北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University;第102号

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「開かれた学校づくり」における合意形成過程に関する研究 : 協議場面における対話的相互作用に注目したフィールドワークを通して

渡辺, 宏輝

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/26195
JaLCDOI : 10.14943/b.edu.102.143
KEYWORDS : 学校参加;組織コミュニケーション

Abstract

本論文は「開かれた学校づくり」の実践的課題を学校の意思決定に関わる学校参加の観点から明らかにすることを狙いとしている。具体的には,子ども,保護者,地域住民などの学校関係者が学校の意思決定過程へ参画する機会を得ることによって学校改善の原動力を生み出していると考えられる事例を通して,子ども,保護者,地域住民の教育要求と教職員(集団)の専門性の調和を促進するための制度的課題を提示する。 また,かかる課題を組織におけるコミュニケーションの重要性に注目する「組織コミュニケーション論」から追究し,学校参加によって新たに生まれたコミュニケーション場面と従来の学校の組織特性との接合部分を検討する。本論文は、学校当時者間で生じる葛藤や対立などを含み込んだコミュニケーション場面の意図的な創出が,学校当時者間の相互理解と信頼関係を深め合い,学校改善の言動力となる可能性を組織論的な観点から考察を試みるものである。

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