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[drf:1614] Re: AWStatsの設定とXooNIpsのログ(Re: Re: 国立国会図書館によるインターネット資料の収集について)



磯野さん、

> XooNIpsのログに関しましては、ローカルではAwstats+googl analytics
> で大体のものを確認し、XooNIps本体内のアイテム別のアクセス&ダウン
> ロード数で調査は可能です。

もちろんです。それくらいできなければ、コンテンツ管理をしているとはいえ
ませんから。昔のanonymous ftpサーバでもそれくらいはできました。

> 今回のやり取りに関しましては、ROATの方針がわかっていなかったのが
> 私の過ちといえば過ちの一つでして、ローカルでのログ解析に関しては
> 何の問題もない、と宣伝して過言ではありません。

さて、そうでしょうか。ROATの発想の背景のひとつに、COUNTERの存在がありま
す。これは、主としてライセンスによって利用する電子ジャーナルの「利用」
統計を標準化するためのコンソーシアムです。雑誌価格の設定の公平性、透明
性を問題にするときには、どの機関がどの雑誌をどの程度利用しているのかに
ついて、提供側と購読側が共有し、提供側同士で合意できる測定基準が必要で
す。しかし、提供方法がHTTP GETによるものであるので、たとえば、HTTPのス
テータスコードのどれを数えるのか(たとえば、206をどうするか)、同じIPから
きわめて短時間に来たGETコマンドにたいする200をどうするか(つまり、ネット
ワークが遅いのでダウンロードが始まらず、すぐにまたクリックをしてしたが、
どちらもちゃんとファイルを送り終えたような場合)などについての合意はあり
ませんでした。これをなんとかしようとしたのがCOUNTERです。しかし、機関リ
ポジトリは、タイトルという概念を構造化の原理としてもたないので、すこし
前のCOUNTERの規格であるタイトル単位の情報提供という考え方を採用すること
はできません。また、近年は、たくさんのクローラが跳梁跋扈してわけですが、
ここからのファイル要求を満たすことは、「ダウンロードされて利用された」
ということなるのでしょうか。これらの疑問に解答し、かつ、解答するだけで
なく具体的な測定を行ない、その解答の考え方の妥当性をコミュニティとして
検証することがROATの目的でした。ローカルでのログ解析が、これらの比較可
能性を満たすためには、いずれにせよ、なんらかの標準が必要なわけです(「な
んでうちのダウンロードはこんなに少ないの?」に対して「独自の基準でカウン
トしています」というような返事では、誰も説得できません)。

> ただ、ROATのようなもので、標準、と謳うようなものが今後も作られる
> のであれば、今のXooNIpsのログもカウントできるようにはしていただき
> たいなあ、とは考えています。

標準化活動は、本質的にコミュニティ活動です。普通は、同業者団体が行なう
ものです。日本の場合には、なんとなく経産省とか工業技術院とかというのが
介在しているので「お上」っぽくなっているところがありますが、本来的な役
割を忘れてはいけません。もちろん、「お一人様」リポジトリの運営者にとっ
てこれは荷が重いことはわかりますが、入江さんのような方もいらっしゃるの
ですから、まあ、みんなでちょっとずつ時間を出しあってやっていくしかない
のではないでしょうか。

土屋
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