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[drf:863] 学位論文のpublisher 



杉田さま
皆さま

 一橋大学の高橋です。

今度は学位論文のdc.publisherにどのようにメタデータを記述すべきか、
わからなくなってきました。

出版された図書をもって学位請求論文になっている場合に
dc.publisherとdc.dateはどうなるのでしょうか?

学位論文のメタデータは東工大でのWSでの検討課題とうかがっていますが、
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?plugin=attach&refer=DRF4&openfile=Proposal%20Metadata%20Elements%20forDissertation%EF%BC%88drf4%EF%BC%891.pdf
に「学位論文メタデータ標準案」が公開されているのを拝見しました。

publisherは選択/繰り返し可になっています。
学位授与機関は一橋大学なので、
thesis.degree.grantor は Hitotsubashi University (一橋大学
) だとして

dc.publisher 一橋大学
dc.publisher  出版社名(たとえば 国元書房とか)
と両方入れるべきでしょうか?

また、日付は
dc.date 学位授与日 
dc.date 出版社から出版された日
のどちら(あるいは両方?)を入れるべきでしょうか?

本学では、今まではdc.publisherは出版社名の場合だけ入れることにしていたの
ですが(つまり私家製本の学位論文のdc.publisherは「空」)。
お教え願えれば幸いです。



