經濟學研究 = The economic studies;第58巻第4号

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企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図と課題

谷口, 勇仁

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/37312
KEYWORDS : ヒューマンエラー;企業事故

Abstract

企業が引き起こす事故を防止する研究(企業事故研究)は,様々な分野において展開されている。この企業事故研究において,古くから存在する代表的なアプローチとしてヒューマンエラー研究が存在する。ヒューマンエラー研究は認知心理学や人間工学分野を中心に展開され,1979年に発生したスリーマイル島原子力発電所事故(TMI事故)をきっかけに活発化した。原子力発電所の事故,航空事故,医療事故,交通事故についてヒューマンエラーの存在が指摘され,これらの分野を中心とした研究が蓄積されている。 本稿は,このヒューマンエラー研究について検討を行い,1.企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図,ならびに2.企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の課題を明らかにすることを目的とする。まず,ヒューマンエラーの定義とヒューマンエラー研究の前提について明らかにした。次に,ヒューマンエラー研究の展開について概観し,企業事故研究におけるヒューマンエラー研究の構図と,課題について検討を行った。

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