北海道大学演習林試験年報;第5号

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林木形質の計数化について : 道南および十和田地方のブナ林の分析から

氏家, 雅男

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72794

Abstract

北海道南部におけるブナ林の施業体系を確立するため、森林経理学講座と共同で、1983年から86年にかけて、主として松前林務署管内のブナ林の調査を行った。その中で、これらのブナ林は殆ど一斉林型であり、環境条件の不良な林地のブナは樹齢とともに形質が劣化し、この林分から出材された丸太は、偽心材とくに材価を低下させる星状偽心材を多く形成していることかわかった。 筆者は、標準地の毎木調査の結果から、林木の形質の計数化を試み、それが林齢、環境によってどのように変化しているかを調べたので報告する。これまで村田は林木の良否を示す基準として、胸高直径と樹高の比、枝下高、冠長および通直性を求め、これらをすべて乗ずることにより“素形質”を算出している。しかしこの方法では林齢や立地別の普遍的な値は得られない。

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