Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72947

従来、中川地方演習林の経営試験は林業技術もしくは森林の樹木を対象とした諸事業、すなわち収穫調査・土木事業・育林事業および観察林調査、研究等を中心に展開されてきた。しかしながら、近年、林内において、林業を中心とした従来の枠組みに留まらない森林科学諸分野の多様な研究が行われるようになり、また社会的にも森林生態系もしくは環境の保全に関する問題がクローズアップされ、演習林における経営試験および森林管理のあり方があらためて構成員間で論議され見直されつつある。このような経過と現況をふまえ、中川地方演習林では従来の経営試験の枠を広げ、その他の周辺分野にも事業ベースで取り組んできた。今回は、このような取り組みの1つとして行った林内河川の生態保護・管理に関する試みについて報告する。 本文に先立ち、本試験の遂行に御協力いただいた農林水産省北海道さけ・ますふ化場および上川支庁治山課の方々にお礼を申し上げる。