研究論集 = Research Journal of the Graduate School of Humanities and Human Sciences;第10号

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宗教団体への所属と「地位橋渡し型ソーシャル・キャピタル」 : JGSS-2003の分析から

寺沢, 重法

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/44610
KEYWORDS : 宗教団体への所属;地位橋渡し型ソーシャル・キャピタル;JGSS-2003;2次分析

Abstract

本稿の目的は、現代日本において宗教団体への所属が「地位橋渡し型ソーシャル・キャピタル(status bridging social capital」に対して関連があるのか、そしてそれは他の団体への所属と比べてどのようになっているのか、をJGSS-2003のデータ2次分析から検証することである。具体的には、JGSS-2003の中のposition generatorで測定されたネットワークから、1)人脈の広さ、2)官公庁職員とのネットワークの有無、3)政治的人物とのネットワークの有無、4)社会的地位の高い人とのネットワークの有無、という4つの従属変数を作成し、この従属変数に対して宗教団体への所属の有無が統計的に有意な効果をもたらしているのか否かをさぐった。その結果、宗教団体への所属の有無は、いずれの従属変数に対しても統計的に有意な効果をもっていないことが明らかになった。また、宗教団体への所属の有無よりも、むしろ政治団体や労働組合などへの所属のほうが、これらのネットワークに対して効果をもつことが明らかになった。

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