研究論集 = Research Journal of Graduate Students of Letters;第11号

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宗教と地域的活動

寺沢, 重法

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/47882
KEYWORDS : 宗教の社会貢献;地域的活動;JGSS-2006

Abstract

本稿の目的は,宗教と地域的活動への参加の関係を全国データの計量分析を通じて探索的に分析することである。宗教の社会活動を論じた先行研究では信者の動向が十分検討されておらず,一方,宗教と社会活動を計量的に論じた先行研究においては地域的活動との関わりが十分分析されていなかっ た。そこで本稿では,地域ボランティア活動への参加に関する設問が設定されているJGSS-2006を用いて,地域ボランティア活動への参加(「清掃活動参加」,「リサイクル品回収参加」,「地域パトロール参加」)に対する宗教の効果を二項ロジスティック回帰分析で検討した。 知見は以下の通りである。「清掃活動参加」と「リサイクル品回収」は,「仏教(個人)」,「仏教(家)」ともに正の有意な関連が見られた。「地域パトロール参加」は,「仏教(個人)」に正の有意な関連が見られる一方,「仏教(家)」に有意な結果は見られなかった。また,「信仰熱心度」は「清掃活動参加」,「リサイクル品回収」,「地域パトロール参加」の3つの全てに対して正の有意な関連が見られたが,「宗教団体所属」はどれにも有意ではなかった。 今後の課題は,1)仏教以外の宗教の分析,2)「仏教(個人)」・「仏教(家)」・「無宗教」の違いの検討,3)地域的組織への加入やコミットの度合いの検討,4)様々な社会意識やパーソナリティーとの関連の分析の4点である。

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