經濟學研究 = The economic studies;第62巻第3号

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アフリカにおける地域経済統合の展開と今後の展望

徳織, 智美

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/52287
KEYWORDS : アフリカ地域統合;地域経済共同体;NEPAD;EAC;Tripartite

Abstract

アフリカ開発の為の新パートナーシップ(NEPAD)が誕生した2001年以降, 国際社会のアフリカ支援に対する積極的な姿勢がG8サミットの議題や宣言に反映され, G8諸国はそれぞれが経済危機や自然災害に見舞われながらも迅速且つ時宜を得た支援の実施を推し進めてきている。その結果, 2000年から2010年までのアフリカ直接投資額は5倍に増加,また同時期のOECD-DAC諸国による ODA投入額も倍増している。他方, NEPAD開発戦略は, 実施フェーズに入ってからその失速感が強まり, 2000年中旬に差し掛かる頃から欧州を中心とするドナーはNEPADではなく地域統合を推し進めている地域経済共同体(RECs)に支援に軸足を移していくことになる。本論文では, AU-NEPADの統合という大きな転換期を終えたNEPAD戦略の過去10年間の活動を検証・評価した上で, 現在加速化している東南部アフリカの地域経済統合の進捗を概観し, 今後のアフリカ支援の方向性を示唆することを目的としている。

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