研究論集 = Research Journal of the Graduate School of Humanities and Human Sciences;第14号

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少子化現象の背景に関する日韓比較

金, 昌震

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/57708

Abstract

日韓両国では1990年代と2000年代以降,社会保障を含む諸制度の危機や経済的不況をきっかけに,少子高齢化の問題が社会問題化され,これに対する社会的対応が重要な課題になっている。本稿では,日韓の深刻な少子化の現状と政策的背景ともいえる人口抑制政策についてふまえた上で,少子化の原因に関わる経済的,社会的,文化的背景について考察したい。このような考察は,少子化の直接的原因に影響を与える背景に対し,正確な理解ができない限り,政策的な実効性が期待できず,莫大な財源負担だけが残る可能性もあるため,ここで議論する意義があると思われる。過去,国の経済成長のため人口抑制政策が行われたが,その政策の効果について,マートンの機能分析を用いて,その政策の実効性を明らかにすることを試みた。このような試みは,過去の人口抑制政策の機能分析で得た結果から昨今の出産奨励政策でもいえる少子化対策に示唆するところが大きい。

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