北海道大学演習林試験年報;第10号

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母樹の樹冠下のかき起こしによるハリギリの実生更新法の検討

林田, 光祐;松本 好光

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72984

Abstract

北大演習林ではハリギリの更新方法として根ざし法か定着しつつある。ハリギリの根萌芽性を利用したこの更新法は作業効率や安全性など多くの利点がある。埋土するサシホは、雨龍演習林の場合、主にかき起こし後数年経過した造林地などで採取した山苗の根を分断して作っているが、山苗採取も年々効率が悪くなっており、サシホの確保が問題点となっている。サシホからサシホを増やすことも可能であるが、クローンの多用は遺伝的に問題が生じないとも限らない。このような点からも実生による更新法も同時に検討し、併用することか望まれる。 ハリギリの天然更新の特性、とくに更新初期の動態についてはこれまでほとんど明らかになっていないのが現状である。そこで、まず結実を確認したハリギリ母樹の樹冠下をかき起こして、その後の実生の発生、定着を調査することにより、実生更新法を検討してみた。

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