北海道大学農經論叢 = The Review of the Society of Agricultural Economics - 第77集

ミニトマト産地における新規参入者の継続的確保に繋がる要因 : 北海道仁木町及び新ひだか町静内地区を事例として

菊池, 敬太;東山, 寛

Permalink :  http://hdl.handle.net/2115/92296
KEYWORDS : Newcomer; Protected horticulture; System for acceptance; Packaging; 新規参入; ミニトマト産地; 受入体制; パッケージ化

Abstract

本論文では,北海道仁木町及び静内地区における新規参入者支援の実態を明らかにし,両地域で新規参入者を継続的に確保できている要因について考察した.両地域はミニトマト産地として共通する要素が多くある一方,研修環境や受入要件,補助金等の支援制度などで違いが見られた.両地域で共通する要因としては,①ミニトマト産地としてのブランド力,②地域ぐるみの受入体制,③充実した金銭的支援,④共選施設の存在,⑤暮らしやすい生活環境,⑥新規参入の実績が挙げられた.また,仁木町は産地としての規模が大きいことに加え,受入に関する制限も少ないという特徴があり,静内地区は研修施設や幅広い支援制度の整備が行われているという特徴があった.それらの特徴も両地域における新規参入者の確保に影響していると考えられる.加えて,就農品目や受入要件などがどれだけパッケージ化されているかということも,重要な要因であると考えられる.


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