經濟學研究 = The economic studies;第59巻第1号

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健全な金融・資本市場と会計・ディスクロージャー制度の在り方

兼田, 克幸

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/38637
KEYWORDS : 金融商品取引法;会社法;ディスクロージャー;国際財務報告基準 (IFRS);コーポレート;ガバナンス

Abstract

我が国経済の継続的な成長を確保するためには, 市場機能を強化し, 健全な金融・資本市場を育成していくことが必要であるが, 金融・資本市場の国際化が急速に進展しており, 国際的に整合性のある市場インフラを整備していくことが求められている。 本稿は, 金融・資本市場を支える重要なインフラである会計・ディスクロージャー制度に焦点をあてて, 金融・資本市場の国際的競争力の強化及び上場会社のコスト負担の軽減などの観点から, これらの制度の在り方について総括的に考察したものである。 具体的には, 我が国における国際財務報告基準(IFRS)の取り扱いの明確化や, 金融商品取引法上の会計・ディスクロージャー制度と会社法上の会計・開示規制との調整の必要性について提言している。また, 会計・ディスクロージャー制度に対する信頼性を高めていくため, コーポレート・ガバナンスの強化の必要性, 内部統制報告制度に係る開示の充実の必要性, 市場監視体制の強化の必要性などについて論じている。

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