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[drf:785] 代理投稿: SPARC Digital Repository Meeting 2008 報告 (初日)



北大の紙谷です。
筑波大学附属図書館、金藤さんからの投稿です。

>金藤 様
お世話になっております。
このMLは、SPAM対策のため、登録しているメールアドレス以外からは
投稿できません。お手数ですが、個人のメールアドレスを登録するか、
登録されている所属部署等のメールアドレスからご投稿ください。
よろしくお願いいたします。
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DRFのみなさま

筑波大学附属図書館の金藤です。

11月17日、18日でアメリカのボルチモア(メリーランド州)で開催されたSPARC
Digital Repository Meeting 2008 に出席してきました。

簡単に1日目の様子を報告します。

○7:00-9:00 朝食

会場はRenaissance Harborplace Baltimore Hotelの宴会場みたいなところだっ
たのですが、会場前のロビーで立食の朝食サービスがあり、いきなり驚きまし
た。朝食会場には「Sponsored by Data Conversion Laboratory」の文字が。
朝食のほか、昼食・ブレイクの時にもそれぞれスポンサーがついていました。

○9:00-9:15 Welcome

    * Heather Joseph, Executive Director, SPARC
    * David Prosser, Director, SPARC Europe
    * Masamitsu Negishi, Chairman, SPARC Japan (NII の根岸先生)

がの3氏が登壇し、Heather Joseph氏が開会の挨拶。Institutional
Repositories: The Next Stage (IR 04) 以来、4年ぶりの大きなミーティング
だそうです。

前回のミーティング
http://www.arl.org/sparc/meetings/ir04/ir04.html

○9:15-10:15 Opening Keynote

Science CommonsのJohn Wilbanks氏の基調講演。
Semantic Webで内容同士を結びつければ、コンテンツやIRは孤立しないという
ようなことを言っていたようです。


○10:30-12:00 New Horizons

ジョンズホプキンス大学のSayeed ChoudhuryはThe Sloan Digital Sky
Survey(*) などデータ中心のリポジトリについて話されていました。ペンシル
ベニア大学のShawn Martin氏はIRをバックボーンにして、教員が自分個人の研
究ページを作れるようにするSelectedWorksのサービスのお話など。

* http://www.sdss.org/

ハワイ大学大学院生のJennifer Campbell-Meier氏はアメリカ・カナダで6つの
リポジトリに関わった経験から、図書館が「積極的な出版者」(a proactive
publisher)になるために、様々な関係者に対するストーリーテリングの必要性
を説いていました。この研究で博士号の取得が決まったそうです。


○13:30-15:00 Value-Added User Services

このセッションで内島課長が登場。"A Usage-centered Approach to the
Promotion of Institutional Repositories"と題して、DRFの活動の他、
・山中論文や益川・小林論文をタイムリーにIRに搭載した京大の事例
・OA documents をリンクリゾルバ経由でアクセスしやすくするAIRWay
・国内雑誌のILLがIRで減少した事例
・アクセス統計の標準化
などの話をされていました。

この他、Joan Giesecke氏とPaul Royster氏はネブラスカ大学のリポジトリ構
築について、Norbert Lossau氏はEUで展開されているDRIVERの話をされていま
した。Lossau氏はDRIVERとDRFの連携についての話もしていました。


○16:00-18:30 Reception & Innovation Fair

懇親会の中では16:30からInnovation Fairという各大学・プロジェクトの取り
組みを2分間でプレゼンするセッションがあり、20組が発表しました。

私はこのなかでSCPJの紹介をしましたが、発表後フロアから「私たちもリポジ
トリ登録時の著作権の扱いには苦労している。SCPJのグレー(「ポリシーなし」
というSCPJオリジナルのカラーカテゴリ)は面白いね」と言ってくれた人がい
ました。

2分間の制約がかなり厳しく、発表途中でも主催者側から止められてしまうた
め、口惜しがったり、最後に言いたいことだけを叫んだりする人がいて、会場
は盛り上がっていました。

発表者と発表スライドは以下からも見られます。Fedora Commonsによるシステ
ム開発、学内へのアドボカシー活動など内容は多彩です。

http://sparc08.crowdvine.com/questions/show/19836?tag=INNOFAIR

日本ではアルコールの入ったセッションにお目にかかったことはないので、な
かなか面白いと思いました。

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ミーティングの詳細は後日改めて下記のページにアップされるそうです。
http://www.arl.org/sparc/meetings/ir08/index.shtml

補足・訂正ありましたらよろしくお願いします。
	> 日本から行かれたみなさま

最後になりますが、今回の渡航費用はCSI学術機関リポジトリ構築連携支援事
業委託事業費から支出されました。NIIに御礼申し上げます。

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 金藤 伴成 (KINTO Tomonari) kinto @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
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