臨床心理発達相談室紀要 = Bulletin of Counselling Room for Developmental and Clinical Needs;第4号

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「臨床心理基礎実習」におけるトライアル・カウンセリングの意義と課題 : COVID-19感染拡大に伴うオンライン形式での実施を通して

井出, 智博;大西, 春香;髙橋, 芙悠;田中, 佑典;寺田, 拓晃;本間, 慧子

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/81061
JaLCDOI : 10.14943/RSHSK.4.75
KEYWORDS : 臨床心理基礎実習;トライアル・カウンセリング;オンライン授業;COVID-19;Practice in psychotherapy;Trial counseling;Online class;COVID-19

Abstract

 本稿は、臨床心理士養成課程の必修科目である「臨床心理基礎実習」の一環として実施されたトライアル・カウンセリング実習についての実践研究である。今年度は、COVID-19の感染拡大に伴い、対面による授業実施が制限され、オンラインで実施する必要があった。また、オンラインでの実施となったことや、受講者同士が十分に打ち解ける機会が得にくかったこともあり、授業者には様々な「配慮」が求められた。本稿の前半部分ではまず、授業者の視点からどのような「配慮」を考え、どのような実施形態をとったのかについて示し、後半部分では各受講者の体験記録を示した上で、オンラインでの実施となったことを踏まえて意義と課題を整理した。受講者の体験記録、体験に基づいた意義と課題の整理からは必ずしもそうした「配慮」は有効に機能せず、やりづらさにつながっていたことや、対面かオンラインかに関わらず初学者であるからこそ直面する困難さや学びがあることが明らかになった。

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