研究論集 = Research Journal of the Graduate School of Humanities and Human Sciences;第12号

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インターネットと北海道への中国人観光者 : 観光研究における質的オンライン研究の応用について

周, 菲菲

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/51962
KEYWORDS : インターネット;北海道;中国人;観光者;観光研究;オンライン研究

Abstract

グローバリゼーションが進む中,人,モノや情報がいわゆる「時間と空間の圧縮」(Harvey,1989)を経験している。そこで,グローバルで脱領土的な社会生活が生まれるとされるが,その最も顕著な例は観光である。現在,インターネットのグローバルな普及によって,双方向性の情報コミュニケーション革命が発生し,観光者は受動的な客体ではなく,観光を「制作」する主体ともなっている。観光イメージやヒト,モノがグローバルな科学技術と連動して越境する,こういう観光の複雑なメカニズムや出来事を解き明かす為には,インターネットについての質的なアプローチが要請されている。そ こで,筆者は本稿でまず中国人観光についての研究におけるインターネットの重要性を論じ,従来の観光研究におけるインターネット研究をレビューし,更にオンライン・インタビュー,バーチャル・エスノグラフィー,焦点インタビューといった質的オンライン研究のいくつかの手法を取り入れ,北海道への中国人観光者を考察した。本研究により,インターネット時代の観光研究に新たな方向性を示したい。

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