看護総合科学研究会誌 = Journal of comprehensive nursing research;Vol. 16 no. 1

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化学療法を受ける肺がん患者の高額療養費制度利用に関する看護師の知識および認識の実態

菊池, 直子;矢野, 理香

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/60006
JaLCDOI : 10.14943/71176
KEYWORDS : high-cost medical care benefit system;lung cancer;nurse;knowledge;perception;高額療養費制度;肺がん;看護師の知識;認識

Abstract

目的:繰り返し化学療法を受ける肺がん患者の高額療養費制度などの公的制度利用に関する看護師の知識と認識の実態を明らかにする。方法:先駆的に肺がん治療をしている病院に勤務する看護師90名を対象に、質問紙調査を実施した。質問紙は、医療ソーシャルワーカー・事務部門に情報収集をした結果をもとに作成し、高額療養費制度に関する知識と看護師の認識に関する内容で構成した。結果:知識の認知度が最も高かったのは「医療ソーシャルワーカーの役割」「高額療養費制度」で、最も低かったのは「合算制度が年齢によって控除額が違うこと」「合算するときに自己負担限度額があること」などの高額療養費制度の詳細についてであった。その一方、看護師は、経済的負担について患者および家族へ確認し、援助につなげる必要性を認識していた。結論:看護師は、患者の経済的側面への援助の必要性は認識しているが、高額療養費制度の内容を十分理解しているとは言えない状況であることが明らかになった。

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