北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University;第116号

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地域まちづくりのための基金を活用した社会教育的支援の可能性

大瀬, 秀樹

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/49948
JaLCDOI : 10.14943/b.edu.116.101
KEYWORDS : 基金;まちづくり (地域づくり);市民まちづくり活動;NPO;中間支援;新しい公共

Abstract

札幌市は,2008(平成20)年4月,市民による自発的なまちづくり活動を総合的に支援するためのルールについて定めた「札幌市市民まちづくり活動促進条例」を制定・施行し,この条例に基づき,NPO,ボランティア団体,町内会・自治会等による自発的なまちづくり活動を財政的に支援する画期的な「市民まちづくり活動促進基金(愛称「さぽーとほっと基金」)」を設置した。 この基金は,単なる資金面からの支援制度でなく,支援対象となるNPO等の基金登録から助成までに至る一連のプロセスにおいて,当該団体のリーダーの意識変化をもたらし,団体が行う活動の公共的展開を促進するという社会教育的な機能を有している。本論文では,基金における各社会教育的機能を浮き彫りにするとともに,今後のNPOセクターの発展を支援するインキュベーターとしての可能性について考える。さらには,基金に関わる職員等諸主体の力能向上についても考察する。

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