漢字字体史の資料と方法 : 初唐の宮廷写経と日本の古辞書
池田, 証壽
Permalink : http://hdl.handle.net/2115/63893
JaLCDOI : 10.14943/bgsl.150.l201
KEYWORDS : 漢字字体史;初唐宮廷写経;字様;『新撰字鏡』;『類聚名義抄』
Abstract
初唐の宮廷写経25点の漢字字体を検討し,開成石経の顕著な規範性に
比して,相当の揺れがあることを報告し,開成石経の漢字字体と他の時代・
地域の標準文献の漢字字体とを同列に扱うべきでないことを述べる。唐代字
様は,初唐標準から開成標準への移行を促したと見るべきであり,日本の古
辞書である『新撰字鏡』と『類聚名義抄』における唐代字様の受容状況を観
察し,漢字字体の年代性の相違が両者の字体記述の相違として反映している
ことを指摘する。
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