北海道大学演習林試験年報;第7号

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天塩地方演習林における雪害研究

清水, 弘

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72848

Abstract

昭和38年4月1日、低温科学研究所に雪害科学部門(部門主任:藤岡敏夫教授)が創設されて「雪崩発生機構の基礎的研究」を開始した。部門は、主要な研究地をまず天塩第二演習林(現、天塩地方演習林)地内に選び、初年度は苗圃付近における平地積雪観測、雪温・地温の測定、および中の峰付近の山地積雪観測を行なった。中の峰への往復はスキーにより、演習林庁舎から往復約三時間を要したため作業能率は低かった。昭和39年度は中の峰に観測器材のデポを作ったため、現地往復の行動はやや容易になったが、作業能率自身はあまり変わらなかった。 昭和40年8月、中の峰に雪崩実験観測施設(通称なだれ観測所)が建設され、雪上車(スウェーデン製、スノートラック)が購入されて、天塩地方演習林における雪害科学部門の研究行動は基本的に改善された。この冬から、朝札幌を出発すればその宵には雪崩観測所に着くことができ、自炊による滞在期間中、研究時間を任意にとることができるようになった。

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