北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University;第118号

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専修学校研究の検討

山田, 千春

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/52901
JaLCDOI : 10.14943/b.edu.118.207
KEYWORDS : Technical high school;Non-formal school;Vocational education;Truancy and High school dropout;Upper secondary education;高等専修学校;非1条校;職業教育;不登校・高校中退者;後期中等教育

Abstract

高等学校以外に中学生の進学先として,高等専修学校がある。高等学校の量的な充足により,規模は減少しているものの,ある一定数の生徒を確保していることから,高等専修学校の教育に独自の特徴があると考え,後期中等教育における役割を検討する必要がある。関連する専修学校の先行研究の整理を行った結果,専門学校を青年の職業教育機関として捉え,国がその教育をどこまで保障するのかという公教育の議論が十分になされていない点,専門学校の教育の多様性を踏まえながら,それを類型化し,教育の特徴を整理していくことが十分に行われていない点,そこで学ぶ学生・生徒に焦点を当てた研究が少なすぎる点,以上3 点が指摘できる。今後の高等専修学校における研究課題は,明確な目的意識を持たずに入学してくる生徒たちが,高等専修学校の教育により,どのように自らの職業観を形成しているのかを検討し,高等専修学校における公的な支援の在り方を議論することである。

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