ジャーナルに掲載された論文が「公表」に該当するか、については
前任の大学図書館係長に何度か確認したのですが、文部科学省の見解と
しては「公表」にならないとのことでした。個人的には少なくともオー
プンアクセスジャーナルに掲載されたものは該当するのでないかと思っ
ているのですが、原則として機関リポジトリへの掲載のみが該当する、
ただし書きの条項はオーバーレイジャーナルぐらいしか該当しないので
はないかというのが、一貫した見解でした。6月7日には、大学院係長
さんが来られますので、再度確認したいと思っています。

よろしくお願いします。

-----Original Message-----
From: DRF [mailto:drf-bounces @ xxxxxxxxxxxxxxxx] On Behalf Of Syun Tutiya
Sent: Thursday, May 30, 2013 1:01 AM
To: drf @ xxxxxxxxxxxxxxxx; jako @ xxxxxxxxxxxxxxxxx
Subject: [drf:3686] Re: 博士論文の要旨・本文のアイテム分け

鈴木さん、

> 学術雑誌(電子ジャーナル)で公表する場合は、
> 博士論文本文を機関リポジトリ等で公開する義務があるのでしょうか?
> ないのでしょうか?

ぼくは、旭川医科大学の場合には、博士論文本文を機関リポジトリ等で公開す
る義務はないと思います。

> 条文確定前は、電子ジャーナルはインターネット公表しているとみなし、
> 本文は不要、当該博士の学位の授与に係る論文の内容の要旨と
> 論文審査の結果の要旨の公開だけで良いという見解でした。
> DRFwikiにもそのように記載されています。
> http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?ETD2013#ra25d023

一応、

・ 旭川医科大学学位規程 http://www.asahikawa-med.ac.jp/bureau/kitei/reiki_honbun/w2390217001.html
・ 旭川医科大学博士論文審査実施細則 http://www.asahikawa-med.ac.jp/bureau/kitei/reiki_honbun/w2390228001.html
・ 旭川医科大学博士論文審査に関する申合せ http://www.asahikawa-med.ac.jp/bureau/kitei/reiki_honbun/aw23902291.html
・ 学位論文関係諸手続 https://docs.google.com/viewer?url=http%3A%2F%2Fwww.jimu.asahikawa-med.ac.jp%2Fgakusei%2Ftebikironbun.doc
・ 旭川医科大学大学院規程関係了解事項 http://www.asahikawa-med.ac.jp/bureau/kitei/reiki_honbun/aw23902531.html

を拝見しました。これらによれば、公表ずみの論文を「学位論文」として提出
することが原則であるので、公表されていると考えざるを得ませんね。しかし、

        http://www.elsevier.com/authors/author-rights-and-responsibilities#rights

では、"Inclusion in a thesis or dissertation"はOKと書いてあるので、そ
の論文そのものが博士論文として提出されることはあまり考えていないかもし
れません。

いずれにせよ、「旭川医科大学大学院規程関係了解事項」は、各種規定類の解
釈が時代に応じて変化したことを知るためになかなか面白い文書です。たとえ
ば、共著者の人数制限を加減する様子(現在は、学位申請者が筆頭著者ならば
共著者の数に制限はない)とか、「参考論文」を出させるときの編数の調整と
か、「研究期間」の計算方法の微調整とかなどなど。

それはそれとして、また、既発表論文をコピーして表紙をつけると学位論文に
なるということが「正しい」「よい」「本来的な」「学位授与という目的に適っ
た」ことであるのは別として、当該学位論文が発表された論文であることは確
実なのですから、「当該博士の学位を授与される前に既に公表したときは、こ
の限りでない」が適用されることになり、学位取得者は公表の義務を免除され
ますから、機関リポジトリで公開する必要はなくなります。

しかし、この方式だと、発表ずみ論文が10年後にretractされたら、当然、学
位は自動的に剥奪とせざるを得ないですね。

土屋
──────────────────☆────────
月刊DRF http://drf.lib.hokudai.ac.jp/gekkandrf/
 2013年5月号(40号)を発行しました!

DRF(Digital Repository Federation)
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/
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