科学技術コミュニケーション = Japanese Journal of Science Communication;29号

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オンライン科学祭の試み : 「はこだて国際科学祭2020」の事例報告

立花, 浩司

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/82480
JaLCDOI : 10.14943/99346
KEYWORDS : はこだて国際科学祭;オンラインイベント;新型コロナウイルス感染症(COVID-19);Hakodate International Science Festival;online event;novel coronavirus disease (COVID-19)

Abstract

「はこだて国際科学祭」は,北海道南西部・広域はこだて圏(函館市,北斗市および七飯町の2市1町)を基盤とする,地域のサイエンスフェスティバルである.2009年から毎年夏に定期的に開催しており,JST による支援が終了した後も自主財源を確保して事業を継続,はこだての地域に根ざし,楽しみながら科学を身近なものとして親しむ市民イベントとして定着している.これまで例年のべ10,000人を超える多くの人々が集う恒例イベントとして,地元での認知度を向上させてきた.ところが2020年度は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行に伴い,多くのイベントが開催中止,延期等の大幅な軌道修正を迫られた.「はこだて国際科学祭」においても例外に漏れず,一時はイベントの開催そのものが危ぶまれていた.この状況下において,「はこだて国際科学祭」はいち早くオンライン化に向けた新たな科学祭のイベントスタイルの可能性を見出し,オンラインで科学祭を実現するに至った.本稿では,コロナ禍の中で開催した,はこだて国際科学祭2020の設計と実践の経験を通じて得られた,オンライン開催のメリット/デメリットについて報告する.

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