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[drf:3165] Open Repositories 2012の参加報告



みなさま

大園@技術WGです。

7月9−13日にエジンバラで開催されたOpen Repositories2012に参加してきました。
報告の詳細は、後日報告書の形で公開されますので、簡単にOR2012の概要、雰囲気、感想などをこの場で報告させていただきます。

Open Repositoriesは今年で7回目を迎えるシステムよりのリポジトリのイベントです。
今年のテーマは、「Open Services for Open Content: Local In for Global Out」で、
open content、augmented content(拡張コンテンツ)、distributed system(分散システム)、data delivery infrastructures といった最近の動向を反映したものということでした。(OR2012HPより)

参加者リストによれば、30ヶ国超から450人超が集まり(日本からの参加者はDRFからを含めて計10名)、
図書館関係者、研究者、ディベロッパー、学生などが大変活発に意見交換されていました。

今回DRFとしてOR2012に参加したのは、昨年度、RSP(Repositories Service Project)と協力
関係を結んだことがきっかけで、その内容をOR2012でポスター発表する機会を得ることができたからです。
(詳細は月刊DRF参照 http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?plugin=attach&refer=%E6%9C%88%E5%88%8ADRF&openfile=DRFmonthly_27.pdf)

先日メールリングリストでも流れましたので、ご覧になった方も多いかもしれませんが、ポスター発表は西薗さん@国際連携WGが各国の猛者と並んで行いました。
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drfml/msg03142.html

ポスターはこちらを参照してください。
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?Papers%20and%20Talks

以下、それぞれの感想です。

西薗さん
「クロージングで、会期中一番つぶやかれた言葉は"data"だったことが紹介されていましたが、リポジトリで扱うコンテンツが拡大しており、確実に捕捉、保存し、リユースさせる仕組みが各国で構築されていて、またユーザインタフェースの工夫も含め、使われるリポジトリ、インフラとして在るのをひしと実感したのが一番の感想です。
講演でCameron Neylon氏が言われた""Available" is not enough."という言葉も当たり前のことですが心に残りました。日本から参加された先生方からも学ばせていただきました。」

大園
「ポスターセッションやプレゼンテーションは、CRIS(Current Research Information System)のような、他システムとの連携やデータの再利用についての内容が多く、論文の登録から次のステップ、データのリユースに進んでいるというのが印象的でした。(これは参加していた先生方も言っていましたし、クロージングセッションの総評でも触れられていました。)
 また、「Developer’s Challenge」(開発者が3分間でリポジトリに関するアイデアをプレゼンして優勝者を決める、28のアイデアが発表された)が熱かったことに関心しました。
 RSPのようにリポジトリ担当者育成の仕組がある上に、Developerの層も厚い。後者のコミュニティを日本で活発にしていく必要があるように感じました。」

最後に、僕が参加したセッション(Research Data Management and Infrastructure (2))
「Griffith’s Research Data Evolution Journey: Enabling data capture, management, aggregation, discovery and reuse.」で紹介されていた
Research Hub(http://research-hub.griffith.edu.au/)をシステム連携とデータの再利用の一例として簡単に紹介します。

Research Hub はグリフィス大学の研究者情報、研究プロジェクト情報、成果物等をまとめて検索できるシステムです。
Research data repository(データ), Griffith Repository(論文)、Human Resource DB、Researh Australian Database等のデータをResearch Hubに登録することで、統合検索を実現しています。
また、Australian National Data Serviceの永続識別子とのリンクも行っているとのことです。
これらの情報は、図書館のディスカバリ環境にOAI-PMH経由で検索できるようにしているとのことでした。

Australian National Data Service(http://www.ands.org.au/)のビジョンが「More Australian researchers reusing research data more often」で
「管理されず、分離した、見えない、個人利用のデータ を 管理され、繋がり、発見でき、再利用できるコレクション」と変換することを可能にしているとのことです。
Research Hubも同様の考えの下、作られているようでした。

エジンバラは緯度が高いうえにサマータイムということで日が長く、22時くらいまで明るく、妙にテンションが上がりました。
そのかわり毎日曇りで、日が暮れるまでほぼ明るさがかわらないため変な感覚でした。気候は涼しい、というか肌寒いくらいでした。

中日のレセプションではダンスパーティもあり、西薗さんはスコットランド正装をした男性にエスコートされて踊りましたが、僕は
エスコートされなかったので(笑)、非常に残念ですが、ダンスはできずじまいでした。

エジンバラ大学周辺は、歴史ある建物に囲まれていて滞在するだけでも贅沢な経験で、夜のビールも格別でした。

このたびは貴重な機会をいただきありがとうございました。

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岡山大学附属図書館 情報管理課 基盤グループ(目録主担当) 大園隼彦
岡山大学学術成果リポジトリ : http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/Index.e
TEL:086-251-7310 eMail:oozono-h @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxx
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 2012年7月号(30号)を発行しました!

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