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実践者の言語データ解析が導くハイブリッド組織の構造とメカニズム
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Title: | 実践者の言語データ解析が導くハイブリッド組織の構造とメカニズム |
Authors: | 加藤, 知愛 Browse this author |
Keywords: | 地域コーポレーション | 言語データ解析 | ハイブリッド組織 | ハイブリディティ |
Issue Date: | Jun-2022 |
Abstract: | 広域複合的な自然災害に加えて、コロナ感染症危機に直面する今日、それらの危機を管理し、地域コミュニティの暮らしを維持するためには、パブリックセクター、プライベートセクター、ソーシャルセクターの別を超えて、それらの役割を兼有できる組織(ハイブリッド組織)が必要である。地域型の複合企業(:地域コーポレーション)は、それぞれのセクターに横断的に生じる複合的なニーズに応えるビジネスモデルを立案して実施し、それらの成果を中長期的に統合する機能を有する。地域コーポレーションを体現するグリーンファンドグループは、アドボカシー、エネルギービジネス、市民啓発活動を実施し、石狩市におけるコミュニティウィンドファームを含む31基の風力発電事業を推進している。ハイブリッド組織は、どのように発生し、成長するのか。そのメカニズムを解明する方法は2つある。第1の方法は、公共政策、民間企業の努力、市民の活動の境界線上にある制度的な領域や分野を分析することである。第2の方法は、時間的なトラックレコードを有し、社会的な文脈と社会の複数レイヤーに適応し、制度を縦断して活動するハイブリッド組織の具体的な経験を描写する(illustrate)ことである(Jan-Erik Johanson, Jarmo Vakkuri 2021b)。これまでに、第1の方法により、トラックレコードをもつ地域コーポレーションの成功要因〔1. 社会変革ビジネスモデル(Katoh 2017a)、2. 非営利活動と営利事業を併有する経営形態(Katoh 2018)、3. 政策形成と地域ビジネスの統合機能(Katoh 2021a; 加藤 2021a)、4. セクターを横断するネットワーク(Katoh 2021b)〕が解明されてきた。本研究では、第2の方法を用いて、即ち、実践者のインタビュー言語データを用いて、地域コーポレーション(ハイブリッド組織)の組織の構造とそのメカニズムを描写する。第1次解析の結果、実践者の2つの行動のコンテクスト(1. 社会的使命を伝達する、2. 新しい経済の形を創出する)と「社会を改良する9つのメソッド」が導き出された。第2 次解析の結果、2つの現象(1. 社会的使命の伝達メカニズム、2. 新しい地域経済の創出メカニズム)が明らかになった。2つの分析結果から導出される、ハイブリッド組織の創出プロセスとアプローチ(ハイブリッド組織の構造)とハイブリッド組織が引き起こす現象のメカニズムは、パブリックセクター、プライベートセクター、ソーシャルセクターの別を超えて、それらの役割を兼有する組織(ハイブリッド組織)の経営戦略モデルとなる。 |
Description: | 日本NPO学会第24回研究大会、2022年6月11日(土)~12日(日)、武蔵大学(東京都)、オンライン開催 |
Conference Name: | 日本NPO学会研究大会 |
Conference Sequence: | 24 |
Conference Place: | オンライン |
Type: | proceedings (author version) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/87397 |
Appears in Collections: | 公共政策学教育部・公共政策学連携研究部 (Graduate School of Public Policy / Faculty of Public Policy) > 雑誌発表論文等 (Peer-reviewed Journal Articles, etc)
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Submitter: 加藤 知愛
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