北海道大学演習林試験年報;第2号

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間伐材を利用した低ダムの作設

湊, 克之

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72647

Abstract

和歌山地方演習林の林内にある渓流は、渓床勾配がいずれも10度以上と急である。また1日に200ミリを越すような降雨が年に数回を数える。 このため多量の水が一度に急勾配の渓床を流下するため、渓床の縦横侵食、護岸工の崩懐が著しい。このような侵蝕を少なくする方策の一つとして流水を分散したり、渓岸侵蝕の少ない方向にコントロールする手段として、渓間にダムを作設する方法がある。このダムヘ土石を計画的に堆積することによって、渓床勾配の緩和と侵蝕された渓岸の埋め戻しが期待できる。 このダムを手軽に作設する方策の一つとして、高さ1m以下の低ダムを群状に配置して、渓床固定と渓岸保護をはかり、そのダム本体の材料もコンクリートや鉄枠でなく、造林地からでる除・間伐丸太や渓床に点在している転石を利用して作設することを試みたので、その結果について報告する。

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