北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University;第97号

FONT SIZE:  S M L

初妊婦の不安とソーシャルサポート効果の検討

岩田, 銀子;森谷, 絜

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/14672
JaLCDOI : 10.14943/b.edu.97.57
KEYWORDS : 初妊婦;不安;ソーシャルサポート;標準化尺度;サポート提供者

Abstract

妊婦は,急激な心身の変化と社会的役割の変化への適応が求められ,極めてストレスフルな状況にある。特に,初妊婦は妊娠・出産が初めての経験であり,近い将来に起こりうる事態に不安が大きい。妊娠中に必要とされるソーシャルサポート(SS)は非妊娠時とは異なるものがある。不安があっても,SSがあれば不安は軽減すると考え,著者が作成し,信頼性・妥当性を検証した初妊婦用不安(PWA)尺度と初妊婦用ソーシャルサポート(PWSS)尺度を用い,SSの高い妊婦は不安が少ないとの仮説に基づいて調査を行った。SS得点の高いものは不安が低く,SS得点の低いものは不安が高く,両得点間に有意差が認められた。SS尺度の5つの下位因子得点とPWA尺度下位因子得点間には,概ね有意な相関が認められた。夫と母親は承認(評価),共感(情緒),直接的援助のSS提供者として初妊婦にとって重要な位置を占めていた。

FULL TEXT:PDF