北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University;第116号

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社会教育研究の対象と方法について : 社会教育学とは何か

鈴木, 敏正

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/49932
JaLCDOI : 10.14943/b.edu.116.1
KEYWORDS : 社会教育学;実践の学;自己教育過程;社会教育実践;社会教育としての生涯学習

Abstract

今日,社会教育研究の存在意義が問われている。こうした中で本稿は,憲法・教育基本法・社会教育法体制のもとでの「社会教育Social Education」の理解と戦後の実践的蓄積をふまえ,「社会教育Adult and Community Education」研究の今日的意義,その対象と方法,「社会教育学」の可能性を提起しようとした。  まずⅠで,社会教育学を「実践の学」と捉えつつ,「近現代的人格」に始まる「概念的把握」の方向を示し,Ⅱでは,「自己教育・相互教育」を本質とする「戦後社会教育」の再把握を試みる。 Ⅲで社会教育=「自己教育活動とそれを援助・組織化する実践」の視点を提示した上で,Ⅳでは,戦後の代表的な実践的遺産を整理し,Ⅴでは,地域社会教育実践の分析視点について述べる。 Ⅵでは,「社会教育としての生涯学習」の視点から,今日の社会教育の対象と方法を考察して,Ⅶで実践総括表を示し,3.11 後の展開可能性にふれる。

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