一橋大学情報推進課主査(コンテンツ主担当) さんは書きました:
> 杉田さま
> 
>  高橋です。早速に明快なお答えありがとうございます。
> 
> 確かに、publisherという用語に惑わされてしまったみたいです。
> ・セルフアーカイブされた学術雑誌論文著者稿のみauthor
> ・それ以外で本文があるものはすべてpublisher
> ・本文がないものがnone
> と考えれば、線引きはとても単純ですね
> 
>>> 私家製本して提出した学位論文があり、私家製本の学位論文が、
>>> その後、同じタイトルで正規の出版社から出版されるケース
> などはどちらもtextversionはpublisherになりますが、
> そこはelementとしてのpublisherで表現すればよいと思い直しました。
> relationで関係づけれられるともっと良いのかもしれません。
> 
>> ・それしかない
>> ・それがオリジナル
> という理解であれば、
> 貴重資料の写真や手稿類などもテキストバージョンはpublisherということに
> なりますね。貴重資料のテキストバージョンはnoneにしてましたが、こちらも
> 理解が違ってました。。。
> (リポジトリ的話題ではないですが、本学では貴重書も登録しているので。)
> 
> もっともおっしゃるとおり、
>> 各IRは必ずしも「textversion」という項目をjunii2の定義通りに持つ
>> 必要はなく、textversionは、OAI-PMHで、junii2という形式でメタデー
>> タが送出される場合にだけ出現すればいい項目・値です。
> という理解で、textversionをもっと細かく設定する、
> あるいは貴重資料の場合は別の表現にしておいて渡すときだけpublisherに
> してもよさそうです。(手稿にpublisherと表示されると違和感ありますので。)
> 
> ローカルのメタデータとクロスウォークの調整が必要なことがわかりました。
> ありがとうございました。
> 
> 
> 
> 
> 杉田茂樹 さんは書きました:
>> 一橋大学 高橋さま、みなさま、
>>
>> 北大 杉田です。こんにちは。
>>
>> junii2の策定の際にお手伝いした立場から、当時のもともとの考え方
>> を思い出しますと、セルフアーカイブされた学術雑誌論文著者稿のみ
>> がauthorで、それ以外、つまり、
>>
>> ・それしかない
>> ・それがオリジナル
>> ・それが公式のもの
>>
>> の場合は全部publisherでよいのでないでしょうか。
>> (publisher、authorという用語がよくないかもしれませんね。)
>>
>> また、以下、junii2を用いるOAIサービスプロバイダ「AIRway」の管
>> 理人としての補足ですが――、
>> AIRwayのユーザインタフェイスは各種リンクリゾルバです。で、最
>> 初期の協力者である1CATE(現OCLC)からAIRwayに求められた要件は、
>> ヒットした雑誌論文のナビゲート先ファイルが、
>>
>>  著者の作成したワープロ原稿ファイルなのか、
>>  EJとして公開されている最終形式ファイルと同一のものなのか、
>>
>> を利用者は知ることができる必要がある、ということでした。
>>
>>
>>
>>
>> (蛇足ながら――、)
>>
>> それはそれとして、junii2にせよoai_dcにせよ、あくまでメタデータ
>> 交換のためのフォーマットであって、機関リポジトリのためのメタデー
>> タフォーマットではありません。
>>
>> 各IRは必ずしも「textversion」という項目をjunii2の定義通りに持つ
>> 必要はなく、textversionは、OAI-PMHで、junii2という形式でメタデー
>> タが送出される場合にだけ出現すればいい項目・値です。
>>
>> 学位論文には学位論文の、科学研究費補助金報告書には科学研究費補
>> 助金報告書の、各大学の事情・必要に応じてさまざまなバージョン管
>> 理方針がありえるだろうと思います。
>>
>> 例えば、IR上では、管理上、サービス上の必要に応じて、
>>
>> 1 雑誌論文査読前著者稿 Draft of Journal Article
>> 2 雑誌論文投稿時著者稿 Submitted Version of Journal Article
>> 3 雑誌論文受理時著者稿 Accepted Version of Journal Article
>> 4 雑誌論文刊行ファイル Published Version of Journal Article
>> 5 科研費報告書     (バージョン管理しない。空値)
>> 6 学位論文学位申請直筆 Submitted Version of Theses
>> 7 学位論文学位申請抜刷 Submitted Version of Theses (Reprint of Journal Article)
>> 8 学位論文受理稿    Granted Version of Theses
>> 9 国立国会図書館送付稿 NDL Version of Theses
>>   :
>>
>> などとしておいて、OAI-PMHでjunii2形式で出すときだけ、システムが、
>>
>>  1〜3をauthorに、
>>  4〜9をpublisherに、
>>
>> などと自動変換する、というのが正しいやりかたです。
>>
>> ※1〜4のバージョン情報の値は、VERSIONプロジェクトの値リスト
>> http://www.lse.ac.uk/library/vif/Framework/Essential/taxonomies.html
>> を参考にしました。
>>
>> #とはいえ、北大HUSCAPもpublisher/author以上のバージョン管理は
>> #今のところしてないんですけどね。上記VIFの結論がこれからの世界
>> #標準になっていくとしたら、それに合わせて行きたいです。
>>
>>
>>
>> 一橋大学情報推進課主査(コンテンツ主担当) さんは書きました:
>>> 北大 杉田さま
>>>
>>>  一橋大学の高橋です。いつもお世話になっております。
>>> ずいぶん以前の話題ですいません。
>>> textversionの記し方について、下記のメールがMLに流れたときに
>>> やや気になっていたのですが、そのままにしておりました。
>>> 昨日、IRDBにハーベストされたデータをAIRwayへ
>>> データ提供する件について連絡を受け、textversionの入力について
>>> 質問させていただきます。
>>>
>>> [drf:648] の説明では、
>>>>> author:著者版
>>>>> publisher:出版社版
>>>>> none:上記以外
>>> の使い分けは、
>>> フルテキストまでたどり着けるものがauthor、publisherのいずれか、
>>> フルテキストまでたどり着けないものがnone
>>> ということになっています。
>>>
>>> では、authorかpublisherかの区別はどのように考えればよいでしょうか?
>>> 本学では、author版というのは
>>> そもそも学術雑誌論文において、正規の出版社によって制作され、
>>> 市場に流通しているものと同一か否かを区別するために
>>> 設けられたものと理解していたので、
>>> 学位論文と科学研究費報告書について
>>> 一部textversionを「空」にするということにしていました。
>>>
>>> 人文系の学位論文には出版された図書を提出した学位論文と
>>> 私家製本して提出した学位論文があり、私家製本の学位論文が、
>>> その後、同じタイトルで正規の出版社から出版されるケースもあります。
>>> 市販されている図書の学位論文の場合Publisher版を入れていますが、
>>> それ以外の学位論文はauthorともpublisherともきめがたく、
>>> 「空」としていました。
>>> 科研費報告書の場合も、
>>> 研究代表者以外の団体名が奥付に入っているケースもあり、
>>> 奥付がある場合はPublisher版としていますが、
>>> それ以外の私家製本版は「空」という具合です。
>>>
>>> 「空」のままだと、どこにも持っていってもらえないようですので、
>>> authorかpublisherかのどちらかを埋めたいのですが、
>>> 製本主体が著者自身である私家製本・簡易製本の学位論文や報告書について
>>> textversionはどのように入力すべきかご教示願えると幸いです。
>>>
>>>
>>>
>>>
>>>
>>> SUGITA Shigeki さんは書きました:
>>>> 北大 杉田です。
>>>>
>>>> 広島大学 尾崎さん:
>>>>> リンク先のデータがPDFでないものもある、あるいは抄録のものもあるので、
>>>>> (後者が「?」なのはとりあえず置いておいて)
>>>>> そういうわけで現在のロゴにしているように伺っていますが、
>>>> これは私たち大学側の問題ですね。
>>>>
>>>> junii2には、textversionという項目があって、
>>>>
>>>>> コンテンツ本体のバージョン
>>>>> author:著者版
>>>>> publisher:出版社版
>>>>> none:上記以外
>>>> という説明になっています。すなわち、本文を有する場合は、モノによって
>>>> 著者版(author)なり出版社版(publisher)と記述しておけばよいのですが、
>>>> メタデータオンリーのレコードとか、要旨しかない学位論文とかはnoneとす
>>>> るのが正しい。
>>>>
>>>> ――であるが、noneとすべきものに、間違って、(あるいは、システムによっ
>>>> て?)authorやpublisherが振られている例があるために、『フルテキストま
>>>> で行けるもの』を特定できない状態にあるとのことです。
>>>>
>>>> CiNiiの品質向上のためにもtextversionを正しく入れましょう!
>>>>
>>
> 
> 


-- 
一橋大学 学術・図書部 情報推進課
主査(コンテンツ主担当)
  高橋 菜奈子 (Nanako TAKAHASHI)
〒186-8602 国立市中2-1
TEL:042-580-8247  FAX:042-580-8232
E-mail: inf-c @ xxxxxxxxxxxxxx