Permalink : http://hdl.handle.net/2115/58805

「インプット処理指導（PI）は、インプット中心のアプローチの一つであり、学習者が目標言語のインプットを処理する際に用いる認知的学習ストラテージを改善させる指導法であり、言語形式と意味との関係づけの強化を狙っている。本稿では、まず習得困難そして教えにくいとされる中国語の「把」構文を取り上げ、その構文に関する習得研究と教室指導を考察した。その後、第二言語習得研究の視点から、「把」構文の習得をめぐって、学習者の「インプット処理ストラテージ」に対して、教室指導（PI）では、何を行うべきかを検討した。最後に、「把」構文の習得に対して、教室指導がいかに効率よく習得のプロセスに介入できるのかという点に焦点を当て、初級段階の学習者を対象とし、中国語学習におけるPIに関する実践調査の結果の一部を報告した。