看護総合科学研究会誌 = Journal of comprehensive nursing research;vol. 16 no. 2

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外来でイリノテカンを受ける大腸がん患者の排便マネジメントに関する調査

平山, 憲吾

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/62266
JaLCDOI : 10.14943/74073
KEYWORDS : イリノテカン;大腸がん;排便マネジメント;下痢;外来治療

Abstract

本研究は外来でイリノテカンを受ける切除不能な進行または再発大腸がん患者の排便マネジメントの実態を明らかにすることを目的とし、効果的な看護支援を検討した。イリノテカンによる下痢を経験し、外来治療を継続している患者5名に半構成的面接法によるインタビューを行った。その結果、【排便状況を把握するまでの実態】、【下痢や便秘による苦痛と心配】、【下痢に対する日常生活の工夫と薬剤選択】、【副作用症状に関する情報把握の必要性】の4つのカテゴリーが抽出された。イリノテカンを開始して間もない時期には失禁などの不安を抱えていたが、治療を重ねる中で食生活の配慮や適切な薬剤使用、腹部の保温など日常生活上の工夫を獲得していた。以上より、外来では治療導入時に下痢の頻度や程度をアセスメントし、薬剤内服状況の確認、下痢や便秘への具体的なセルフマネジメントを紹介する必要があることが明らかとなった。

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