新聞記事データベースを利用した「鳥肌が立つ」の 使用実態調査
呉, 琳
Permalink : http://hdl.handle.net/2115/60548
JaLCDOI : 10.14943/rjgsl.15.l93
Abstract
「鳥肌が立つ」という慣用句をよく見聞きする。これは本来,寒気や恐怖,
あるいは不快感などのために,人の皮膚が毛をむしりとった後の鶏の皮の表
面のようにぶつぶつになる現象を指す。しかし,近年では,感動や興奮した
場合にも「鳥肌が立つ」という表現が用いられる。これは1980年代から広ま
り,その後,広く認められて一般化した用法であると言われているが,具体
的な調査研究はまだなされていない。
かつて誤用扱いされていたこの用法は,現在では,新用法として多くの辞
書に記述されるようになった。たとえば,『広辞苑』第6版では,「とりはだ
(鳥肌)」の下位項目として「鳥肌が立つ」を立て,解釈に「近年,感動した
場合にも用いる」とあり,その例文として,「名演奏に鳥肌が立った」という
一例が掲載されている。
本研究では,この慣用句の使用実態を探るために,北海道大学附属図書館
を通して検索できる新聞記事データベースのなかから,朝日新聞記事データ
ベース「聞蔵IIビジュアル」に絞り込み,「鳥肌が立つ」の用例分析を行う。
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