北海道歯学雑誌;第32巻 第1号

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歯科矯正学臨床基礎実習におけるルーブリックと振り返りに関するアンケート調査

佐藤, 嘉晃;岩崎, 弘志;山方, 秀一;日下部, 豊寿;菅原, 由紀;金, 壮律;梶井, 貴史;金子, 知生;山本, 隆昭;吉村, 学;八若, 保孝;飯田, 順一郎

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/47234
KEYWORDS : ルーブリック;振り返り;ポートフォリオ;アンケート調査

Abstract

近年,アウトカム基盤型教育の浸透とともに,ポートフォリオの使用が学習ツールとしても評価としても重要視されている.現在,歯科矯正学臨床基礎実習の4年次前期に行われる症例分析・診断学実習に対しては,将来的なポートフォリオの導入も視野に入れ,「ルーブリック」と「振り返り」を導入している.今回われわれは,この「ルーブリック」と「振り返り」が学習者である学生にとってどの程度の効果があったかを調べるためにアンケートを行った.対象は2010年の4年次学生55名である.これら学生に対して,症例分析・診断学実習における「ルーブリック」および「振り返り」について各々に無記名式のアンケートを行った.アンケート内容はルーブリックや振り返りの効果や実習への反映を問うものである.結果より,「ルーブリック」「振り返り」ともに,学習ツールと しての有効性を認める学生が多かった事,アウトカムの重要性や振り返りを認識できた学生が少なからずいた事,がわかった.一方,「ルーブリック」は日常の学習への反映と言う点ではうまくできていない学生もみられた.これらより,「ルーブリック」「振り返り」の利用は歯科矯正学臨床基礎実習にとって有効である事が示唆された.

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