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[drf:3183] Re: ICTK2012(インドの図書館情報学国際会議)に参加してきました
- Date: Mon, 23 Jul 2012 15:29:09 +0900
土屋先生
一橋大学の阪口です。
> はい。しかし、資料といっても「所蔵」資料なところが問題です。「所蔵」さ
> れていないときはどうされるのですか。いや、所蔵されていなければ、目録や
> 索引には出てきませんよね。つまり、永久に忘れられるわけです。
またまた釈迦に説法ですが、、、目録や記事索引はご指摘の通り、どこかの
図書館が「所蔵」している資料した対象になりえず、どの図書館も所蔵して
いない資料は図書館的には「無」です。
ただ一方で、1次・2次情報の電子化に伴い、図書館的には「無」の資料でも、
ウェブ的に「有」の資料が多々出てきて、図書館(システムのベンダ)は、これらを
も検索するべく、ERDB、目録、記事索引等を統合したディスカバリー・サーチが
出てきたのだと思います。
> ERDBについても同様の危惧があります。ERDBが本当にすべてのresourceを網羅
> するならばそれでよいのですが、所蔵されるようになったところで登録される
> ということだと無意味です。しかし、所蔵と関係なくGoogleやBingはインデク
> スしているわけで、これでは図書館に勝目はないように感じるのですが、、、
ERDBの網羅性は、結局ベンダのナレッジベースの網羅性にかかっており、ベンダが
把握していないウェブ的に「有」の資料を取りこぼし、GoogleやBingに負ける
可能性はあると思います。
また一方で、図書館的にも、ウェブ的にも「無」の資料もあります。例えば、
本学リポジトリで公開している下記論文の「Minto」という雑誌は、CiNii Books、
NDL-OPACで調べた限り、どこも所蔵していませんし、ウェブ上にも公開されて
いません。これらは広く知られないという意味で「認知」的に「無」です。
(これらがどれくらいあるかは把握できてません)
http://hdl.handle.net/10086/18896
このような図書館的にも、ウェブ的にも「無」の資料が、電子化が遅れ、学協会誌
以外の雑誌の論文が多い人社系には少なからずあります。こういう資料を取り扱って
いると、ERDBとGoogleやBingの差(図書館的な有無の差)より、「Minto」とGoogleや
Bingの差(「認知」的な有無の差)の方が重要ではないか考えております。
(要するに、人社系の資料はもっと電子化・可視化する必要があるということです)
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一橋大学 学術・図書部 学術システム課
主査(コンテンツ主担当)
阪口 幸治 (Koji Sakaguchi)
〒186-8602 国立市中2-1
TEL:042-580-8247 FAX:042-580-8251
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