研究論集 = Research Journal of the Graduate School of Humanities and Human Sciences;第22号

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日本語の数量詞の基本特性と分類

段, 建秀

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/87858
JaLCDOI : 10.14943/rjgshhs.22.l15

Abstract

本稿では,日本語の数量詞の様々な形を網羅的に整理し,その基本特性と分類について考察する。近年の数量詞に関する研究では,主に「3人」「10枚」などのような「基数詞」+類別詞(助数詞)のようなものを扱うのが一般的で,「たくさん」「お(お)よそ10人」などのような概量的・概数的なものについての考察は少ない。本稿では日本語の数量詞の特性にかかわる全般的な整理とともに,「特定数量詞」と「不特定数量詞」に二別し,「不特定数量詞」を「語彙的比率数量詞」,「大まかな数量を表す数量詞」,「多寡を表す数量詞」という三つの下位分類を行った。また,数量詞の問題点というと,数量詞遊離構文に言及しなければならないため,数量詞が含まれた構文の意味特性を少し触れ,その結果,数量詞構文の意味を確定するために,文脈上の補足が必要であると主張する。

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