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[drf:861] Re: 各IR確認しましょう!junii2のtextversionの記し方
- Date: Thu, 22 Jan 2009 17:06:39 +0900
一橋大学 高橋さま、みなさま、
北大 杉田です。こんにちは。
junii2の策定の際にお手伝いした立場から、当時のもともとの考え方
を思い出しますと、セルフアーカイブされた学術雑誌論文著者稿のみ
がauthorで、それ以外、つまり、
・それしかない
・それがオリジナル
・それが公式のもの
の場合は全部publisherでよいのでないでしょうか。
(publisher、authorという用語がよくないかもしれませんね。)
また、以下、junii2を用いるOAIサービスプロバイダ「AIRway」の管
理人としての補足ですが――、
AIRwayのユーザインタフェイスは各種リンクリゾルバです。で、最
初期の協力者である1CATE(現OCLC)からAIRwayに求められた要件は、
ヒットした雑誌論文のナビゲート先ファイルが、
著者の作成したワープロ原稿ファイルなのか、
EJとして公開されている最終形式ファイルと同一のものなのか、
を利用者は知ることができる必要がある、ということでした。
(蛇足ながら――、)
それはそれとして、junii2にせよoai_dcにせよ、あくまでメタデータ
交換のためのフォーマットであって、機関リポジトリのためのメタデー
タフォーマットではありません。
各IRは必ずしも「textversion」という項目をjunii2の定義通りに持つ
必要はなく、textversionは、OAI-PMHで、junii2という形式でメタデー
タが送出される場合にだけ出現すればいい項目・値です。
学位論文には学位論文の、科学研究費補助金報告書には科学研究費補
助金報告書の、各大学の事情・必要に応じてさまざまなバージョン管
理方針がありえるだろうと思います。
例えば、IR上では、管理上、サービス上の必要に応じて、
1 雑誌論文査読前著者稿 Draft of Journal Article
2 雑誌論文投稿時著者稿 Submitted Version of Journal Article
3 雑誌論文受理時著者稿 Accepted Version of Journal Article
4 雑誌論文刊行ファイル Published Version of Journal Article
5 科研費報告書 (バージョン管理しない。空値)
6 学位論文学位申請直筆 Submitted Version of Theses
7 学位論文学位申請抜刷 Submitted Version of Theses (Reprint of Journal Article)
8 学位論文受理稿 Granted Version of Theses
9 国立国会図書館送付稿 NDL Version of Theses
:
などとしておいて、OAI-PMHでjunii2形式で出すときだけ、システムが、
1〜3をauthorに、
4〜9をpublisherに、
などと自動変換する、というのが正しいやりかたです。
※1〜4のバージョン情報の値は、VERSIONプロジェクトの値リスト
http://www.lse.ac.uk/library/vif/Framework/Essential/taxonomies.html
を参考にしました。
#とはいえ、北大HUSCAPもpublisher/author以上のバージョン管理は
#今のところしてないんですけどね。上記VIFの結論がこれからの世界
#標準になっていくとしたら、それに合わせて行きたいです。
一橋大学情報推進課主査(コンテンツ主担当) さんは書きました:
> 北大 杉田さま
>
> 一橋大学の高橋です。いつもお世話になっております。
> ずいぶん以前の話題ですいません。
> textversionの記し方について、下記のメールがMLに流れたときに
> やや気になっていたのですが、そのままにしておりました。
> 昨日、IRDBにハーベストされたデータをAIRwayへ
> データ提供する件について連絡を受け、textversionの入力について
> 質問させていただきます。
>
> [drf:648] の説明では、
>>> author:著者版
>>> publisher:出版社版
>>> none:上記以外
> の使い分けは、
> フルテキストまでたどり着けるものがauthor、publisherのいずれか、
> フルテキストまでたどり着けないものがnone
> ということになっています。
>
> では、authorかpublisherかの区別はどのように考えればよいでしょうか?
> 本学では、author版というのは
> そもそも学術雑誌論文において、正規の出版社によって制作され、
> 市場に流通しているものと同一か否かを区別するために
> 設けられたものと理解していたので、
> 学位論文と科学研究費報告書について
> 一部textversionを「空」にするということにしていました。
>
> 人文系の学位論文には出版された図書を提出した学位論文と
> 私家製本して提出した学位論文があり、私家製本の学位論文が、
> その後、同じタイトルで正規の出版社から出版されるケースもあります。
> 市販されている図書の学位論文の場合Publisher版を入れていますが、
> それ以外の学位論文はauthorともpublisherともきめがたく、
> 「空」としていました。
> 科研費報告書の場合も、
> 研究代表者以外の団体名が奥付に入っているケースもあり、
> 奥付がある場合はPublisher版としていますが、
> それ以外の私家製本版は「空」という具合です。
>
> 「空」のままだと、どこにも持っていってもらえないようですので、
> authorかpublisherかのどちらかを埋めたいのですが、
> 製本主体が著者自身である私家製本・簡易製本の学位論文や報告書について
> textversionはどのように入力すべきかご教示願えると幸いです。
>
>
>
>
>
> SUGITA Shigeki さんは書きました:
>> 北大 杉田です。
>>
>> 広島大学 尾崎さん:
>>> リンク先のデータがPDFでないものもある、あるいは抄録のものもあるので、
>>> (後者が「?」なのはとりあえず置いておいて)
>>> そういうわけで現在のロゴにしているように伺っていますが、
>> これは私たち大学側の問題ですね。
>>
>> junii2には、textversionという項目があって、
>>
>>> コンテンツ本体のバージョン
>>> author:著者版
>>> publisher:出版社版
>>> none:上記以外
>> という説明になっています。すなわち、本文を有する場合は、モノによって
>> 著者版(author)なり出版社版(publisher)と記述しておけばよいのですが、
>> メタデータオンリーのレコードとか、要旨しかない学位論文とかはnoneとす
>> るのが正しい。
>>
>> ――であるが、noneとすべきものに、間違って、(あるいは、システムによっ
>> て?)authorやpublisherが振られている例があるために、『フルテキストま
>> で行けるもの』を特定できない状態にあるとのことです。
>>
>> CiNiiの品質向上のためにもtextversionを正しく入れましょう!
>>
>
>
--
杉田茂樹 <sugita @ xxxxxxxxxxxxxxxxx>
北海道大学附属図書館情報システム課システム管理担当
電話番号:011-706-2524,ファクシミリ:011-706-4099
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