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[drf:3746] Re: SCOAP3対象誌からのAPSジャーナルの離脱
- Date: Tue, 25 Jun 2013 01:58:10 +0900 (JST)
加藤さん、栗山さん、前田さん、
> それは、抜けるのだから SCOAP3 から見たら、regrettably でしょう。
> まあ、いずれにせよ期待して"育つもの"を見届けたいです。
この件についていくつかの勘繰りを。
1. もともとAPSは、SCOAP3には乗り気ではなかったので、どこまでつきあって、
どこで降りるかということは考えていたのだと思います。日本の物理学会
が最初乗り気になれなかった背景には、このAPSとの情報交換があったと認
識しています。APSが乗らなくてもよいのは、APSが、いずれにせよ維持可
能という判断があるからだと思います。オープンアクセスにするにしても、
PRのブランドをもってすれば、SCOAP3のような複雑な仕組みを使わなくて
もなんとかできるという予想はたちます。(そのような予想とは別に、物理
学会がAPSと同様の判断をするならば、日本におけるSCOAP3支援コンソーシ
アムは彷徨してしまいます。)
2. 基本的に、どうも物理の人たちは、日米欧=KEK+CERN+(米国国立研+エネル
ギー省助成機関)という三極構造(加速器など巨大実験施設の設置状況)を考
えているようなのですが、日本が欧州寄りになるのか、米国寄りになるの
かがなかなか興味深いところです。
3. しかしいずれにせよ、APSのウェブで、APSが今やっていることとして、
INSPIREとarXiv.orgにも触れていることも興味深いところです。もともと、
arXiv.orgを支援する構造とSCOAPの構造はちょっと似ているので、物理系
出版が二重に集金している印象を与えているところでしたので、この整理
は日本でもつけないとけいないでしょう。これは加藤さんが指摘している
今後の日本における議論への影響とも関連します。ISPIREは、もともとは
米国発祥なはず(1974年SLACが初めたSPIREが前身)ですが、CERNがかなりの
めりこんでいるようですので、穿って詮索すれば、ここでも米欧の主導権
問題を感じます。
土屋
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