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[drf:763] Berlin6会議 二日目午後〜三日目



千葉大 武内です。

遅くなりましたが、先週のBerlin6 2日目午後〜3日目について
ご報告します。

2日目午後 まずは"reproducible research"についてのセッション。
オンラインジャーナルとして、web上のコミュニティとしてなど、
どのように 論文だけではなくデータを公開して利用するかという話でした。
「(方法はどうあれ)webに上げれば、Googleで探せるのでは?」という
意見もありましたが、「We trust Google. でもデータについては
semanticな場で扱う方が良いのではないか」と答えていました。

オープンアクセス(以下OA)に対する学会の役割、というセッションでの、
APSの方の"APSのジャーナルはopen accessだ、free accessではないけれど"
という発言に、なるほど、と思いました。
それぞれが学会のOA状況を話すだけだったので「学会の役割はなんだと思う
か?」という質問が出て、「OAは学会(誌)にaccessする人口を増やして
くれるから推進すべき,でも学会誌のcostとmembershipの問題はある・・・」
と急に語尾が不明瞭になっていったので、建前はそれとして、
本音は日本の学会と似ているということでしょうか。


3日目は、OAが論文や科学コミュニケーションを変える という これまでと
同様の話題と、funding agency(EC、ERCなど)のOAポリシーについて。

DRIVERのWolfram Horstmannさんの講演は、さまざまな視点からのOAの検証で、
特にDRIVERの活動に特化した話ではなかったように思います。

European commission、European Research Councilとも、助成研究のOA方針は、
始めからOA誌に投稿するか、6ヶ月以内(?)にはオープン。
論文は green以上の雑誌に投稿すべき(してほしい?)と言っていました。
これに対して(私の主観ですが)、フロアは「そうはいってもねぇ・・・」という
雰囲気が流れていたような気がします。

この前にどなたかから、「研究者は"copyright"と"right to use"の違いは
意識していない。とにかく論文を出版したいんだ」という意見があったので
(フロアも同調)、やはり「そうはいっても・・・」なのかもしれません。

最後の講演はPaul Ginsparg氏。
wwwの登場から、現在のOA事情までの歴史を経験に基づいて語ってくださり、
それが面白かったですが、将来については全体の総括のような内容でした。


会議全体として、open data, open source が open access における
興味の中心にあるのだな、という印象を強く受けました。
機関リポジトリは、そのひとつの手段である、ということのようです。


最後に、次回 2009年はパリのソルボンヌ大学、
2010年はChinise Academy of Scienceで開催します!という発表がありました。
昨年も「次回はソルボンヌ大」と言われていたそうなので、
どれくらいの信憑性があるのかはわかりません。。。



覚え書きのような報告で、申し訳ありません。
もし理解違いがあれば訂正お願いします>杉田さま、鈴木さま、津久井さま

プレゼンなどは近々にBerlin6のブログにアップされるそうです。http:
//www.berlin6.org/

# 来週のDRFワークショップで、Berlin6について
  短い報告をさせていただきます。

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