Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72652

前回の報告では、北大天塩地方演習林における長期間のヒグマの生態調査と、その周辺域での捕獲個体群の調査から道北地方、とりわけ周辺域におけるエゾヒグマの個体群の現況について若干の考察を試みた。その中で、演習林内における各種痕跡の著しい減少と、捕獲個体の弱齢化から道北周辺部におけるエゾヒグマの生息数の減少と、中央山系からの弱齢体の分数移動が推察されるにいたった。そこで今回は、その検証の意味も含めて調査を道北周辺部から中央山系付近までと、その範囲の拡大をめざして努力を開始したので、その結果について若干述べてみたい。