子ども発達臨床研究 = The Annual Report of Research and Clinical Center for Child Development;第16号

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高校生における「書く」「聞く」「話す」「読む」ことへの苦手意識に関する研究 : 学習動機づけ・学校享受感との関連の検討  

村井, 史香;梅村, 拓未;鈴木, 育美;鈴木, 修斗;渡邉, 仁;加藤, 弘通

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/84752
JaLCDOI : 10.14943/rcccd.16.1
KEYWORDS : 高校生;国語4 技能;学習動機付け;学校享受感;high school students;4 language skills;academic motivation;school enjoyment

Abstract

本研究では、高校生を対象に、国語の4技能である「書く」「聞く」「話す」「読む」ことへの苦手意識の実態を明らかにするとともに、これらの苦手意識の高低により、学習動機づけ、学校享受感、学校適応感に差異がみられるかどうかを検討した。高校1 年生に質問紙調査を実施した結果、「書く」「聞く」「読む」ことへの苦手意識は概ね低い水準にある一方、「話す」ことには比較的苦手意識を伴いやすいことが示された。また、同一化的調整に基づく学習動機づけは、苦手意識高群の方が、苦手意識低群よりも有意に高い傾向が示された。一方で、学校享受感、学校適応感には、苦手意識の高低による差はみられなかった。これらの結果から、苦手意識の高い者に対しては、将来の夢や目標の実現に関連するような授業内容を展開することが有効である可能性が考えられた。また、今後の調査では、国語4技能の測定方法について、より精緻に検討していく必要性が示唆された。

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