北方森林保全技術 = Technical report for boreal forest conservation of the Hokkaido University Forests;第37号

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GISデータベースについて : 北大研究林におけるArcGIS Onlineの活用

小宮, 圭示;間宮, 渉

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/76339

Abstract

森林圏ステーションでは広大な森林を総合的に管理・運営するため、1990年代初めから「森林情報システム」構想を立ち上げ、総額約1億円規模の概算要求を数年にわたり提出し続けた。残念ながらこの概算要求は実現しなかったが、構想の中核をなす「マップシステム」は、地図情報をベースに様々な森林データを重ねたデータベースの構築を目指すもので、森林管理においてその当時は非常に先進的な取り組みであった。しかし、それ故に導入費用が膨らみ、これがシステム実現の大きな障壁となった。その後、PC等ハードウェアのめざましい発展とともにソフトウェアも低価格化が進み、1995年にGIS(日立ソフトウェアエンジニアリング社製AIMS)を導入することができた。しかし、オペレーション技術の未熟さや、GISデータベースに対する認識の甘さなどのために、データベースの構築はなかなか進まなかった。このような中、さらにPCの性能やGISの機能・操作性の進化および低価格化は進み、2000年に新たなGIS(Esri社製ArcGIS)を導入するに至った。この新しいシステムの導入を契機として、これまでのデータベースとオペレーション技術に対する認識を新たにして取り組んだ結果として、長期計画2005-2014の基礎資料としての各研究林の林相図を作成することができた。また、その際に培われたGISオペレーション技術とGISデータベースは非常に大きな成果となった。本稿では、森林圏ステーションにおけるその後のGIS利用状況を紹介する。

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