DSpace Collection: 2011-12-08
http://hdl.handle.net/2115/47711
2011-12-08
2024-03-29T08:07:35Z
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A.マーシャルの有機的成長論における経済騎士道と生活基準の役割
http://hdl.handle.net/2115/47715
Title: A.マーシャルの有機的成長論における経済騎士道と生活基準の役割
Authors: 山本, 堅一
Abstract: アルフレッド・マーシャルは,経済学者の目指すべきメッカは経済生物学にある,と述べた。経済生物学とは何か,という問題を本稿で詳しく取り扱うことはできないが,筆者は,マーシャルが考えていた有機的成長論というものが,経済生物学の核になるということを明らかにしている(Yamamoto and Egashira 2012)。本稿は,有機的成長論を構成する概念をさらに掘り下げ,それを理解するのに重要な,経済騎士道と生活基準という二つの概念に焦点を当てたものである。これまでの研究においては,それぞれの概念が個別に取り扱われることはあっても,それらの関係性についてはほとんど注目されることがなく,マーシャルの経済学体系において重要視されてこなかった。本稿においては,経済騎士道は経済の進歩に,生活基準は人間の進歩に重要な役割を果たすものである,と捉えており,さらにこれら二つは相互依存の関係にあり,二重らせんの構造になっているとマーシャルが考えていたことを明らかにしている。このように捉えることで,経済と人間の共進化を軸とする有機的成長論についても理解することができるのである。
2011-12-07T15:00:00Z
山本, 堅一
アルフレッド・マーシャルは,経済学者の目指すべきメッカは経済生物学にある,と述べた。経済生物学とは何か,という問題を本稿で詳しく取り扱うことはできないが,筆者は,マーシャルが考えていた有機的成長論というものが,経済生物学の核になるということを明らかにしている(Yamamoto and Egashira 2012)。本稿は,有機的成長論を構成する概念をさらに掘り下げ,それを理解するのに重要な,経済騎士道と生活基準という二つの概念に焦点を当てたものである。これまでの研究においては,それぞれの概念が個別に取り扱われることはあっても,それらの関係性についてはほとんど注目されることがなく,マーシャルの経済学体系において重要視されてこなかった。本稿においては,経済騎士道は経済の進歩に,生活基準は人間の進歩に重要な役割を果たすものである,と捉えており,さらにこれら二つは相互依存の関係にあり,二重らせんの構造になっているとマーシャルが考えていたことを明らかにしている。このように捉えることで,経済と人間の共進化を軸とする有機的成長論についても理解することができるのである。
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北海道近代史研究のための覚書
http://hdl.handle.net/2115/47714
Title: 北海道近代史研究のための覚書
Authors: 内藤, 隆夫
Abstract: 本稿では北海道近代史の方法論に関する研究史の検討を通じて、今後このテーマを進めていく手がかりをつかむことを課題とした。具体的には方法論に関わる代表的論文を三つに分類し、筆者の考えをまとめた。即ちまず「開拓史観」と呼ばれる方法に対して、それへの批判の高まりが「開拓の進展」の肯定論を全否定しかねない傾向を生んだことを踏まえ、定義を修正し、批判論者が念頭に置く「開拓史観」的研究とそうでない研究を区別すべきとした。次に「辺境論」「経済学的意味における植民地論」に対して、「辺境」の本来の意味からの遊離、実証研究との対話の困難、政治・社会の問題の捨象という問題を踏まえ、「辺境」は概念ではなく本来の地理的な意味で用い、「経済学的意味における植民地」概念の安易な適用は慎むべきとした。「内国植民地論」に対しては、北海道近代史の構造把握を目指した議論であると認めた上で、「植民地」論でありながらアイヌ支配の問題を組み込めていない、「開拓史観」と同様一面的であるという問題点を指摘した。そして、今後の北海道近代史研究では開拓の進展とそこで生じた問題点との緊張関係を意識して分析を進めることが重要とした。
