北海道大学演習林試験年報;第10号

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トドマツ巣植造林試験地 : 30年経過後の現況

森林科学科造林学講座

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/72992

Abstract

巣植造林地は、1950年代にルイセンコの巣植植栽の紹介を契機として、主にスギ・ヒノキで設定されているが、北海道の主要造林樹種であるトドマツでの事例は少ない。造林学教室では、1962年に林分閉鎖前の晩霜害の軽減を主目的として苫小牧地方演習林411林班に設定されたトドマツの巣植造林試験地の調査を行なっている。本試験地の設定面積は0.87haで1巣は1本を中心に正六角形植えの計7本からなる(図-1)。現在は当初の課題であった晩霜害の軽減効果や初期成長への影響の検討にかわり、個体の成長とそれに伴う巣間・巣内個体間の競合等に注目して5年毎の継続調査が行われており、1987年にはこれをさらに検討するため試験地の一部で間伐区が設定された。今回は植栽30年経過後の現況と間伐の影響について報告する。

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