日本語・国際教育研究紀要 = Journal of Japanese language and international education studies;第26号

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国際交流団体による地域日本語教室の開設 : ハレの国際交流から日常の学習支援へ

平田, 未季

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/89085
KEYWORDS : 江別市;国際交流;多文化共生;地域日本語教育;学校型日本語教育

Abstract

本稿では、江別市を事例とし、来訪者との国際交流を目的として活動を開始した住民有志による団体が、地域の内なる国際化に目を向け日本語教室を開設するに至るまでの過程と、彼らが教室の運営において抱える課題や思いを、当事者へのインタビュー調査に基づき記述する。インタビューから、当事者が、日本語教育や多文化共生支援は専門家が行うものであり自らが主体的に関われるものではないと認識していること、日本語教室が軌道に乗らない中でかつての国際交流活動こそが多様化する市において必要な活動ではないかと考えていること、しかし、現在の文脈で国際交流を中心とする団体には戻ることは難しいという意識があることが分かった。本稿では、日本語教室が団体にもたらした質的変化についても述べ、地域日本語教室の存在意義について考える。

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