2011-12-07T15:00:00Z
内藤, 隆夫
本稿では北海道近代史の方法論に関する研究史の検討を通じて、今後このテーマを進めていく手がかりをつかむことを課題とした。具体的には方法論に関わる代表的論文を三つに分類し、筆者の考えをまとめた。即ちまず「開拓史観」と呼ばれる方法に対して、それへの批判の高まりが「開拓の進展」の肯定論を全否定しかねない傾向を生んだことを踏まえ、定義を修正し、批判論者が念頭に置く「開拓史観」的研究とそうでない研究を区別すべきとした。次に「辺境論」「経済学的意味における植民地論」に対して、「辺境」の本来の意味からの遊離、実証研究との対話の困難、政治・社会の問題の捨象という問題を踏まえ、「辺境」は概念ではなく本来の地理的な意味で用い、「経済学的意味における植民地」概念の安易な適用は慎むべきとした。「内国植民地論」に対しては、北海道近代史の構造把握を目指した議論であると認めた上で、「植民地」論でありながらアイヌ支配の問題を組み込めていない、「開拓史観」と同様一面的であるという問題点を指摘した。そして、今後の北海道近代史研究では開拓の進展とそこで生じた問題点との緊張関係を意識して分析を進めることが重要とした。
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フランスにおける内部統制報告制度の運用と事例
http://hdl.handle.net/2115/47713
Title: フランスにおける内部統制報告制度の運用と事例
Authors: 蟹江, 章
Abstract: フランスでは,2003年1月1日に始まる会計年度から内部統制報告制度が実施されている。それには,内部統制の整備に向けた取組や内部統制の具体的な中身についての説明が指向されている点や会社が設定しているすべての内部統制に関する説明が求められている点に特徴がある。財務報告に係る内部統制の有効性評価とその結果の報告だけを求めるわが国やアメリカの制度と比較すると,フランスの制度の特徴がより際立つであろう。こうした違いは,わが国やアメリカが内部統制報告制度を証券市場規制の一環として位置づけているのに対して,フランスでは,証券市場を意識しながらも,会社法におけるコーポレート・ガバナンスの強化策として位置づけていることに起因する。本稿では,金融市場機構(AMF)が公表しているコーポレート・ガバナンスと内部統制に関する年次報告書に基づいて,フランスの主要企業における内部統制報告書の記載事項を概観するとともに,実際に公表されている内部統制報告書を取り上げて,そこに記載されている内容について具体的に検討している。
2011-12-07T15:00:00Z
蟹江, 章
フランスでは,2003年1月1日に始まる会計年度から内部統制報告制度が実施されている。それには,内部統制の整備に向けた取組や内部統制の具体的な中身についての説明が指向されている点や会社が設定しているすべての内部統制に関する説明が求められている点に特徴がある。財務報告に係る内部統制の有効性評価とその結果の報告だけを求めるわが国やアメリカの制度と比較すると,フランスの制度の特徴がより際立つであろう。こうした違いは,わが国やアメリカが内部統制報告制度を証券市場規制の一環として位置づけているのに対して,フランスでは,証券市場を意識しながらも,会社法におけるコーポレート・ガバナンスの強化策として位置づけていることに起因する。本稿では,金融市場機構(AMF)が公表しているコーポレート・ガバナンスと内部統制に関する年次報告書に基づいて,フランスの主要企業における内部統制報告書の記載事項を概観するとともに,実際に公表されている内部統制報告書を取り上げて,そこに記載されている内容について具体的に検討している。
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いわゆる実現値について
http://hdl.handle.net/2115/47712
Title: いわゆる実現値について
Authors: 園, 信太郎
Abstract: 実現値の概念を省察することによって、通常の頻度論的分析の問題点を簡潔に指摘した。
2011-12-07T15:00:00Z
園, 信太郎
実現値の概念を省察することによって、通常の頻度論的分析の問題点を簡潔に指摘した。