地域経済経営ネットワーク研究センター年報 = The Annals of Research Center for Economic and Business Networks;第7号

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北海道産業連関表を用いた効果的な分析手法を模索する

清水, 敏史

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/71086
KEYWORDS : 産業連関表;本社分析;デンマークとの比較

Abstract

本稿では北海道産業連関表を活用したより効果的な分析方法を模索するため,次のとおり三つの視点から分析を行った。①「本社サービス」部門を特掲した平成23年北海道産業連関表を作成し,試行的に道内の「本社サービス」の影響を分析したところ,収益1単位当たりの道外本社への還元率は建設業で▲5.4%,製造業で▲5.2%,サービス業で▲5.0%程度との分析結果になった。②道内製造業の経年変化について産業連関表を用いて分析すると,産出額ベースでは回復途上ではあるが,部品や素材などの単発での輸移出に傾倒し,道内での波及効果自体は低下しているとの一つの推論を導くことができる。③スカイラインチャートを用いて北海道とデンマークの産業連関表の比較を試みると,デンマークではニッチ分野の産業の輸出を通して貿易・サービス収支の黒字を大幅に稼いでおり,北海道にとっても参考となる施策が多いことが分かった。

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