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[drf:3193] Re: eLife誌関連記事(試訳)



小樽商大 杉田です。

ありがとうございます、とても興味深いです。

(2012/07/26 12:01), 西薗 由依 wrote:
> なぜこのように多く見積もられたのか?その理由は、Finchグループが「正当に
> 様々な関心と様々な優先順位を持った様々な有権者を代表する」メンバーから
> 成っていたからだ。特に、グループの大部分は購読ベースの出版者だったが、彼
> らのビジネスモデルはオープンアクセスによって弱体化させられるのに耐えてお
> り、彼らがレポートを弱体化させるのももっともだった。彼らは3つの方法を
> とった:まず第1に、著者が出版者へ何も支払うことなくその最終稿を公的リポ
> ジトリに登録する「グリーンオープンアクセス」の重要性を弱めた。第2に、著
> 者が論文出版加工料(APC)を支払う「ゴールドオープンアクセス」の標準的コ
> ストをかなり多く見積もった。第3に、増加する購読料を含めることにより転換
> コストをさらにつり上げた。
> 
> 結果として、5000-6000万ポンドというFinchレポートの転換コストは、「オープ
> ンアクセスジャーナルでの出版に3800万ポンド、ライセンス延長に1000万ポン
> ド、リポジトリに300-500万ポンド」から構成されている。これらのコストのう
> ち、ライセンス延長の1000万ポンドはすぐに割り引いて考えることが可能だ:な
> ぜなら転換は購読ライセンスの減少につながるはずで、増加にはつながらないか
> らだ。3800万ポンドは、「1500-2000ポンドの間」という平均APCに基づいている
> が、これはナンセンスである。この範囲の一番低額でも、1500ポンドという金額
> は、PLoS ONEが課す1350ドル(870ポンド)の約2倍であり、1370誌の100697報の
> 論文の平均額906ドル(585ポンド)の約3倍もの値段である。1500-2000ポンドと
> いう額は、購読出版者がゴールドオープンアクセスに課したい額を示している
> が、その額は市場が耐えられる額ではない。


Plant Ecologyに対抗してUS SPARCがJournal of Vegetation Scienceを出したが、
流通する植物分野の論文が2倍になっただけだった、というのを思い出しました。
「転換」とありますが、ほんとに転換を意図しているのか、単に流通量が純増する
だけではないのか。

Finchレポートを、私はその梗概しかまだ読んでおりませんので、

 「オープンアクセスジャーナルでの出版に3800万ポンド、ライセンス延長に
 1000万ポンド、リポジトリに300-500万ポンド」

これがどういう考え方で積み上げられているのか、本編のほうを見てみようと思い
ました。

-- 
杉田茂樹 <ssugita @ xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx>
小樽商科大学学術情報課長(附属図書館)
電話番号:0134-27-5269,ファクシミリ:0134-27-5278
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