北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University;第112号

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教職経験年数という物理的条件が教師の反省的思考に及ぼす影響 : 小学校低学年担任の男性教師について

厚東, 芳樹

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/46785
JaLCDOI : 10.14943/b.edu.112.59
KEYWORDS : 小学校体育授業;男性教師;教職経験年数;反省的思考;低学年(2・3年生)担任

Abstract

本研究は,小学校低学年(2・3年生)担任教師75名を対象に,教職経験年数といった教師のもつ物理的条件が体育授業に対する反省的思考にどのような影響を及ぼすのか検討することを目的とした。結果は,以下に示す通りである。  態度得点と教職経験年数との関係を検討した結果,10年目まで得点が向上し,その後,逓減する傾向を示した。次に,反省得点と教職経験年数との関係を検討した結果,「観察・判断」をはじめとする6尺度において10年目まで得点が向上し,その後,逓減する傾向を示した。さらに,6尺度を構成する項目(16項目)の得点と教職経験年数との関係を検討した結果,14項目において反省得点の場合と同様の得点推移が認められた。  これらより,低学年の体育授業であっても「技能目標」を授業の中核に捉え,運動種目に対する「教材研究」を積み重ねることで,「子どもと教材内容の複合的知識」を深めていくことが重要であるものと考えられた。

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