北方人文研究 = Journal of the Center for Northern Humanities;第5号 = No.5

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池上二良先生「言語学概論」講義

津曲, 敏郎

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/49319

Abstract

「言語学概論」の講義は昭和25 年から学習院大学文学部、明治大学文学部で始めました。今日 に至る講義はノートをとってもらう方法、今の学生のいやがる方法を今までとってきました。こ れが正確な伝達方法と考えたからです。その後、内容を増補し、またある個所は訂正・削除をお こなってきましたが、ある部分は最初のままです。昨年よその大学の先生に講演を頼んだところ、 実は最初の講義を聞いた方がいて、ノートをしまってもっていると聞いて、汗顔の思いでした。 概論の講義をもっていると、講義する概論というものが、言語をみる自分の足場となり、その点 で自分自身では有益でした。しかし専門分野の仕事で時間をとられ、ここ何年かは力を入れてい ませんでした。したがって不完全で、わたくしにも意に満たぬ点が多く、この点、学生諸君にす まなく思っています。しかし、今日で概論の講義は終わりとなりますが、わたくしとしては概論 への興味はもちつづけていますので、時間の余裕ができたら自分の概論になお手を加えていきた いと思います。

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