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[drf:2833] Re: Fwd: [GOAL] Re: op-ed on Research Works Act in today's NYT



森様 皆様

 内島です。

 アイゼン教授の主張をダイレクトに理解すると、ビッグディールをやめて
その予算をだんだん増えてきているOA雑誌のAPCに充てろ、そうすれば出版社
は干上がるし、OAは伸びる、ということかと思いました。

 これはPLoSとかBMCのような成功誌を支援する、という域を超えてるように
感じました。

 現在、OA雑誌による公開論文は250万論文のどれだけをしめるのか、統計
はある(作れる)はずですが、このAPCのためにビッグディールや雑誌購読を
やめる訳にはいかないでしょう。OA雑誌だけでは研究はできない。発表者側の
視点でなく、利用者の視点にたてばそう言わざるを得ないわけです。

 このあたりの統計については、2月のSPARC Japanセミナーで報告があるはず
ですね?PLoSのビンフィールドにも聞いてみたい点の一つです。

 森さんが触れている、「APC高騰化問題」「コントロールの主体問題」はま
だまだ、先の話で、speculationの域を出ない、というのが私の感想です。た
ぶん、生命科学とか一部ではトレンドになりつつあるのでしょうが、全体の問
題にはまだならないような気がします。
 しかし、OA誌へのニーズを掘り起こすために、インセンティブ経費を時限付きで
積むのはまったく問題ない。

 まずはそこから。

 いわば、「日本版COPE」ですね。このあたりもJUSTICEとか次期CSIとかに期
待ししたい,,,。JUSTICEでコンソーシアム価格のAPCを設定し、次期CSIで
ナショナルなインセンティブ経費を積んで、導入実験を行い、結果を研究者と
共同発表するとか,,,。(妄想)

> 購読費をAPCにすれば,「読者が限定されている格差問題」が誰もが
> 読めるという解決にはなりますが,「APC高騰化(するであろう)問題」や,
> 「学術情報流通基盤をだれがコントロールするのか」問題が残ること
> になるのでしょうか?

 いつかCOPEやその他の結果として、PLoS Oneやその他のイミテーション雑誌が
市場を席巻し、研究者からの自主的な予算要請が出始めたら、上記の問題群に取
り組むことが「できます」ね。また、ハーナッドのグリーン路線も「転覆」され
るわけですが、まだ時期尚早では。

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