研究論集 = Research Journal of the Graduate School of Humanities and Human Sciences;第13号

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二字漢語動詞における日韓対照研究

崔, 海倫

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/54077
KEYWORDS : 二字漢語動詞;日韓対照研究

Abstract

本稿は日本語と韓国語において重要な役割を果たす,いわゆる漢語の中でも,特に二字動詞に焦点を当てて対照して考察したものである。従来よく議論されてきたように,韓国語の「하다(hada)形」・「되다(doeda)形」と日本語の「スル形」・「サレル形」の使い分けは,韓国語の学習或いは日本語の学習における難点の一つである。 本稿では,先行研究を踏まえて,形式上から現象を整理して,日韓二字漢語動詞の対応関係を再分類した。その際漢語動詞は,自動,他動の違いにより,用法が異なってくるので,自動詞と他動詞との場合に分けて検討した。 他動詞の場合,日韓対応では,形態の面で規則的に対応しており,その意味の面でも主体が有情物あるいは,それ自体が大きな力を持つものであり,その対象に対し積極的な働きかけを行うという共通点を持っていることが分かった。 自動詞の場合は,それをさらに分類して,非能格自動詞と非対格自動詞の2種類に分類した。日本語が自動詞の場合では,全て同じ形態を取っているのに対し,韓国語では,非能格自動詞と非対格自動詞は違う形態を取っている。そして,韓国語の他動詞としての「되다(doeda)」が受動の意味で,つまり,日本語の「サレル」に対応するが,自動詞としての「되다(doeda)」は韓国語の「되다(doeda)」の本動詞「ニナル」の意味として使われ,受動とは無関係と分析した。

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