北海道大学演習林試験年報;第12号

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天塩地方演習林における更新問題について

杉下, 義幸

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/73205

Abstract

今回は、当林の育林の経過と到達点についての報告を行いたい。当林の更新問題について語るとき避けてとおれないのが山火事跡地と蛇紋岩地帯が広く分布することである。また風衝地も広く分布していて冬季には、降雪が風に飛ばされ積雪が約30cmくらいにしかならず土壌凍結が厳しく更新の支障となっている個所もある。これらの地区は、地質及び気象の影響を受けて、ササも育たずひどい所では、30cm程度にしか生育していない。山火事跡地は、当林が移管され発足した以前に焼失した部分を含めると5,923haを占め当林の全林地22,393haの約4分の1を占めている。また当林の西側には、本学低温科学研究所雪崩観測施設が置かれているように雪崩常習地が広がり雪崩の発生が随所に見られて更新を困難にしている。 これらの要因が絡み合って当林の更新を難しくまた成績の良し悪しに大きく影響を及ぼしている。

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