科学技術コミュニケーション = Japanese Journal of Science Communication;22号

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札幌国際芸術祭2017 レポート、そこで私たちは何を見たか : 場所を軸とするパースペクティヴ

福井, 沙羅

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/67964
JaLCDOI : 10.14943/81311
KEYWORDS : 札幌国際芸術祭;現代美術;アーカイブ;芸術祭;市民参加;Sapporo International Art Festival;contemporary art;archive;art festival;citizen participation

Abstract

2017 年8月6日から10 月1日の間,「芸術祭ってなんだ?─ガラクタの星座たち」というテーマのもと,札幌市内を中心に約44 の会場を設置し札幌国際芸術祭2017(Sapporo International Art Festival 2017,以下,SIAF2017)が開催された.「SIAF2017」は,近年急激に増え続けている「○○芸術祭」といった地域名を冠した芸術祭の中では比較的歴史が浅く,2014 年より数えてこれが2回目の開催となる.ゲストディレクターに大友良英氏を迎え,彼を含む数名で構成された「バンドメンバー」たる企画運営チームが,各展示を運営していく構成であった.サウンドインスタレーションやパフォーマンス,一回性重視のイベントといったテンポラリーな性質を持つ作品が比較的多数を占めたが,それ以外にも重要なプロジェクトや興味深い試みも行われており,今回の報告では,「SIAF2017」で我々は何を見たのか(あるいは「SIAF2017」が何を提示したのか)ということを主軸に,大友氏が投げかけた問いへの応答に注目しつつ芸術祭を振り返る.その際,会期中にボランティアや様々な形で外部から芸術祭に関わった執筆者自身の見聞きした情報や,企画者への取材内容等を素材とし,三つの軸から具体的にいくつかの作品とプロジェクトを挙げて報告していく.

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