北海道大学演習林試験年報;第12号

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中川地方演習林の人工造林について

守田, 英明;北條, 元

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/73204

Abstract

当演習林の人工造林は大正4年に筬島地区の山火事跡地にカラマツの植栽が行われたのが始まりで、現在その面積は約819haに達している。戦前期の中川地方演習林の人工造林の最大の特徴は、筬島地区や歌内地区の山火事跡地を対象に年平均30haにも及ぶ大規模な裸地造林の実行にある。戦後にあっては、終戦後の混乱期の3年間は造林を中断したが、昭和24年から人工造林が再開され、その対象地は伐採跡地や沢筋の疎開地、疎林へと大きく変わっている。昭和40年代後半からの人工造林は、作業道の整備も相まって天然林内の小規模な孔状裸地への植え込みへと大きく転換している。今回の報告は、第一に、中川地方演習林の人工造林の経過の中から人工造林の位置づけや考え方、そして、造林技術の変化を整理する。第二に、人工造林の現在の考え方と技術の現状と問題点を整理する。第三には、これまでの人工造林地の取り扱い方や今後の人工造林の考え方について報告する。

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